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第一章 仮面の男たち
第一話 ルーカス・ブレジストン
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「もうすぐだ」
豊かに実る麦の金色の草原は、この地の繁栄を象徴しているようだ。その麦畑を視界の両端に捉えることができる道を蹴り上げて5頭の馬が駆けていく。
先頭にはこの地の領主であるルーカス・ブレジストンと後ろに従者の男が3人、そして荷物のみを背負った馬がレンガ造りの家が立ち並ぶ街並みに向かっている。
街に入れば、もうすぐ夕刻という事もあり、人は少なく馬のスピードを抑え気味にして町一番の大きな屋敷へ向かう。屋敷の裏門から中に入り馬小屋に行くと、農奴として仕えているダラム・マークの息子・ブライアンが藁を耕していた。ダラムは専ら畑仕事に出向いていることが多く、馬小屋の管理は息子のブライアンに任せきりだ。馬の蹄の音を聞きつけていたのか、ブライアンが6フィートと少しばかりある高身長の身体を曲げて出迎えてくれていた。
「旦那様、おかえりなさいませ」
「今戻った」
馬から降り、馬小屋に息を切らした馬たちを連れていく。労いの意を込めて撫でつけ頬ずりをする。鬣を手櫛で整えているとブライアンがブラシを持って立っていた。
「私めが」
「いや、自分の馬は自分で手入れしたい。また後で来る。他の馬をよろしく頼む」
「かしこまりました」
ブライアンの横を通りすぎ、従者と屋敷の方へ向かう。屋敷の玄関を開けると妙に騒がしかった。
主人がいない屋敷とはこのようなものなのだろうかと思い、少し寂しさが募る。
もとは騎士だったルーカスは、ブレジストン家に仕えていた。しかし、主人のハーデル・ブレジストンに気に入られ、お付きをしている時に宮廷で次女のカトリーヌと出会う。そこでルーカスに恋に落ちたカトリーヌによってとんとん拍子で20歳の時に婚姻が決まり、今では大貴族・諸侯のブレジストン家の人間だ。仕える身としては今のこの除け者にされたような高い身分というのはいささか居心地が悪い。
─その気持ちを払拭するように革のブーツに少しばかり力を込めて屋敷に入る。
「今戻ったぞ」
その言葉とルーカスの登場に目につく限り三人のメイドが息を呑む。家主が帰ってきた時の出迎えとは程遠い、みな顔を見合わせた後どこか遠くを見ている。
「ゴホンッ」
と咳ばらいをすればハッとなり、一列に並び「おかえりなさいませ」と急に態度を変える。
(なんだ?)
「だ、旦那様、お早いお帰りで」
執事のトップであるハウス・スチュワードのヒールが中央階段を駆け下りてくる。白髪交じりの頭と口髭には似つかわしくないほどの軽やかな足取りだが、もつれて一段踏み抜きかけた。
「ヒール、何を慌てている」
「慌てているなど、そんな……おかえりなさいませ。視察はもうよろしいので?」
深々と頭を下げながら尋ねてくるヒールに目配せされ、周りのメイドたちがあたふたと各自の持ち場へ戻っていく。
「早く終わったので予定を繰り上げて帰ってきたのだ……しかし邪魔だったようだな。あまり留守にするのもどうかと思ったのだが、いらぬ気遣いだったようだ」
自分が一日早めに領内、とくに僻地への視察を終えて戻った事が、使用人たちの息抜きを邪魔したと思っていたルーカス。しかし、騎士上がりのルーカスを嫌うものはおらず、むしろ優しく接してくれる彼の騎士道精神に感銘を受けている使用人の心配事はそれではなかった。その心配事に何も知らないルーカスが触れてしまう。
「カトリーヌお嬢様は?」
「旦那様、奥様なのですから……」
「そうだったな。どうもまだ昔の主の御息女という感覚が抜けなんだ」
カトリーヌの気配がしない屋敷を見回してもう一度尋ねる。
「カトリーヌはどこへ?」
「奥様は……その……ご友人とお食事へ……」
妻が友人と食事に行ったと告げるヒールは何とも歯切れが悪い。夫の不在中に息抜きをしている妻を守ろうとでもしているのだろうか。
「そうか」
しかし、興味なさげに答えるルーカスは、むしろすぐに馬の手入れに向かえると意気揚々と馬小屋へと踵を返した。
「旦那様、お食事は?」
「あとで取る。この3人には今すぐにでも。ご苦労であったな」
