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鬼峰家の血筋
理性の慟哭
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小夜子は肇慶の指示に従い、職務へ戻るために一室を離れて階下へ通じる階段まで来た。ただ、思うことがあり、その場で暫しの間、立ち尽くしていた。
辿ってきた床の向こうへ視線を走らせる。今にもサーバの鳴き声が聞こえてくるのではないかと耳を澄ましてみたが、周囲は不自然なくらいに静まり返っていた。
先ほど見た書斎の時計によると、時刻は午後三時を過ぎている。それでいて、書斎を除いた三階にはまるで人の気配がない。これは少し奇妙な話であった。
いつも通りの日常であれば、日直のメイドがこの辺りの廊下に這いつくばって、拭き掃除に従事している姿がある時分。客人の持て成しがひと段落した後の、仕事をしながらも心にゆとりのある落ち着いた女性の姿が小夜子の脳裡に思い起こされた。
じっとしていても仕方がなかった。小夜子は名残惜しい気持ちを振り払い、階段を下り始める。
四つ目の段差から足を踏み出したところで、小夜子は冷えた空気の流れを敏感な肌で感じ取り、思わず身震いをした。館の中は暖房設備が整っているが、小夜子は極寒の冷気に直接触れたような寒気を覚えていた。
何か、不穏な予感がする――頭のどこかでそう思いながらも二階に辿り着き、そのまま一階へ下りようとしたところで、誰かが階段を上がってくる姿が目に入った。
咄嗟に相手の素性を思い出す。肇慶と都市計画の件で会談するために訪れた喜先土木工業の現社長、尾田海次郎だ。
「あ、お客様……」
小夜子は言いかけたが、海次郎に伴って現れたもう一人の姿を見て絶句した。
海次郎と一緒に階段を上がってきたのは小夜子も見知っている一人の女性だった。先の会談で小夜子と共に同席させられた者の一人であり、小夜子とほぼ同年代の少女のような幼さを備えた若いメイド。
不意に、会談の際に見た劣情のこもった海次郎の目つきを思い出し、小夜子は途方もなく昏い深淵の底から響いてくる恐怖に似た感情を呼び起こされた。
今もまた、海次郎は小夜子に向かって値踏みするような視線を向けてくる。小夜子は相手の視線から顔を背け、壁際へと退きながら、客人に向かって頭を下げる。相手に対して無礼があってはならないのだが、小夜子には海次郎と目を合わせる勇気が持てなかった。
海次郎はそのまま小夜子を尻目にして通り過ぎていく。その間、小夜子は壁に背をつけたまま頭を垂れていたが、相手が遠ざかっていったことを察し、ようやく面を上げた。
廊下の向こうへ去っていく海次郎とメイド。その後ろ姿を見送る小夜子の視線が、急速に凍りつく。
海次郎は後ろに伸ばした右手をメイドのスカートの中へ差し込み、臀部を撫でていた。メイドには抵抗する素振りが全くなく、海次郎に自らの身体を密着させたままでいる。
セクハラをされているという意識など微塵もなく、相手の行為を当然のものとして受け入れている。眼前の光景の異常性に、小夜子は先に感じた恐怖心を呼び起こされていた。
三田浬穂は、与えられた役割に忠実であった。館のメイドの例にもれず、当主の鬼峰肇慶に対して従順な娘であったが、それが海次郎に身も心も尽くせという命令を与えられた結果、海次郎に対してあらゆる面で奉仕しようという感情が思考の大半を占めていた。
海次郎は部屋に入るなり、浬穂の身体をベッドの上に押し倒した。他の者の目につくという意識が消えた今、淫らな欲望を抑える理性から解放された反動のように、海次郎は浬穂の唇にしゃぶりつき、彼女の唇の感触と唾液の味を貪欲に貪った。
浬穂にとって、海次郎によって為されたその行為は、かつて少女心による仄かな憧れを抱いていたファーストキスだった。それでも、浬穂はたどたどしい舌の動きで海次郎を受け入れ、相手の淫欲を満たそうと懸命になっている。
浬穂から唇を離し、不敵な笑みを浮かべたまま、仰向けに寝かされている女の瞳を眺める海次郎。海次郎の口端からは若い浬穂の唾液と混ざり合った老人のよだれが、ダラダラと垂れ落ちている。
