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番外編 ━━ 順 ━━
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惣領貴之はみふゆと京司朗の結婚の承認式の日取りを早々に決めた。
京司朗が権現寺の修行に入るために急ぐ必要があった。
修行期間を一ヶ月と考えるなら、いま承認式を行わなければ間に合わなくなる。
京司朗が修行から戻れば、今度は自分が惣領家当主の務めである『禊』で権現寺に入らなければならないのだ。
貴之は十一月に行われる自身の誕生日のパーティーで、京司朗を正式に惣領貴之の後継者にすることを発表する。そして、貴之の『実の娘である青木みふゆ』を養女として迎えたこと、さらに京司朗との結婚が決まったことも発表する。
急な発表に、会場はざわつくだろう。集まるほとんどが、貴之に実の娘がいたことなど知らないのだから。
親族にはいまだ血の繋がりのない京司朗が後継者になることに難色を示している者達がいるが、結婚相手のみふゆが貴之の実子であることを同時に公表すれば、親族達は口を閉ざすしかなくなる。
たったひとりの、貴之の血を分けた娘。
青木みふゆが貴之の特別な存在であることは、以前、貴之の叔母の法要で紹介しているため、知っている者は多い。
堀内健次から守るための一つの手段として、主だった会派の代表が集まった法要の席でみふゆを紹介したのだ。
この時点でみふゆが貴之の実子であることを知っていたのは、黒岩正吾と、松田俊也・胡蝶夫妻。
みふゆが真実に気づいたのは、貴之とみふゆの名に隠された秘密をみふゆが解き明かしてしまったときだ。
礼夏がみふゆの名前に隠した、貴之に対する愛がそこにはあった。
みふゆは貴之が実の父親だという現実を素直に受けとめてくれた。
その夜、貴之は青木重弘との関わりを打ち明けた。
貴之の弟として育てられた男が惣領家を嫌い縁を切ると出ていったが、事業の失敗で貴之に救いを求めに来たこと。貴之がそれを拒否したこと。結果、追いつめられ、後輩だった青木重弘の目の前で命を絶ったこと。
そのせいで、青木重弘が精神を病んでいったこと。
次々と明るみにでる真実に、それでもみふゆは貴之を問い詰めるわけでなく、恨むでも嘆くでもなく、ただ淡々と事実を受け入れた。
実際は複雑な思いがあったに違いない。
『でも、もう終わったことだから・・。きっと・・惣領のお父さんも苦しかったと思います。だから・・・。わたし、これからは惣領のお父さんに親孝行したいです』
と、みふゆは涙混じりに言った。
貴之は、このような柔らかな心を持った優しい娘に育ててくれた、亡き青木重弘と礼夏に深く感謝した。
深夜━━━
静まりかえった惣領家の屋敷内だが、ここは二十四時間、人の気配が途絶えることはない。
屋敷の内外では絶えず使用人という名の私兵達が働いている。
眠りに入っていた貴之がふと目を覚ました。
白い障子が月明かりを透かしている。
リーン・・と、かすかに鈴の音が聞こえた。
━━━━礼夏?
