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第4章 貴方へ愛の言葉を
綺麗な月に見る儚い夢
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今日は、月が綺麗だ。
幼い頃、お母様は僕が寝る前に本を読んでくれた。
夜空の月が部屋を明るく照らす日は、燭台のロウソクは、消された。
月明かりが、部屋に夜空を投影する様で、僕は心が踊った。
広い夜空の中、僕はお母様の話の世界に深く入り込めるからだ。
たくさんの話を訊かせてくれた。
そのほとんどが、僕の興味を引いたんだ。
だから、月が綺麗な時は、僕はまるで誕生日でも迎えるかの様に、嬉しい。
この月は、貴方の部屋の天井から、見えているか。
ベリオストロフ・グリーンディ。
不思議だよ。
お母様と。
僕と。
貴方が。
初めて、一緒にいる気がするんだ。
貴方は、僕が実の息子のアスカ・グリーンディだと知ったら、
今も僕を、殺そうと思うのだろうか。
僕はこの体内を流れる人間と竜の血を、誇らしく思うよ。
人間と竜の絆を作る架け橋に。
なる様に。
竜は、そんなに化け物扱いしなくても、いいんだよ。
ブルーシーズは、自分の同族の仲間を殺された。そして、その殺した相手は人間だったんだ。
その人間とブルーシーズは、幼い頃から絆が深かった。
その人間は、ドメイル教団からの圧力に屈して、ブルーシーズの仲間を殺した。
もしかしたら、ブルーシーズの家族も一緒にいたのかも知れない。
ブルーシーズは、もちろん敵討ちをしようとしたんだ。
でも、その人間も、ブルーシーズにとって、大切な仲間だったんだよ。
最後の最後で、その人間を守って、命を落とした。
竜も人間と同じ様に、想う心を持っているんだよ。
僕は、竜を贔屓目で見過ぎているのかな。
僕はこの竜の血がね、好きではなかったんだよ。
お母様、
ブルーシーズ、
ベルベッタ、
シルファリアス。
僕は、みんなのおかげで、段々と、この竜の血を誇りに思える様になっていったんだ。
ベリオストロフ・グリーンディ、僕は貴方に真実を伝える気はない。
安心して。
安心して、今日は綺麗な月を見ていよう。
ジスマリアの17日
カインハッタ牢獄内にて
______________
幼い頃、お母様は僕が寝る前に本を読んでくれた。
夜空の月が部屋を明るく照らす日は、燭台のロウソクは、消された。
月明かりが、部屋に夜空を投影する様で、僕は心が踊った。
広い夜空の中、僕はお母様の話の世界に深く入り込めるからだ。
たくさんの話を訊かせてくれた。
そのほとんどが、僕の興味を引いたんだ。
だから、月が綺麗な時は、僕はまるで誕生日でも迎えるかの様に、嬉しい。
この月は、貴方の部屋の天井から、見えているか。
ベリオストロフ・グリーンディ。
不思議だよ。
お母様と。
僕と。
貴方が。
初めて、一緒にいる気がするんだ。
貴方は、僕が実の息子のアスカ・グリーンディだと知ったら、
今も僕を、殺そうと思うのだろうか。
僕はこの体内を流れる人間と竜の血を、誇らしく思うよ。
人間と竜の絆を作る架け橋に。
なる様に。
竜は、そんなに化け物扱いしなくても、いいんだよ。
ブルーシーズは、自分の同族の仲間を殺された。そして、その殺した相手は人間だったんだ。
その人間とブルーシーズは、幼い頃から絆が深かった。
その人間は、ドメイル教団からの圧力に屈して、ブルーシーズの仲間を殺した。
もしかしたら、ブルーシーズの家族も一緒にいたのかも知れない。
ブルーシーズは、もちろん敵討ちをしようとしたんだ。
でも、その人間も、ブルーシーズにとって、大切な仲間だったんだよ。
最後の最後で、その人間を守って、命を落とした。
竜も人間と同じ様に、想う心を持っているんだよ。
僕は、竜を贔屓目で見過ぎているのかな。
僕はこの竜の血がね、好きではなかったんだよ。
お母様、
ブルーシーズ、
ベルベッタ、
シルファリアス。
僕は、みんなのおかげで、段々と、この竜の血を誇りに思える様になっていったんだ。
ベリオストロフ・グリーンディ、僕は貴方に真実を伝える気はない。
安心して。
安心して、今日は綺麗な月を見ていよう。
ジスマリアの17日
カインハッタ牢獄内にて
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