「最近は忙しくてね。世間では君みたいな若い娘に手を出したくとも出せないし、年をとってから女房ともこういうことは全くやっていない……ずっとご無沙汰だったんだよ」
老いてなお逞しい両腕が、浬穂のスカートをまくり上げ、黒いストッキングに包まれている細い太ももを掴む。
「……ふむぅ、ちょっと肉付きが足りないようだ。ちゃんと栄養のあるものをたっぷり食べているのかね?」
海次郎はそう呟くと、ストッキングを一気にずり下ろした。
「うっ……あ……」
浬穂の頬が羞恥の色に染まる。海次郎は少女の甘い声の響きを耳に心地よいものとして感じながら、はぎ取ったストッキングをベッドの上に放り投げた。
「くぅゥ……」
子犬のような声を上げ、上半身をくねらせる浬穂。使命感を上回る勢いで恥ずかしさがこみ上げてきて、己が奉仕せねばならない者の顔を直視できなくなっていた。
「くくっ、可愛いじゃないか」
海次郎は羞恥に震える女体をざらついた手でさすりながら、素肌の感触を愉しんだ。
「良いじゃないか。骨ばってはいるが、肌ははりがあってとても瑞々しい」
手に少し力を込めて、浬穂の尻肉を押す。浬穂が微かな呻きに似た声をもらした。
「弾力も十分ある。こんな若い娘たちを大勢侍らせて……肇慶くんが羨ましい限りだ」
海次郎はそう言いながら浬穂の白いパンティのクロッチの隙間に、二本指を差し込んだ。
「ん……」
秘部から全身へ伝わる感触に、浬穂がビクンと身体を震わせた。
「私は焦らすのが好きでね」
ずらされたクロッチからは陰毛がはみでており、女性器の右半分が覗いている。海次郎はその淫猥な部分を見つめながら含み笑いをもらし、陰部を弄っている指先をピーンとたてた。
「う……あぐんっ!」
不意打ちを受け、高い声を上げる浬穂。海次郎は浬穂が快感に打ち震えているのだと思い込んでいた。だが、浬穂にとって、性器への刺激は鈍い痛みを伴っている。加えて、海次郎の爪によって薄い柔肉を傷つけられ、出血もしていた。
「では、そろそろご開帳といこうかね」
パンティがずるずると下げられる。浬穂の秘められた肉の門がさらけ出された。
露出したヴァギナが独立した生き物のようにひくひくと蠢いている。海次郎は興奮した様子で秘肉をかき分け、若い女の生殖器を覗き込む。
「ほうほう。綺麗な色のハマグリじゃないか。こんな山奥で海の幸に出会えるとはなぁ」
海次郎は自らの鼻をひくひく動かしながら浬穂の肛門に押し付け、陰部に向かって蟻の戸渡りをなぞるようにしてこすりつけた。
「良い匂いだ。潮の香りがする」
本当にそのような匂いが漂っているのかは定かでなかったが、浬穂の肉体を自分に捧げられた海の賜物と思い込んでいる海次郎にとっては、浬穂の体臭が海次郎の故郷でもある、さざ波の音色が伝わる沿岸の光景を想起させている。
「では、お味の方はどうかな」
だらんと伸ばされた舌が、浬穂の膣に入り込む。
「くぅ……ぅう……」
女性器はまだ十分に濡れていなかったが、柔肉は男の指を受け入れようとして艶めかしく蠢いている。陰核が徐々に充血していき、勃起を始めていた。
「塩気があって、なかなか刺激的な味だ。ベロが痺れてしまいそうだよ」
浬穂はひたすらに耐えていた。意識は海次郎を悦ばせようと、与えられる快楽を甘受しようと懸命であったが、身体は苦痛と辱めを訴えている。それを表に出すわけにもいかず、浬穂の脳内は混乱していた。
「肇慶くんはね、浬穂が気に入ったなら私の物にしても良いと言ってくれた。私は、きみがとても欲しいな」
「……はい、海次郎様」
海次郎はわざとらしく考える表情をし、少しの間をおいてから話を続ける。
「うん……そうだな。私は言わばきみの新しい主となるわけだ。ご主人様と呼んでくれ」
「……はい、ご主人様」
浬穂は従順だった。浬穂に対する愛おしさがこみ上げてきた海次郎は、荒々しく彼女の身体を抱きしめた。浬穂にとっては苦しいくらいの締め付けであったが、館のメイドに植え付けられている教えに従い、男を悦ばせるために抱き返した。