「礼夏か?」
貴之は寝床から起きあがり、空中に呼びかけた。
薄明かりのなか、浮かびあがる白い影。
白い影は徐々に形を成し、貴之の前に現れた。
そこには、少し前まで黒い焦げたあとがあった。
結界が張られていた場所だ。
いまはもう新しい畳に変えられ、結界も解かれている。
リーン・・リーン・・リーン・・
静かに鳴り響く鈴の音は、礼夏の鈴の音とはまた違う音色だった。
白い影が人の形を象り、貴之は目の前に現れた人間が誰かを知った。
「風見・・?」
平伏している姿に、貴之は声をかけた。
────はい。風見順です
「・・“人”に戻れたんだな・・。なら良かったぜ、風見」
────ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした
頭を下げたまま、風見順は詫びの言葉を口にした。
「いいさ。礼夏とみふゆを遺して去らなきゃならなかったのはさぞかし無念だったろう。この世に留まりたかったお前の気持ちはわかるぜ。頭をあげてくれ、風見」
風見順は無言で頭をあげた。
写真通りの美青年だ。
「みふゆはお前が本当の父親じゃないかと思ったそうだ。写真のお前はどれも笑顔でみふゆと写っている。みふゆがそう感じるくらいに、お前はみふゆを愛してくれてたんだな・・。礼を言うぜ。ありがとう。礼夏とみふゆを守ってくれて」
風見順はわずかに驚いた表情をした。
「お前はいま礼夏と一緒なのか?」
────いいえ。我々ふたりは道を分かつ者となりました。僕はこのまま世を去り、礼夏は・・礼夏のことは強いて言うなら神が決めるでしょう
「そうか・・」
神が決める━━━━
もう呼んでも願っても会うことが出来ない存在になるのか。
「風見。みふゆはお前の笑顔が好きだと言っていた。みふゆを抱きあげ、満面の笑顔のお前が写っている写真がある。あの写真のお前が一番好きだと」
貴之の言葉に、風見順は再び平伏した。
────ありがとうございます・・!本当に申し訳ありませんでした!・・どうか、どうか、みふゆを幸せに・・、どうか、よろしくお願いします・・!
風見順の姿は、娘を思う父親の姿だ。
貴之は胸が詰まる思いで風見順を見ていた。
リーン・・リーン・・リーン・・
再び鈴の音が聞こえた。
風見順の後ろに、十二単の女性が現れた。礼夏ではなかった。
女性は風見順の後ろで貴之に平伏していた。
────私は水無瀬知世と申します。順は私が連れて参ります。水無瀬が犯した罪と災いのすべては、禍根を残さぬよう私と順が背負ってまいります。どうか・・礼夏の娘としてこの世に残りますみふゆをよろしくお願いします。皆様がお健やかに過ごせますこと祈っております・・・
「ああ、ありがとう。みふゆのことは任せてくれ」
平伏していたふたりがいつの間にか立ち上がり背を向けて、するりするりと空間に去って行く。
小さくなっていくふたりは、やがて空間の向こうに完全に消え、場には貴之ひとりが残っていた。
「・・・、・・長、・・・会長・・、親父!」
貴之は男の声で目が覚めた。
「ん?・・あ?・・・なんだぁ?」
ふわあ、と貴之はあくびをして布団から起きあがった。
「朝です。六時です。起きてこないのでみふゆが心配してます」
京司朗がいた。
いつもは午前四時半に起きている貴之が起きてこないので、みふゆが心配したらしい。
「なんだよ。そんならみふゆが起こしてくれたほうが良かったぜ。おーい、みふゆ」
貴之がみふゆを呼ぶと、障子の影からみふゆがひょっこりと顔を出した。
「お父さん、疲れてるんじゃ・・」
「はは、なーに、たまにはこんなこともあるのさ。今度からはお前が起こしに来てくれ。息子の顔よりやっぱり娘の顔のほうが目覚めがいいぜ」
貴之が笑い、京司朗は苦々しい顔だ。
みふゆは「はい」と笑って答えたが、すぐに不思議そうな顔つきで空間を見回した。
「どうした?」
「順さんがいるような気がしたんです。・・なんだか・・・」
「・・自分の子供のようにお前をかわいがってくれてたんだ。結婚するお前の様子を見にきたかもしれねえなぁ」
貴之が答えた。
「順さんのお位牌をどこに預けたのかきちんと聞けばよかったです」
「心配すんな、順さんもきっとわかってくれてるさ」
貴之はいつものようにみふゆの頭をなでた。
「先に行っててくれ。俺は着替えてから行くからよ」
みふゆは「はい」と頷いて、京司朗とともにダイニングルームへと歩いていった。
二人の後ろ姿を少し眺めて、貴之は振り返った。
風見順と水無瀬知世が去った空間に━━━━
「風見、みふゆは決してお前を忘れない。お前はみふゆにとって一番最初の父親だからな」
一人つぶやいて、貴之は体を大きく伸ばした。
「さ、布団をかたしちまうか」
惣領家の、いつもと同じ、新しい一日が始まる。
惣領貴之はみふゆと京司朗の結婚の承認式の日取りを早々に決めた。
