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【先行公開版】第二章 灯火 - Torch -
病院 - Hospital - 5
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◯カナン地区・ハーン・ユーニス県・ハーンユーニス市・ナセル病院・外科病棟・病室
女教師たち、ナジーヤに案内されて外科病棟の病室を訪ねる。
すでに多くの患者が退避したらしく、廊下に寝かされていた患者の姿はなく、病室のマットレスも半分ほどが空いている。
ナジーヤ「ハサンさんです」
両脚に包帯を巻かれた50代ほどの男が、マットレスに横たわっている。
「ラファフ県に居る親族の所へ行きてえんだが、この脚じゃ自力では無理だ。
運んでもらえたら、ありがたい」
テクラ、部屋に残っている他の患者に聞こえないよう小声で話しかける。
「私たちの事情は、ご存知ですか?」
ハサン、にやっと笑う。
「ああ。面白そうじゃねぇか。
あいつらに一泡吹かせてやろう」
テクラ「感謝いたします」
ハサン、肘をついて、少し身を起こす。
「それで? どう運ぶつもりだ?」
テクラ「銃を背中に隠して、担架に寝ていただこうかと…」
ハサン、顔をしかめる。
「そんなんじゃ、すぐバレちまうよ」
テクラ「えっ…、では、どうすれば…」
ハサン、両手で何かを外すしぐさをする。
「銃ってのは、銃身と銃床が外れるだろ」
続けて、自分の左右の脚を指さす。
「脚の添え木を銃身に替えて、上から包帯で巻いちまえば分からねぇ。1本ずつ、両脚で2丁いける」
さらに、顎で自分の脇を指す。
「銃床は棒を継ぎ足して、即席の松葉杖って言えば、ごまかせるだろ」
ナジーヤ、思わず手を打ち合わせる。
「いいアイデアだと思います。松葉杖は、私のほうで作りますよ」
ハサン「…だが、この方法だと、もう一人、協力者が要る。銃は4丁なんだろ?」
テクラ、ナジーヤに向き直る。
「私たちは、あと一人なら運べます」
ナジーヤ「では、他の方にも声を掛けてみます」
テクラ「ありがとうございます。よろしくお願いします」
◯ナセル病院・中庭(夜)
子供たちと女教師たちがテントで休み、男たちはテントの外で毛布を敷いて寝る。
ドオオオーン!
大きな砲撃音と共に、大地が揺れる。
ヤット、ハッと身を起こす。
カリド・ユスフ・ミロも同時に体を起こし、顔を見合わせる。
ボッォォン!
バァァァン!
周囲の避難民たちも、次々とテントから顔を出し、暗い空を仰ぎ見る。
あちこちのテントから、赤ん坊の泣き声が上がる。
ドォォン!
ガァン!
病院の周囲で、立て続けに砲撃音が響く。
砲撃音の合間に、悲鳴が混じって聞こえてくる。
ユスフの顔が引きつる。
「…あんなのが、ここに落ちたら、ひとたまりもないぞ…」
◯テントの中
薄いテントの布越しに、砲撃音が響き、地響きが伝わる。
女教師たち、暗闇の中で互いの顔を見合わせる。
子供たちも全員目を覚まし、不安そうに周囲を見回す。
「う、うえええん」
恐怖に耐えきれず、ラマが泣き出す。
テクラ、ラマを抱き寄せて背中をさする。
「大丈夫…大丈夫よ…。全ては神の御手の中よ」
女の子たちが女教師たちにしがみつく。
男の子たちも不安そうに互いに身を寄せ合う。
激しい砲撃音と地響きが続く中、誰も一言も喋らず、ただ夜が明けるのを待ち続ける。
◯ナセル病院・中庭(翌朝)
朝の光が、中庭のテント群を照らし始める。
◯ナセル病院・周辺
避難民たちが目を覚ます頃、
病院の門の前に、シオン国防軍の追加部隊が続々と集結している。
◯ナセル病院・病棟・2階(午前)
退避のための身支度を終えた女教師たちと、カリドとユスフが、足早にナースステーションへ向かう。
渡り廊下の窓越しに、パンッ、パンッ、と乾いた銃声が響く。
思わず足を止めた一同、2階の窓から見下ろす。
病院の門の前から周辺にかけて、シオン国防軍が完全な包囲網を敷いている。
銃を構えたシオン兵が、病院に近付く者に威嚇射撃をしている。
昨夜の砲撃で重傷を負った住民たちが、病院に入れないまま追い返されていく。
