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結
第二十五話 予兆
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オーリィード達が姿を消して、二ヶ月が過ぎた。
「いい加減にしてください、陛下。蓮の宮は王女殿下の住居であって、国王陛下の休憩所じゃないんですけど?」
「……お前は、どうしていつもいつも寝入るタイミングで来るんだ、ミウル……」
箒を左腕に抱えて立つ金髪碧眼の美少女メイドを見上げ、リブロムは心底うんざりだと苦虫を噛み潰す。
「陛下が寝入るタイミングなんて知りませんよ。人を貴方に粘着している監視者みたいに言わないでください。甚だ心外です!」
「お前が粘着しているのはオーリィードだろう」
「本っ当ーに失礼ですね!? 私はオーリィード様に粘着しているのではなく、オーリィード様を信奉しているのです!」
「違いが解らん」
「馴れ馴れしくしない。踏み込まない。気安く触らない。勝手な理想像を押し付けない。オーリィード様から来られない限りは常に適度適切な距離を保ち、あるがままのオーリィード様を眺めていること!」
「……十分、粘着質な監視者だと思うが」
「憧れを抱くことと理想を求めることの違いも解らない無粋な人間にはそうでしょうとも。それはともかく、とっとと寝台から降りてください。なんでしたら、埃と一緒に陛下の存在も片して差し上げましょうか?」
「仮にも貴族の娘なら、自分の立場を考えて発言しろ」
「ご心配は不要です。相手は選んでいますので」
「…………。」
どう考えても、オーリィード似の少女の毒舌と嫌みには勝てない。
リブロムは渋々寝台を降りて部屋の角へ移動、テキパキと働く有能メイドの掃除を立ったままで見守る。
「まだ、城の外を出歩いているのですか?」
「…………ああ」
「一ヶ月前は、もう大丈夫かも知れないと嬉しそうに仰っていたじゃないですか。『二頭の鷲』の関係者が来ているって。陛下が疲労困憊になるまで捜し回らずとも、既にあちらが保護されているのでは? だからこそ、サーラ王妃陛下も落ち着いておられるのでしょう?」
寝台を整えながらの問いかけに、ただでさえ悪くなっていたリブロムの顔色が一層暗く陰った。
「変化が無い」
「変化?」
「ウェラントの内外に、それらしい動きが無いんだ」
「……確かに、どこかで特異な何かが起きた、などと聞いた記憶はありませんね」
この二ヶ月。
ウェラントとその周辺諸国は、ベルゼーラが侵攻する前と同じ規模の外交を行うようになっていた。
リブロムの動向を見定めていた貴族達も徐々に常と変わらない社交場の提供を始め、一般民からは侵略者に対する警戒心や緊張感がすっかり抜け切っている。
仕掛けた種火がマッケンティアの噂で台無しになり、せめてもの抵抗になれば良いと考えて得た協力も、予想通り時間稼ぎにさえならなかった。
時間稼ぎどころか、下手に動かせばこちらも逆手に取られかねない微妙な配置になってしまっている。
他に打てる手が無い訳でもないが……それは、オーリィードの従妹に傷を付け、彼女に第二のオーリィードを産み出させる行為だ。
これなら『シュバイツァー』と『助けに来た心優しい王様』の両方に、ひっくり返せない確実な損失を与えられるし、二度も三度もオーリィードを救おうとしていたアランや、なんだかんだでミウルを気に入っているティアンを思えば、次期伯爵の婚約者を傷付けられたフィールレイク伯爵家と彼らの派閥が敵に回ってくれる可能性も高い。
しかし、オーリィードが苦しむ姿を傍で見つめ続けてきたリブロムには、どうしてもできない。
このまま進めばいずれ避けて通れない道になるのは目に見えているが、それでも、それだけは可能な限り選びたくない最後の手段だった。
だがそうなると、リブロム側の現状は手詰まりに近い。