京司朗が権現寺の修行に入るために急ぐ必要があった。
修行期間を一ヶ月と考えるなら、いま承認式を行わなければ間に合わなくなる。
京司朗が修行から戻れば、今度は自分が惣領家当主の務めである『禊』で権現寺に入らなければならないのだ。
貴之は十一月に行われる自身の誕生日のパーティーで、京司朗を正式に惣領貴之の後継者にすることを発表する。そして、貴之の『実の娘である青木みふゆ』を養女として迎えたこと、さらに京司朗との結婚が決まったことも発表する。
急な発表に、会場はざわつくだろう。集まるほとんどが、貴之に実の娘がいたことなど知らないのだから。
親族にはいまだ血の繋がりのない京司朗が後継者になることに難色を示している者達がいるが、結婚相手のみふゆが貴之の実子であることを同時に公表すれば、親族達は口を閉ざすしかなくなる。
たったひとりの、貴之の血を分けた娘。
青木みふゆが貴之の特別な存在であることは、以前、貴之の叔母の法要で紹介しているため、知っている者は多い。
堀内健次から守るための一つの手段として、主だった会派の代表が集まった法要の席でみふゆを紹介したのだ。
この時点でみふゆが貴之の実子であることを知っていたのは、黒岩正吾と、松田俊也・胡蝶夫妻。
みふゆが真実に気づいたのは、貴之とみふゆの名に隠された秘密をみふゆが解き明かしてしまったときだ。
礼夏がみふゆの名前に隠した、貴之に対する愛がそこにはあった。
みふゆは貴之が実の父親だという現実を素直に受けとめてくれた。
その夜、貴之は青木重弘との関わりを打ち明けた。
貴之の弟として育てられた男が惣領家を嫌い縁を切ると出ていったが、事業の失敗で貴之に救いを求めに来たこと。貴之がそれを拒否したこと。結果、追いつめられ、後輩だった青木重弘の目の前で命を絶ったこと。
そのせいで、青木重弘が精神を病んでいったこと。
次々と明るみにでる真実に、それでもみふゆは貴之を問い詰めるわけでなく、恨むでも嘆くでもなく、ただ淡々と事実を受け入れた。
実際は複雑な思いがあったに違いない。
『でも、もう終わったことだから・・。きっと・・惣領のお父さんも苦しかったと思います。だから・・・。わたし、これからは惣領のお父さんに親孝行したいです』
と、みふゆは涙混じりに言った。
貴之は、このような柔らかな心を持った優しい娘に育ててくれた、亡き青木重弘と礼夏に深く感謝した。
深夜━━━
静まりかえった惣領家の屋敷内だが、ここは二十四時間、人の気配が途絶えることはない。
屋敷の内外では絶えず使用人という名の私兵達が働いている。
眠りに入っていた貴之がふと目を覚ました。
白い障子が月明かりを透かしている。
リーン・・と、かすかに鈴の音が聞こえた。
━━━━礼夏?
「礼夏か?」
貴之は寝床から起きあがり、空中に呼びかけた。
薄明かりのなか、浮かびあがる白い影。
白い影は徐々に形を成し、貴之の前に現れた。
そこには、少し前まで黒い焦げたあとがあった。
結界が張られていた場所だ。
いまはもう新しい畳に変えられ、結界も解かれている。
リーン・・リーン・・リーン・・
静かに鳴り響く鈴の音は、礼夏の鈴の音とはまた違う音色だった。
白い影が人の形を象り、貴之は目の前に現れた人間が誰かを知った。
「風見・・?」
平伏している姿に、貴之は声をかけた。
────はい。風見順です
「・・“人”に戻れたんだな・・。なら良かったぜ、風見」
────ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした
頭を下げたまま、風見順は詫びの言葉を口にした。
「いいさ。礼夏とみふゆを遺して去らなきゃならなかったのはさぞかし無念だったろう。この世に留まりたかったお前の気持ちはわかるぜ。頭をあげてくれ、風見」
風見順は無言で頭をあげた。
写真通りの美青年だ。
「みふゆはお前が本当の父親じゃないかと思ったそうだ。写真のお前はどれも笑顔でみふゆと写っている。みふゆがそう感じるくらいに、お前はみふゆを愛してくれてたんだな・・。礼を言うぜ。ありがとう。礼夏とみふゆを守ってくれて」
風見順はわずかに驚いた表情をした。
「お前はいま礼夏と一緒なのか?」
────いいえ。我々ふたりは道を分かつ者となりました。僕はこのまま世を去り、礼夏は・・礼夏のことは強いて言うなら神が決めるでしょう
「そうか・・」
神が決める━━━━
もう呼んでも願っても会うことが出来ない存在になるのか。
「風見。みふゆはお前の笑顔が好きだと言っていた。みふゆを抱きあげ、満面の笑顔のお前が写っている写真がある。あの写真のお前が一番好きだと」
貴之の言葉に、風見順は再び平伏した。
────ありがとうございます・・!本当に申し訳ありませんでした!・・どうか、どうか、みふゆを幸せに・・、どうか、よろしくお願いします・・!
