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世界を渡る少女
魔力の有無
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「…ということは、私に魔法は……」
『…まぁ、使えない可能性が高い、とだけ言っておこう』
目に見えて落ち込んだ美咲に、エミリアントも可哀そうなものをみる目だ。
期待させるよりは、と思っていたエミリアントだったが、早まっただろうか。
しかし、すぐに美咲は持ち直した顔で笑った。
「ともかく、まずはチャレンジです!」
『…そうか』
まぁ、確かに可能性がゼロだというわけでもない。何らかの理由でエミリアントが魔力を感知できないだけかもしれない。
それはそれで問題だとは思うが、何となくエミリアントは美咲が魔法を使えるようにしてやりたいと思っていた。
「具体的にはどうすれば?」
『まずは、どの魔法と相性が良いのかを見極めなければならない』
「相性?」
『先程も言った通り、魔法には火・水・風・土・光・闇の6つの属性がある。個体によって、どの属性と相性が合うか分かれていて、相性が悪いと最悪扱えない』
「ふむふむ。それはどうやって見極めれば?」
『瞳を閉じ、己の中の魔力を意識しろ』
魔力、がそもそもどんなものなのかイマイチ理解が追いついていない美咲だったが、とりあえず言われた通りに瞳を閉じた。
『それでは、まず、火の属性から確かめよう』
「はいです」
『大切なのはイメージだ。己の中で火が燃え上がる様を思い浮かべろ』
「火が燃える…」
火が燃える、と言われ美咲が真っ先に思い出したのは、蝋燭の揺らめくような火だった。ここへ来る為の儀式にも使っていただけあって、そのイメージの質はかなり良かった。
イメージ出来たと頷いてみせる。
『では、瞳を開け』
「はい」
『己の中で出来たイメージを、今度は目の前で再現してみろ』
エミリアントが、二人の間の地面を指差す。
頭の中で思い出していた蝋燭を、今度は視界の地面で燃えるようにイメージした。
すると。
「うわぁっ!?」
『っ!?』
突如、洞窟の天井まで立ち上った炎の竜巻のようなもの。
予想より遥かに巨大な火に、慌てて美咲は後ろへ飛び退く。
そこに、大量の水が空中から湧き出した。竜巻全体を飲み込むように現れた水の滝は、そのまま火が鎮火するまで続いた。そして不思議な事に、水は地面に溜まる事なく消えていく。
美咲が驚きに目を見開いて視線を向けると、エミリアントが先程まで竜巻があった場所を指差していた。
「い、今のエミリアントさんが!? 凄いですね!」
『……消したのは私だが、火を出したのは貴様だ』
「…? いやいや、まさか。私がイメージしたのって、本当にこんな小さなものですよ?」
そういって人差し指と親指で、蝋燭の火サイズの隙間を作ってみせる。
それを見たエミリアントは、思案顔で黙り込んだ。美咲の言っている事が本当だとしたら、考えられる原因は一つだった。
「どうかしました?」
『……私達ドラゴンが、魔力で生命を維持している、という話はしたな』
「? はい。だから世界で一番魔力が多い種族なんですよね」
『そうだ。だが、多いと言ってもあくまで肉体に流れる量。無限にあるわけではない』
「ふむふむ。ドラゴンさんが大きいのも、それと関係があるんですかね」
『そういった説はあるが、確かではない。魔力が多いから大きいのか、大きいから魔力が多いのか。
…それはともかく。ドラゴンが人型を取っている時は、当然肉体の面積が大きく変わる。ドラゴンの魔力量はドラゴン時のものであり、人型時には溢れた魔力が周囲の自然魔力と混ざり合っている状態だ』
「うーん…つまり、体内魔力と自然魔力は元々同じ物、ということですか?」
『厳密に言えば違う物だが、限りなく近い存在ではある。肉体という物質を通る事で、魔力の波長は微かに変化している。それが、魔力が体内に留まっている理由だとされている』