暫しの間、海次郎は柔らかい女体の抱き心地と体臭を堪能していたが、やがてゆっくりと身を離し、己の股間部のファスナーを開いた。露わになったトランクスは、硬く膨張したペニスでぱんぱんにはっている。
「私ももう、我慢できなくなってしまったよ」
トランクスを脱ぎ、怒張したペニスがいきり立つ。朦朧としていた浬穂の意識が、視界に飛び込んできた逸物によって醒まされた。
「それが……わたしの膣内に……」
知識としては知っていた。館のメイドが何れ奉仕しなければならないものであるという意識もすり込まれている。しかし、初めて見る実物を前にして、まだ心が少女のままである浬穂は動揺を隠せない。
「いや、咥えるんだ。きみの可愛らしいお口でね」
フェラチオ……という行為であると、浬穂の知識の本棚が答えを出した。男に奉仕する選択しか持たない浬穂は、恐る恐るといった様子で男根を両手で包み込み、そっと唇を密着させた。
「この反応、やはり処女のようだな。話の通り……不器用なのがまた可愛い」
浬穂はおぼつかない動作で、口を必要以上に大きく開け、ペニスを一気に咥えこんだ。
「ん……ごほっ」
亀頭が喉にまで届いたことでむせ返り、思わず口を離そうとする浬穂。海次郎は咄嗟に芽生えた悪戯心で浬穂の後頭部を抑えた。
「そのままだ……そのまま」
苦しさに、浬穂は周囲へ訴えるような視線を走らせる。だが、海次郎に対して失礼があってはならないと、相手と目を合わせることはしなかった。
「きみの初めてを頂く前に、まずは主の精液の味を覚えてもらいたい」
浬穂は歯を立てないように気をつけながら、海次郎の男性器を口内で愛撫し続けた。
「ん、悪くない、悪くないぞ」
まだ二十歳前である娘の一所懸命な奉仕を受け、海次郎の征服欲が満たされていく。
やがて、既に膨張しきっているペニスの先端に向かって、射精感が駆けあがってきた。海次郎はだらしなく唇を歪ませ、己の快感に身をゆだねていた。
海次郎が肉棒を力任せに突き入れる。浬穂は息苦しさのあまり、呼吸が激しくなった。海次郎の動きは激しくエスカレートしており、既に、フェラチオと言うよりも、イラマチオと呼んだ方が的を射ている。
「心配しなくても、一回出したくらいで枯れたりはしない……しっかりと受け止めるんだ」
浬穂がその言葉の意図を理解するよりも早く、海次郎の欲望が暴発した。
満足に呼吸も出来ずにいる浬穂。その喉奥に淫液の濁流がぶつかっていき、多量の精液が食道へと流し込まれた。
「んっ……んごっ! おごっ! うごぉっ! おがぁぁ……」
浬穂が激しく咳き込み、口の中に溜まっている精液を吐き出した。
「吐き出すんじゃない! ちゃんと全部飲み干せ」
興奮した海次郎が浬穂の頭を叩く。猛る、荒々しい男の本性が露わになっていた。浬穂は何度も頷き、苦い白濁液を呑み込む。
「イケナイ子だな。ベッドのシーツが汚れてしまったじゃないか」
海次郎は浬穂を叱りつけた。しかし、内心では、己の思い通りになるメイドを手に入れたのだと有頂天になっていた。
「は、はいぃ……申し訳、ございません」
「まずは、私のこれを舐めて綺麗にしなさい。それから、ベッドの後始末だ」
「……かしこまりました、ご主人様」
浬穂が海次郎の股間に粘りついている精液を丹念に舐め始める。海次郎は女のもたらしてくれる快楽に打ち震えていた。
「夜になったら、また戻ってくる。続きはそれまでお預けだ。……今宵の宴が楽しみだよ」
海次郎はそれだけ言い残し、一室を後にした。
一人、取り残された浬穂。彼女はシーツの上に仰向けになったまま、天井にぶら下がっている丸い電灯を見つめていた。
欲望のはけ口にされているという実感はない。ただ、今宵も果たすべき職務――いや、生涯を捧げるご主人様に操を捧げるという意志と、その際に与えられる仕えるものとしての喜びを待ち遠しく思っていた。
それが、館の教えに支配された者としての心理であった。しかし、一方ではその心理に反発するものがあるのもまた事実であった。
浬穂は、目頭から頬を伝う冷たい感触で、自分が泣いているのだと気づいた。涙の理由が、浬穂には見当もつかない。身体の奥底から背筋を凍りつかせるような寒気が張り詰めていく感触があったが、今の浬穂には、それが何を意味しているのかわからなかった。
