左遷も悪くない

霧島まるは

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2巻

2-3

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「分かった……昼メシの用意はジャンナに任せて着替えてくる。出来たら呼べ」

 ウリセスはもう一歩前に出ようとするレーアの腕を捕まえて、引き戻した。彼らが騒げば騒ぐほど、ジャンナが火の前に戻るのが遅れるだけだ。さっさとジャンナの心を冷静に、そして身体をかまどの前に戻すことが最良の方策だった。

「最初からそうすればいいのよ。まったく」

 唇を尖らせたジャンナは、二人を追い払うように手を振って台所の中へと戻っていく。それでようやく、レーアがふぅと安堵のため息を吐き出した。しかし、またすぐ心配そうに台所を覗こうと首を伸ばし始める。

「イレネオ、セヴェーロ。訪ねてきてくれたのに構わずにすまん……もう少しジャンナの相手をしてくれるか?」

 中のジャンナに聞かれないようにぼそりと、ウリセスは二人の騎士に妹を託した。彼ら二人がいれば、もし何か起こっても最悪の事態にはならないだろうと思ったのだ。

「ま、任せてください」

 頼まれたことが嬉しいのか、目を輝かせるセヴェーロ。

「りょーかいですっ」

 少し気の抜けた敬礼を返すイレネオ。そんな義弟たちに台所の安全を任せ、ウリセスはレーアを引っ張っていく。

「すみません、弟たちがいきなり。多分、ウリセスの誕生季を、予告なしにお祝いして、驚かせようと考えたんだと思います」

 何度か後方を振り返っていたレーアだったが、ようやく台所を心配する気持ちが静まったのだろう。階段を上る頃には顔をちゃんと前に戻した。しかしその表情は、やんちゃな弟たちに少し困らされた姉のものだった。あの子たちったら、と小さく呟く。

「いや、心強い……うちのことを気にかけてくれる人間がいてくれて、助かっている」

 セヴェーロには、豊年祭の時に留守中のレーアを見てもらうように頼んでいたこともある。そしていま、彼らは当たり前のように、ジャンナを心配してくれている。まるで、本当の妹のように。

「ありがとうございます。でも、一応後で釘を刺しておきますね」

 階段の上りで少し呼吸を乱すレーアがそう言った時、ウリセスは何の話か一瞬分からなかった。

「今日は二人だったから良かったですけど、一人で訪ねて来てジャンナしかいなかったら、玄関から奥には入らないようにって……ジャンナは嫁入り前で、一応うちの弟たちも年頃ですから」

 階段の一番上で、想像だにしていなかったことを言われて、ウリセスは言葉に詰まってしまった。確かに、年齢的に考えるならば、そういう方向に発展する可能性もあるだろう。突然、イレネオやセヴェーロまでをも警戒しなければならないという慣れない状況に、ウリセスはつい苦い表情を浮かべてしまった。

「ああでも、一番言っとかないといけないのは、ルーベン兄さんですね。ジャンナが一人で家にいても、多分平気で上がり込むと思います」

 更に、コンテ家一番の問題児が挙げられ、ウリセスは無意識にこめかみを押さえていた。年頃の娘がいるというのは、こんなにも周囲に気を遣わなければならないものなのか、と。


「うん、おいしいよ、ジャンナ」
「ほがほが」

 冬朔の昼食は、五人で食卓を囲むにぎやかなものだった。ウリセス、レーア、ジャンナが並び、向かいがイレネオとセヴェーロ。
 まだ具の形は安定していないが、それでも普通の家庭料理として十分食べられる野菜のスープと、塩漬け肉を挟んだパン。前者を味わって、ジャンナに笑顔で感想を告げているのがセヴェーロ。後者にかぶりついて、親指を立てているのがイレネオだ。後者の場合は、肉が食べられればそれでいいのかもしれないが。

「でしょでしょ、スープはまだお代わりあるから食べてってよね」

 味はまあまあだったが、作る分量を間違えたらしく、まだ鍋にはたっぷりのスープが残っている。お客が増えた分、いつもより多めに作ろうとしたがための失敗なのだから、情状酌量の余地はある。まだまだ応用は利かないようだ。

「少し身体が出来てきたな」

 いつも会っているわけではないからこそ、分かることもある。ウリセスの目には、セヴェーロの身体に前よりもいくらか筋肉がついているように映った。隣のイレネオにはまったく及んでいないが、彼なりに気をつけているのだろう。

「分かりますか? ちょっとですが体重増えたんです」

 ぱっと顔を輝かせて、セヴェーロが自分の腕を持ち上げて見せる。ウリセスが気づいたことが嬉しかったのか、続けてイレネオに笑顔で視線を向けるが、隣はまだ塩漬け肉のパンを平らげるのに集中していて、それに気づいてもいない。

