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最終択
快感の選択肢
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此方から送ったメッセージに対して、奴らは擦り合わせたように無視を決め込んでいる。憲司と優衣は完全に俺を悪とみなし、俺はそんな勘違い野郎たちに罰を与える必要がある。
奴らをおびき寄せるために手段は選ばない。今、目の前で猿ぐつわを噛ませられ拘束されているムラッセに対して申し訳なさなど微塵もない。彼にはちゃんと頼み込んだのだ。ただ、彼のスマートフォンから誘い出せればそれでよかった。
だけど、彼は俺を訝しみ、結果的に俺の依頼を断った。
既に、彼も優衣によって毒されていた被害者というわけだ。
1度でも毒されれば終わりである。俺が浄化してあげなきゃ。
「たのゃむ、やめへくへぇ!」
今度は彼が懇願してくる。そっちが先に断ったのに、どうにも面の皮が厚い性格のようだ。
ピロン。
俺はムラッセのスマートフォンを手に、受けた連絡を呼んで薄笑みを浮かべた。
《わかった。優衣と一緒に今から向かうよ》
今、ムラッセの家に俺がいることを知らぬ馬鹿2人が、まんまと引っ掛かってやって来る。俺はその間、ムラッセの部屋を物色していく。
俺たちの仲が良かった写真が数枚コルクボードに貼られ、机には緒方の書き溜めた日記が置かれている。
「まったく、緒方に未練タラタラじゃねえか。お前たちってまさか……うげっ、気持ち悪いな。想像させんなよ」
3段に構えた勉強机の引き出しの上段を開ける。そこには小さく折り畳まれた白い紙袋があり、その中を確認するとカプセルタイプの薬が幾つか入っていた。
「これは?」
問いかけても、ムラッセは瞼を閉じて聞く耳を持たないといった態度だ。俺は包装に記された横文字をインターネットで検索にかける。
【効果成分:エスゾピクロン、非ベンゾジアゼピン系。効果:睡眠促進】
棚から牡丹餅とは正にこういう時にこそ使うべきなのだろう。問題はこれを使用するタイミングがあるかどうか。俺が彼らをもてなしたところで、俺に対する警戒心を強めている彼らが摂取してくれるとは考えにくい。
ええい、面倒だ。薬を放り投げ捨てる。
わざわざ寝かせる必要なんてない。要は意表を衝いて行動不可にさせればいいだけのこと。単純じゃないか。実に単純なことである。
▽
チャイムが鳴る。無論、俺が顔を出すわけにはいかず、今のムラッセと接触させるわけにもいかない。俺は彼のスマートフォンを使用して、この一文を送る。
《ごめん、少し買い足したいものがあって足を運んでいる。鍵を開けているから先にあがってて》
アパートの一室なのでウカウカとしていられない。彼らがこの内容を読めば、すぐにでも玄関扉は開かれるだろう。ワンルームの部屋で身を隠せる場所は限られている。椅子に括りつけたムラッセをこのまま放置していいものだろうか。彼の呻き声で異変を感じた彼らが、部屋に入らずして助けを求めに行く可能性はどれほどだろうか。
「お前、静かにできるよな?」
ムラッセを見下す。彼はビクッと背筋を伸ばし、涙を浮かべて首をうるさいほどに縦に振った。
「声なんか出してみろ。すぐにその喉を掻っ切ってやるからな」
自前の包丁を手に脅しを入れる。なんとも絵に描いたような悪者だろうか。少し前までの俺なら有り得ないことだ。しかし、今はなぜか不思議と気分が良い。なんというか、これが本来の俺の姿だと言いたくなる解放感が纏っている。
数的不利であるため、即座に1人を戦闘不能にしなければならない。すぐに思いつくのが、後頭部へ強い衝撃を与えて気絶させること。そうと決まれば、俺は手頃な鈍器を部屋の中から探す。
鈍器というものは案外発見しにくいことを知る。固ければ良いというものでなく、手軽に振り下ろせるサイズでなければならない。1人暮らしの部屋では、そう簡単にトンカチやバールといったものは見当たらない。
(ダメだ。時間がないっ)
奴らの背後をつくには、玄関から入ってすぐにあるトイレが絶好の隠れ場所だった。俺は鍵も閉めず、狭い空間の中で息を殺すこともせずに芳香剤の匂いを楽しむ。
(仕方がない、包丁で一気にカタを付けて――)
視線がトイレのタンクへと釘付けになる。
(これだ)
▽
何も知らずして、俺の入っているトイレと素通りする2人の足音。ドクンッドクンッと脈打つ緊張感は決して悪いものではなかった。
「ムラッセ!」
憲司と優衣が、縛られたムラッセを発見したと同時に俺は音を立てずトイレから出る。2人がムラッセの拘束を外そうかというタイミングを見計らって、俺は足を速めた。その足音に彼らは振り返るが、タンクの蓋を振り落とす俺のほうが僅かに速かった。
「憲司っ!」
後頭部でなく頭頂部であったが、憲司は床に伏してピクリとも動かなくなった。血は出ておらず、死んでいるのか失神しているのか判断はできない。
とりあえず優衣を標的に次の行動をしなければならなかった。彼女のは怯えて後退しようとしていたが、膝が笑っているせいか走って逃げることが叶わなさそうだ。
「やめてっ……、俊介、どうしてこんなことを……」
それはこっちのセリフだ。どうして、お前は人の嫌がることをベラベラと喋りたがるのだ。
「お願いっ、俊介! こんな最低なことはやめて!」
最低なのはお前の方だ! そんなに自分が絶対正義だとでも思っているのか!
