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第11章 止まった針は、まだ動く
52.死者の夜
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目が覚めた、静かすぎて耳鳴りがする。
古い天井。軋む梁。
カーテン越しの白い光。
……ああ、ここか。
昔、世話になった情報屋の隠れ家。
表には出ない男。金と情報だけで動く。
俺が“死んだ人間”でも、匿う理由はある。
つまり、今は安全。
少なくとも数日は。
体を起こす。
包帯の下がじくりと痛む。
「ほんとに、生きてるな……」
誰にも聞かれない声。
今の俺は……どこにも属していない。
国家保安庁にも、悪の組織にも。
今の俺はただの“死体”。
存在しない男。
あぁ……妙に、寒い。
隣に誰もいないからだ……
ひとりベッドに寝るのはいつぶりだろう……
癖で寝返りを打って……手を伸ばしかけて止める。
……いない。光希は、いない。
「……うざいんだよな、あいつ」
夜になると距離が近くて、
後ろから、ぐいぐい抱きついてきて、
無意識に足を絡めてくる。
離れようとすると、寝ぼけたまま引き戻す。
嫌がるふりしても、結局逃げないのは……俺
あの体温。思ったより熱いんだな……
最後に触れた夜を思い出す。
首筋に触れた唇……そして胸元、脇腹、腰……
ほんの少し震えてた呼吸。
あぁ……。
胸の奥がじわりと熱を帯びる。
下腹に落ちる感覚に、自分で苦笑した。
「やめろ……何やってんだ、俺」
守るために消えたくせに。
欲しがってどうする。
天井を見上げる。静かだ。
隣の温度がない夜は、こんなに広いんだな。
光希。
お前は俺が死んだと信じてるか?
いや……
『何やってんですか!!僕たち運命共同体ですよね』
って俺の生存を感知してそうだな
それでいい。
その方が、あいつらしい。
俺はどこにも属さない。
正面には立たない。
俺が生きてるとばれたら光希が危ない……
今は……
窓の外は、夜が深い。
俺は静かに目を閉じる。
きっとあいつは、俺を追いかけてくる。
次にあいつと会うときは、
俺たちの関係はこれまでとは違うだろうな……
それでも……また、あいつに会えるかもなんて……
胸がどきゅっとなる、高宮のいうようにかなり重症だな俺。
古い天井。軋む梁。
カーテン越しの白い光。
……ああ、ここか。
昔、世話になった情報屋の隠れ家。
表には出ない男。金と情報だけで動く。
俺が“死んだ人間”でも、匿う理由はある。
つまり、今は安全。
少なくとも数日は。
体を起こす。
包帯の下がじくりと痛む。
「ほんとに、生きてるな……」
誰にも聞かれない声。
今の俺は……どこにも属していない。
国家保安庁にも、悪の組織にも。
今の俺はただの“死体”。
存在しない男。
あぁ……妙に、寒い。
隣に誰もいないからだ……
ひとりベッドに寝るのはいつぶりだろう……
癖で寝返りを打って……手を伸ばしかけて止める。
……いない。光希は、いない。
「……うざいんだよな、あいつ」
夜になると距離が近くて、
後ろから、ぐいぐい抱きついてきて、
無意識に足を絡めてくる。
離れようとすると、寝ぼけたまま引き戻す。
嫌がるふりしても、結局逃げないのは……俺
あの体温。思ったより熱いんだな……
最後に触れた夜を思い出す。
首筋に触れた唇……そして胸元、脇腹、腰……
ほんの少し震えてた呼吸。
あぁ……。
胸の奥がじわりと熱を帯びる。
下腹に落ちる感覚に、自分で苦笑した。
「やめろ……何やってんだ、俺」
守るために消えたくせに。
欲しがってどうする。
天井を見上げる。静かだ。
隣の温度がない夜は、こんなに広いんだな。
光希。
お前は俺が死んだと信じてるか?
いや……
『何やってんですか!!僕たち運命共同体ですよね』
って俺の生存を感知してそうだな
それでいい。
その方が、あいつらしい。
俺はどこにも属さない。
正面には立たない。
俺が生きてるとばれたら光希が危ない……
今は……
窓の外は、夜が深い。
俺は静かに目を閉じる。
きっとあいつは、俺を追いかけてくる。
次にあいつと会うときは、
俺たちの関係はこれまでとは違うだろうな……
それでも……また、あいつに会えるかもなんて……
胸がどきゅっとなる、高宮のいうようにかなり重症だな俺。
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