門の内側では、即席の検問所の前に避難民と患者の長い列ができている。
「もたもたするな!」
兵士の怒鳴り声が響く。
テクラ「…私たちも、急がないと」
◯ナセル病院・外科病棟・病室
一同、ナジーヤに案内されて外科病棟の病室を訪れる。
昨日のうちにまた患者が退避したらしく、残っている患者も2割ほどに減っている。
すでに担架に乗せられ、準備の整ったハサンが、テクラたちに手を上げる。
「よう。今日は、よろしく頼むな」
ハサン、銃床を仕込んだ偽装の松葉杖を両脇に抱え、両脚は真新しい包帯に包まれている。
ハサンの側には、病院長と男性医師1が立っている。
病院長「私が処置しておきました。外から見ただけでは、まず分からないでしょう」
テクラ、うなずく。
「ええ。全く分かりませんね」
カリド、胸に手を当てる。
「心から感謝します」
男性医師二人が、若い青年を担架に乗せて、病室へ入ってくる。傍らに女医が付き添っている。
若い青年、ハサンと同じように偽装の松葉杖を抱え、両脚を包帯で固められている。
ナジーヤ「もう一人の患者さんです。17歳のカースィムです」
カースィム、テクラたちを見ると、視線を落とす。
「今からでも、人を代われませんか? 俺は出なくてもいいんですから」
テクラ「えっ…」
女医が、穏やかだが有無を言わせない声で言い聞かせる。
「条件に合う患者さんの中で、あなたが一番若いの。皆で決めたことよ」
「…その分、長く苦しむってことだろ…」
暗い目でボソッと呟き、カースィム、顔を背ける。
カースィムの様子に戸惑うライラとヘナンに、男性医師たちが無言で担架を託す。
病院長「この子を、どうかよろしくお願いします」
テクラ、声を落として病院長に尋ねる。
「あの…、院長先生や医師方は…いつこちらを退避なさるおつもりなのですか…?」
ハサン、我が意を得たりとばかりに口を挟む。
「ほら、院長、言われちまったじゃねぇか。今からでも遅くねぇ。皆で一緒に出ようぜ」
病院長、穏やかに、だが、きっぱりと断る。
「当院は、私の祖父の代から60年以上、地域の人々を診てきました。患者さんが居る限り、私はこの病院を去ることはできません。…私は最後まで診察衣を脱ぎません」
カリド「え…、…それは、退避しない、ということですか?」
男性医師1、静かに微笑む。
「私たちが病院を去ったら、患者さんは誰に診てもらえばいいのでしょう。
患者さんには、適切な医療を受ける権利がありますから」
男性医師2「全ての患者さんが安全に退避できたなら、我々も病院を去ります。それまでは、病院に留まり患者さんの治療を続けます。これは人道的使命です」
女医「当院には女性の患者も多く残っています。マジディーヤの診察は、女医でなければできません。
医療が必要とされている限り、私たちは病院を離れません」
ユスフ「…でも…、ここに居たら…シオン軍に攻撃されますよ…」
男性医師3、少しだけ視線を伏せて答える。
「…人間として本当に大切なことは、私たちを必要としている人たちを、決して見捨てないことなのだと、私は信じています」
ナジーヤ、笑顔で小さくガッツポーズをしてみせる。
「こんな状況だからこそ、患者さんの傍にいないと」
皆が、穏やかな微笑みを浮かべ、瞳に強い光を湛えている。
テクラ、震える声で胸に手を当てる。
「…どうか、神が皆さまに慈悲と守護をお授けくださいますように。
皆さまの行いが、必ずや御前に受け入れられますように…」
✕ ✕ ✕
「短い間でしたが、お世話になりました。皆さまのご無事を、心からお祈りしています」
女教師たちが、病院長や医師たち、ナジーヤに別れを告げる。
カリドとユスフが、ハサンの担架を持ち上げる。
一同、後ろ髪を引かれる思いで病室の出口へ向かう。
病院長が呼び止める。
「…ああ、一つだけお願いしてもよろしいですかな?」
テクラ、振り返る。
「はい。一つだけと言わず、いくらでもおっしゃってください」
病院長「もし、誰かに私どものことを問われたら、こう伝えてください。
私どもは人間としての責務を選び、人道的使命に従って、ここに留まったのだと。
