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112. 同じ場所に立つふたり
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「な、何が避難所だ!役立たずが!」
男は悪態をつき、足音をたててフロアから去って行った。
みふゆは男をどこかで見た気がして思い出そうとしていた。
━━━お店のお客さん?・・じゃないな。お客さんじゃないけど・・どこかで・・・。
「大丈夫か?」
「はい。ありがとうございます」
みふゆは京司朗に礼を言いつつ去った男が気になった。
「知ってる男か?」
「いえ、・・うーん?ここに来たなら商店街でも見かけたのかもしれません」
「花屋さん」
年配の職員の女性が「ありがとうございました」とみふゆと京司朗に頭を下げ「助かりました」と言った。
みふゆは手伝いに来たことを告げると、備蓄倉庫に市の防災課の職員がいるので手伝ってほしいと言われた。京司朗と共に備蓄倉庫へ向かう途中、市の職員・丹代と一緒になり大まかな話を聞いた。目の下に隈があり、時折まばたきを繰り返す丹代に、寝てないのではないかと問うと、寝てないと丹代は答えた。
昨日、午後四時。急遽二ヶ所の避難所を開設しなければならなくなり、プラザに出向いていた防災担当の職員数名がそちらに向かった。一通り手はずを整えて戻って来るはずが、睡蓮川氾濫の洪水で戻れなくなっていた。
商店街の自治会の防災組織のメンバー三人は、二台の車で一人暮らしの高齢者の自宅を周っていた。何名かの高齢者が避難所に避難できずにいると知らせがあったからだ。全員を車に乗せ移動中、川が氾濫。近くの立体駐車場に逃げ込み無事だったが、プラザには戻れなかった。
プラザに残った職員は、プラザの職員二名と役所の防災課の職員・丹代の三人だった。
自治会の防災組織の他のメンバーも、駆けつけようにも被災し自宅から出られないでいた。
今朝は役所から別の応援が来る予定だったが、道路の冠水による分断と交通渋滞で動けないと連絡が来ていた。
プラザの避難者は昨日五時すぎあたりからどんどん増え、あっというまに満杯になった。予備の想定人数も越えたが、雨のなかを他所に行ってくれとは言えなかった。もしも雨のなかを移動させ、事故が起きたらと考えると断れなかった。一時的な避難として受け入れることを理解してもらってから、廊下など空いているスペースで過ごしてもらうことにした。
朝になって雨は止んだが、
「晴れたからすぐに出ていってくれとも言えませんし」と丹代は言った。
備蓄倉庫に向かう途中だった。
「花屋さん!・・と、・・仙道?」
声をかけられ振り向くと、総菜屋・天竜の次男、香取裕がいた。
香取裕は駅前店で働いている、コロッケや串カツをおまけでくれる気前も気っ風もいい人だ。
驚いたのは、京司朗の防衛大学時代の先輩だったことだ。
総菜屋・天竜の店は高さ半分まで水没してるとのことだった。水位もまだ微妙に上昇しているという。
激しい雨に帰宅を諦めた香取と家族は店の三階に泊まることにしたが川が氾濫、閉じ込められた。朝になり自衛隊のボートで助け出された。家族は親族の家に避難し、香取は商店街や周辺の状況を確認してまわるために一人残っていた。
プラザの事情を話すと香取も手伝うと言ってくれた。
「各階に備蓄品があったんじゃないのか?」
香取が丹代に尋ねた。
「はい、水もあわせて各階に約四十人分が二食分、八十食。合計で四百食がありました。ほんとなら今朝の分も足りてるはずでした。でも昨日の夜に全て・・」
「館内の定員オーバー分と駐車場の車内で避難している人間にも配給したからか」
京司朗が言い当てた。
「・・配給しないわけにはいきません。食べるものがないと知ってるのに。持ってきてた人達もいたんですけど・・。知らないうちに受け付けを通さずに入ってきた人達も多くて、館内にどれだけ人がいるのかの確認もまだできてません」
丹代はバツが悪そうに答えた。
「・・まあ、仕方ないわな。こんな状況だ。備蓄が別にあるだけマシだ」