言葉だけを残して去った『二頭の鷲』の関係者。
伝言にも含まれず、確信を得られないオーリィード達の所在と状況。
リブロムの真意に気付いているような口振りだったが、リブロム達が期待した動きは無く、依然としてマッケンティアの思い通りに進んでいる盤面。
オーリィード達を苦しめ続けた元凶が間近に迫るギリギリの局面で、形が見えてこない『グローリア=ヘンリー』を無条件に信じていられる余裕など、リブロムには無かった。
「あ。でも、ロゼリーヌ伯母様宛てに珍しい方からお手紙が届いてましたよ。関係は無いかも知れませんが」
「珍しい方?」
「サージェルマン男爵です。ロゼリーヌ伯母様の遠縁にあたる方なんですけど、昔から重度の人間嫌いで、表に出ることを避けていたと聞いています」
「サージェルマン男爵…………まて。サージェルマン男爵だと!? 確かにサージェルマン男爵だったのか!?」
「え? はい」
「その手紙は!?」
「ロゼリーヌ伯母様にお渡ししましたが……って、どちらへ行かれるんですか、陛下!?」
「ロゼリーヌ后に確かめる!」
「それは構いませんが、後宮内で走らないでくださいよ! 貴方、本当に体面とか気にしませんよね!?」
背後に響くミウルの非難を振り切って蓮の宮を飛び出したリブロムは、その足でまっすぐ薔薇の宮へ駆け込んだ。
ウェラントの王妃が後宮に与えられる住居には、今は使用人さえ置いていない。ロゼリーヌ自身が他人との接触を拒んでいるからだ。
ゼルエスに囚われる前は伯爵令嬢。一人きりの生活では不便も多いだろうに、リブロムやミウルやシウラの他には、意識操作をしたメイドにしか出入りを許していなかった。
「失礼する、ロゼリーヌ后!」
「ごきげんよう、リブロム陛下。慌てたご様子で、いかがなさいましたか?」
異様なほど静まり返った建物内。
ロゼリーヌは、国王と歓談する為の部屋でロッキングチェアに座り、暖炉の炎をじっと眺めていた。
「サージェルマン男爵から手紙が来たと、ミウルに聴きました。どのような内容であったのか、お尋ねしてもよろしいか」
「ええ、どうぞ。なんでしたら、直接ご覧になって」
真っ黒なドレスとグローブとショールで全身を覆い隠しているロゼリーヌが、慎重に歩み寄るリブロムへ真っ白な手紙を差し出した。
ロゼリーヌの指先には決して触らないように手紙を受け取り、中身を確認する。
一見、当たり障りの無い、普通の挨拶状。
けれど、拭えない違和感。
「やはり、マッケンティアか」
「そうだろうと思いましたわ」
「ご気分は?」
「多少、不快にはなりましたわね」
「ならば、まだ大丈夫です。しかし、まさかサージェルマン男爵のほうに行くとは。予想外でした」
サージェルマン男爵家は、初代シュバイツァー伯爵と縁を繋いだ家だ。
その旨はウェラントの貴族名鑑にもはっきりと記載されている。
ベルゼーラとウェラントの国交が途絶える前にベルゼーラ入りしていたマッケンティアなら、知っていてもおかしくはないのだが……狙い所があまりにも遠く、リブロムには意外だった。
「どう読んでも親戚を心配する内容でしかありませんが、リブロム陛下はどうなさるおつもり?」
マッケンティアは、遠縁であるサージェルマン男爵を通してロゼリーヌに手紙を送った。
後宮に封じられて身動きが取れないとされている、ロゼリーヌ王太后に。
「……彼女の狙いはおそらく、私との接触でしょう。ここで私が応じなければ、次はサーラかシウラか、それとも予想していたヒューマー伯爵か。どこを選ぶにしても、面倒な……」
「ならば話は簡単ですわ。彼女を王城へ招き入れましょう」
「は?」
「名目は『王太后の個人的な茶会』辺りが無難ですかしら。賓客ではなく、遠縁である男爵の紹介で来た客人という形にさせれば、余計な騒ぎは起きませんわ」
「しかし、私の力は万能ではない! マッケンティア本人を前にしてどれだけ防ぎ切れるか」
