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第5択
過去の選択
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籠城生活を送る俺であったが、さすがにストレスを感じ始める。ゲームやら映画鑑賞やら読書やら、何をしても身に入らず楽しくなかった。
どうにも刺激が足りない。と、ウーバーの両肩を斬り落とした感覚が未だに手に残っている。別に人殺しをしたいわけではないが、緊迫したシーンというものが何時になく恋しく思っている自分がいる。
「お兄、変なこと考えていないよね?」
家族の中で特に顔色を窺ってくるのが、妹の茜であった。心配というよりも茜自身に抱える不安が大きい気がする。というのも、≪悪魔の脳≫については理解を示した茜であったが、それとこれとは別問題。
俺の中には制御できない”悪魔の存在”が確かにあって、それが家族に及ばないとは限らない。そんな危険な人間が同じ屋根の下で暮らしているのだ。いくら兄だからといって、心安らげるはずがないのは事実。
「大丈夫だ」
「ジャンケンポン」
俺が自我を持っているのかチェックするための合図。
ところで、この合図の意図を≪悪魔の脳≫が理解し、俺の意志しないところでジャンケンをした日には無意味なものになる。現在のところ、そういったことはなく、1分経過する度に俺がちゃんと報告している。
「どこか行くのか?」
「うん、友達とプールに」
「学生らしくっていいじゃないか」
「年寄みたい」
「ふん、変な男にナンパされないようにな」
「お兄こそ、家に誰も居ないからって、勝手に外に出ちゃダメだよ」
「へいへい」
茜が家を出て、人の気配はなくなった。
お袋は美容院やら買い物やらで、昼下がりまでは帰ってこないと言っていた。俺は暇つぶしにテレビをかける。
ワイドショーでは新たな惨殺事件について、コメンテーターたちが見解を言い合っていた。白馬ペンションでの殺人事件は既に解決済みと、世間の興味は薄れている。皆、新鮮且つもっと奇抜で大きな事件を求めているのを肌で感じる。
注目されたいわけではなく、むしろ皆の興味が逸れる方が俺には有難かった――はずなのに、どいうわけか、もっと白馬ペンションで起こったことを掘り下げてほしいという願望があった。
ピンポーン。
インターホンが鳴ったので、その正体を見るべくモニターで確認する。
ここ最近、家族以外に濃く関りを持っている長谷川先生だった。どうやら今日はオフ日らしい。彼が休日を使ってまで俺に会いにくる理由は、≪悪魔の脳≫における研究も兼ねているからだ。
彼を家に招き入れ、粗茶を差し出す。先生が我が家に腰を落ち着かせるのは、今では通例行事みたいになっている。
「それで何か分かりましたか?」
以前、≪悪魔の脳≫に感じる他者の視線を先生に打ち明けた件である。
「面白い資料を幾つか発見したよ」
先生は自前のバッグからクリアファイルを取り出し、その中にあった2枚の紙を引っ張り出して俺の前に突き出した。
「2000年。当時、金沢の病院にて精神疾患で入院していた、外国籍のハレモドロ・サニャという人物の資料だ」
紙の1枚には痩せこけた男の顔が正面から撮られて載っていた。国籍はメキシコとなっており褐色肌である。そんな肌色でも目の下には大きなクマが見て取れた。
「もう1枚は2003年の写真。長野刑務所に今も収監されている小野塚 秀夫という囚人だ。彼も精神疾患の疑いがあったんだが、彼の犯した罪は相当な残虐性があって。判決では責任能力を十分に持っているとされ、無刑懲役が下っている」
小野塚という男の写真は、明らかに悪事を働きそうな人相で写されていた。
2人の人物に共通している点。資料に目を通すと、それはすぐにわかった。
彼らは揃って、”自分の脳は操られている”と明言しているのだ。
「でも、これだけじゃ俺と一緒だったかどうかは」
「私もそう思って、彼らと関りがあった人物を探っていたわけだ。とはいっても、中々探し出すのに骨が折れたよ」