香取が空のカートを引き寄せた。
京司朗と香取は丹代と共に空きカートに次々と箱を乗せ、みふゆは準備ができたカートをエレベーターに乗せ、各階で職員が受けとれるようにした。
さばき終わるとみふゆは再び五階に戻ったが、子供達につられて大人も積極的に配給等を手伝っていた。
━━━五階は大丈夫そうだ。
みふゆは年配の職員に声をかけ、他の階へ手伝いに行った。エレベーターは使わず階段で昇り下りした。
一階と二階には高齢者と若干身体に不自由がある避難者など、事情があり配慮が必要な避難者やその家族が集められていた。
職員がいないなか、お互いが協力しあって時間を過ごしているが、あと一人二人手伝う人間が必要そうだ。
みふゆは京司朗と香取に断りを入れて、主に一階二階の避難者を手伝うようになった。過去に母親の介護をしたこと、病院で看護助手として働いた経験が役にたった。
午後二時近く、出張で県外に出ていた駅前プラザの館長・照井が帰館した。
館長の照井はプラザに集中した避難者を、他の避難所に振り分けるなどの対応と救援物資の拡充・要請を進めた。
十年前の大水害の現場で復興の指揮を取ったのが、当時副市長を務めていた照井だった。
また、避難の必要のない者が紛れ込んでいたのもわかった。
大学生らしき人物数名が、『避難所体験中。ただメシGET!』とSNSで発信し、内容から被災してないこともわかり悪質だと炎上していた。画像のわずかな背景と過去の発信内容から、睡蓮川の氾濫と避難所が駅前市民プラザであることや、どこの大学の学生かを特定する『ネット民』達も現れ、大学のSNSアカウント、市役所・県のSNSアカウントに証拠写真と発信内容のスクリーンショットが添えられた通報が相次いだ。
夕方になると、防災備蓄の大型倉庫や協定のあるコンビニなどからもお握りなどの食事や一部の物資が届いた。
水に閉じ込められていた、防災担当者や自治会のメンバーも自衛隊に救出され、駅前プラザに出向してきた。
駅前市民プラザは避難所として本格的な運営が始まった。
あっという間に時間は過ぎた。
帰り際、プラザの館長・照井や職員らにお礼を言われ、みふゆと京司朗は駅前プラザをあとにした。香取はそのまま残り、自治会の防災組織を手伝うことになった。
みふゆは明日、社長の堀内から呼び出しがない限りは、香取と一緒にまた手伝うことになっている。
京司朗が香取裕とプラザの入り口で話している。
みふゆは一足先に入り口から外に出て京司朗を待って街を眺めた。
街の風景は一変した。
仕事が終わり帰宅する人々の、ホッとするいつものざわめきはどこにもない。
当たり前だった風景は消えた。
かわりに背筋を掠める不安が人混みのざわめきにまじっている。
商店街は泥水に沈んだというのに、みふゆが帰ろうとする場所にはわずかな泥水さえない。大きな落差に何とも言えない感情が湧く。
みふゆは沈んでしまった商店街をみつめた。
泥水は坂をのぼり、駅の間近まで迫っていた。
総菜屋・天竜が店の高さ半分まで水に沈んだなら、堀内花壇も同じくらいの水位に襲われてるはずだ。
元々はもっとなだらかな窪地だった。
駅は今より海に近い場所にあり、商店街は本当に駅前だった。
浸水が多くなり駅の移転が決まった。
新駅は地盤を高くし、それに伴い地形はどんどん変化した。そして十年前、大水害が起きた。
大水害にも関わらずその後も新しい変化を拒んだ駅前商店街と周辺の建物は、すり鉢にも似た歪な地形の底になってしまっている。
━━━これからどうなるんだろう・・
「帰ろう」
耳元で京司朗の声がした。
顔を横に向けるとかがんでいた京司朗の瞳と視線がぶつかった。
「まだ俺のマンションだが・・」
囁くような京司朗のくちびるは、触れあいそうになるくらい近かった。
気まずさにみふゆはうつむいて「はい」と言った。
京司朗の大きな手がみふゆの肩をそっと抱いた。
大きな手だとみふゆは思った。
大きさを計りたいと言ったらまた明るく笑ってくれるだろうか。
気恥ずかしさのいい訳に、みふゆは言いかけたがやめた。ただ、