風見順の姿は、娘を思う父親の姿だ。
貴之は胸が詰まる思いで風見順を見ていた。
リーン・・リーン・・リーン・・
再び鈴の音が聞こえた。
風見順の後ろに、十二単の女性が現れた。礼夏ではなかった。
女性は風見順の後ろで貴之に平伏していた。
────私は水無瀬知世と申します。順は私が連れて参ります。水無瀬が犯した罪と災いのすべては、禍根を残さぬよう私と順が背負ってまいります。どうか・・礼夏の娘としてこの世に残りますみふゆをよろしくお願いします。皆様がお健やかに過ごせますこと祈っております・・・
「ああ、ありがとう。みふゆのことは任せてくれ」
平伏していたふたりがいつの間にか立ち上がり背を向けて、するりするりと空間に去って行く。
小さくなっていくふたりは、やがて空間の向こうに完全に消え、場には貴之ひとりが残っていた。
「・・・、・・長、・・・会長・・、親父!」
貴之は男の声で目が覚めた。
「ん?・・あ?・・・なんだぁ?」
ふわあ、と貴之はあくびをして布団から起きあがった。
「朝です。六時です。起きてこないのでみふゆが心配してます」
京司朗がいた。
いつもは午前四時半に起きている貴之が起きてこないので、みふゆが心配したらしい。
「なんだよ。そんならみふゆが起こしてくれたほうが良かったぜ。おーい、みふゆ」
貴之がみふゆを呼ぶと、障子の影からみふゆがひょっこりと顔を出した。
「お父さん、疲れてるんじゃ・・」
「はは、なーに、たまにはこんなこともあるのさ。今度からはお前が起こしに来てくれ。息子の顔よりやっぱり娘の顔のほうが目覚めがいいぜ」
貴之が笑い、京司朗は苦々しい顔だ。
みふゆは「はい」と笑って答えたが、すぐに不思議そうな顔つきで空間を見回した。
「どうした?」
「順さんがいるような気がしたんです。・・なんだか・・・」
「・・自分の子供のようにお前をかわいがってくれてたんだ。結婚するお前の様子を見にきたかもしれねえなぁ」
貴之が答えた。
「順さんのお位牌をどこに預けたのかきちんと聞けばよかったです」
「心配すんな、順さんもきっとわかってくれてるさ」
貴之はいつものようにみふゆの頭をなでた。
「先に行っててくれ。俺は着替えてから行くからよ」
みふゆは「はい」と頷いて、京司朗とともにダイニングルームへと歩いていった。
二人の後ろ姿を少し眺めて、貴之は振り返った。
風見順と水無瀬知世が去った空間に━━━━
「風見、みふゆは決してお前を忘れない。お前はみふゆにとって一番最初の父親だからな」
一人つぶやいて、貴之は体を大きく伸ばした。
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――――
・・・・・・・・・・
芹 あさみ 36歳 専業主婦 娘: ゆみ 中学2年生 13才
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無駄にムキムキした体に、堅い言葉遣い。
反社会組織の集まりか!
ヤ◯ザに見初められたら逃げられない?
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※もちろんフィクションです。
小説家になろう、カクヨムに投稿しています。
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