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1章 第1部 追放と一人目
15話 金色の『ハイ・フォレストウルフ』②
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俺はいくら『ハイ・フォレストウルフ』でも、奥にいる魔物に無傷で勝てるとかおかしいだろと思った。
魔物は大まかには5つの強さの部類に分けられる。
下から単独級→部隊級→都市級→国家級→神話級の5つに分けられ、大体どれだけの人間が集まれば倒せるかによって分けられている。
神話級や国家級なんかは過去の記録があるために存在しているだけで、今は殆ど使われない。
それに、この5つの級の中でも優劣があるから一概に同じ級の魔物が同格とは言えないが。
そして王は、王と同じ種類魔物の級から1つ級が上げられる。
そして、この魔の森深部で確認されているのは都市級の魔物ばかりで、その魔物達がお互いに倒し合っているから町に溢れてこないだけだ。
そんな都市級の奴らがうじゃうじゃといる場所に、元の部類は単独級の『フォレストウルフ』の王が行って、倒せるのはまあ理解できなくはない。
だが、容姿が『フォレストウルフ』と言っても、こいつは王なので普通の『フォレストウルフ』で油断するだろうとはいえ、無傷はありえないし、この級には超えられない壁があるので1つ上の魔物を倒せる訳はない。
つまり、この金色の『ハイ・フォレストウルフ』は最低で都市級の魔物という事になる。
そんな事実に俺が密かに戦慄していると、『ハイ・フォレストウルフ』が首を傾げた。
「ウォン?ウォ、ウォン!?ウォン、ウォンウォンウォン!!」
俺はその言葉を聞いて正気に戻って『ハイ・フォレストウルフ』を呼び止めた。
「あ、おい待て!!その体で行く気か!?俺の子分になるなんて諦めた方が早いだろうが!?」
俺がそういうと、『ハイ・フォレストウルフ』はすぐさま否定した。
「ウォン!!ウォンウォン!!ウォンウォン!!」
「私を見てくれる?何を言ってるんだ?」
俺がそう聞くと、今まで尻尾を振っている姿を幻想しそうなほどに興奮していた『ハイ・フォレストウルフ』は、落ちんこんだように耳を垂れ下げながら言った。
「ウォン、ウォンウォン。ウォン、ウォンウォン、ウォンウォン。
ウォンウォン。ウォンウォン、ウォンウォン。ウォンウォン、ウォン。
ウォン、ウォン!!ウォン、ウォンウォン!!」
俺はそれを聞いて固まってしまった。
俺は1人がきついのは知っている。
今回の人生では俺の家柄と立場があり敵ばかりだったが、味方も数は少ないが頼りがいのある人間は居た。
しかし、前の人生は違う。
前の人生で俺は親がいない孤児だった。
俺を受けて入れてくれた孤児院も、俺が魔法使いだと分かるとすぐに国に売ったし、国の中枢の貴族は俺が嫌いで誰も味方は居なかった。
そんな中で俺を見つけて、仲間にしてくれた傭兵団のみんなには感謝しているし、俺が未だに人間を嫌いになりきれないのは彼らのお陰だ。
きっと目の前の『ハイ・フォレストウルフ』はそんな人間、いやそんな狼が居なかったのだろう。
仲間だと認められなくとも、必死に認められようと努力して強くなったが、それも俺に負けた事で無駄になった、というわけか。
そう考えてしまうと、正直目の前の『ハイ・フォレストウルフ』を見捨てられなくなってしまった。
だから俺は目の前の『ハイ・フォレストウルフ』に言った。
「いいか、よく聞けよ。俺は仲間や友人、家族は作っても、子分は作らない。まあ、子分は何かよく分からないしな。
だからお前は今日から俺の家族だ。家族と言っても義兄弟みたいなものだ。今から俺はお前が俺を裏切らない限り、俺からお前を裏切らないし傷つけないし、勝手に死ぬことは許さいないし、お前を守る努力をしよう。
だから、お前も俺を裏切るな。そして、俺を傷つけず、俺を守る努力しろ。それが出来るなら、今から俺はこれからずっとお前と一緒に居てやる」
俺がそういうと、『ハイ・フォレストウルフ』は目を見開いて俺を信じられないものを見る目をしてしていった。
「ウォン?」
「ああ、ずっと一緒だ」
「ウォン?」
「ああ、ずっと一緒だ」
「ウォン?」
「ああ、ずっと一緒だ」
「ウォン?」
「ああ、ずっと一緒だ」
「ウォン?」
「あ~、それは同時に死ぬか分からないからなんとも言えないが、俺とお前が死んだあとなら一緒に居てやる。