「あー、そっか。じゃないと魔力が流れ出して、ドラゴンさんは肉体を保てなくなっちゃうんですね」
『そういう事だ。体内から溢れた魔力は、あくまでもこの肉体に宿っているものであるから、溢れても身体の周囲を漂っているだけであり離れることはない。相手に威圧や恐怖を与える原因の多くはこれだ』
魔力についての深く掘り下げた話題に、美咲は眉間に皺を寄せながらも自分なりに嚙み砕いて理解しているようだ。それをエミリアントは感心した目で見る。
(始めて魔力について聞いたーーー異世界から来た、というのを信じるのであればーーーというのに、ここまで話を理解できるているのは大したものだ)
この世界で、美咲ほどの人間の子供がここまで理解できるようになるには、それなりの勉学を受ける為に魔法特化の学校へ通っている者がほとんどだ。
学校へ通うにはそれなりの財力が必要になるから、貴族や商人の家系の子息が多くなる。農民や一般市民には少々敷居が高い場所だ。
美咲の容姿は農民や市民よりも健康的で衣服も上質な物に見える。かなり高等な学もあるようだ。
だが、彼女の言動からは所謂「金持ち」特有の威厳や、優雅さに欠ける。
まぁ、金持ちの坊ちゃんやお嬢様がこんな山脈の洞窟、しかもドラゴンの寝床へ一人でノコノコ来るとも思わないが。
「体内魔力で自然魔力を操作できるのも、近い存在だから……ということでしょうか」
『あぁ。自然魔力が体内魔力を及ぼす場合もあるが……これは置いておこう。
問題なのがここからだ。私が貴様から体内魔力を感じ取れないのはーーー貴様の体内魔力が自然魔力とほぼ同種の波長であるからだ。相手の魔力を感じ取る時、一般的には「自然魔力とは別の魔力」を感知する。これは個体によって体内魔力の波長が変わって来る為、同じ波長を持っている者は基本いないからだ』
「体内魔力と自然魔力が一致する事ってあるんですか?」
『いや、少なくとも私は聞いた事がない…………しかし、貴様が魔法を行使した際に感じたのだ。貴様の体内から、確かに自然魔力と同種の魔力を』
長い時を生きるドラゴンは、それに見合った知識を持っているものである。
そのドラゴン族の中でも長寿のエミリアントでさえ、体内魔力と自然魔力が限りなく一致する個体など聞いた事がなかった。彼がこれまで読んできた数多の書物にさえ、そんな存在はなかったはず。
そして、エミリアントは思い至ってしまった予想を、重い口調で続けた。
『…自然魔力と波長が同じ、つまり貴様には魔力の隔たりがない』
「というと?」
『……この世界に溢れている自然魔力、その全てが貴様の魔力になりえる、ということだ』
美咲が先程みせた魔法を見る限り、その可能性が高いとエミリアントは考えている。
彼女が作ろうとした火は、明らかに実際のものよりも小さかった。なのに、あれほどの威力を発揮したのは一重に利用した魔力が多過ぎたからだろう。
そもそも魔力をイマイチ感覚で理解できていない美咲には、込める魔力量を調節するなど不可能だった。その結果が、天井まで立ち上った炎の竜巻だ。
魔力がない可能性を事前に話していただけに、美咲は出来る限りの魔力を込めようとしたのだろう。
「……そりゃなんとも……凄い、というか……?」
まだ実感が湧いていない美咲としては、そんな力があるのか半信半疑の様子。首を傾げて炎が上がった地面を眺めている。
『……これからは、魔力量を考えながら魔法を放て。私の寝床を壊されたら敵わん』
「あ! そうですよね!」
『とりあえず、貴様の魔力については追々調べていくしかない。今は貴様がどの属性と相性が良いのか確かめるぞ』
「はいです!」
それから、二人は残りの5つの属性を一つずつ調べていった。もちろん、出来る限り力は抑えるように注意しながら。
その結果ーーー
『…………全属性、か』
「やったー! これで何でも出来ますね!」
溜息をつきそうな顔のエミリアントに対して、両手を上げて喜ぶ美咲。使えないとまで思っていた魔法が、まさか全属性使えるとなれば喜びも一入だ。
