人形は瞼をとじて夢を見る

秋赤音

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混沌な日常

自分だけ

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与えられた休暇は、すべて家の中で過ごすことにした。
仕事で想定以上に疲れている体が落ち着いた頃。
解決できていない問題が、目につき始める。

「レミア。気持ちは分かるが、そろそろ機嫌を直しても…」

「分かってはいる…が。気に入らない。
私だけが知っていればいいことを…」

唸るウォルは、眉間にシワをよせている。
原因は、仕事でまとった女装服。
オルファとして生きる今、
女性だったことを知るのはウォルだけ…というのが影響している。
それは、私も同じで。

「わかった。休暇中に、家で女装をする。
レミアは、男装をする。衣装はレミアに任せる。
これで、どう?」

「まあ、それなら…」

「決まりね。私は夕飯を作るから」

眉間のシワはなくなったら、
今度は何かを考えているウォルに背を向け、
馴染んだ台所へ向かう。
夕食後。一緒にお風呂へ連れ込まれた。
採寸がしたいと言いながら私の肌を隅々まで撫で終えたDは、
満足そうにぐったりする私を抱えて風呂を出た。

その二日後。

「オルファ。しばらくは、これを着て過ごそう。
見ての通り何着かあるから、汚れても問題ない」

楽しそうな笑みを浮かべて、私に見せてくる。
すでに着替えているウォルの手で綺麗に吊られている衣装たちは、
まるで売り物のようだ。
何着か…と言うが、
一点一点が違うそれらを一日二着と考えても
五日は困らなそうな数に驚く。

「今日は、これがいいな。
自分で着る?それとも、着せてほしい?」

ウォルは、反応に困り黙る私を、
熱がこもる悪戯な瞳で見つめる。
差し出された服は、見た目だけだと着方が分からない。
懐かしさは感じるが、私が知っている形ではない。

「自分で着たい…けど。
これは、どうやって着ればいい?」

「分からないなら、私が着せよう。
手本として、見ながら覚えて」

「はい」

その瞳には鮮やかな生気と、薄く隠れる強い意思が見える。
抗っても時間をとるだけだと思い、
手早く着ている服を脱いだ。

「下着も、脱いで?」

ニッコリと意思を曲げる気がないことを、
やんわり腰を撫でた手が語っている。

「そういう服なのか」

「そういうこと」

明るい声の言葉は嘘かもしれないが、今回の目的を思い、
あえて何も言わないことにした。

「…で、結べば完成」

「初めて着る」

「そう?ランファの祖国の服を参考にしたけど。
まあ、いいか。最後に髪をおろして…」

ウォルは衣装を整え、私の後ろに行くと、
迷うことなく束ねていた髪をおろす。
椅子に座るよう促され、それに従う。

生地はオルファが着馴染んだ織り、
しかし前開きのそれを纏う。
それを、繊細なレースと滑らかな光沢の細いリボンが美しい
帯を思わせるコルセットが、細いが男性らしい腰を固定する。
衿元は、鎖骨を綺麗に見せるなだらかな半円。
布の重なり合わせだけはアスカ国を思い出す、
襟なしの長袖ワンピースだ。
しかし、いくら着飾っても、女性ならではの柔らかさとは程遠い。

「ねえ。どう見ても男が無理した女装にしか見えない。
これのどこがいい?」

おろされた髪に優しく触れながら、
何かをしようとしているウォルに聞く。
すると、大きなため息をつかれた。

「あのな。周囲の男性を思い出せ。
いかにも強そうな体格ばかり。
それと比べれば、女性の代わりに選ばれても仕方がない。
少なくとも、面倒が少ない同性で済ませたい連中にはな。
未遂だが被害者のオルファなら、よく分かっているはずだ」

苛立ちを隠さない棘のある声に、思い出す。

「それなら、レミアも…カッコいいって評判だよ。
女性に追いかけ回されて大変だったよね」

過去に一度だけ、訓練場を焼いたことがある。
幸い怪我人も死人も出していない
問題になっている人物と訓練で手合わせをすることになり、
あれだけは感情が揺れて魔力の加減が難しかった。
ウォルも同じだったと、聞いている。
想いを分かち、一緒に謝ったのは良い思い出だ。
青い顔をしていた相手には申し訳ないけれど、
今でも反省しているが、後悔はない。

「そうだったな。
理想の女性と言われたが私には分からない。
私は、男か女かなんて、体の造りと役割だけで、
中身は同じだと思っている。
だから、"女性なのに勇ましい"と言う感性は、
同じ思いがある者同士でやればいいと思う」

