瞬く間に住む魔

秋赤音

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同じ傘の下で

壊れても、傍にいることが許されるなら

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「ぁ…は、ぁあっ、シア…っ、私は、シアの妻です…んぁあっ!奥、ぃやぁあっ!イくっ、ぃ、…ぁあああっ!」

射精が終わってもナカで動くシア様は、印をつけているようだった。
わずかな刺激で絶頂を繰り返すことを楽しみ、悦ぶようなため息が聞こえた。
繋がりが解かれた瞬間から恋しくなる熱。
じくじくと疼いて熱い。
雌が雄を求める本能が満たされたいと主張している。
妻が夫にのみ許される行いを願っている。
今の私はシア様の妻だから、求めていい。
だから、足を開いて、続きを乞う。

「シア。妻の私に夫の、シアの子種を、ください」

どこからか現れた回収容器が秘部に入れられた。

「ぁああっ!ぃやぁあっ…シア様ぁ、子種、とらないで、ください…っ。
妻だからもらえる子種、とらないで…っ、ひ、ゃあんっ!あ、ぁっ、シアさま、お願ぃ、ですからぁああっ!」

「…そう、です。
リディは、僕の妻、です。
覚えて、身に刻んで、表してください。
いつでも、どこでも、僕はリディの夫で、リディは僕の妻だと。
愛してくれなくてもいい。
愛させてくれるだけで、いいから…リディ」

違う、ほしいものがとられていく。
愛しい人の熱が奪われる。
ぬかれないように強くなる緊張でお腹が締まる。

「ぬくから、力を緩めてください。
また、注ぐから…そう、です。
リディ、食事の後はお菓子よりほしがっているものをあげます」

与えられるとわかっていても、出ていく子種が惜しくて、留まるように腰を振る。
回収容器は性器のようにナカを愛撫して快楽を高めていく。

「ぁ…っ、シア、ゃ、ぁ、あ、ぁあああああっ!」

「リディ。抱えます。足元が濡れているので」

そっと包まれた腕に身を預け、首に片腕を回した。
肩に頭をのせて、重くなってきた瞼を閉じる。

「…シアさま」

「リディ。僕のリディ。
これからも、僕が死ぬまで、ずっと一緒にいてください」

耳元で囁かれたのは、愛しい過去に聞いた言葉と似ているようで違う言葉。
だから、私も答えは決まっている。

「はい。望まれる限り、傍にいます。シア」

おそらく、今日の食事はベッドだろう。
自分で食べることは許されないかもしれない。
でも、シア様が楽しそうだから良い。
主従だった頃よりも楽しそうな気がするから、私も嬉しい。
私も、シア様が求める妻になれるように続ける幸せがある。
守られることは増えたけれど、それがシア様の願いなら叶えたい。
変わることと、変わらないことも一緒に、これからも、死ぬまで、ずっと。
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