瞬く間に住む魔

秋赤音

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合いし愛して

0.初夜

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クラフ家は、煌びやかな舞踏会の翌日に歓迎の食事会が行われた。
そして、出会ったばかりの男女は、両親の思惑で別荘に残された。
二人しかいない場所はどこも静かだった。
外から誰も入れないよう頑丈に鍵がかけられ、閉ざされた箱庭となっていた。
唯一ある外とのつながりは、柵の近くに新設された鍵のある受け渡し箱だけ。

月が昇り、誰もが眠り始める。
だが、寝室にある大きなベッドへ座る女は冴えた目で扉を見ている。
開かれた扉が閉まると妖しく笑い、肌が透ける程薄い装束で男を誘う。
ベッドの近くでようやく女に気付いて慌てる男の様子も気にすることなく、むしろ煽るように近づいて体を寄せる。

「フィーナ様、まだ正式に…っ!」

女は男をベッドの上に引き込んで押し倒す。

「妻に様づけしない。
そして、うっかりデキてしまっても問題ない。
年ごろの男女が二人きりの館で、大人公認で、一夜を過ごすのですわ。
両家の挨拶もお披露目会も予定が立たないの。
ここから出るためには…ねえ、リン。私たちの子供、どんな風になるかしらね」

女は当然のように男を見下ろしながら薄い衣を脱ぎ捨てた。
感情が消えたような顔は人形そのものだった。
露になる整った体の美しく柔い膨らみ。
適度に締まった腰が、丸く大きな尻が、すらりと伸びる足が互いを引き立て合っている。
近くの机には、回収用と書かれた箱が置いてある。

「改めて…私はフィーナ・クラフ。
妾の子で有名だそうですわ。
短命で、繁栄確率は低いですが。身体能力は高く順応能力は並み。
寿命と同じで気が短いので、ご自分の身には気をつけてください。
これは、種子を残すための婚姻です。
優れる遺伝子としてここに呼ばれたあなたに拒否権はない。
よろしいですわね」

女は表情を変えないまま男へ一方的に問い、相手が名乗るだけで会話が終わるように説明した。
男は愛想も愛嬌もない相手の態度を気にすることなく微笑む。
下肢はしっかりと女の挑発に応じていて、女は満足そうに笑む。
すでに女は男を受け入れる準備が整っていて、異常なほど甘い香りをただよわせている。
男に遠慮なく服を乱して、その剛直に潤む女の陰部を擦りつけた。
女の手が男の手を掴んで自身の胸を掴ませると、胸はちょうどよく男の手に納まる。

「はい。了承して、います。フィーナさ、いえ。フィーナ。
でも、薬で慣らすほど、苦痛なら、今日でなくても…っ。
自分は、長生きで…っ、繁栄確率は高いし、身体能力と順応能力も高いっと、言われ、ています…っ。
なので、フィーナが元気なら、いつで…もっ、ぁ…今、されると…ぅ、く…っ」

男は言葉で否定するが、手は遠慮がちに、だが本能のまま揉み弄ぶ。
結果的には男と女を悦ばせ、男の手で形を変え始めた柔いふくらみは先端を硬くして続きを強請っている。

「い、え…っ、今日でないと…ん、ぐっ…はっぅう…っ、…も、ぅ少し…ぁ…いっ…っ!!!」

ずぶりと男の陰部が女のナカに埋まると女は動かなくなり、青い瞳から涙を流す。繋がった陰部には血が滲み出ていた。
静かに痛みを耐える女を眺める男は、無意識に、女のナカをさらに圧迫して満たす。
女は意識してナカを圧迫し、男を離さない。

「フィーナ。無理は…っ、く、ぅ…っ、しめつけ、ないで……い、ま…うご、かれるとっ」

「ぃやぁあっ…ナカに、だしてもらうからぁ…もっと、つよく、…ぅうっ」

男は女の卑猥な水音をさせながら胸を揺らして腰を振る様へ素直に応じ、空になるまで夜は続いた。
翌日。男女は一つの約束をした。
同意した証拠と、行為の始まりを決めるためだった。
自分の服は自分で脱ぐ、単純だが分かりやすい方法を選んだ。
男は女の悲鳴と涙が混じる行為に困惑しながらも、確かに興奮を覚えていた。
女も苦しさの中に快楽を見出し、生きるためにも必要な行為を受け入れていた。

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