言葉だけで『人道』を語る者たちより、私どもは、行いによってそれを示したのだと。
医師としての崇高な使命を放棄せず、その結末を神に委ねたのだ、と」
女教師たち、ナジーヤに案内されて外科病棟の病室を訪ねる。
すでに多くの患者が退避したらしく、廊下に寝かされていた患者の姿はなく、病室のマットレスも半分ほどが空いている。
ナジーヤ「ハサンさんです」
両脚に包帯を巻かれた50代ほどの男が、マットレスに横たわっている。
「ラファフ県に居る親族の所へ行きてえんだが、この脚じゃ自力では無理だ。
運んでもらえたら、ありがたい」
テクラ、部屋に残っている他の患者に聞こえないよう小声で話しかける。
「私たちの事情は、ご存知ですか?」
ハサン、にやっと笑う。
「ああ。面白そうじゃねぇか。
あいつらに一泡吹かせてやろう」
テクラ「感謝いたします」
ハサン、肘をついて、少し身を起こす。
「それで? どう運ぶつもりだ?」
テクラ「銃を背中に隠して、担架に寝ていただこうかと…」
ハサン、顔をしかめる。
「そんなんじゃ、すぐバレちまうよ」
テクラ「えっ…、では、どうすれば…」
ハサン、両手で何かを外すしぐさをする。
「銃ってのは、銃身と銃床が外れるだろ」
続けて、自分の左右の脚を指さす。
「脚の添え木を銃身に替えて、上から包帯で巻いちまえば分からねぇ。1本ずつ、両脚で2丁いける」
さらに、顎で自分の脇を指す。
「銃床は棒を継ぎ足して、即席の松葉杖って言えば、ごまかせるだろ」
ナジーヤ、思わず手を打ち合わせる。
「いいアイデアだと思います。松葉杖は、私のほうで作りますよ」
ハサン「…だが、この方法だと、もう一人、協力者が要る。銃は4丁なんだろ?」
テクラ、ナジーヤに向き直る。
「私たちは、あと一人なら運べます」
ナジーヤ「では、他の方にも声を掛けてみます」
テクラ「ありがとうございます。よろしくお願いします」
◯ナセル病院・中庭(夜)
子供たちと女教師たちがテントで休み、男たちはテントの外で毛布を敷いて寝る。
ドオオオーン!
大きな砲撃音と共に、大地が揺れる。
ヤット、ハッと身を起こす。
カリド・ユスフ・ミロも同時に体を起こし、顔を見合わせる。
ボッォォン!
バァァァン!
周囲の避難民たちも、次々とテントから顔を出し、暗い空を仰ぎ見る。
あちこちのテントから、赤ん坊の泣き声が上がる。
ドォォン!
ガァン!
病院の周囲で、立て続けに砲撃音が響く。
砲撃音の合間に、悲鳴が混じって聞こえてくる。
ユスフの顔が引きつる。
「…あんなのが、ここに落ちたら、ひとたまりもないぞ…」
◯テントの中
薄いテントの布越しに、砲撃音が響き、地響きが伝わる。
女教師たち、暗闇の中で互いの顔を見合わせる。
子供たちも全員目を覚まし、不安そうに周囲を見回す。
「う、うえええん」
恐怖に耐えきれず、ラマが泣き出す。
テクラ、ラマを抱き寄せて背中をさする。
「大丈夫…大丈夫よ…。全ては神の御手の中よ」
女の子たちが女教師たちにしがみつく。
男の子たちも不安そうに互いに身を寄せ合う。
激しい砲撃音と地響きが続く中、誰も一言も喋らず、ただ夜が明けるのを待ち続ける。
◯ナセル病院・中庭(翌朝)
朝の光が、中庭のテント群を照らし始める。
◯ナセル病院・周辺
避難民たちが目を覚ます頃、
病院の門の前に、シオン国防軍の追加部隊が続々と集結している。
◯ナセル病院・病棟・2階(午前)
退避のための身支度を終えた女教師たちと、カリドとユスフが、足早にナースステーションへ向かう。
渡り廊下の窓越しに、パンッ、パンッ、と乾いた銃声が響く。
思わず足を止めた一同、2階の窓から見下ろす。
病院の門の前から周辺にかけて、シオン国防軍が完全な包囲網を敷いている。
銃を構えたシオン兵が、病院に近付く者に威嚇射撃をしている。
昨夜の砲撃で重傷を負った住民たちが、病院に入れないまま追い返されていく。
門の内側では、即席の検問所の前に避難民と患者の長い列ができている。
「もたもたするな!」
兵士の怒鳴り声が響く。
テクラ「…私たちも、急がないと」
◯ナセル病院・外科病棟・病室
一同、ナジーヤに案内されて外科病棟の病室を訪れる。