先生はメモ帳をペラペラと捲って、調べ上げたことを報告する。
「小野塚の弁護人を務めていた佐々木という男性と連絡を取り合うことに成功してね、これがまた面白い話を聞けたよ」
長谷川先生は精神科医ではあるが、それ以上に心理オタクではないかと思うほど、未知の”悪魔の脳”について熱中しているようだ。研究熱心と好奇心が相まって、先生は時に、それこそ悪魔のような笑みを見せる。
「小野塚に起こった症状は、紛れもなく君と同様のものであることが判明したよ。小野塚は不定期に現れる”選択肢の病”に悩まされていたようで、当時、彼を診ていた精神科医は強迫観念による精神障害と位置付けたとのこと。残念ながら、彼が犯した殺人罪は彼の意志に因るところではなかったと証明できぬまま終わったが」
≪悪魔の脳≫に侵されていなければ、俺だって小野塚という男が重刑逃れに嘘を吐いていると思ってしまうだろう。だが、今の俺には小野塚の苦しみが分かる。幸運にもまだ日常生活を送れているが、少しの掛け違いで小野塚と同じ刑務所の住人になっていたかもしれない。
「佐々木という弁護士は今の私と同じように、同じ症例の人間が過去にいないかを徹底的に調べ上げたみたいだ」
「そこでメキシコ人が引っ掛かったと」
「そう。ただね、彼は強制帰還が命じられて母国に帰っていて、事情を聞くにしても消息不明になっているようなんだ」
先生はサニャという人物について説明を続ける。
サニャは就労で日本に出稼ぎに来ていたようだ。彼の働いていた工場に足を運んだ佐々木は、彼について話を聞き出すことに成功。
そこで分かったのは、ピッキング作業中に重荷の下敷きとなって意識不明の重体になった経緯があり、意識を取り戻した頃からサニャの様子がおかしくなり始めたということ。
罪こそ犯しはしなかったが、サニャ自身が異常を認め精神科へと掛かりつけとなる。次第に日常生活を普通に過ごすことができず、彼は自殺を図るようになる。何度やっても自殺未遂であったが、その異常さにいよいよ精神病院での強制入院が決されたようだ。
≪悪魔の脳≫はサニャの選択権を奪い、苦しめた。
彼は誰にも信じてもらえず、ただただ、頭が狂った人間としてしか見られなかったそうだ。
そんな彼と比較すれば、信じてくれている家族や長谷川先生――俺は本当に恵まれていると感じるのだった。
「ただね、少し引っ掛かるところもあるんだよ」
「なんです?」
「2人の症状はまさしく≪悪魔の脳≫ではあるのだが、君のモノと比べると、聞く限りどうにも変化に乏しいんだよ」
「乏しい……ですか?」
「彼らの話通りであれば、選択肢は君と同じく2択~4択の間で出され、拘束時間も1分と一緒だ。ただ、彼らはその先の現象については言及していないのだよ」
いわゆる、選択肢が後出しで出されたり、赤い選択肢の出現やそれに纏わる選択権が与えられたりする件について言っているのだ。最近では、選択肢の中から2つが選び抜かれてしまうこともあり、法則崩れもクソもない。
「俊介君に起こっている≪悪魔の脳≫は、つまり進化しているって言えるね」
「進化って」
「無論、進化といっても生命体が進化するのとは意味合いが違っていると思う。いや、可能性として寄生虫が棲みついて、人体を乗っ取る適応能力が上がったとも考えられるが――」
先生がブツブツと推論を唱えていくが、俺は理解出来ずに首を傾げる。
「要は人為的に改良を加えられた可能性もあるってことだね」
「人為的って、脳ミソに機械でも装置されているってことですか? ははっ、まさか。検査で異常は見つからなかったわけですし」
「……すまない、私の空想だったと思ってほしい。分析できる対照者が他に2名しかいない上、接触困難な状況なだけに手詰まり感は否めない。解決には未だ時間が掛かるが、もう少し追ってみることにしよう」
苦笑しながら長谷川先生は後頭部をカシャカシャと掻いて困った表情をする。
医者という忙しい立場でありながら、色々と調査するのも苦労するだろう。彼の体力面が心配である。本来であれば俺が動くべきだろうが、動く度に危険を伴うのでジッと地蔵になるしかない。