「じゃあ、もっと食べなきゃ。早くスープ皿、空にしてよ」
「う、うん」

 逆にジャンナに急かされて、セヴェーロが戸惑いながらもスープにスプーンを落とす。量を食べるのには、まだまだ彼も苦労しているようだ。
 そんなセヴェーロの悩みなど、まったく気にもしていないジャンナが、「あ」と思い出したように向かいのコンテ家の兄弟を見る。

「ねえねえ、この町でオススメの店ってどこ? 明日、やっと買い物に行けるのよ。ウリセス兄さんの監視つきだけど」

 この言葉の最後でジャンナはぺろっと舌を出し、ウリセスをちらと見る。皮肉のこもった言葉であることは分かっていたが、ウリセスはそれを無視した。どうしてそういう言い方しか出来ないのかと思うことは、止められなかったが。

「食堂? 肉屋?」
「服屋よ。もう、イレネオさんには最初から聞いてないわ」
「ひどいな。一応古着屋なら、友達の家だから知ってるんだぞ」

 ジャンナとイレネオが顔を見合わせて、軽口を叩き合う。ウリセスには敬語を使う彼も、ジャンナの前ではただの悪戯いたずら小僧だ。軽やかな、しかし下心を感じさせないしゃべり方が、イレネオの年齢を下げて見せた。

「服屋って言えば、姉さんの友達がお嫁に行ったとこがあったよね」

 そんな小うるさい二人の間を横切って、セヴェーロが姉に話を振る。こういう話は、イレネオよりセヴェーロの方が得意のようだ。控えめだが、場の空気を崩さない話の広げ方。

「ええ、エリデの嫁ぎ先がそうだから、明日はジャンナの服を見に、そこに行こうと思っているのよ。冬が来たから、外套も売っていると思うの」

 基本的に服屋は、寸法を測り、仮縫いをしてお客の体型に合わせて服を作る。馴染みの店であれば型紙を保存してあるので、同じサイズで注文しておくことも出来る。しかしレーアの友人の店は、冬になってから仕立てていては間に合わない季節物の服や、普段からよく着られるシャツなどを、一般的なサイズを作り置いて売っているという。

「エリデさんってさ……」

 セヴェーロが、一瞬だけウリセスの方を見る。見知らぬ女性の名を口にされながら、どうして自分を見る必要があるのか。何かを含んだ言葉に、ウリセスは耳を傾けた。

「あっ、そうね……ウリセス、エリデってね」

 しかし、それにはレーアがすぐに反応した。
 その女性は──エルメーテ=バラッキの、ひとつ下の妹だという。名前だけとは言え、休みだというのに連隊長補佐官は人の家の食卓にまで現れるのか。働き者だなと、ウリセスは心の中で小さな皮肉を呟いた。

「世間は狭いな」

 レーアと同じ年で、友達だと聞いて納得すると同時に、世間というよりこの町がさして広くないことを感じた瞬間でもあった。

「なになに? エルメーテって誰?」

 この中でただ一人ウリセスの補佐官を知らないジャンナが、話題に食いつく。この質問に、彼女以外の全員が、ウリセスの顔を見た。確かに、ここでエルメーテが何者かを説明するのは彼が適任だろう。
 別に誰が答えても結果は変わらないのだろうが、視線を受けているのにだんまりを通すのはおかしな話だ。どうせ説明を聞いても、ジャンナがつまらない顔をするだろうことはウリセスにも分かっていた。それでも半ば義務的に「俺の補佐官だ」と言葉にする。そしてジャンナは、「なーんだ」とやっぱりつまらない顔をしたのだった。


 夕食時にはコンテ家の二人も家に帰り、いつもの三人での食卓となる。

「はい、ウリセス。ウリセスの皿には、カブを多めに入れておきました」

 湯気のあがる温かなシチューが、レーアの手によってウリセスの前に出される。皿の中には、たっぷりのカブ。
 それを見て、彼は都の母を思い出していた。女性というものは、愛情を具の量であらわそうとするのだろうか。

「カブはお嫌いでしたか?」

 彼がシチューを眺めたまま動かなかったせいか、レーアが心なしか不安そうな声を出した。

「いや……うまそうだな」

 ウリセスの答えに、レーアが嬉しそうに「よかった」と笑う。
 ああ。
 彼はその笑顔を見て、少し後悔していた。目の前のレーアに、ではない。都にいる母に、だ。
 本当はそんなにカブが好きではなくても──「うまかった」の一言くらい、言ってやればよかった、と。