圧倒的な力で感情の奥底に抑えつけられている浬穂の理性は、何一つの成果も生み出すことのない、虚しい抵抗を続けるしかできなかった。
辿ってきた床の向こうへ視線を走らせる。今にもサーバの鳴き声が聞こえてくるのではないかと耳を澄ましてみたが、周囲は不自然なくらいに静まり返っていた。
先ほど見た書斎の時計によると、時刻は午後三時を過ぎている。それでいて、書斎を除いた三階にはまるで人の気配がない。これは少し奇妙な話であった。
いつも通りの日常であれば、日直のメイドがこの辺りの廊下に這いつくばって、拭き掃除に従事している姿がある時分。客人の持て成しがひと段落した後の、仕事をしながらも心にゆとりのある落ち着いた女性の姿が小夜子の脳裡に思い起こされた。
じっとしていても仕方がなかった。小夜子は名残惜しい気持ちを振り払い、階段を下り始める。
四つ目の段差から足を踏み出したところで、小夜子は冷えた空気の流れを敏感な肌で感じ取り、思わず身震いをした。館の中は暖房設備が整っているが、小夜子は極寒の冷気に直接触れたような寒気を覚えていた。
何か、不穏な予感がする――頭のどこかでそう思いながらも二階に辿り着き、そのまま一階へ下りようとしたところで、誰かが階段を上がってくる姿が目に入った。
咄嗟に相手の素性を思い出す。肇慶と都市計画の件で会談するために訪れた喜先土木工業の現社長、尾田海次郎だ。
「あ、お客様……」
小夜子は言いかけたが、海次郎に伴って現れたもう一人の姿を見て絶句した。
海次郎と一緒に階段を上がってきたのは小夜子も見知っている一人の女性だった。先の会談で小夜子と共に同席させられた者の一人であり、小夜子とほぼ同年代の少女のような幼さを備えた若いメイド。
不意に、会談の際に見た劣情のこもった海次郎の目つきを思い出し、小夜子は途方もなく昏い深淵の底から響いてくる恐怖に似た感情を呼び起こされた。
今もまた、海次郎は小夜子に向かって値踏みするような視線を向けてくる。小夜子は相手の視線から顔を背け、壁際へと退きながら、客人に向かって頭を下げる。相手に対して無礼があってはならないのだが、小夜子には海次郎と目を合わせる勇気が持てなかった。
海次郎はそのまま小夜子を尻目にして通り過ぎていく。その間、小夜子は壁に背をつけたまま頭を垂れていたが、相手が遠ざかっていったことを察し、ようやく面を上げた。
廊下の向こうへ去っていく海次郎とメイド。その後ろ姿を見送る小夜子の視線が、急速に凍りつく。
海次郎は後ろに伸ばした右手をメイドのスカートの中へ差し込み、臀部を撫でていた。メイドには抵抗する素振りが全くなく、海次郎に自らの身体を密着させたままでいる。
セクハラをされているという意識など微塵もなく、相手の行為を当然のものとして受け入れている。眼前の光景の異常性に、小夜子は先に感じた恐怖心を呼び起こされていた。
三田浬穂は、与えられた役割に忠実であった。館のメイドの例にもれず、当主の鬼峰肇慶に対して従順な娘であったが、それが海次郎に身も心も尽くせという命令を与えられた結果、海次郎に対してあらゆる面で奉仕しようという感情が思考の大半を占めていた。
海次郎は部屋に入るなり、浬穂の身体をベッドの上に押し倒した。他の者の目につくという意識が消えた今、淫らな欲望を抑える理性から解放された反動のように、海次郎は浬穂の唇にしゃぶりつき、彼女の唇の感触と唾液の味を貪欲に貪った。
浬穂にとって、海次郎によって為されたその行為は、かつて少女心による仄かな憧れを抱いていたファーストキスだった。それでも、浬穂はたどたどしい舌の動きで海次郎を受け入れ、相手の淫欲を満たそうと懸命になっている。
浬穂から唇を離し、不敵な笑みを浮かべたまま、仰向けに寝かされている女の瞳を眺める海次郎。海次郎の口端からは若い浬穂の唾液と混ざり合った老人のよだれが、ダラダラと垂れ落ちている。
「最近は忙しくてね。世間では君みたいな若い娘に手を出したくとも出せないし、年をとってから女房ともこういうことは全くやっていない……ずっとご無沙汰だったんだよ」
