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最終章 松田要と佐久間仁
第二話 松田要と豹変する上司
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門田の声に硬直した仁。
──ピチャ
「?!」
抵抗が無くなったのをいいことに、要は舌をチロリと出して、溢れた先走りを舐めた。
こんな状況でされると思わなかった仁は、予測不能の刺激に思わず天を仰いでしまう。
「ッ!!」
──ガタンッ!!
後頭部が扉に当たり音を鳴らす。
音のみの返事に門田が「主任?」と心配そうな声を出す。
──コンコンッ
何も返事をせず、もし扉の下の隙間から足が4本あるのがバレれば終わってしまう。
最悪の事態を回避するために、仁は体を硬直させながら返事をした。
「何?」
我ながらいつもと同じ声を出せたと思う。
「なかなか戻ってこないから心配で様子を見に来てしまいました」
「だ……ッ?!」
要が奥まで咥え込む。
「ッ……大丈夫だよ……」
咥えこまれた性器が要の喉で締め付けられ、仁の呼吸が止まる。
頭を振るが、要は視線を上げるだけだ。
「本当ですか? 体調悪いんじゃ?」
「本当に大丈夫だから、会場に戻っていいよ」
それでも門田の気配は消えない。
それが分かっているのに要は舌を性器に巻き付けるように絡ませ、興奮を高める体温を押し付けてくる。
(あっ……はぁ……きもちいい……)
いつもより濃い愛撫に浸りたくて、仁は心配する門田を煩わしく思ってしまう。
「飲みすぎただけ……もう少し……ッんん……したら戻るから……先に行ってて」
この返事は間違いだった。
しかし理性を半分無くした仁にはこれが門田の不安を煽るとは気づかなかった。
「俺が飲ませすぎたからですか?」
(しまった……)
そう気づいてももう遅い。
大好きな主任の体調を悪くしてしまったと深く反省する門田は扉をコンコンと優しく叩く。
──ガタガタッ!!
激しく震える扉に、門田はドンドンッと激しく扉を叩き直した。
「主任?! 大丈夫ですか?!」
「だ、大丈夫! 大丈夫だから!!」
叫ぶ仁。
大丈夫だと何度も返事した後、その口は要に塞がれる。アルコール臭い舌をねじ込む要は、右手で硬く震える仁の性器を扱く。微かに鳴る水音が、扉1枚挟んだ門田に聞こえているのでは? と仁は恐ろしかった。しかし要の激しくなる手の動きが理性とともに恐怖を攫っていく。
「扉を開けてくれませんか?」
(扉? そんなことより……)
仁の表情が溶けていく。
(要と……溺れたい……)
無理矢理侵入してきた要の舌に自分の舌をゆっくり重ねる。
「佐久間主任?」
門田の声は仁に聞こえていない。
久しぶりのディープキスに、理性を無くした仁は要の首に抱きつき、貪るように舌を絡めた。
「主任? 開けてください」
門田の声色の変化に、今度は要が理性を取り戻す。
だが、仁はもう止まらない。
要の唇が離れる。名残惜しそうな仁に向けて、「門田に返事しろ」と顎をクイッと奥にしゃくった。
「本当に大丈夫。そんなことより他の人も心配するから、俺が無事なこと伝えてよ。お願いしてもいい?」
仁のお願いに門田は目を輝かせる。
「分かりました! もしきつかったらすぐ連絡して下さいね!」
踵を返す門田に仁からの返事はない。それもそのはず。門田が、仁が苦しんでいると思っている個室では、今まさに自分の尊敬する上司が、同期の男の唇に貪りつき、激しく自ら舌を絡め、露わになった性器を擦りつけていた。
門田はトイレから出る前に、もう一度個室を振り返る。
扉の下の隙間からは2本の影──ひと一人分の足の影が伸びていた。仁ひとりでいるのだから当然だと、門田は「松田はどこいったんだ?」とボヤいて会場へと戻る。
そして個室では、仁の興奮ぶりに再び理性を失った要が、仁の臀部を鷲掴みにして持ち上げていた。地から浮いた仁の足は力なく垂れ下がる。要は仁の身体を扉に押し付け、浮いた下腹部に顔をうずめて、張った性器をジュプジュプ言わせながら扱いた。
「んあっ……はぁ……かな、め……はやく、もどんなきゃ……」
