「雲に溶けた初恋」

るみ乃。

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「突然の別れ」

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 夏祭りから数週間後。
 秋の気配が少し混じる頃、君は突然に言った。

「俺、転校することになった」

 教室の窓から見える積乱雲が茜色に染まる夕方。
 耳を疑った。冗談だと思った。でも、君の顔は真剣で。

「……どうして」
「親父の仕事。仕方ない」
「そんな……」

 胸の奥が風で裂けたみたいに痛い。
「雲と同じだな。流されて、形変わって……」
 君はちょっと軽く言ったけど、すぐ謝った。
「……ごめん」

 そして駅のホームで君の背中を見送る。
「じゃあな」
「……うん」
 声が震えて、うまく言えなかった。
 手に残ったのは、夏祭りの綿あめの甘さだけ。
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