老いてなお逞しい両腕が、浬穂のスカートをまくり上げ、黒いストッキングに包まれている細い太ももを掴む。
「……ふむぅ、ちょっと肉付きが足りないようだ。ちゃんと栄養のあるものをたっぷり食べているのかね?」
海次郎はそう呟くと、ストッキングを一気にずり下ろした。
「うっ……あ……」
浬穂の頬が羞恥の色に染まる。海次郎は少女の甘い声の響きを耳に心地よいものとして感じながら、はぎ取ったストッキングをベッドの上に放り投げた。
「くぅゥ……」
子犬のような声を上げ、上半身をくねらせる浬穂。使命感を上回る勢いで恥ずかしさがこみ上げてきて、己が奉仕せねばならない者の顔を直視できなくなっていた。
「くくっ、可愛いじゃないか」
海次郎は羞恥に震える女体をざらついた手でさすりながら、素肌の感触を愉しんだ。
「良いじゃないか。骨ばってはいるが、肌ははりがあってとても瑞々しい」
手に少し力を込めて、浬穂の尻肉を押す。浬穂が微かな呻きに似た声をもらした。
「弾力も十分ある。こんな若い娘たちを大勢侍らせて……肇慶くんが羨ましい限りだ」
海次郎はそう言いながら浬穂の白いパンティのクロッチの隙間に、二本指を差し込んだ。
「ん……」
秘部から全身へ伝わる感触に、浬穂がビクンと身体を震わせた。
「私は焦らすのが好きでね」
ずらされたクロッチからは陰毛がはみでており、女性器の右半分が覗いている。海次郎はその淫猥な部分を見つめながら含み笑いをもらし、陰部を弄っている指先をピーンとたてた。
「う……あぐんっ!」
不意打ちを受け、高い声を上げる浬穂。海次郎は浬穂が快感に打ち震えているのだと思い込んでいた。だが、浬穂にとって、性器への刺激は鈍い痛みを伴っている。加えて、海次郎の爪によって薄い柔肉を傷つけられ、出血もしていた。
「では、そろそろご開帳といこうかね」
パンティがずるずると下げられる。浬穂の秘められた肉の門がさらけ出された。
露出したヴァギナが独立した生き物のようにひくひくと蠢いている。海次郎は興奮した様子で秘肉をかき分け、若い女の生殖器を覗き込む。
「ほうほう。綺麗な色のハマグリじゃないか。こんな山奥で海の幸に出会えるとはなぁ」
海次郎は自らの鼻をひくひく動かしながら浬穂の肛門に押し付け、陰部に向かって蟻の戸渡りをなぞるようにしてこすりつけた。
「良い匂いだ。潮の香りがする」
本当にそのような匂いが漂っているのかは定かでなかったが、浬穂の肉体を自分に捧げられた海の賜物と思い込んでいる海次郎にとっては、浬穂の体臭が海次郎の故郷でもある、さざ波の音色が伝わる沿岸の光景を想起させている。
「では、お味の方はどうかな」
だらんと伸ばされた舌が、浬穂の膣に入り込む。
「くぅ……ぅう……」
女性器はまだ十分に濡れていなかったが、柔肉は男の指を受け入れようとして艶めかしく蠢いている。陰核が徐々に充血していき、勃起を始めていた。
「塩気があって、なかなか刺激的な味だ。ベロが痺れてしまいそうだよ」
浬穂はひたすらに耐えていた。意識は海次郎を悦ばせようと、与えられる快楽を甘受しようと懸命であったが、身体は苦痛と辱めを訴えている。それを表に出すわけにもいかず、浬穂の脳内は混乱していた。
「肇慶くんはね、浬穂が気に入ったなら私の物にしても良いと言ってくれた。私は、きみがとても欲しいな」
「……はい、海次郎様」
海次郎はわざとらしく考える表情をし、少しの間をおいてから話を続ける。
「うん……そうだな。私は言わばきみの新しい主となるわけだ。ご主人様と呼んでくれ」
「……はい、ご主人様」
浬穂は従順だった。浬穂に対する愛おしさがこみ上げてきた海次郎は、荒々しく彼女の身体を抱きしめた。浬穂にとっては苦しいくらいの締め付けであったが、館のメイドに植え付けられている教えに従い、男を悦ばせるために抱き返した。
暫しの間、海次郎は柔らかい女体の抱き心地と体臭を堪能していたが、やがてゆっくりと身を離し、己の股間部のファスナーを開いた。露わになったトランクスは、硬く膨張したペニスでぱんぱんにはっている。
「私ももう、我慢できなくなってしまったよ」