魔力がほぼ無限にあるようなものだと判明したばかりか、属性すら制覇。これが魔法のない世界から来たなど、やはり冗談ではないのかとエミリアントの疑惑は中々晴れなさそうだ。
『…まぁ、使えない可能性が高い、とだけ言っておこう』
目に見えて落ち込んだ美咲に、エミリアントも可哀そうなものをみる目だ。
期待させるよりは、と思っていたエミリアントだったが、早まっただろうか。
しかし、すぐに美咲は持ち直した顔で笑った。
「ともかく、まずはチャレンジです!」
『…そうか』
まぁ、確かに可能性がゼロだというわけでもない。何らかの理由でエミリアントが魔力を感知できないだけかもしれない。
それはそれで問題だとは思うが、何となくエミリアントは美咲が魔法を使えるようにしてやりたいと思っていた。
「具体的にはどうすれば?」
『まずは、どの魔法と相性が良いのかを見極めなければならない』
「相性?」
『先程も言った通り、魔法には火・水・風・土・光・闇の6つの属性がある。個体によって、どの属性と相性が合うか分かれていて、相性が悪いと最悪扱えない』
「ふむふむ。それはどうやって見極めれば?」
『瞳を閉じ、己の中の魔力を意識しろ』
魔力、がそもそもどんなものなのかイマイチ理解が追いついていない美咲だったが、とりあえず言われた通りに瞳を閉じた。
『それでは、まず、火の属性から確かめよう』
「はいです」
『大切なのはイメージだ。己の中で火が燃え上がる様を思い浮かべろ』
「火が燃える…」
火が燃える、と言われ美咲が真っ先に思い出したのは、蝋燭の揺らめくような火だった。ここへ来る為の儀式にも使っていただけあって、そのイメージの質はかなり良かった。
イメージ出来たと頷いてみせる。
『では、瞳を開け』
「はい」
『己の中で出来たイメージを、今度は目の前で再現してみろ』
エミリアントが、二人の間の地面を指差す。
頭の中で思い出していた蝋燭を、今度は視界の地面で燃えるようにイメージした。
すると。
「うわぁっ!?」
『っ!?』
突如、洞窟の天井まで立ち上った炎の竜巻のようなもの。
予想より遥かに巨大な火に、慌てて美咲は後ろへ飛び退く。
そこに、大量の水が空中から湧き出した。竜巻全体を飲み込むように現れた水の滝は、そのまま火が鎮火するまで続いた。そして不思議な事に、水は地面に溜まる事なく消えていく。
美咲が驚きに目を見開いて視線を向けると、エミリアントが先程まで竜巻があった場所を指差していた。
「い、今のエミリアントさんが!? 凄いですね!」
『……消したのは私だが、火を出したのは貴様だ』
「…? いやいや、まさか。私がイメージしたのって、本当にこんな小さなものですよ?」
そういって人差し指と親指で、蝋燭の火サイズの隙間を作ってみせる。
それを見たエミリアントは、思案顔で黙り込んだ。美咲の言っている事が本当だとしたら、考えられる原因は一つだった。
「どうかしました?」
『……私達ドラゴンが、魔力で生命を維持している、という話はしたな』
「? はい。だから世界で一番魔力が多い種族なんですよね」
『そうだ。だが、多いと言ってもあくまで肉体に流れる量。無限にあるわけではない』
「ふむふむ。ドラゴンさんが大きいのも、それと関係があるんですかね」
『そういった説はあるが、確かではない。魔力が多いから大きいのか、大きいから魔力が多いのか。
…それはともかく。ドラゴンが人型を取っている時は、当然肉体の面積が大きく変わる。ドラゴンの魔力量はドラゴン時のものであり、人型時には溢れた魔力が周囲の自然魔力と混ざり合っている状態だ』
「うーん…つまり、体内魔力と自然魔力は元々同じ物、ということですか?」
『厳密に言えば違う物だが、限りなく近い存在ではある。肉体という物質を通る事で、魔力の波長は微かに変化している。それが、魔力が体内に留まっている理由だとされている』
「あー、そっか。じゃないと魔力が流れ出して、ドラゴンさんは肉体を保てなくなっちゃうんですね」
