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第11章 止まった針は、まだ動く
53.亡霊への連絡
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光希がいない朝は、とても静かだ……
そして、ここ情報屋のキッチンは、やたら狭い。
「死体がコーヒー飲むなよ」
背後から声が飛ぶ。
振り返ると、無精ひげの情報屋が腕を組んでいた。
「あっ、ミルクないか?」
「おい、おい。幽霊はブラック派なんだよ……
設定ぶれるだろ」
カップを口に運ぶ、苦い。
でも、そう悪くもないな、生きてる実感がある。
「で? 本題は」
俺が言うと、情報屋は小さく端末を投げてよこした。
画面には、暗号回線。
差出人――
“DEAD END”
悪の組織。中枢クラスのラインだ。
「死んだはずのお前に、直で来るとはな」
情報屋が言う。
「俺、人気者なの?」
「あぁ、悪い意味でな」
画面を見つめる。内容は短い。
《裏切りの証明は受理された。接触を希望する》
つまり。“来い”ってことだ。
「……早いな」
「国防よりもあいつらのほうが上手ってやつか……」
「まぁ、あんた派手に爆ぜた」
国防や警視庁にはバレてないのか……?
光希の顔が、ふっと浮かぶ。
俺の生存を信じているかな……
机叩いてそうだな。
いや。静かに引き出し開けて、俺の私物睨んでるかもな。
……想像やめろ。胸がちょっと痛い。
「どうする」
情報屋の声が、現実に引き戻す。
どうするも何も。
答えは、最初から決まってる。
「行く」
「大丈夫なのか」
「俺、元から性格悪からな、嘘つきだし。」
画面に指を置く。これを押せば、
俺は今度こそ本当の“裏切り者”として生きることになる
光希の敵になる未来へ、まっすぐ。
喉が、少しだけ乾く。
「……守るためだ」
誰に言い訳してるんだか。
送信。既読がつくのが、やけに早い。
《歓迎する。次の指示を待て》
悪役ルート、再確定。
端末を閉じる。情報屋が肩をすくめた。
「恋人に刺されるなよ」
「刺されるなら、あいつがいい」
本音が漏れた。
ああ、もう一度お前に会えるなら本望だな……
光希。次に会うときは。俺は、敵だ。
ちゃんと本気で来い、ヒーロ-・ルミエ-ルとして……
そして、ここ情報屋のキッチンは、やたら狭い。
「死体がコーヒー飲むなよ」
背後から声が飛ぶ。
振り返ると、無精ひげの情報屋が腕を組んでいた。
「あっ、ミルクないか?」
「おい、おい。幽霊はブラック派なんだよ……
設定ぶれるだろ」
カップを口に運ぶ、苦い。
でも、そう悪くもないな、生きてる実感がある。
「で? 本題は」
俺が言うと、情報屋は小さく端末を投げてよこした。
画面には、暗号回線。
差出人――
“DEAD END”
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「死んだはずのお前に、直で来るとはな」
情報屋が言う。
「俺、人気者なの?」
「あぁ、悪い意味でな」
画面を見つめる。内容は短い。
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つまり。“来い”ってことだ。
「……早いな」
「国防よりもあいつらのほうが上手ってやつか……」
「まぁ、あんた派手に爆ぜた」
国防や警視庁にはバレてないのか……?
光希の顔が、ふっと浮かぶ。
俺の生存を信じているかな……
机叩いてそうだな。
いや。静かに引き出し開けて、俺の私物睨んでるかもな。
……想像やめろ。胸がちょっと痛い。
「どうする」
情報屋の声が、現実に引き戻す。
どうするも何も。
答えは、最初から決まってる。
「行く」
「大丈夫なのか」
「俺、元から性格悪からな、嘘つきだし。」
画面に指を置く。これを押せば、
俺は今度こそ本当の“裏切り者”として生きることになる
光希の敵になる未来へ、まっすぐ。
喉が、少しだけ乾く。
「……守るためだ」
誰に言い訳してるんだか。
送信。既読がつくのが、やけに早い。
《歓迎する。次の指示を待て》
悪役ルート、再確定。
端末を閉じる。情報屋が肩をすくめた。
「恋人に刺されるなよ」
「刺されるなら、あいつがいい」
本音が漏れた。
ああ、もう一度お前に会えるなら本望だな……
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