 6 女二人と出かけた男


「久しぶり、レーア。来てくれて嬉しいわ」
「久しぶりね、エリデ。少しやせた?」

 仕立屋に入ると、若い店主とその妻が出迎えてくれた。妻の方はレーアを見るなり、顔を輝かせた。

「そうでもないわよ……あ、こちらが?」

 彼女の丸い額の上を、くるくるとくせのある茶色い前髪が飾っている。なるほどエルメーテの妹だと、ウリセスはその髪のクセで理解した。エルメーテも伸ばすと、こんな風になるのだろう。彼があれほど髪を短くしている理由が、強いクセ毛のせいなのかどうかは分からなかったが。

「ええ、夫のウリセスよ。それと、夫の妹のジャンナ。今日はジャンナの冬服を見繕みつくろいに……」

 紹介され、ウリセスは軽く会釈した。ジャンナはもはやレーアの紹介など聞いておらず、きょろきょろと店内を窺っている。

「あ、うちの兄がいつもお世話になっています」

 ウリセスの視線を受けたせいで、少しばかりためらいが見られたが、それでもエリデと呼ばれた女性は彼に微笑みかけた。
 料理屋の娘だ。きっと家でも給仕などの手伝いをしてきただろう。強面こわもての相手でも接客をしなければならないという環境が、彼女の心臓を丈夫に育てたのかもしれない。エルメーテも、最初からこんな風に柔和に対応していた。さすがは兄妹だと、ウリセスは感心する。

「出来合いのものを、見せてもらっていいかしら?」
「どうぞどうぞ」

 ジャンナが待ちきれない様子で足を踏み出したので、エリデは彼女を連れて婦人服の方へ案内する。必然的に、ウリセスとレーアが残ることとなった。ああでもないこうでもないと、ジャンナが欲しい服の希望を口にしているのを、ウリセスの妻は目で追っている。

「レーアは」
「はい?」

 ふと思ったことを口に乗せかけると、予想外に早く答えが返ってきて、ウリセスは言葉を切られた。

「レーアは……服はいらないのか?」

 改めて、最初から言い直す。

「いまのところは。結婚の時に、両親がたくさん作ってくれたので十分です」

 彼女の答えは、素直なものだった。ウリセスがレーアの両親に多めに渡した結婚の支度金は、嫁ぐ娘が不自由をしないようにと、しっかり彼女のために使われていた。彼はそこにコンテ家の親心を見た。
 女性にとって何が必要か、ウリセスに分かるはずがない。レーアの顔に遠慮している様子はないので、大丈夫だろうと彼は思った。

「ちょっとレーア義姉さん、こっちきてー」

 自分が主役の買い物で放っておかれるのが嫌なのか、ジャンナが呼んでいる。ちょっと行ってきます、とレーアは離れていった。そこから、服を囲んで女性たちの華やか、というか騒がしい時間が始まる。自分が参加する必要がないだけマシかと、ウリセスはふぅと息を吐いて、店を軽く眺め回した。
 古くからある店なのだろう。柱も床も年季を感じさせながら、よく手入れをされているようでつやが出ている。毛を含んだ生地の独特の匂いが、ウリセスの敏感な嗅覚をつつく。店は入って右側が男性用、左側が女性用となっていて、どちらも奥に大きなカーテンで仕切られた小部屋がある。採寸や試着をするところだろう。
 やや右側に足を踏み出し、紳士用の出来合いのものを軽く見る。シャツ、外套、帽子、タイ。これからの季節に必要な、マフラーや手袋も既に置いてある。ベルトなど革製品は見当たらない。革用の店が別にあるのだろう。
 店主は、こちらを気にしながらも、声をかけづらいのか、奥の机の上に広げた生地と睨めっこをしているふりだ。
 女側の騒々しさと男側の静かさで、綺麗に左右に割れた店内。そんな店の真ん中の扉が、ガチャリと開く。

「こんにちはー、帽子入った?」

 その声に、反射的にウリセスは振り返っていた。あまりに聞き慣れた声だったのだ。

「ああ、連隊長閣下。ここにいらっしゃったんですね。毎度あり、です」

 扉のところにいたのは、エルメーテ=バラッキ。
 短い髪を深い緑と茶の鳥打帽とりうちぼうで隠し、大きなひし形が連続した柄のウールのベストをシャツの上に着て、革の上着を手にぶら下げている。どこの伊達男だておとこが来たかと思いきや、自分の補佐官でしたというオチだ。ウリセスは、思わずそんなエルメーテを二度、しっかりと見てしまった。

「ああ、エル兄さん。帽子入ってるわよ……あなた、お願いします」

 レーアもまた、バラッキ家の兄妹が会話を交わしている姿を二、三度確認している。やはり彼女の目から見ても、エルメーテは私服姿だと大分印象が違うのだろう。とても軍人には見えなかった。

「奥様と妹さんの服選びですか?」
「妹のだ。こっちにいきなり来たからな。服が足りないらしい」

 店主が奥に品を取りに行ったため、エルメーテはウリセスの方を振り返って帽子を取った。そうすると、首から上は間違いなくいつものエルメーテに見える。レーアも落ち着いたのか、外套選びに夢中のジャンナへと視線を戻していた。