トランクスを脱ぎ、怒張したペニスがいきり立つ。朦朧としていた浬穂の意識が、視界に飛び込んできた逸物によって醒まされた。
「それが……わたしの膣内に……」
知識としては知っていた。館のメイドが何れ奉仕しなければならないものであるという意識もすり込まれている。しかし、初めて見る実物を前にして、まだ心が少女のままである浬穂は動揺を隠せない。
「いや、咥えるんだ。きみの可愛らしいお口でね」
フェラチオ……という行為であると、浬穂の知識の本棚が答えを出した。男に奉仕する選択しか持たない浬穂は、恐る恐るといった様子で男根を両手で包み込み、そっと唇を密着させた。
「この反応、やはり処女のようだな。話の通り……不器用なのがまた可愛い」
浬穂はおぼつかない動作で、口を必要以上に大きく開け、ペニスを一気に咥えこんだ。
「ん……ごほっ」
亀頭が喉にまで届いたことでむせ返り、思わず口を離そうとする浬穂。海次郎は咄嗟に芽生えた悪戯心で浬穂の後頭部を抑えた。
「そのままだ……そのまま」
苦しさに、浬穂は周囲へ訴えるような視線を走らせる。だが、海次郎に対して失礼があってはならないと、相手と目を合わせることはしなかった。
「きみの初めてを頂く前に、まずは主の精液の味を覚えてもらいたい」
浬穂は歯を立てないように気をつけながら、海次郎の男性器を口内で愛撫し続けた。
「ん、悪くない、悪くないぞ」
まだ二十歳前である娘の一所懸命な奉仕を受け、海次郎の征服欲が満たされていく。
やがて、既に膨張しきっているペニスの先端に向かって、射精感が駆けあがってきた。海次郎はだらしなく唇を歪ませ、己の快感に身をゆだねていた。
海次郎が肉棒を力任せに突き入れる。浬穂は息苦しさのあまり、呼吸が激しくなった。海次郎の動きは激しくエスカレートしており、既に、フェラチオと言うよりも、イラマチオと呼んだ方が的を射ている。
「心配しなくても、一回出したくらいで枯れたりはしない……しっかりと受け止めるんだ」
浬穂がその言葉の意図を理解するよりも早く、海次郎の欲望が暴発した。
満足に呼吸も出来ずにいる浬穂。その喉奥に淫液の濁流がぶつかっていき、多量の精液が食道へと流し込まれた。
「んっ……んごっ! おごっ! うごぉっ! おがぁぁ……」
浬穂が激しく咳き込み、口の中に溜まっている精液を吐き出した。
「吐き出すんじゃない! ちゃんと全部飲み干せ」
興奮した海次郎が浬穂の頭を叩く。猛る、荒々しい男の本性が露わになっていた。浬穂は何度も頷き、苦い白濁液を呑み込む。
「イケナイ子だな。ベッドのシーツが汚れてしまったじゃないか」
海次郎は浬穂を叱りつけた。しかし、内心では、己の思い通りになるメイドを手に入れたのだと有頂天になっていた。
「は、はいぃ……申し訳、ございません」
「まずは、私のこれを舐めて綺麗にしなさい。それから、ベッドの後始末だ」
「……かしこまりました、ご主人様」
浬穂が海次郎の股間に粘りついている精液を丹念に舐め始める。海次郎は女のもたらしてくれる快楽に打ち震えていた。
「夜になったら、また戻ってくる。続きはそれまでお預けだ。……今宵の宴が楽しみだよ」
海次郎はそれだけ言い残し、一室を後にした。
一人、取り残された浬穂。彼女はシーツの上に仰向けになったまま、天井にぶら下がっている丸い電灯を見つめていた。
欲望のはけ口にされているという実感はない。ただ、今宵も果たすべき職務――いや、生涯を捧げるご主人様に操を捧げるという意志と、その際に与えられる仕えるものとしての喜びを待ち遠しく思っていた。
それが、館の教えに支配された者としての心理であった。しかし、一方ではその心理に反発するものがあるのもまた事実であった。
浬穂は、目頭から頬を伝う冷たい感触で、自分が泣いているのだと気づいた。涙の理由が、浬穂には見当もつかない。身体の奥底から背筋を凍りつかせるような寒気が張り詰めていく感触があったが、今の浬穂には、それが何を意味しているのかわからなかった。
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