昨日のうちにまた患者が退避したらしく、残っている患者も2割ほどに減っている。
すでに担架に乗せられ、準備の整ったハサンが、テクラたちに手を上げる。
「よう。今日は、よろしく頼むな」
ハサン、銃床を仕込んだ偽装の松葉杖を両脇に抱え、両脚は真新しい包帯に包まれている。
ハサンの側には、病院長と男性医師1が立っている。
病院長「私が処置しておきました。外から見ただけでは、まず分からないでしょう」
テクラ、うなずく。
「ええ。全く分かりませんね」
カリド、胸に手を当てる。
「心から感謝します」
男性医師二人が、若い青年を担架に乗せて、病室へ入ってくる。傍らに女医が付き添っている。
若い青年、ハサンと同じように偽装の松葉杖を抱え、両脚を包帯で固められている。
ナジーヤ「もう一人の患者さんです。17歳のカースィムです」
カースィム、テクラたちを見ると、視線を落とす。
「今からでも、人を代われませんか? 俺は出なくてもいいんですから」
テクラ「えっ…」
女医が、穏やかだが有無を言わせない声で言い聞かせる。
「条件に合う患者さんの中で、あなたが一番若いの。皆で決めたことよ」
「…その分、長く苦しむってことだろ…」
暗い目でボソッと呟き、カースィム、顔を背ける。
カースィムの様子に戸惑うライラとヘナンに、男性医師たちが無言で担架を託す。
病院長「この子を、どうかよろしくお願いします」
テクラ、声を落として病院長に尋ねる。
「あの…、院長先生や医師方は…いつこちらを退避なさるおつもりなのですか…?」
ハサン、我が意を得たりとばかりに口を挟む。
「ほら、院長、言われちまったじゃねぇか。今からでも遅くねぇ。皆で一緒に出ようぜ」
病院長、穏やかに、だが、きっぱりと断る。
「当院は、私の祖父の代から60年以上、地域の人々を診てきました。患者さんが居る限り、私はこの病院を去ることはできません。…私は最後まで診察衣を脱ぎません」
カリド「え…、…それは、退避しない、ということですか?」
男性医師1、静かに微笑む。
「私たちが病院を去ったら、患者さんは誰に診てもらえばいいのでしょう。
患者さんには、適切な医療を受ける権利がありますから」
男性医師2「全ての患者さんが安全に退避できたなら、我々も病院を去ります。それまでは、病院に留まり患者さんの治療を続けます。これは人道的使命です」
女医「当院には女性の患者も多く残っています。マジディーヤの診察は、女医でなければできません。
医療が必要とされている限り、私たちは病院を離れません」
ユスフ「…でも…、ここに居たら…シオン軍に攻撃されますよ…」
男性医師3、少しだけ視線を伏せて答える。
「…人間として本当に大切なことは、私たちを必要としている人たちを、決して見捨てないことなのだと、私は信じています」
ナジーヤ、笑顔で小さくガッツポーズをしてみせる。
「こんな状況だからこそ、患者さんの傍にいないと」
皆が、穏やかな微笑みを浮かべ、瞳に強い光を湛えている。
テクラ、震える声で胸に手を当てる。
「…どうか、神が皆さまに慈悲と守護をお授けくださいますように。
皆さまの行いが、必ずや御前に受け入れられますように…」
✕ ✕ ✕
「短い間でしたが、お世話になりました。皆さまのご無事を、心からお祈りしています」
女教師たちが、病院長や医師たち、ナジーヤに別れを告げる。
カリドとユスフが、ハサンの担架を持ち上げる。
一同、後ろ髪を引かれる思いで病室の出口へ向かう。
病院長が呼び止める。
「…ああ、一つだけお願いしてもよろしいですかな?」
テクラ、振り返る。
「はい。一つだけと言わず、いくらでもおっしゃってください」
病院長「もし、誰かに私どものことを問われたら、こう伝えてください。
私どもは人間としての責務を選び、人道的使命に従って、ここに留まったのだと。
言葉だけで『人道』を語る者たちより、私どもは、行いによってそれを示したのだと。
医師としての崇高な使命を放棄せず、その結末を神に委ねたのだ、と」
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