というか、質問が多いぞ。それで返答は?」
「ヴォン」
『ハイ・フォレストウルフ』は途中から流していた涙で酷い顔になりながらも笑い、そう言った。
魔物は大まかには5つの強さの部類に分けられる。
下から単独級→部隊級→都市級→国家級→神話級の5つに分けられ、大体どれだけの人間が集まれば倒せるかによって分けられている。
神話級や国家級なんかは過去の記録があるために存在しているだけで、今は殆ど使われない。
それに、この5つの級の中でも優劣があるから一概に同じ級の魔物が同格とは言えないが。
そして王は、王と同じ種類魔物の級から1つ級が上げられる。
そして、この魔の森深部で確認されているのは都市級の魔物ばかりで、その魔物達がお互いに倒し合っているから町に溢れてこないだけだ。
そんな都市級の奴らがうじゃうじゃといる場所に、元の部類は単独級の『フォレストウルフ』の王が行って、倒せるのはまあ理解できなくはない。
だが、容姿が『フォレストウルフ』と言っても、こいつは王なので普通の『フォレストウルフ』で油断するだろうとはいえ、無傷はありえないし、この級には超えられない壁があるので1つ上の魔物を倒せる訳はない。
つまり、この金色の『ハイ・フォレストウルフ』は最低で都市級の魔物という事になる。
そんな事実に俺が密かに戦慄していると、『ハイ・フォレストウルフ』が首を傾げた。
「ウォン?ウォ、ウォン!?ウォン、ウォンウォンウォン!!」
俺はその言葉を聞いて正気に戻って『ハイ・フォレストウルフ』を呼び止めた。
「あ、おい待て!!その体で行く気か!?俺の子分になるなんて諦めた方が早いだろうが!?」
俺がそういうと、『ハイ・フォレストウルフ』はすぐさま否定した。
「ウォン!!ウォンウォン!!ウォンウォン!!」
「私を見てくれる?何を言ってるんだ?」
俺がそう聞くと、今まで尻尾を振っている姿を幻想しそうなほどに興奮していた『ハイ・フォレストウルフ』は、落ちんこんだように耳を垂れ下げながら言った。
「ウォン、ウォンウォン。ウォン、ウォンウォン、ウォンウォン。
ウォンウォン。ウォンウォン、ウォンウォン。ウォンウォン、ウォン。
ウォン、ウォン!!ウォン、ウォンウォン!!」
俺はそれを聞いて固まってしまった。
俺は1人がきついのは知っている。
今回の人生では俺の家柄と立場があり敵ばかりだったが、味方も数は少ないが頼りがいのある人間は居た。
しかし、前の人生は違う。
前の人生で俺は親がいない孤児だった。
俺を受けて入れてくれた孤児院も、俺が魔法使いだと分かるとすぐに国に売ったし、国の中枢の貴族は俺が嫌いで誰も味方は居なかった。
そんな中で俺を見つけて、仲間にしてくれた傭兵団のみんなには感謝しているし、俺が未だに人間を嫌いになりきれないのは彼らのお陰だ。
きっと目の前の『ハイ・フォレストウルフ』はそんな人間、いやそんな狼が居なかったのだろう。
仲間だと認められなくとも、必死に認められようと努力して強くなったが、それも俺に負けた事で無駄になった、というわけか。
そう考えてしまうと、正直目の前の『ハイ・フォレストウルフ』を見捨てられなくなってしまった。
だから俺は目の前の『ハイ・フォレストウルフ』に言った。
「いいか、よく聞けよ。俺は仲間や友人、家族は作っても、子分は作らない。まあ、子分は何かよく分からないしな。
だからお前は今日から俺の家族だ。家族と言っても義兄弟みたいなものだ。今から俺はお前が俺を裏切らない限り、俺からお前を裏切らないし傷つけないし、勝手に死ぬことは許さいないし、お前を守る努力をしよう。
だから、お前も俺を裏切るな。そして、俺を傷つけず、俺を守る努力しろ。それが出来るなら、今から俺はこれからずっとお前と一緒に居てやる」
俺がそういうと、『ハイ・フォレストウルフ』は目を見開いて俺を信じられないものを見る目をしてしていった。
「ウォン?」
「ああ、ずっと一緒だ」
「ウォン?」
「ああ、ずっと一緒だ」
「ウォン?」
「ああ、ずっと一緒だ」
「ウォン?」
「ああ、ずっと一緒だ」
「ウォン?」
「あ~、それは同時に死ぬか分からないからなんとも言えないが、俺とお前が死んだあとなら一緒に居てやる。
というか、質問が多いぞ。それで返答は?」
「ヴォン」
『ハイ・フォレストウルフ』は途中から流していた涙で酷い顔になりながらも笑い、そう言った。
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