魔gic Operation Girl! HARUKA

sayure

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第1章 怨讐に女童

魔物からの招待

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貴女の中に、ガーディアンワールドの血が流れている…

それは、以前に私達の誰かが、アナザイドの扉を使い、この惑星に来ていたのは間違いない。

目的は、何?

ガーディアンワールドとこの惑星との繋がりは、何かあるのかしら。

ねぇ…

何か知っている?

明花…



「あれ?私…」

薄暗い空の下、ガードレールにもたれ掛かり、気を失っている少女。

上は襟のついた白シャツに、下はデニム生地のショートパンツを身につけている。背中には、赤いランドセルを背負っている。

彼女の名は、鈴木明花すずきはるか

何か、忘れている事がある気がする。

両手でこめかみを抑え、思い出そうとするが、記憶が巡ってこない。

でも、誰かここに居なかった?

明花は、眉間にしわを寄せ、悩ましげな表情をする。

ふと空を見上げると、そこには何もなく、ただ何かの違和感だけが彼女の心を駆け巡らせていた。

明花は立ち上がり、ショートパンツの砂を払う様に、お尻を叩いた。

「…帰らないと」

長い長い一本道を山側の方へ進み、脇道に細い通りがある。そこに入ると、住宅地に入る。家々の間に10メートルほどの間隔が空いているため、密集している感じは受けない。

明花は、煉瓦色の二階建ての家の前に止まり、ランドセルから家鍵を取り出し、戸を開ける。

「あれ?」

真っ暗な部屋…いや、ただ広い空間があるだけ。

部屋の感覚が違う。

ここは、どこ?

『特に驚く事はない、真実は…一つさ』

え?

『君の事は、何者かは…まずは置いておこう』

何者…?

『君と同じくらい、いやそれ以上…魔力を持った子を探しているんだ』

魔力…?

『君の中にある特殊な能力は、今までにも奇跡を起こしてきたんじゃあ、ないかな?』

わからない…

『じゃあ、君の中に入り込み、記憶を引っ掻き回して探すけど、いいかい?君は廃人になるが、どうでもいい。ガーディアンワールドの血が通う君に、容赦はしたくないんだ』

私の…記憶…

『じゃあ、さようなら』

家の奥からさらに闇に染まる何かが迫ってくる。

明花は、思わず悲鳴を上げた。

その時、明花は、誰かに包まれる様な抱擁感がした。

明花の意識が薄くなる。

「貴方も、傷は浅くないんでしょう?この辺で消えてもらえるかしら?」

『!?』

「私も、奥の手は見せていなかったのよ。この子に力を貸してもらえば、その奥の手を使って、貴方を倒す事くらい、できるのよ」

『やってみると…いいさ』

「嘘つき。恐がっているじゃない…」

『…利用価値は、まだあるか。また、来るよ』

「…来れるのならね」

部屋明かりが戻り、見慣れた景色が広がる。キッチンで、料理を作っている母親の姿が見える。

「私…どうしたんだろう」

明花は、呆然とし、胸に手を当てる。

何かが、喋った。

「明花ちゃん、もう少し待っていてね、青椒肉絲チンジャオロースとネギ豚ラーメンができあがるから…」

母親は、ウェーブを作った長髪を左右に揺らしながら、明花に話す。

「後、苺ケーキ作ったからね🎶ホールで食べるの、好きでしょう?」

「…え?」

明花は、目を丸くして、母親を見る。

「七面鳥の丸焼きを摘み食いしちゃったけど、許してね。まだ後3羽あるから、まだまだ食べられるわよ」

明花は、2階の自分の部屋に急いで行こうとする。

「…汚いズボンねぇ?5年生になったのに、まだしっかりできないのね。外で座って遊んでたの?いい加減、成長しなさいよ!」

「…き、着替えて来るの!?大丈夫よ、ママ!」

明花は、焦りながらそう言い、二階の階段を上っていった。

螺旋の様に回る階段を、ただひたすら上っていく。

何かが、おかしい。

ママが、あんな怒り方をするなんて。

もっと優しい…

料理も、中華を推し進める様な感じじゃ、なかったのに。

苺ケーキは違ったけど、ホールで食べるの、好きじゃないし。

ホールで食べる人なんて、友達になりたくないし…

螺旋の階段が、いつも以上に長く感じる。

まだ、上っている…

後、何段上れば、部屋に着くの?

明花は、息を切らしながら、さらに階段を上っていく。

体が重い…

体育の授業で、マラソンをやったから、疲れているのかな。

でも、運動は不得意じゃないから、そんな事はないはず。

汚いままじゃ、怒られる。

急いで、着替えて来ないと。

はぁはぁ…

足が重い。

はぁはぁ…

2階どころじゃない。

まるで、10階くらい、階段で上ったみたいに。

まだ、2階に着かないなんて。

まだまだ…

ランドセルが重い、後で取りに来ればいいから…

ここに置いて行こう。

はぁはぁ…

背中が重い。

どうして、今まで往復できたのかな。

とても辛い…

部屋を1階に変えてもらおうかな。

はぁはぁ…

はぁ…

はぁはぁ…

もう30階くらいまで上った…

もう、それだけ上ったよ。

まだまだ、着かない。

ママに怒られるから、まだまだ…

上らないと。

はぁはぁ…

は。

あ。

体全体が、鉛の様だよぉ。

まだまだ…

上らないと。

まだまだ…

はぁはぁ…

50階まで上った、気分…

まだ…

【俺は親切なマタンゴ、早く上れる様】

え…?

【強靭な脚を8本あげよう】

8本も!?

【取り替えよう、そうしよう】

でも…

【体育の授業でも、速く走れるよ】

嫌だよ…

【どうしてだい?】

気持ち悪い。

【蜘蛛の脚だよ…?】

いゃぁぁ…!

【…ふぅん】

まだ…着かない。

早く、着いて。

お願い。

はぁはぁ…

は。

あ。

もう100階は…

上った。

【残念なお知らせ…ある】

はい?

【明花部屋は、大量の虫が発生】

ええ?

【2階から、もっと上層階へ移転した】

何で?

【大量の虫は、高層階に上らない】

え。

そうなの…?

はぁはぁ…

まだ着かないの。

暑い…

とても暑くて…

焼けて。

皮がただれて…

死にそう。

シャツを脱いで、ここに置いて行こう。

ここは、何階だろう?

でも、いい。

後で…

ショーパンも、脱いで行こう。

誰にも、見られない…

はぁはぁ…

もう太陽の高さまで、着いたのかな。

暑い…

焼ける。

焼けて、焦げて、灰になりそう。

下着も全て、脱ごう。

いや、一層の事、皮も肉も全て…

骨だけに、な、ろう。

その時、明花の右手の薬指に光るものがあった。

黄金色の指輪。

それは、輝きを増し、明花を包み込んだ。

Magic  Operationマジック  オペレーション

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