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他様生
建前の裏側
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とある一室。
窓からの薄暗い光が、血の気のない女の肌を照らす。乱された衣服と壊された貞操帯、首に描かれた刃線。見た者たちは、目を伏せて手を合わせる。
「壊しですかね?上手いです。傷に無駄が無い」
「ああ、慣れているな」
若い仕事人は、壊れている貞操帯の電子制御へ機械を近づける。機械は、記録されている履歴を表示する。顔にシワのある仕事人は、苦い顔で録音されている音声の確認も促す。
「壊されてます。音声は…ひどいですね。脅迫され、拒否した後に破壊し強姦です」
「…ああ、ひどいよな。まあ、分かるようになっただけマシか」
「そうですね。一方的に加害者が守られることはありません」
「冤罪ではなかったことも分かるしな」
「そういえば、新作の試験。来週だったな」
「はい。彼女に協力してもらいます」
「そうか。結果報告は、忘れないように」
「はい」
仕事人たちは、貞操帯に残された証拠を元に犯人を追う。今夜も、家に帰るのは難しい。
貞操帯が定着すれば、弱点を利用し違法な壊す方法もしだいに考えられるようになった。見つけられ、広がって、性被害は質も悪化する。
対策を検討され、少しずつ改良の末に完成した追加された履歴機能。正しい証拠を得られ、事情聴取で嘘か確認するのが目的だ。専用の機械でしか履歴を読み取れない。
『生き残った被害者が証言を行う苦しみを減らし、亡くなった被害者の事実を明らかにするために』とあくまで事実調査向きに開発される。
仮眠室では、男女が疲れとストレスを発散していた。それぞれの指に光る輪に、抑止の意味はない。男は立ったまま仕事着を乱し、貞操帯はそのままで女の腰を支えている。女は壁にすがり男へ尻を突き出し、胸部の守りだけはそのままで下肢を晒す。浅いところで交わる所からは、乾くことなく体液が滴り落ちる。
「んっ、もぅ、ぁれぇ……んはぁっ、めんどくさぃいいっ……早く、認めてくれればああんっ」
「物理証拠も、遺伝子証拠も…あるから、な」
「あなたも、そろそろ…家に、ぃるよりっ……んっ、あぁっ……一緒に、イきたぃのにいぃいいっ」
女はぐったりと荒い呼吸を沈めながら、男へ煽るような眼差しを向ける。
「少し…認めたくない、気持ちがわかるかな。
さて、新作帯の実験だ。避妊具型、薄くて丈夫で、漏れにくい。と聞いたが」
応えるように、男は微笑む。ゆっくりと焦らしながら、女のさらに奥へと己を突き上げる。
「んんっ……ぁ、あっ…ん、ぅ…悪い人」
女は嬉しそうに艷やかな笑みを浮かべ、腰を男の方へ押しつける。
「お互い様、だろう。試験結果は有意義に使われる」
「あっ、うぅっ…んぅうっ、はぁああんっ」
「もし、君が犯されたときは。必ず、自分が捕まえる。だから、まっすぐに、生きてくれ」
「あ、ぁっ…いやぁっ、みないでぇっ…、私はぁあああっ」
互いに違う意志を示すよう、見つめ合いながら、激しく体を交じり合う。
「大丈夫。自分は、君の全てを肯定する。君が、そうしてくれているように」
「あっ、ぅぁんっ…ずるぃいっ…ぃっしょに、一緒に捕まえて、生きる、からぁっ」
「それが、望みなら。叶える努力はしよう」
「あぁあっ、も、イくっ、ぃくうぅううううっ」
「…っ、……先に、出る」
「もし、記録が、壊れて。あなたが疑われても…私は、信じる。犯人、捕まえる…っ」
「頼りに、している」
男は女から離れると、身を整え部屋を出た。
「医務室、いかないと」
女も身を整えて部屋を出る。医務室で、調査用の体液を採取された結果は優秀だった。