「今日は手伝ってくれてありがとうございました」
と言った。
京司朗は「ああ」とだけ答えた。
横顔が微かに微笑んでる気がした。
「な、何が避難所だ!役立たずが!」
男は悪態をつき、足音をたててフロアから去って行った。
みふゆは男をどこかで見た気がして思い出そうとしていた。
━━━お店のお客さん?・・じゃないな。お客さんじゃないけど・・どこかで・・・。
「大丈夫か?」
「はい。ありがとうございます」
みふゆは京司朗に礼を言いつつ去った男が気になった。
「知ってる男か?」
「いえ、・・うーん?ここに来たなら商店街でも見かけたのかもしれません」
「花屋さん」
年配の職員の女性が「ありがとうございました」とみふゆと京司朗に頭を下げ「助かりました」と言った。
みふゆは手伝いに来たことを告げると、備蓄倉庫に市の防災課の職員がいるので手伝ってほしいと言われた。京司朗と共に備蓄倉庫へ向かう途中、市の職員・丹代と一緒になり大まかな話を聞いた。目の下に隈があり、時折まばたきを繰り返す丹代に、寝てないのではないかと問うと、寝てないと丹代は答えた。
昨日、午後四時。急遽二ヶ所の避難所を開設しなければならなくなり、プラザに出向いていた防災担当の職員数名がそちらに向かった。一通り手はずを整えて戻って来るはずが、睡蓮川氾濫の洪水で戻れなくなっていた。
商店街の自治会の防災組織のメンバー三人は、二台の車で一人暮らしの高齢者の自宅を周っていた。何名かの高齢者が避難所に避難できずにいると知らせがあったからだ。全員を車に乗せ移動中、川が氾濫。近くの立体駐車場に逃げ込み無事だったが、プラザには戻れなかった。
プラザに残った職員は、プラザの職員二名と役所の防災課の職員・丹代の三人だった。
自治会の防災組織の他のメンバーも、駆けつけようにも被災し自宅から出られないでいた。
今朝は役所から別の応援が来る予定だったが、道路の冠水による分断と交通渋滞で動けないと連絡が来ていた。
プラザの避難者は昨日五時すぎあたりからどんどん増え、あっというまに満杯になった。予備の想定人数も越えたが、雨のなかを他所に行ってくれとは言えなかった。もしも雨のなかを移動させ、事故が起きたらと考えると断れなかった。一時的な避難として受け入れることを理解してもらってから、廊下など空いているスペースで過ごしてもらうことにした。
朝になって雨は止んだが、
「晴れたからすぐに出ていってくれとも言えませんし」と丹代は言った。
備蓄倉庫に向かう途中だった。
「花屋さん!・・と、・・仙道?」
声をかけられ振り向くと、総菜屋・天竜の次男、香取裕がいた。
香取裕は駅前店で働いている、コロッケや串カツをおまけでくれる気前も気っ風もいい人だ。
驚いたのは、京司朗の防衛大学時代の先輩だったことだ。
総菜屋・天竜の店は高さ半分まで水没してるとのことだった。水位もまだ微妙に上昇しているという。
激しい雨に帰宅を諦めた香取と家族は店の三階に泊まることにしたが川が氾濫、閉じ込められた。朝になり自衛隊のボートで助け出された。家族は親族の家に避難し、香取は商店街や周辺の状況を確認してまわるために一人残っていた。
プラザの事情を話すと香取も手伝うと言ってくれた。
「各階に備蓄品があったんじゃないのか?」
香取が丹代に尋ねた。
「はい、水もあわせて各階に約四十人分が二食分、八十食。合計で四百食がありました。ほんとなら今朝の分も足りてるはずでした。でも昨日の夜に全て・・」
「館内の定員オーバー分と駐車場の車内で避難している人間にも配給したからか」
京司朗が言い当てた。
「・・配給しないわけにはいきません。食べるものがないと知ってるのに。持ってきてた人達もいたんですけど・・。知らないうちに受け付けを通さずに入ってきた人達も多くて、館内にどれだけ人がいるのかの確認もまだできてません」
丹代はバツが悪そうに答えた。
「・・まあ、仕方ないわな。こんな状況だ。備蓄が別にあるだけマシだ」
香取が空のカートを引き寄せた。
京司朗と香取は丹代と共に空きカートに次々と箱を乗せ、みふゆは準備ができたカートをエレベーターに乗せ、各階で職員が受けとれるようにした。