近くの従者の肩を叩き屋敷を出て馬小屋へ向かえば、従者の馬の手入れをしているブライアンがいた。
「どこかへ行かれるので?」
「いや、手入れに来ただけだ。カトリーヌが不在なのでな」
「奥様はどちらへ?」
「食事だそうだ」
ブライアンからブラシを受け取る。
ブレジストン家の焼き印が柄に押されているブラシは、ルーカスが故郷から取り寄せたものだ。高級品ではなく、由緒正しき家系の焼き印などおこがましかったが、ヒールが技師に頼んだのだった。どこか故郷の匂いがしてきそうな触り心地の良い毛を馬にあて優しく梳かしていく。
「よいのですか?」
「何が?」
「奥様の事……」
「食事であろう?それに私が早く帰って来たのが悪いのだ」
「しかしもう日も暮れます……そんな時間帯に」
「ブライアンは優しいのだな」
「えっ?」
「君の言うとおりだ、夜の街をカトリーヌ一人で歩かせるわけには行かない。迎えに行かせよう……馬車の用意をしてくれないか?」
妻の身を案じてくれるブライアンに、主君の妻にも敬意を払う騎士の宮廷的愛のような物を感じ感心してしまうが、彼は目を泳がせていた。
「噂ですが……奥様はマーカスター通りにある『カリファ』というパブに行かれたとか……」
「パブ?」
何故そのようなところにカトリーヌが行ったのか皆目見当がつかない。諸侯ともあろう身分の者が夜に行くところではない。
顎に手を当てるルーカスは、事の真相を自分の目で確かめようと、顎から手綱に手を伸ばす。そんな彼にブライアンが何かを差し出してきた。
「もし行かれるならこれを……」
ブライアンが銀に黒と黄色の幾何学模様で装飾された仮面を差し出す。目の周りしか隠す事ができないそれを注意深く観察するがおかしなところは何もない。しかし、これが何を意味するのか薄々勘づき始めていたので、一度屋敷へ戻り諸侯だとばれない程度の、そしてまだカトリーヌにも見せた事がない装いで出かける。
(なるほど。道理で屋敷の者も様子がおかしいわけだ)
表玄関から出るわけにもいかず、裏門からブライアンに外に出してもらう。既に外は闇に覆われ、濃紺のマントが闇に紛れてしまっていた。
豊かに実る麦の金色の草原は、この地の繁栄を象徴しているようだ。その麦畑を視界の両端に捉えることができる道を蹴り上げて5頭の馬が駆けていく。
先頭にはこの地の領主であるルーカス・ブレジストンと後ろに従者の男が3人、そして荷物のみを背負った馬がレンガ造りの家が立ち並ぶ街並みに向かっている。
街に入れば、もうすぐ夕刻という事もあり、人は少なく馬のスピードを抑え気味にして町一番の大きな屋敷へ向かう。屋敷の裏門から中に入り馬小屋に行くと、農奴として仕えているダラム・マークの息子・ブライアンが藁を耕していた。ダラムは専ら畑仕事に出向いていることが多く、馬小屋の管理は息子のブライアンに任せきりだ。馬の蹄の音を聞きつけていたのか、ブライアンが6フィートと少しばかりある高身長の身体を曲げて出迎えてくれていた。
「旦那様、おかえりなさいませ」
「今戻った」
馬から降り、馬小屋に息を切らした馬たちを連れていく。労いの意を込めて撫でつけ頬ずりをする。鬣を手櫛で整えているとブライアンがブラシを持って立っていた。
「私めが」
「いや、自分の馬は自分で手入れしたい。また後で来る。他の馬をよろしく頼む」
「かしこまりました」
ブライアンの横を通りすぎ、従者と屋敷の方へ向かう。屋敷の玄関を開けると妙に騒がしかった。
主人がいない屋敷とはこのようなものなのだろうかと思い、少し寂しさが募る。
もとは騎士だったルーカスは、ブレジストン家に仕えていた。しかし、主人のハーデル・ブレジストンに気に入られ、お付きをしている時に宮廷で次女のカトリーヌと出会う。そこでルーカスに恋に落ちたカトリーヌによってとんとん拍子で20歳の時に婚姻が決まり、今では大貴族・諸侯のブレジストン家の人間だ。仕える身としては今のこの除け者にされたような高い身分というのはいささか居心地が悪い。
─その気持ちを払拭するように革のブーツに少しばかり力を込めて屋敷に入る。
「今戻ったぞ」
その言葉とルーカスの登場に目につく限り三人のメイドが息を呑む。家主が帰ってきた時の出迎えとは程遠い、みな顔を見合わせた後どこか遠くを見ている。
「ゴホンッ」
と咳ばらいをすればハッとなり、一列に並び「おかえりなさいませ」と急に態度を変える。
(なんだ?)