「お願いします……なんでも……いうことを聞きますから」
「なんでも? 本当に何でも?」
「……はい」
思わぬ嬉しい言葉に頬が緩む。優衣が何でもしてくれるというのであれば、俺の怒りは僅かに収まった。
「じゃあ、まずは憲司を縛るのを手伝ってくれ。できるよな?」
「わ、わかった」
ウーウー!と優衣に何かを訴えようとしているムラッセ。
折角、俺の気分が良くなったというのに、どうしてこうも邪魔をしようとしてくれるのか。この中に俺を分かってくれる真の友人はいやしないのかっ。
「声を出したら、どうするって言ったか覚えているか?」
タンクの蓋を置き、その代わりにズボンに挟み込ませた包丁を手に取る。
彼の飛び出た喉仏に刃をあて、真横に素早く薙ぐ。
最悪。血が滝のように落ちて流れゆくと思ったのだったが、暴れたホースのように縦横無尽に散りばめられてしまう。俺の顔もそれのせいで濡れ、とても不愉快であった。
「い、や……」
ヤバイ。優衣に叫ばれてもみろ。こんな壁の薄いアパートじゃ、すぐに警察を呼ばれかねない。
「憲司を生かしたいなら、お前も静かにしていろ!」
注意を呼び掛けたのは正解だった。彼女は「ひっ」と小さな悲鳴を上げたものの、その後は必死に声を抑えようと手で口を覆っていた。
震えた手で、彼女は憲司を縛り上げるのを手伝う。
彼女を揺るぎなく信じない俺は、優衣が逃亡を図ったり反撃に出てこないかを注視する。
憲司を完全に固定し終えた俺は優衣に前を歩かせてキッチンへと向かった。ムラッセは料理を嗜んでいたようで、キッチン用品の品ぞろえはしっかりとしていた。俺は中華鍋を引っ張り出して火にかけた。
隣に立つ優衣は青白い顔色で体を硬直させている。俺が向けている包丁の切っ先が恐いのか、その包丁にべっとりとついたムラッセの血が嫌なのか。
中華鍋が熱されて煙を立たせた頃合い、俺はいよいよ詩奈の願いを聞き入れてやる事にする。
「優衣、そこに顔を付けて」
「えっ……」
熱々の中華鍋を指差した優衣は、首をクイクイッ小刻みに横に振って涙を流し始める。
「何でもするって言ったろ?」
「嫌っ……嫌っ!」
「……詩奈の願いでもあるんだぞ。あいつはお前の大切なものを奪いたいと願っていたんだ」
「嘘よっ! 詩奈を殺したのもアンタなんでしょ! そんな話を信じるわけないじゃない!」
「おいおい、口が悪いな。俺の好きだった優衣はそんな奴だったか? まあ、いいや。詩奈が死んだのは、あいつ自身が招いたことだ。お前に復讐しようとしていたところを俺が止めてやっていたんだぜ? 感謝してほしいよ」
「信じないっ!」
「でも、助けてやったのにも関わらず裏切った。詩奈の言う通り、君は本当に人の気持ちに鈍感らしい。そうだな、今なら詩奈の気持ちが痛いほど分かってやれる。彼女が死んだのは惜しかった。彼女の愛を今でなら受け止められる気がするよ」
優衣の唇と肩がプルプルと震える。それは怒りではなく、詩奈に向けた何らかの負の感情か。どうにも、詩奈が自分に抱いていた怨恨を察したようだ。いや、彼女にもどことなく、詩奈が自分を嫌っているのではないかと思う節があったということか。
俺は彼女の後頭部を優しく掴んでやり、熱々の中華鍋に押し付けてあげる。
”ジュー”という拍手喝采の音と共に優衣の狂乱の叫び声がハーモニーを起こす。
ああ、詩奈。お前はこの快感を知っていたのか。それならそうと、早くに教えてくれれば良かったのに――。
奴らをおびき寄せるために手段は選ばない。今、目の前で猿ぐつわを噛ませられ拘束されているムラッセに対して申し訳なさなど微塵もない。彼にはちゃんと頼み込んだのだ。ただ、彼のスマートフォンから誘い出せればそれでよかった。
だけど、彼は俺を訝しみ、結果的に俺の依頼を断った。
既に、彼も優衣によって毒されていた被害者というわけだ。
1度でも毒されれば終わりである。俺が浄化してあげなきゃ。
「たのゃむ、やめへくへぇ!」
今度は彼が懇願してくる。そっちが先に断ったのに、どうにも面の皮が厚い性格のようだ。
ピロン。
俺はムラッセのスマートフォンを手に、受けた連絡を呼んで薄笑みを浮かべた。
《わかった。優衣と一緒に今から向かうよ》
今、ムラッセの家に俺がいることを知らぬ馬鹿2人が、まんまと引っ掛かってやって来る。俺はその間、ムラッセの部屋を物色していく。