『そういう事だ。体内から溢れた魔力は、あくまでもこの肉体に宿っているものであるから、溢れても身体の周囲を漂っているだけであり離れることはない。相手に威圧や恐怖を与える原因の多くはこれだ』
魔力についての深く掘り下げた話題に、美咲は眉間に皺を寄せながらも自分なりに嚙み砕いて理解しているようだ。それをエミリアントは感心した目で見る。
(始めて魔力について聞いたーーー異世界から来た、というのを信じるのであればーーーというのに、ここまで話を理解できるているのは大したものだ)
この世界で、美咲ほどの人間の子供がここまで理解できるようになるには、それなりの勉学を受ける為に魔法特化の学校へ通っている者がほとんどだ。
学校へ通うにはそれなりの財力が必要になるから、貴族や商人の家系の子息が多くなる。農民や一般市民には少々敷居が高い場所だ。
美咲の容姿は農民や市民よりも健康的で衣服も上質な物に見える。かなり高等な学もあるようだ。
だが、彼女の言動からは所謂「金持ち」特有の威厳や、優雅さに欠ける。
まぁ、金持ちの坊ちゃんやお嬢様がこんな山脈の洞窟、しかもドラゴンの寝床へ一人でノコノコ来るとも思わないが。
「体内魔力で自然魔力を操作できるのも、近い存在だから……ということでしょうか」
『あぁ。自然魔力が体内魔力を及ぼす場合もあるが……これは置いておこう。
問題なのがここからだ。私が貴様から体内魔力を感じ取れないのはーーー貴様の体内魔力が自然魔力とほぼ同種の波長であるからだ。相手の魔力を感じ取る時、一般的には「自然魔力とは別の魔力」を感知する。これは個体によって体内魔力の波長が変わって来る為、同じ波長を持っている者は基本いないからだ』
「体内魔力と自然魔力が一致する事ってあるんですか?」
『いや、少なくとも私は聞いた事がない…………しかし、貴様が魔法を行使した際に感じたのだ。貴様の体内から、確かに自然魔力と同種の魔力を』
長い時を生きるドラゴンは、それに見合った知識を持っているものである。
そのドラゴン族の中でも長寿のエミリアントでさえ、体内魔力と自然魔力が限りなく一致する個体など聞いた事がなかった。彼がこれまで読んできた数多の書物にさえ、そんな存在はなかったはず。
そして、エミリアントは思い至ってしまった予想を、重い口調で続けた。
『…自然魔力と波長が同じ、つまり貴様には魔力の隔たりがない』
「というと?」
『……この世界に溢れている自然魔力、その全てが貴様の魔力になりえる、ということだ』
美咲が先程みせた魔法を見る限り、その可能性が高いとエミリアントは考えている。
彼女が作ろうとした火は、明らかに実際のものよりも小さかった。なのに、あれほどの威力を発揮したのは一重に利用した魔力が多過ぎたからだろう。
そもそも魔力をイマイチ感覚で理解できていない美咲には、込める魔力量を調節するなど不可能だった。その結果が、天井まで立ち上った炎の竜巻だ。
魔力がない可能性を事前に話していただけに、美咲は出来る限りの魔力を込めようとしたのだろう。
「……そりゃなんとも……凄い、というか……?」
まだ実感が湧いていない美咲としては、そんな力があるのか半信半疑の様子。首を傾げて炎が上がった地面を眺めている。
『……これからは、魔力量を考えながら魔法を放て。私の寝床を壊されたら敵わん』
「あ! そうですよね!」
『とりあえず、貴様の魔力については追々調べていくしかない。今は貴様がどの属性と相性が良いのか確かめるぞ』
「はいです!」
それから、二人は残りの5つの属性を一つずつ調べていった。もちろん、出来る限り力は抑えるように注意しながら。
その結果ーーー
『…………全属性、か』
「やったー! これで何でも出来ますね!」
溜息をつきそうな顔のエミリアントに対して、両手を上げて喜ぶ美咲。使えないとまで思っていた魔法が、まさか全属性使えるとなれば喜びも一入だ。
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