どの口が言ってんだと、要は睨みつけるが、その瞳にも余裕はない。
「家まで、待って……お願い……今日はするから……」
その約束だけでは満足できない要が、激しい動きに舌の動きを加える。
扉に押し付けられている仁の背筋に鳥肌が立つ。このままではここで達してしまう。仁は必死に要の望むものを口にした。
「要の上でたくさん腰振るからッ……お願い、ここではやめて!」
仁の濡れた瞳と要の熱い瞳が交差する。
「ベッドの上で要と激しいセックスがしたい……お願い、ここじゃ……ダメ……」
要が性器から口を離し、仁の耳に唇を寄せる。
「俺の部屋まで来いよ? お前から」
「……う、ん」
「避妊具つけるか?」
「いらな、い。中に出して……」
「俺の上で腰振りながら、欲しがれよ?」
黙って頷く仁に、要は頬を緩めながら仁の足をタイルに戻した。
そして、要が先に戻り、何食わぬ顔で仁も戻る。
「はぁ? 外で電話してた?」「田中部長からかかってきたんだよ」「お前何かしでかしたのか? 主任にだけは迷惑かけるなよ」と門田と要がやり取りをしている。
「かけねーよ。あっ、大丈夫ですよ。佐久間主任」
悪戯に笑う要が靴を脱ぐ仁に斜めからの視線を浴びせる。
約束を思い出させる熱を帯びた視線から仁は目を逸らした。
「そろそろお開きにしよう」
仁の一言で要も下半身を疼かせる。
会計を済ませた一同は店の前で今後の話をするが、店を出る前に要が仁に「二次会はお前に任せる」と試すような事を言ったせいで、更に興奮した仁が早々に
「明日も仕事あるから二次会はなしで」
と制し、みな帰路につくこととなった。満足気な要は仁といつもより距離を縮めて歩く。
触れそうな肩。触れればきっと熱い。そう分かるほど染まる仁の耳輪。
「早く帰ろーぜ」
我慢できずに要が口から漏らすと、仁の足が止まる。
「どうした?」
俯いた仁が「約束破っていい?」と小さく言う。聞き間違えかと要が聞き返すと、仁は視線を上げた。
そして、揺れる瞳がネオンを映す。ネオンの文字を辿った要が、今日一番の欲望の笑みを浮かべる。
「約束破ったから、お仕置きしていいか?」
我慢できない仁に囁くと、コクリと頷いた。
「じゃ……ホテルにある玩具でお仕置きだな」
あまりにもいやらしい行為を想像し、お互いの身体が身震いする。
そして家の方へ向いていた足が、ホテルへと向けられる。
久しぶりの性行為は朝にまで及び、2人は下腹部に溜め込んだ欲を本能に任せて暴れさせたのだった。
──ピチャ
「?!」
抵抗が無くなったのをいいことに、要は舌をチロリと出して、溢れた先走りを舐めた。
こんな状況でされると思わなかった仁は、予測不能の刺激に思わず天を仰いでしまう。
「ッ!!」
──ガタンッ!!
後頭部が扉に当たり音を鳴らす。
音のみの返事に門田が「主任?」と心配そうな声を出す。
──コンコンッ
何も返事をせず、もし扉の下の隙間から足が4本あるのがバレれば終わってしまう。
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「何?」
我ながらいつもと同じ声を出せたと思う。
「なかなか戻ってこないから心配で様子を見に来てしまいました」
「だ……ッ?!」
要が奥まで咥え込む。
「ッ……大丈夫だよ……」
咥えこまれた性器が要の喉で締め付けられ、仁の呼吸が止まる。
頭を振るが、要は視線を上げるだけだ。
「本当ですか? 体調悪いんじゃ?」
「本当に大丈夫だから、会場に戻っていいよ」
それでも門田の気配は消えない。
それが分かっているのに要は舌を性器に巻き付けるように絡ませ、興奮を高める体温を押し付けてくる。
(あっ……はぁ……きもちいい……)
いつもより濃い愛撫に浸りたくて、仁は心配する門田を煩わしく思ってしまう。
「飲みすぎただけ……もう少し……ッんん……したら戻るから……先に行ってて」
この返事は間違いだった。
しかし理性を半分無くした仁にはこれが門田の不安を煽るとは気づかなかった。
「俺が飲ませすぎたからですか?」
(しまった……)
そう気づいてももう遅い。
大好きな主任の体調を悪くしてしまったと深く反省する門田は扉をコンコンと優しく叩く。
──ガタガタッ!!