俺たちの仲が良かった写真が数枚コルクボードに貼られ、机には緒方の書き溜めた日記が置かれている。
「まったく、緒方に未練タラタラじゃねえか。お前たちってまさか……うげっ、気持ち悪いな。想像させんなよ」
3段に構えた勉強机の引き出しの上段を開ける。そこには小さく折り畳まれた白い紙袋があり、その中を確認するとカプセルタイプの薬が幾つか入っていた。
「これは?」
問いかけても、ムラッセは瞼を閉じて聞く耳を持たないといった態度だ。俺は包装に記された横文字をインターネットで検索にかける。
【効果成分:エスゾピクロン、非ベンゾジアゼピン系。効果:睡眠促進】
棚から牡丹餅とは正にこういう時にこそ使うべきなのだろう。問題はこれを使用するタイミングがあるかどうか。俺が彼らをもてなしたところで、俺に対する警戒心を強めている彼らが摂取してくれるとは考えにくい。
ええい、面倒だ。薬を放り投げ捨てる。
わざわざ寝かせる必要なんてない。要は意表を衝いて行動不可にさせればいいだけのこと。単純じゃないか。実に単純なことである。
▽
チャイムが鳴る。無論、俺が顔を出すわけにはいかず、今のムラッセと接触させるわけにもいかない。俺は彼のスマートフォンを使用して、この一文を送る。
《ごめん、少し買い足したいものがあって足を運んでいる。鍵を開けているから先にあがってて》
アパートの一室なのでウカウカとしていられない。彼らがこの内容を読めば、すぐにでも玄関扉は開かれるだろう。ワンルームの部屋で身を隠せる場所は限られている。椅子に括りつけたムラッセをこのまま放置していいものだろうか。彼の呻き声で異変を感じた彼らが、部屋に入らずして助けを求めに行く可能性はどれほどだろうか。
「お前、静かにできるよな?」
ムラッセを見下す。彼はビクッと背筋を伸ばし、涙を浮かべて首をうるさいほどに縦に振った。
「声なんか出してみろ。すぐにその喉を掻っ切ってやるからな」
自前の包丁を手に脅しを入れる。なんとも絵に描いたような悪者だろうか。少し前までの俺なら有り得ないことだ。しかし、今はなぜか不思議と気分が良い。なんというか、これが本来の俺の姿だと言いたくなる解放感が纏っている。
数的不利であるため、即座に1人を戦闘不能にしなければならない。すぐに思いつくのが、後頭部へ強い衝撃を与えて気絶させること。そうと決まれば、俺は手頃な鈍器を部屋の中から探す。
鈍器というものは案外発見しにくいことを知る。固ければ良いというものでなく、手軽に振り下ろせるサイズでなければならない。1人暮らしの部屋では、そう簡単にトンカチやバールといったものは見当たらない。
(ダメだ。時間がないっ)
奴らの背後をつくには、玄関から入ってすぐにあるトイレが絶好の隠れ場所だった。俺は鍵も閉めず、狭い空間の中で息を殺すこともせずに芳香剤の匂いを楽しむ。
(仕方がない、包丁で一気にカタを付けて――)
視線がトイレのタンクへと釘付けになる。
(これだ)
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何も知らずして、俺の入っているトイレと素通りする2人の足音。ドクンッドクンッと脈打つ緊張感は決して悪いものではなかった。
「ムラッセ!」
憲司と優衣が、縛られたムラッセを発見したと同時に俺は音を立てずトイレから出る。2人がムラッセの拘束を外そうかというタイミングを見計らって、俺は足を速めた。その足音に彼らは振り返るが、タンクの蓋を振り落とす俺のほうが僅かに速かった。
「憲司っ!」
後頭部でなく頭頂部であったが、憲司は床に伏してピクリとも動かなくなった。血は出ておらず、死んでいるのか失神しているのか判断はできない。
とりあえず優衣を標的に次の行動をしなければならなかった。彼女のは怯えて後退しようとしていたが、膝が笑っているせいか走って逃げることが叶わなさそうだ。
「やめてっ……、俊介、どうしてこんなことを……」
それはこっちのセリフだ。どうして、お前は人の嫌がることをベラベラと喋りたがるのだ。
「お願いっ、俊介! こんな最低なことはやめて!」
最低なのはお前の方だ! そんなに自分が絶対正義だとでも思っているのか!