ピンポーン。
新たな来客。モニターを見た瞬間、全身に粟が立つ。
仏頂面をした女刑事の顔がそこにはあった。
どうにも刺激が足りない。と、ウーバーの両肩を斬り落とした感覚が未だに手に残っている。別に人殺しをしたいわけではないが、緊迫したシーンというものが何時になく恋しく思っている自分がいる。
「お兄、変なこと考えていないよね?」
家族の中で特に顔色を窺ってくるのが、妹の茜であった。心配というよりも茜自身に抱える不安が大きい気がする。というのも、≪悪魔の脳≫については理解を示した茜であったが、それとこれとは別問題。
俺の中には制御できない”悪魔の存在”が確かにあって、それが家族に及ばないとは限らない。そんな危険な人間が同じ屋根の下で暮らしているのだ。いくら兄だからといって、心安らげるはずがないのは事実。
「大丈夫だ」
「ジャンケンポン」
俺が自我を持っているのかチェックするための合図。
ところで、この合図の意図を≪悪魔の脳≫が理解し、俺の意志しないところでジャンケンをした日には無意味なものになる。現在のところ、そういったことはなく、1分経過する度に俺がちゃんと報告している。
「どこか行くのか?」
「うん、友達とプールに」
「学生らしくっていいじゃないか」
「年寄みたい」
「ふん、変な男にナンパされないようにな」
「お兄こそ、家に誰も居ないからって、勝手に外に出ちゃダメだよ」
「へいへい」
茜が家を出て、人の気配はなくなった。
お袋は美容院やら買い物やらで、昼下がりまでは帰ってこないと言っていた。俺は暇つぶしにテレビをかける。
ワイドショーでは新たな惨殺事件について、コメンテーターたちが見解を言い合っていた。白馬ペンションでの殺人事件は既に解決済みと、世間の興味は薄れている。皆、新鮮且つもっと奇抜で大きな事件を求めているのを肌で感じる。
注目されたいわけではなく、むしろ皆の興味が逸れる方が俺には有難かった――はずなのに、どいうわけか、もっと白馬ペンションで起こったことを掘り下げてほしいという願望があった。
ピンポーン。
インターホンが鳴ったので、その正体を見るべくモニターで確認する。
ここ最近、家族以外に濃く関りを持っている長谷川先生だった。どうやら今日はオフ日らしい。彼が休日を使ってまで俺に会いにくる理由は、≪悪魔の脳≫における研究も兼ねているからだ。
彼を家に招き入れ、粗茶を差し出す。先生が我が家に腰を落ち着かせるのは、今では通例行事みたいになっている。
「それで何か分かりましたか?」
以前、≪悪魔の脳≫に感じる他者の視線を先生に打ち明けた件である。
「面白い資料を幾つか発見したよ」
先生は自前のバッグからクリアファイルを取り出し、その中にあった2枚の紙を引っ張り出して俺の前に突き出した。
「2000年。当時、金沢の病院にて精神疾患で入院していた、外国籍のハレモドロ・サニャという人物の資料だ」
紙の1枚には痩せこけた男の顔が正面から撮られて載っていた。国籍はメキシコとなっており褐色肌である。そんな肌色でも目の下には大きなクマが見て取れた。
「もう1枚は2003年の写真。長野刑務所に今も収監されている小野塚 秀夫という囚人だ。彼も精神疾患の疑いがあったんだが、彼の犯した罪は相当な残虐性があって。判決では責任能力を十分に持っているとされ、無刑懲役が下っている」
小野塚という男の写真は、明らかに悪事を働きそうな人相で写されていた。
2人の人物に共通している点。資料に目を通すと、それはすぐにわかった。
彼らは揃って、”自分の脳は操られている”と明言しているのだ。
「でも、これだけじゃ俺と一緒だったかどうかは」
「私もそう思って、彼らと関りがあった人物を探っていたわけだ。とはいっても、中々探し出すのに骨が折れたよ」
先生はメモ帳をペラペラと捲って、調べ上げたことを報告する。
「小野塚の弁護人を務めていた佐々木という男性と連絡を取り合うことに成功してね、これがまた面白い話を聞けたよ」