「え……奥様にも何か買うべきじゃないですか?」

 ウリセスの言葉を聞いた直後の、エルメーテの顔ときたら。心の中で「この唐変木とうへんぼく」くらいは余裕で思っていそうなものだった。しかし、彼はさっとその表情を消し、「ちょっと待っててください」と、左側の婦人用の領域にどんどん入って行ってしまう。
 唖然としたままウリセスがエルメーテを目で追うと、彼は女性ものの小物を漁り始めた。その間にも、ちらちらとレーアを見ている。彼女が振り返らないのをいいことに、売り物のスカーフなどを軽く持ち上げて、レーアと商品の色を見比べたりするのだ。またもウリセスには理解できない、エルメーテの気配りが発動したようである。
 一応、欲しいかどうかは聞いたんだがなと、ウリセスは心の中で言い訳のひとつもしてみた。男の甲斐性なるものを、ウリセスなりに多少は考えているのだ、これでも。しかし、必要ないと言われて、彼はあっさり引き下がってしまった。
 エルメーテの態度からすると、妻の意思など関係ないかのようだ。だからと言って、男が婦人服売り場に入っていくのはどうかとウリセスは思っていた。女性本人に選ばせるか、もしくは店主などに見繕ってもらうのが普通だろう。
 そんなエルメーテの視線が、ふとジャンナに着せ掛けられる外套に向けられた。そして彼は考え込むように表情を止めた。

「エリデ、もう少し袖を出してやれよ、裾も。まだしつけ中の、吊るし売り用の外套があるだろう? あれで調整してやれば、そう大した労力でもないだろ?」

 そして、彼はあろうことか、ジャンナの選んでいる服にくちばしを突っ込んだ。さすがのウリセスも、これには呆れた。女性の服装に男が意見をさしはさむなんて、よほど問題がない限り彼の常識ではありえなかった。

「やっぱりそう思う? 袖にもうちょっと余裕欲しいわよね、これ……ああもういやになっちゃう。背なんてもっと低くてよかったのに」

 その声の主が誰かも振り返って確認しないまま返事をしたジャンナは、仮に着ている外套の袖口を見つめながら顔をしかめる。服選びに夢中なのだろう。

「どうして? すらっとして長い手足だから……人を選ぶ大きな柄の服や華やかなドレスなんかが、よくえると思うよ」

 エルメーテは、とても不思議そうな声を出し、ジャンナが劣等感を抱いている部分をさらりと褒めた。

「え、そう? ……って、あなた誰?」

 一瞬驚いた声を出して、それから我に返ったジャンナが、言葉の主に視線を上げる。

「初めまして、僕はエルメーテ=バラッキ。君の兄上の部下で、そこのエリデの兄。怪しい者じゃないから、安心して」

 持っていた帽子を自分の胸に当てて、エルメーテがにこやかに自己紹介する。その姿は、若くおしゃれな好青年にしか見えない。ウリセスは、ついうろんな目で自分の補佐官を見た。

「……」

 この感覚を、何と言ったらいいのか、ウリセスには分からなかった。嫌な予感、というのが一番近いのだろうか。レーアの弟たちの時には感じなかったものを、いま間違いなく彼はエルメーテに覚えようとしていた。


「あ、そう。あなたが噂のエルメーテさんね」

 そこで、ジャンナもまた余計なことを言うものだから、

「へぇ、僕の噂……アロ家の噂に上るなんて、僕も出世したな」

 話がふくらんでしまったではないか。

「ええと……秋季にはわざわざ麦をお届けいただき……」

 更に、レーアが思い出したように、その話を蒸し返してしまい、

「え、なになに? 麦ってなに?」

 ジャンナが食いつき、また話がふくらんでしまうのだった。

「……エルメーテ」

 なにをしてるんだ。
 彼の家族と和やかに談笑する自分の部下を、ウリセスは低い声で呼び戻さなければならなかった。



 7 不慣れなことをした女


「出来上がるのが楽しみだわ」

 買い物からの帰り道、ジャンナは足取りも軽く嬉しそうに歩いていた。想像以上に楽しい買い物だったようだと、レーアはそんな義妹をにこやかに見つめる。
 ウリセスはレーアに左腕を貸しているため、それほど早くは歩いていない。ちなみに右腕は、買い物の箱をふたつ脇に抱えていた。縦にされた箱の中で、いまごろ服が片方に大きく寄っているかもしれないが、彼に悪気がないのは分かっているため、レーアは何も言わなかった。その様子から、彼が人生の中で女性の服の荷物持ちをした経験などないだろうことは、十分レーアにも伝わってくる。ジャンナがそれに気づいて、優しくない言い方で、持ち方の指導を入れないことを願うだけである。


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