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第16話 青鬼
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「おおっ、ここが迷宮の中ですか?」
キキョウは興味深そうに辺りの様子を窺う。
お互いに少し離れた状態で剣を抜き、距離を保って進んでいる。
俺にとって、このあたりに出現するモンスターはある程度戦い慣れているのでそこまで気を張る必要はないが、彼女にとっては未知の相手だ。
剣を強く握りしめながら周囲を警戒している。
「キキョウがこれまでどんな敵と戦ってきたかはわからないが、おそらく俺たちがいた場所でそもそこそこ強いと認識されているモンスターが湧くはずだ」
「わ、わかりましたっ!」
二人かかりなら何かあった時にフォローすることもできるだろう。俺はいざとなったら助けられるようにと考え、迷宮を進んでいると……。
「あれが……この迷宮のモンスターなのですね?」
「えっ?」
「なるほど……青鬼ですか……確かに、なかなか手強い相手のようです」
そのモンスターの形容はオーガに似ていた。頭部に角が二本生えており、牙がむき出しになっている。
防具などは身に着けておらず、何かの動物の皮を腰に巻きつけ、棘だらけの金属でできた棒を持っていた。
「知っているのか、キキョウ?」
「あなたが言ったのではないですか、ライアス。あれはたしかに私の故郷でときおり現れては村を襲う青鬼です。これまで何度か仲間とともに討伐したこともありますよ」
キキョウはそう答えると剣を抜く。
「おそろしい怪力を持ち主です、金棒をまともに受けると無事ではすみません。助力を頼めますか?」
「わかった。手を貸すよ」
あの彼女がそこまで言う程なのだ、俺は気を引き締めると目の前の青鬼に向き直った。
「ギリイイイイイイイイイイイイイイイ!」
雄たけびを上げながら突進してくる。重そうな武器を持っているわりには素早く、青鬼が走るたびに「ドスドス」と音が聞こえ、地面が震えた。
「どうにか避けてください。金棒を持っていない方にまわり込んで攻撃を仕掛けましょう」
俺は突進してくる青鬼に対し……。
「『火を解き放て』」
次の瞬間、剣先から火が飛び青鬼の顔を焼いた。
「オニイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!」
顔を覆う火をどうにか消そうと頭を振る。金棒を取り落とし、暴れ回っている。
「いまだ、挟み撃ちで攻撃を仕掛けるぞ」
不意打ちの飛び道具で青鬼は態勢が崩れている。防具を身に着けていないので、今なら一気に片をつけることもできるだろう。
「はっ!」
キキョウが背中を斬りつける。
「ギリイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!」
青鬼が腕を振り、背後のキキョウに攻撃を仕掛けるのだが、彼女は持ち前の素早さで離脱している。
背中には一筋の傷がついている。
どうやら、あの筋肉に攻撃を阻まれているらしく、致命傷とは程遠い。
青鬼は今、キキョウに気を取られており、俺に背を晒している。この先、両方を脅威と認識して対処されると厄介だ。
俺は内面へと意識を集中する。
「きたっ!」
俺の身体が白く発光する。これならば最大の力で攻撃することができる。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
上段に剣を構えると、
「くらええええええええええっ!」
青鬼の右肩から左下に剣線が走り抜けた。
「オニ……ギリィ?」
次の瞬間、青鬼が真っ二つになり倒れる。
「ふぅ、思っていたよりも楽に勝てたな」
「ライアス……。そんなに強かったのですか⁉」
後には、キキョウが驚いた表情を浮かべているのだった。
キキョウは興味深そうに辺りの様子を窺う。
お互いに少し離れた状態で剣を抜き、距離を保って進んでいる。
俺にとって、このあたりに出現するモンスターはある程度戦い慣れているのでそこまで気を張る必要はないが、彼女にとっては未知の相手だ。
剣を強く握りしめながら周囲を警戒している。
「キキョウがこれまでどんな敵と戦ってきたかはわからないが、おそらく俺たちがいた場所でそもそこそこ強いと認識されているモンスターが湧くはずだ」
「わ、わかりましたっ!」
二人かかりなら何かあった時にフォローすることもできるだろう。俺はいざとなったら助けられるようにと考え、迷宮を進んでいると……。
「あれが……この迷宮のモンスターなのですね?」
「えっ?」
「なるほど……青鬼ですか……確かに、なかなか手強い相手のようです」
そのモンスターの形容はオーガに似ていた。頭部に角が二本生えており、牙がむき出しになっている。
防具などは身に着けておらず、何かの動物の皮を腰に巻きつけ、棘だらけの金属でできた棒を持っていた。
「知っているのか、キキョウ?」
「あなたが言ったのではないですか、ライアス。あれはたしかに私の故郷でときおり現れては村を襲う青鬼です。これまで何度か仲間とともに討伐したこともありますよ」
キキョウはそう答えると剣を抜く。
「おそろしい怪力を持ち主です、金棒をまともに受けると無事ではすみません。助力を頼めますか?」
「わかった。手を貸すよ」
あの彼女がそこまで言う程なのだ、俺は気を引き締めると目の前の青鬼に向き直った。
「ギリイイイイイイイイイイイイイイイ!」
雄たけびを上げながら突進してくる。重そうな武器を持っているわりには素早く、青鬼が走るたびに「ドスドス」と音が聞こえ、地面が震えた。
「どうにか避けてください。金棒を持っていない方にまわり込んで攻撃を仕掛けましょう」
俺は突進してくる青鬼に対し……。
「『火を解き放て』」
次の瞬間、剣先から火が飛び青鬼の顔を焼いた。
「オニイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!」
顔を覆う火をどうにか消そうと頭を振る。金棒を取り落とし、暴れ回っている。
「いまだ、挟み撃ちで攻撃を仕掛けるぞ」
不意打ちの飛び道具で青鬼は態勢が崩れている。防具を身に着けていないので、今なら一気に片をつけることもできるだろう。
「はっ!」
キキョウが背中を斬りつける。
「ギリイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!」
青鬼が腕を振り、背後のキキョウに攻撃を仕掛けるのだが、彼女は持ち前の素早さで離脱している。
背中には一筋の傷がついている。
どうやら、あの筋肉に攻撃を阻まれているらしく、致命傷とは程遠い。
青鬼は今、キキョウに気を取られており、俺に背を晒している。この先、両方を脅威と認識して対処されると厄介だ。
俺は内面へと意識を集中する。
「きたっ!」
俺の身体が白く発光する。これならば最大の力で攻撃することができる。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
上段に剣を構えると、
「くらええええええええええっ!」
青鬼の右肩から左下に剣線が走り抜けた。
「オニ……ギリィ?」
次の瞬間、青鬼が真っ二つになり倒れる。
「ふぅ、思っていたよりも楽に勝てたな」
「ライアス……。そんなに強かったのですか⁉」
後には、キキョウが驚いた表情を浮かべているのだった。
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