「お願いします……なんでも……いうことを聞きますから」
「なんでも? 本当に何でも?」
「……はい」
思わぬ嬉しい言葉に頬が緩む。優衣が何でもしてくれるというのであれば、俺の怒りは僅かに収まった。
「じゃあ、まずは憲司を縛るのを手伝ってくれ。できるよな?」
「わ、わかった」
ウーウー!と優衣に何かを訴えようとしているムラッセ。
折角、俺の気分が良くなったというのに、どうしてこうも邪魔をしようとしてくれるのか。この中に俺を分かってくれる真の友人はいやしないのかっ。
「声を出したら、どうするって言ったか覚えているか?」
タンクの蓋を置き、その代わりにズボンに挟み込ませた包丁を手に取る。
彼の飛び出た喉仏に刃をあて、真横に素早く薙ぐ。
最悪。血が滝のように落ちて流れゆくと思ったのだったが、暴れたホースのように縦横無尽に散りばめられてしまう。俺の顔もそれのせいで濡れ、とても不愉快であった。
「い、や……」
ヤバイ。優衣に叫ばれてもみろ。こんな壁の薄いアパートじゃ、すぐに警察を呼ばれかねない。
「憲司を生かしたいなら、お前も静かにしていろ!」
注意を呼び掛けたのは正解だった。彼女は「ひっ」と小さな悲鳴を上げたものの、その後は必死に声を抑えようと手で口を覆っていた。
震えた手で、彼女は憲司を縛り上げるのを手伝う。
彼女を揺るぎなく信じない俺は、優衣が逃亡を図ったり反撃に出てこないかを注視する。
憲司を完全に固定し終えた俺は優衣に前を歩かせてキッチンへと向かった。ムラッセは料理を嗜んでいたようで、キッチン用品の品ぞろえはしっかりとしていた。俺は中華鍋を引っ張り出して火にかけた。
隣に立つ優衣は青白い顔色で体を硬直させている。俺が向けている包丁の切っ先が恐いのか、その包丁にべっとりとついたムラッセの血が嫌なのか。
中華鍋が熱されて煙を立たせた頃合い、俺はいよいよ詩奈の願いを聞き入れてやる事にする。
「優衣、そこに顔を付けて」
「えっ……」
熱々の中華鍋を指差した優衣は、首をクイクイッ小刻みに横に振って涙を流し始める。
「何でもするって言ったろ?」
「嫌っ……嫌っ!」
「……詩奈の願いでもあるんだぞ。あいつはお前の大切なものを奪いたいと願っていたんだ」
「嘘よっ! 詩奈を殺したのもアンタなんでしょ! そんな話を信じるわけないじゃない!」
「おいおい、口が悪いな。俺の好きだった優衣はそんな奴だったか? まあ、いいや。詩奈が死んだのは、あいつ自身が招いたことだ。お前に復讐しようとしていたところを俺が止めてやっていたんだぜ? 感謝してほしいよ」
「信じないっ!」
「でも、助けてやったのにも関わらず裏切った。詩奈の言う通り、君は本当に人の気持ちに鈍感らしい。そうだな、今なら詩奈の気持ちが痛いほど分かってやれる。彼女が死んだのは惜しかった。彼女の愛を今でなら受け止められる気がするよ」
優衣の唇と肩がプルプルと震える。それは怒りではなく、詩奈に向けた何らかの負の感情か。どうにも、詩奈が自分に抱いていた怨恨を察したようだ。いや、彼女にもどことなく、詩奈が自分を嫌っているのではないかと思う節があったということか。
俺は彼女の後頭部を優しく掴んでやり、熱々の中華鍋に押し付けてあげる。
”ジュー”という拍手喝采の音と共に優衣の狂乱の叫び声がハーモニーを起こす。
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