師追う背陰

秋赤音

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2.一人の兎-遠い記憶からの贈り物

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十兎とうとには、9人の兄や姉がいる。
もういない人もいるけれど。
六兎むつと兄さんと一緒に仕事をすることが決まる。
内容は、影から一兎いちと様の護衛することだった。
一兎様ご主人様が見事に好いた女性を射止めた瞬間も、女性が成人してすぐに肉体関係を繋いだ瞬間も見守った。
羨ましかった。
おれも恋人が欲しい。
記憶にある両親のように、ずっと一緒にいられる人が欲しい。

願っていたら、もらえた。
初めてお父様が許してくれた贈り物。
誰にも秘密で来るように言われた先には、大きな培養機があった。
そして出てきたのは、服を着ていない綺麗な女性。
灰銀の髪と青い目をした、保波 流花ほなみ るかと名乗った女性。
何歳か聞けば六兎むつと兄さんと同じ年齢。
だからかな。優しく手を握られて、ベッドに誘われて。
目の前で大きく開かれた足は濡れていた。

「熱いの…ここ。触って?」

手を寄せられて、抗わないまま触って、見つめる。
知っている。したことはないけど、どうすればいいかは知っている。
一兎いちと様が忘れた記憶をもらったおれだから知っている。
彼女は一兎いちと様が求めた女性に似ているから、きっと誰よりも分かる。

「うん。わかった」

「ぁあんっ!きもち、ぃ…いぁっ、あなた…だぁれ?」

「おれは、十兎とうと。十の兎で、とうと」

「とうと、さま…っ!わたしの処女、を…っ、もらって…っ!」

無邪気に笑う彼女は眩しいくらいキレイだった。

「うん。いただきます」

唇で、指先で、手のひらで、体全部で愛でたい。
ゆっくり、彼女の全身に触れて、焦らして、焦らして、一つになって。
一度交われば、彼女は二度目をねだってくれた。
満足してもらえたようで嬉しかった。
なにを、どうしてほしいのか。
機械でない、温度がある言葉で伝えてくれるのも嬉しかった。
繋がったまま眠りたいと言う彼女の願いを叶えるため、一度離れる。
彼女の肩に着ている上着をかけた後、身なりを整えた。

手を繋いで与えられている私室に案内して、一緒にお風呂も入った。
お互いに体を洗っていると我慢できなくなって、もう一回。
ようやく寝る準備ができると、ベッドの中で抱きしめ合う。
まだ行為の名残があるところを繋げると、彼女は気持ちよさそうに絶頂した。

「もっと教えて?流花るかのこと、なんでも知りたい」

「うん。全部知って…っ、私が知らない私も…っ!一緒に、見つけて、ね…っ」

抱きしめられて、ナカをキツく締められる。
おかげで、動かなくても気持ちいいことを知った。
ビクビクとうねり、精液を全て出させるような強欲の雌穴。
応えるのもいいが、あえて焦らして、また明日。
我慢をした彼女が壊れるくらい淫らな姿を味わいたい。

「うん。約束する。明日も、死ぬまでずっと…一緒にいるよ。おやすみなさい」

「…っ、んぅ…っ、ぉ…やすみなさぃ…っ」

翌日。
覚えたばかりの淫らな水音と声で目が覚めた。
予想以上に辛そうな彼女は、すでに自慰をしていた。
使うのが本人の体ではなく、男性の体だから体感は行為に近いだろう。
夢中で喘ぎ、絶頂を繰り返している。
あえて寝たフリをして、落ち着いた頃に目が覚めたフリをして。
彼女の自慰で煽られた、繋がったまま昂る劣情を奥深くに注ぎ入れた。
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