長谷川先生は精神科医ではあるが、それ以上に心理オタクではないかと思うほど、未知の”悪魔の脳”について熱中しているようだ。研究熱心と好奇心が相まって、先生は時に、それこそ悪魔のような笑みを見せる。
「小野塚に起こった症状は、紛れもなく君と同様のものであることが判明したよ。小野塚は不定期に現れる”選択肢の病”に悩まされていたようで、当時、彼を診ていた精神科医は強迫観念による精神障害と位置付けたとのこと。残念ながら、彼が犯した殺人罪は彼の意志に因るところではなかったと証明できぬまま終わったが」
≪悪魔の脳≫に侵されていなければ、俺だって小野塚という男が重刑逃れに嘘を吐いていると思ってしまうだろう。だが、今の俺には小野塚の苦しみが分かる。幸運にもまだ日常生活を送れているが、少しの掛け違いで小野塚と同じ刑務所の住人になっていたかもしれない。
「佐々木という弁護士は今の私と同じように、同じ症例の人間が過去にいないかを徹底的に調べ上げたみたいだ」
「そこでメキシコ人が引っ掛かったと」
「そう。ただね、彼は強制帰還が命じられて母国に帰っていて、事情を聞くにしても消息不明になっているようなんだ」
先生はサニャという人物について説明を続ける。
サニャは就労で日本に出稼ぎに来ていたようだ。彼の働いていた工場に足を運んだ佐々木は、彼について話を聞き出すことに成功。
そこで分かったのは、ピッキング作業中に重荷の下敷きとなって意識不明の重体になった経緯があり、意識を取り戻した頃からサニャの様子がおかしくなり始めたということ。
罪こそ犯しはしなかったが、サニャ自身が異常を認め精神科へと掛かりつけとなる。次第に日常生活を普通に過ごすことができず、彼は自殺を図るようになる。何度やっても自殺未遂であったが、その異常さにいよいよ精神病院での強制入院が決されたようだ。
≪悪魔の脳≫はサニャの選択権を奪い、苦しめた。
彼は誰にも信じてもらえず、ただただ、頭が狂った人間としてしか見られなかったそうだ。
そんな彼と比較すれば、信じてくれている家族や長谷川先生――俺は本当に恵まれていると感じるのだった。
「ただね、少し引っ掛かるところもあるんだよ」
「なんです?」
「2人の症状はまさしく≪悪魔の脳≫ではあるのだが、君のモノと比べると、聞く限りどうにも変化に乏しいんだよ」
「乏しい……ですか?」
「彼らの話通りであれば、選択肢は君と同じく2択~4択の間で出され、拘束時間も1分と一緒だ。ただ、彼らはその先の現象については言及していないのだよ」
いわゆる、選択肢が後出しで出されたり、赤い選択肢の出現やそれに纏わる選択権が与えられたりする件について言っているのだ。最近では、選択肢の中から2つが選び抜かれてしまうこともあり、法則崩れもクソもない。
「俊介君に起こっている≪悪魔の脳≫は、つまり進化しているって言えるね」
「進化って」
「無論、進化といっても生命体が進化するのとは意味合いが違っていると思う。いや、可能性として寄生虫が棲みついて、人体を乗っ取る適応能力が上がったとも考えられるが――」
先生がブツブツと推論を唱えていくが、俺は理解出来ずに首を傾げる。
「要は人為的に改良を加えられた可能性もあるってことだね」
「人為的って、脳ミソに機械でも装置されているってことですか? ははっ、まさか。検査で異常は見つからなかったわけですし」
「……すまない、私の空想だったと思ってほしい。分析できる対照者が他に2名しかいない上、接触困難な状況なだけに手詰まり感は否めない。解決には未だ時間が掛かるが、もう少し追ってみることにしよう」
苦笑しながら長谷川先生は後頭部をカシャカシャと掻いて困った表情をする。
医者という忙しい立場でありながら、色々と調査するのも苦労するだろう。彼の体力面が心配である。本来であれば俺が動くべきだろうが、動く度に危険を伴うのでジッと地蔵になるしかない。
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