後に製品化された新作の男性用貞操帯は、望まない出産を防ぐ確率を上げた。悪用されても被害が少なくと調査しやすいよう研究は続く。
窓からの薄暗い光が、血の気のない女の肌を照らす。乱された衣服と壊された貞操帯、首に描かれた刃線。見た者たちは、目を伏せて手を合わせる。
「壊しですかね?上手いです。傷に無駄が無い」
「ああ、慣れているな」
若い仕事人は、壊れている貞操帯の電子制御へ機械を近づける。機械は、記録されている履歴を表示する。顔にシワのある仕事人は、苦い顔で録音されている音声の確認も促す。
「壊されてます。音声は…ひどいですね。脅迫され、拒否した後に破壊し強姦です」
「…ああ、ひどいよな。まあ、分かるようになっただけマシか」
「そうですね。一方的に加害者が守られることはありません」
「冤罪ではなかったことも分かるしな」
「そういえば、新作の試験。来週だったな」
「はい。彼女に協力してもらいます」
「そうか。結果報告は、忘れないように」
「はい」
仕事人たちは、貞操帯に残された証拠を元に犯人を追う。今夜も、家に帰るのは難しい。
貞操帯が定着すれば、弱点を利用し違法な壊す方法もしだいに考えられるようになった。見つけられ、広がって、性被害は質も悪化する。
対策を検討され、少しずつ改良の末に完成した追加された履歴機能。正しい証拠を得られ、事情聴取で嘘か確認するのが目的だ。専用の機械でしか履歴を読み取れない。
『生き残った被害者が証言を行う苦しみを減らし、亡くなった被害者の事実を明らかにするために』とあくまで事実調査向きに開発される。
仮眠室では、男女が疲れとストレスを発散していた。それぞれの指に光る輪に、抑止の意味はない。男は立ったまま仕事着を乱し、貞操帯はそのままで女の腰を支えている。女は壁にすがり男へ尻を突き出し、胸部の守りだけはそのままで下肢を晒す。浅いところで交わる所からは、乾くことなく体液が滴り落ちる。
「んっ、もぅ、ぁれぇ……んはぁっ、めんどくさぃいいっ……早く、認めてくれればああんっ」
「物理証拠も、遺伝子証拠も…あるから、な」
「あなたも、そろそろ…家に、ぃるよりっ……んっ、あぁっ……一緒に、イきたぃのにいぃいいっ」
女はぐったりと荒い呼吸を沈めながら、男へ煽るような眼差しを向ける。
「少し…認めたくない、気持ちがわかるかな。
さて、新作帯の実験だ。避妊具型、薄くて丈夫で、漏れにくい。と聞いたが」
応えるように、男は微笑む。ゆっくりと焦らしながら、女のさらに奥へと己を突き上げる。
「んんっ……ぁ、あっ…ん、ぅ…悪い人」
女は嬉しそうに艷やかな笑みを浮かべ、腰を男の方へ押しつける。
「お互い様、だろう。試験結果は有意義に使われる」
「あっ、うぅっ…んぅうっ、はぁああんっ」
「もし、君が犯されたときは。必ず、自分が捕まえる。だから、まっすぐに、生きてくれ」
「あ、ぁっ…いやぁっ、みないでぇっ…、私はぁあああっ」
互いに違う意志を示すよう、見つめ合いながら、激しく体を交じり合う。
「大丈夫。自分は、君の全てを肯定する。君が、そうしてくれているように」
「あっ、ぅぁんっ…ずるぃいっ…ぃっしょに、一緒に捕まえて、生きる、からぁっ」
「それが、望みなら。叶える努力はしよう」
「あぁあっ、も、イくっ、ぃくうぅううううっ」
「…っ、……先に、出る」
「もし、記録が、壊れて。あなたが疑われても…私は、信じる。犯人、捕まえる…っ」
「頼りに、している」
男は女から離れると、身を整え部屋を出た。
「医務室、いかないと」
女も身を整えて部屋を出る。医務室で、調査用の体液を採取された結果は優秀だった。
後に製品化された新作の男性用貞操帯は、望まない出産を防ぐ確率を上げた。悪用されても被害が少なくと調査しやすいよう研究は続く。
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