「だ、旦那様、お早いお帰りで」
執事のトップであるハウス・スチュワードのヒールが中央階段を駆け下りてくる。白髪交じりの頭と口髭には似つかわしくないほどの軽やかな足取りだが、もつれて一段踏み抜きかけた。
「ヒール、何を慌てている」
「慌てているなど、そんな……おかえりなさいませ。視察はもうよろしいので?」
深々と頭を下げながら尋ねてくるヒールに目配せされ、周りのメイドたちがあたふたと各自の持ち場へ戻っていく。
「早く終わったので予定を繰り上げて帰ってきたのだ……しかし邪魔だったようだな。あまり留守にするのもどうかと思ったのだが、いらぬ気遣いだったようだ」
自分が一日早めに領内、とくに僻地への視察を終えて戻った事が、使用人たちの息抜きを邪魔したと思っていたルーカス。しかし、騎士上がりのルーカスを嫌うものはおらず、むしろ優しく接してくれる彼の騎士道精神に感銘を受けている使用人の心配事はそれではなかった。その心配事に何も知らないルーカスが触れてしまう。
「カトリーヌお嬢様は?」
「旦那様、奥様なのですから……」
「そうだったな。どうもまだ昔の主の御息女という感覚が抜けなんだ」
カトリーヌの気配がしない屋敷を見回してもう一度尋ねる。
「カトリーヌはどこへ?」
「奥様は……その……ご友人とお食事へ……」
妻が友人と食事に行ったと告げるヒールは何とも歯切れが悪い。夫の不在中に息抜きをしている妻を守ろうとでもしているのだろうか。
「そうか」
しかし、興味なさげに答えるルーカスは、むしろすぐに馬の手入れに向かえると意気揚々と馬小屋へと踵を返した。
「旦那様、お食事は?」
「あとで取る。この3人には今すぐにでも。ご苦労であったな」
近くの従者の肩を叩き屋敷を出て馬小屋へ向かえば、従者の馬の手入れをしているブライアンがいた。
「どこかへ行かれるので?」
「いや、手入れに来ただけだ。カトリーヌが不在なのでな」
「奥様はどちらへ?」
「食事だそうだ」
ブライアンからブラシを受け取る。
ブレジストン家の焼き印が柄に押されているブラシは、ルーカスが故郷から取り寄せたものだ。高級品ではなく、由緒正しき家系の焼き印などおこがましかったが、ヒールが技師に頼んだのだった。どこか故郷の匂いがしてきそうな触り心地の良い毛を馬にあて優しく梳かしていく。
「よいのですか?」
「何が?」
「奥様の事……」
「食事であろう?それに私が早く帰って来たのが悪いのだ」
「しかしもう日も暮れます……そんな時間帯に」
「ブライアンは優しいのだな」
「えっ?」
「君の言うとおりだ、夜の街をカトリーヌ一人で歩かせるわけには行かない。迎えに行かせよう……馬車の用意をしてくれないか?」
妻の身を案じてくれるブライアンに、主君の妻にも敬意を払う騎士の宮廷的愛のような物を感じ感心してしまうが、彼は目を泳がせていた。
「噂ですが……奥様はマーカスター通りにある『カリファ』というパブに行かれたとか……」
「パブ?」
何故そのようなところにカトリーヌが行ったのか皆目見当がつかない。諸侯ともあろう身分の者が夜に行くところではない。
顎に手を当てるルーカスは、事の真相を自分の目で確かめようと、顎から手綱に手を伸ばす。そんな彼にブライアンが何かを差し出してきた。
「もし行かれるならこれを……」
ブライアンが銀に黒と黄色の幾何学模様で装飾された仮面を差し出す。目の周りしか隠す事ができないそれを注意深く観察するがおかしなところは何もない。しかし、これが何を意味するのか薄々勘づき始めていたので、一度屋敷へ戻り諸侯だとばれない程度の、そしてまだカトリーヌにも見せた事がない装いで出かける。
(なるほど。道理で屋敷の者も様子がおかしいわけだ)
表玄関から出るわけにもいかず、裏門からブライアンに外に出してもらう。既に外は闇に覆われ、濃紺のマントが闇に紛れてしまっていた。
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