「レミア…」

真剣な表情と声と共に抱きしめられた。
オルファの体より一回り小柄な体が、私を温かく包む。

「だからな、ランファ。男だから弱音を吐かない、とか。
少なくとも、二人きりのときは気にしなくていい」

堂々とそう言いながら、労るように撫でられる髪。
その甘さと優しさに、封じていた気持ちがほころび始める。
しかし、脳裏に、かつての教えがよぎる。
"男の弱音は命取りになる。泣いてはいけない"と。
"女は可愛く賢く強かにあれ"と。
武術の強さとは関係なく、言っていた言葉。
実際、生きる上でその通りだと思うことは多かった。

「ありがとう。だが、私には私の意地がある。
でも、それをウォルには求めない」

「それは、私も同じだな。
だから、遠慮なく、行動させてもらう」

そう言って、ウォルは、
か細い声で抱き締める腕を強くした。
 
「ウォル?」

「怖かった…もう、あんな仕事はしたくない」

「何が、怖かった?」

「万が一、だ。子宮というのは、厄介だよな。
意思に反して、役割を全うする」

いつの間にか震えている手を包む。
その感情は、過去に覚えがあった。
本人が感情を克服するまでは、
克服しても物理的に危険が残る厄介な存在。
孕ませる役割も怖いが、受け入れる側は最悪の場合、
傷と痛みが体に残る。
思い出すだけで、体が芯から冷えていく。

「そうだね」

ウォルの感情の揺れに触れ、自身の弱さが揺れた。
精一杯の返事に、
嬉しそうにこぼれた笑みが耳元をくすぐる。

「なあ、ランファ。女装を見た奴、全員目を潰していい?」

「それは…ダメ、だよ。
目がないと、いざというとき戦力としては心細い」

甘く誘う声が、あのとき自身の思考に浮かんだ闇が姿を見せ、
感情を揺さぶった。
その後を考え、気を落ち着かせる。

「確かにな。できれば戦地とは無縁でいたい」

そう言うと、抱き締められていた腕が離れる。
遠くなった温もりを恋しくなり振り向くと、
穏やかな笑みのウォルがいた。
その瞳に狂気を宿して。

「ランファ。愛しているよ」

「ウォル…私も、愛して」

言葉の続きは、塞がれた。
全てを奪うような口づけから解放されると、
ぼんやりした思考を追い込むように与えられる甘い刺激が、
意思と身体の自由を奪っていく。

「ランファ…ベッド、いこう?」

誘う指先が、私の頬をそっと撫でる。
その心地よさに、心が折れた。

「そうだね」

頬に触れられている手をとって、
その指先に口づける。くすぐったそうに笑みをこぼすウォルが、
触れあう指先を絡める。
椅子から立ち上がり、寝室へ入ると、すぐに抱きしめられた。

「ベッド、すぐそこだよ」

「待てない」

首に腕を回され、あっという間に唇を奪われる。
体の内から湧く衝動に身を任せてる。
絡んだ舌が離れると、ウォルは満足そうに笑った。

「今日は、着たままでシような」

「はい」

ウォルは滑らかに指先を滑らせながら、
前開きの合わせ目に手をさしこむ。
そして、すでに反応して固さのある象徴に、そっと触れた。

「ぁ…、その…」

「もう、こんなに…このまま、一回出そうな」

「え?あっ、ぅ…や、ぁ、あ、…っ」

こぼれた声が恥ずかしく、口を閉じようとすると、
素早くウォルの指が差し込まれ私の舌を撫でる。
歯を食いしばれば、その指に傷がつくので、できなかった。

「そろそろ、かな」

「…ぅ、あ…っ、イきた、い。おねが、いしま…あ」

解放を促すように与えられる刺激に白む意識。
快楽に流されないよう堪えながら、
その許しが出るのを待ち焦がれる。

「いいよ」

「あ…ぁ…っ」

その声を聞いた瞬間、悶えるような熱がこぼれた。
身体に熱が残るまま、わずかに冷静さを取り戻した思考が、
自身の状態を自覚する。
動こうとするが、すぐに口から指を抜かれ、
そこへ舌が滑るように入ってくる。
体は熱さが増すばかりで、
感情の揺らぎと共に溢れる魔力が留まり苦しい。

「熱い、よな。
この服、すべて、私の魔力で作られていてね。
私やランファの魔力を全て取り込めるようにしてある。
そして、私の魔力と交わって…」

誘導されるように、おそらく濡らしてしまった所を見る。
不自然に乾いていく経過と、
体へ染みていくウォルの魔力で火照る体に、
一つの予想をする。

「つまり、その…濡れるほど、体がおかしくなって」

「そう。体液を直接交わさなくても、
互いに魔力が満たされて、気持ちよくなるってこと」

告げられた言葉に、怖く、しかし悦びを感じてしまう。
期待で疼く昂りが再びゆるく覚醒する。

「あ…」

「今日も、いっぱいシよう」

「はい」

身体はすでに底の奥まで堕ちている。
ウォルに与えられる、ウォルに与える快楽に。
やけに遠く感じ、やっとたどり着いたベッドに座ると、
ウォルが誘うように水音をさせながら足を開く。
男装姿は見惚れる程よく似合っていて、
器は女性型なのに、男性だと、ウォルだと思う。
生前の感覚を思い出し、与えられていた快楽が恋しくなる。