さばき終わるとみふゆは再び五階に戻ったが、子供達につられて大人も積極的に配給等を手伝っていた。
━━━五階は大丈夫そうだ。
みふゆは年配の職員に声をかけ、他の階へ手伝いに行った。エレベーターは使わず階段で昇り下りした。
一階と二階には高齢者と若干身体に不自由がある避難者など、事情があり配慮が必要な避難者やその家族が集められていた。
職員がいないなか、お互いが協力しあって時間を過ごしているが、あと一人二人手伝う人間が必要そうだ。
みふゆは京司朗と香取に断りを入れて、主に一階二階の避難者を手伝うようになった。過去に母親の介護をしたこと、病院で看護助手として働いた経験が役にたった。
午後二時近く、出張で県外に出ていた駅前プラザの館長・照井が帰館した。
館長の照井はプラザに集中した避難者を、他の避難所に振り分けるなどの対応と救援物資の拡充・要請を進めた。
十年前の大水害の現場で復興の指揮を取ったのが、当時副市長を務めていた照井だった。
また、避難の必要のない者が紛れ込んでいたのもわかった。
大学生らしき人物数名が、『避難所体験中。ただメシGET!』とSNSで発信し、内容から被災してないこともわかり悪質だと炎上していた。画像のわずかな背景と過去の発信内容から、睡蓮川の氾濫と避難所が駅前市民プラザであることや、どこの大学の学生かを特定する『ネット民』達も現れ、大学のSNSアカウント、市役所・県のSNSアカウントに証拠写真と発信内容のスクリーンショットが添えられた通報が相次いだ。
夕方になると、防災備蓄の大型倉庫や協定のあるコンビニなどからもお握りなどの食事や一部の物資が届いた。
水に閉じ込められていた、防災担当者や自治会のメンバーも自衛隊に救出され、駅前プラザに出向してきた。
駅前市民プラザは避難所として本格的な運営が始まった。
あっという間に時間は過ぎた。
帰り際、プラザの館長・照井や職員らにお礼を言われ、みふゆと京司朗は駅前プラザをあとにした。香取はそのまま残り、自治会の防災組織を手伝うことになった。
みふゆは明日、社長の堀内から呼び出しがない限りは、香取と一緒にまた手伝うことになっている。
京司朗が香取裕とプラザの入り口で話している。
みふゆは一足先に入り口から外に出て京司朗を待って街を眺めた。
街の風景は一変した。
仕事が終わり帰宅する人々の、ホッとするいつものざわめきはどこにもない。
当たり前だった風景は消えた。
かわりに背筋を掠める不安が人混みのざわめきにまじっている。
商店街は泥水に沈んだというのに、みふゆが帰ろうとする場所にはわずかな泥水さえない。大きな落差に何とも言えない感情が湧く。
みふゆは沈んでしまった商店街をみつめた。
泥水は坂をのぼり、駅の間近まで迫っていた。
総菜屋・天竜が店の高さ半分まで水に沈んだなら、堀内花壇も同じくらいの水位に襲われてるはずだ。
元々はもっとなだらかな窪地だった。
駅は今より海に近い場所にあり、商店街は本当に駅前だった。
浸水が多くなり駅の移転が決まった。
新駅は地盤を高くし、それに伴い地形はどんどん変化した。そして十年前、大水害が起きた。
大水害にも関わらずその後も新しい変化を拒んだ駅前商店街と周辺の建物は、すり鉢にも似た歪な地形の底になってしまっている。
━━━これからどうなるんだろう・・
「帰ろう」
耳元で京司朗の声がした。
顔を横に向けるとかがんでいた京司朗の瞳と視線がぶつかった。
「まだ俺のマンションだが・・」
囁くような京司朗のくちびるは、触れあいそうになるくらい近かった。
気まずさにみふゆはうつむいて「はい」と言った。
京司朗の大きな手がみふゆの肩をそっと抱いた。
大きな手だとみふゆは思った。
大きさを計りたいと言ったらまた明るく笑ってくれるだろうか。
気恥ずかしさのいい訳に、みふゆは言いかけたがやめた。ただ、
「今日は手伝ってくれてありがとうございました」
と言った。
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