影に鳴く

秋赤音

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幸せな暮らし

2.守るために

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旅に出るからここにいてね、と俺を捨てた両親。
孤児院の暮らしは最悪だった。
上には仕事をしているフリをする管理人。
表に見えないところで行われる暴力。
加担しなければ殴られた。
許せなかったが、生きるために他者を虐げた。
誰かを殴り、殴った誰かに殴られ、
日々の苦しさも糧にして、己を鍛えた。
結果、魔王討伐の勇者に選ばれた。

フランは便利な道具だった。
作る飯もそれなりで、身の回りのことも命令すればしてくれる。
戦闘も楽だった。
後ろからの攻撃援助に何度も救われた。
疲れれば抱けばよかった。
魔力が回復するだけでなく、増えていたのは気のせいではなかった。
つい昔を懐かしむ。
最近、一般兵では難しい敵が現れるようになっただろう。
そうなると、俺に声がかかるのは必然。
戦闘後の気の高ぶりはレンリで発散している。

「ザン。もっと、ちょうだい?」

後ろには特製の玩具を、
秘部にはしっかりと俺のモノを咥えこんでいるレンリ。
全身が白濁まみれでさらに欲を強請る姿に自身が高ぶる。

「淫乱」

「ぁ!そこ…いいっの、ザン…っ、もっと…っ!」

どこをどれくらいで触れれば…
知り尽くしたレンリの体は思った通りに反応する。
途切れ途切れに喘ぎながら夢中で腰を振り、
イきながらさらに深い快楽を求めるレンリはとまらない。

発情が止まらないレンリを毎日、時間を問わず抱き続けている。
求められれば互いに快楽を貪り合う。
魔王再来から増えたレンリの魔力は、俺にも恩恵をもたらしている。
欲を言えば、この力を増やしてほしい。
そうすれば、きっと、どんな敵が現れても立ち向かえる。
国を、レンリを守りたい。

「俺の魔力を増やしてくれたら、もっとくれてやる」

「ほ、んと…っ?頑張る、からぁ…あっ!んんっ、イく!イ、く…ぅっっ!!」

「締めすぎ…だ…っ、出、る…っ」

互いの体液がナカで混ざり、魔力へ変わっていく。
わずかに魔力が増えた感覚に、満足した。

「…ぁ、んっ、んんっ、たくさん…出て…、ぁ、れ?
ザン、力、増えてる…?」

「そうだな。レンリならできると思っていた」

「よかった…ぁ、あっ、それ、きもちい、からぁ…!」

褒美を与えようと、撫でるようにナカをゆっくりと擦る。
すると、動きに合わせて腰が揺れる。

「こっちは、これで終わりだ」

「そんな…ぁっ、ぬかないで…っ、や、ああっ!!」

潤んだナカは滑るがよく、
水音をたてながらまだ欲を主張するモノを出す。
わずかにイイところを掠めただけでイったレンリは、
力なくベッドの天井を仰いでいる。

「まだ、終わっていない」

レンリをうつ伏せにすると玩具を出して、
空いた場所を自身で埋めた。

「ぁ…ザン、嬉しい。私でもっと感じて…っ」

うっとりと感じ入る声に動きで応じる。
レンリをさらに快楽へと沈めて、魔力をもらう。
いつ現れるか分からない魔王のために、力を蓄えるために。

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