「きて?」

「いくよ」

すでに潤んで待つところへ、
あえてゆっくりと自身を入れる。
早く…と強請るように誘うナカを焦らす。
イきそうになれば刺激を緩め、
呼吸が落ち着き始めると再び高みへと促す。
それを何度か繰り返すと、すでに洪水のような蜜が溢れている。
わずかでも動くたびに音をたてて情欲を煽る。
締めつけの強いところを進み、半分まできたところで、
しびれを切らしたウォルが泣きそうな目で私を見る。

「ランファ…我慢、できない…っ、早く」

「私も、そろそろ…っ、出る、かも……っぁ」

「出せ…っ、ナカに…ぁ、あっ…ランファで、俺を満たせ」

我慢の限界を超えていた自身は、
最後の理性を捨てた瞬間に快楽へ全速で走る。

「ウォル、ウォル…!…んっ、ぁ……っ、ぁ、は…っ」

「まだ、だろう?」

出し切ったはずの熱は、
眠ることを忘れたように昂ったまま。
苦しくて、どうしようもなくてウォルを見ると、
すべて見通したように笑っていた。
この先を望まれ、心も体も温かく包まれていることで、
嬉しさと悦びが新たな熱を生む。

「ごめん、なさい…また、あっ」

「俺も、まだ足りていないから、な?」

仰向けになるようウォルの視線と手つきが示す。
一度、埋もれている自身をぬくと、
栓がなくなって溢れてくる白濁まじりの蜜。

「ぁ…んっ、溢れてる…」

ウォルは水が伝う感覚を味わうように、
うっとりとそれを眺めている。

「ウォル、まだ、あるよ?」

「こんなに、まだ…」

仰向けになった私の姿を見て、艶のある笑みを浮かべる。

「ぅ…、ぁ……っ、あああっ」

「もう、イって…っ、んぁっ、あ、あぁん…っ」

するりと受け入れられた自身は、
激しく擦れる刺激であっけなく達した。
しかし、ウォルの愛撫は止まらない。

「あ…っ、ウォル、まだ、ぁあああっ」

連続で熱がウォルのナカへ注がれる。
それを受け止めたウォルは、満足そうに微笑んだ。
やまない刺激で与えられる快楽の海に溺れ、
イき狂い、何度もウォルのナカへ熱を出した。
まるで生前に戻ったような感覚だった。

「同じだ」

これで最後だと一緒に達した後、
そのまま体を預けてきたウォルを抱きしめていると、
掠れた声でウォルは嬉しそうに言った。

「同じ?」

「そう。ランファも、こうして、俺のをたくさん。
溢れても受け入れてくれた」

「そうだね。同じ。ウォルは私に、
たくさん愛を注いでくれる」

感謝をこめて、ウォルの額に口づける。
すると、ウォルは戸惑いのある表情を浮かべる。

「ランファ、誘っているのか?」

「え?そういうつもりでは、なく」

「もう、遅い」

反論する前に呼吸が奪われる。
噛みつかれるような口づけが、
やっと穏やかになった熱を再び燃やす。
体勢を変えて何度も高みを見た体には鈍い痛みが走る。
しかし、それすらも疼きに変わっていく。
眠りたい。
満たされたい。
矛盾するもどかしい感覚に泣きそうになる。

「待って、もう無理…っ」

繋がったままだったのを思い出すが、遅かった。
緩くナカで擦れる感覚に、ますます疼きが加速する。

「そう?こっちは、すでに本気だしてるけど?」

「それは、ウォルが…」

「なら、責任、とらないとな。俺のでイけよ」

耳元で囁かれた言葉に息をのむ。
ナカに包まれ嫌でもわかる自身の感覚と、
満たされていく力。
早く先へ連れてほしい欲望が、思考を一面に染めた。

「ん…っ、ウォルので、イきたい」

「イけ」

その声を最後に意識が途切れた。

鳥の鳴き声で目が覚めると、
上機嫌なウォルが私にそっと口づけた。

「おはよう。ランファ」

「おはよう。ウォル」

いつものように話しているが、
喉に違和感がある。

「喉、だよな?あれだけ喘げば、そうだろう」

平然と言うウォルだが、記憶がない。
あれだけのことをしても、
翌日に響かないのは鍛えているおかげだろう。
ふと、自分が着ている服が違うことに気づく。

「着替えさせた。
ほんと、鍛えておいてよかった」

隠すことない独占欲に染まっている笑みが私に近づいて、
深く唇をふさいだ。
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