激しく震える扉に、門田はドンドンッと激しく扉を叩き直した。
「主任?! 大丈夫ですか?!」
「だ、大丈夫! 大丈夫だから!!」
叫ぶ仁。
大丈夫だと何度も返事した後、その口は要に塞がれる。アルコール臭い舌をねじ込む要は、右手で硬く震える仁の性器を扱く。微かに鳴る水音が、扉1枚挟んだ門田に聞こえているのでは? と仁は恐ろしかった。しかし要の激しくなる手の動きが理性とともに恐怖を攫っていく。
「扉を開けてくれませんか?」
(扉? そんなことより……)
仁の表情が溶けていく。
(要と……溺れたい……)
無理矢理侵入してきた要の舌に自分の舌をゆっくり重ねる。
「佐久間主任?」
門田の声は仁に聞こえていない。
久しぶりのディープキスに、理性を無くした仁は要の首に抱きつき、貪るように舌を絡めた。
「主任? 開けてください」
門田の声色の変化に、今度は要が理性を取り戻す。
だが、仁はもう止まらない。
要の唇が離れる。名残惜しそうな仁に向けて、「門田に返事しろ」と顎をクイッと奥にしゃくった。
「本当に大丈夫。そんなことより他の人も心配するから、俺が無事なこと伝えてよ。お願いしてもいい?」
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門田はトイレから出る前に、もう一度個室を振り返る。
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そして個室では、仁の興奮ぶりに再び理性を失った要が、仁の臀部を鷲掴みにして持ち上げていた。地から浮いた仁の足は力なく垂れ下がる。要は仁の身体を扉に押し付け、浮いた下腹部に顔をうずめて、張った性器をジュプジュプ言わせながら扱いた。
「んあっ……はぁ……かな、め……はやく、もどんなきゃ……」
どの口が言ってんだと、要は睨みつけるが、その瞳にも余裕はない。
「家まで、待って……お願い……今日はするから……」
その約束だけでは満足できない要が、激しい動きに舌の動きを加える。
扉に押し付けられている仁の背筋に鳥肌が立つ。このままではここで達してしまう。仁は必死に要の望むものを口にした。
「要の上でたくさん腰振るからッ……お願い、ここではやめて!」
仁の濡れた瞳と要の熱い瞳が交差する。
「ベッドの上で要と激しいセックスがしたい……お願い、ここじゃ……ダメ……」
要が性器から口を離し、仁の耳に唇を寄せる。
「俺の部屋まで来いよ? お前から」
「……う、ん」
「避妊具つけるか?」
「いらな、い。中に出して……」
「俺の上で腰振りながら、欲しがれよ?」
黙って頷く仁に、要は頬を緩めながら仁の足をタイルに戻した。
そして、要が先に戻り、何食わぬ顔で仁も戻る。
「はぁ? 外で電話してた?」「田中部長からかかってきたんだよ」「お前何かしでかしたのか? 主任にだけは迷惑かけるなよ」と門田と要がやり取りをしている。
「かけねーよ。あっ、大丈夫ですよ。佐久間主任」
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約束を思い出させる熱を帯びた視線から仁は目を逸らした。
「そろそろお開きにしよう」
仁の一言で要も下半身を疼かせる。
会計を済ませた一同は店の前で今後の話をするが、店を出る前に要が仁に「二次会はお前に任せる」と試すような事を言ったせいで、更に興奮した仁が早々に
「明日も仕事あるから二次会はなしで」
と制し、みな帰路につくこととなった。満足気な要は仁といつもより距離を縮めて歩く。
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