『悪の幹部ですが、正義のヒーローの愛が重すぎて殉職しそうです』

るみ乃。

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第9章 熱に溺れる夜 ※微濃厚な甘い描写あり

45.夜明け前の囁き

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 濃密な夜の余韻に包まれて目を開けると、
 背中に光希の温もり。
 うしろから抱き込む腕が、思ってたより逞しいなぁ……

「ああ……やっちゃったな、俺……」

 いや、こんなことになるなんて
 朝になったら……どんな顔でこいつを見たらいいんだ……。
 身体の芯がまだ熱く、昨夜の行為を思い出すと、顔まで熱くなる。

 寝返りを打って光希の顔を見上げる。
 無防備すぎるだろ、ヒーローなのに……いや、でも可愛いな。
 唇にそっと触れる……

「やばい、俺何やってんだ」

 悪の組織〈DEADEND〉に正体バレ、
 警視庁から消されかけた……全部俺のミスだ。
 なのに、隣で寝息を立てる光希は、全力で俺を守るつもりだ……
 ヒーロー・ルミエール。

 胸の奥がぎゅっ痛い。
 愛しさと切なさが、まだ熱い身体に混ざって、妙に苦しくて。

「……光希を、巻き込めない……」

 小さく呟きながら、ぎゅっと抱きしめる。
 手を背中に回して、また寝顔を覗き込む
 口元の柔らかさ、寝息の揺れ、腕に絡む感触……
 どれも恋しい。
 ああ、俺ってほんと……。

「んん……瀬戸さんっ……」
 光希の寝言、夢の中でも俺を守ってるのか?
 愛しいのに、巻き込めない矛盾……頭がぐるぐるする。

 明日の朝、この顔見たら絶対赤面だな……
 おい、俺!甘いお遊びはここまでだろ、こいつを巻き込むわけには……
 ぎゅっと抱きしめる手をほどけず、その温もりを惜しむ。
 これが最後かもしれないな……

「……ごめん、光希。俺、これ以上甘えられないんだ」

 小さく呟き、額をそっと光希の胸に押し付ける。
 夜更けの静寂の中、甘い余韻と切なさ、そしては揺るがない覚悟。
 もうすぐ夜が明ける……
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