「陛下が陛下であれば問題は無いかと。どの道、彼女が陛下との対面を望んでいるのなら避け続けてはいられないでしょう。今がその時ではなくて?」
殺されかけた身では、竦んでしまうお気持ちも解らなくはないですけれど。
と、首を傾けるロゼリーヌに、リブロムはグッと息を飲んで唇を引き結ぶ。
脳裏を掠めた十代の頃の記憶が、リブロムの手の中にある手紙をグシャッと握り潰させた。
「………………では、そのように手配を」
「かしこまりました」
グシャグシャにしてしまった手紙のシワを伸ばし、ロゼリーヌの手に返す。
「できる限り長話は避けてください。貴女を失う訳にはいかないので」
「オーリィードの為に?」
「自分の為です」
苦笑いを浮かべ、来た道を戻って行くリブロム。
その背中をしばし無言で見送り、ロゼリーヌもフッと微笑う。
懐かしむような、遠くを見るような瞳で。
柔らかく、微笑んだ。
「名前が示す通りに育ったのね、あの子は……」
「いい加減にしてください、陛下。蓮の宮は王女殿下の住居であって、国王陛下の休憩所じゃないんですけど?」
「……お前は、どうしていつもいつも寝入るタイミングで来るんだ、ミウル……」
箒を左腕に抱えて立つ金髪碧眼の美少女メイドを見上げ、リブロムは心底うんざりだと苦虫を噛み潰す。
「陛下が寝入るタイミングなんて知りませんよ。人を貴方に粘着している監視者みたいに言わないでください。甚だ心外です!」
「お前が粘着しているのはオーリィードだろう」
「本っ当ーに失礼ですね!? 私はオーリィード様に粘着しているのではなく、オーリィード様を信奉しているのです!」
「違いが解らん」
「馴れ馴れしくしない。踏み込まない。気安く触らない。勝手な理想像を押し付けない。オーリィード様から来られない限りは常に適度適切な距離を保ち、あるがままのオーリィード様を眺めていること!」
「……十分、粘着質な監視者だと思うが」
「憧れを抱くことと理想を求めることの違いも解らない無粋な人間にはそうでしょうとも。それはともかく、とっとと寝台から降りてください。なんでしたら、埃と一緒に陛下の存在も片して差し上げましょうか?」
「仮にも貴族の娘なら、自分の立場を考えて発言しろ」
「ご心配は不要です。相手は選んでいますので」
「…………。」
どう考えても、オーリィード似の少女の毒舌と嫌みには勝てない。
リブロムは渋々寝台を降りて部屋の角へ移動、テキパキと働く有能メイドの掃除を立ったままで見守る。
「まだ、城の外を出歩いているのですか?」
「…………ああ」
「一ヶ月前は、もう大丈夫かも知れないと嬉しそうに仰っていたじゃないですか。『二頭の鷲』の関係者が来ているって。陛下が疲労困憊になるまで捜し回らずとも、既にあちらが保護されているのでは? だからこそ、サーラ王妃陛下も落ち着いておられるのでしょう?」
寝台を整えながらの問いかけに、ただでさえ悪くなっていたリブロムの顔色が一層暗く陰った。
「変化が無い」
「変化?」
「ウェラントの内外に、それらしい動きが無いんだ」
「……確かに、どこかで特異な何かが起きた、などと聞いた記憶はありませんね」
この二ヶ月。
ウェラントとその周辺諸国は、ベルゼーラが侵攻する前と同じ規模の外交を行うようになっていた。
リブロムの動向を見定めていた貴族達も徐々に常と変わらない社交場の提供を始め、一般民からは侵略者に対する警戒心や緊張感がすっかり抜け切っている。
仕掛けた種火がマッケンティアの噂で台無しになり、せめてもの抵抗になれば良いと考えて得た協力も、予想通り時間稼ぎにさえならなかった。
時間稼ぎどころか、下手に動かせばこちらも逆手に取られかねない微妙な配置になってしまっている。
他に打てる手が無い訳でもないが……それは、オーリィードの従妹に傷を付け、彼女に第二のオーリィードを産み出させる行為だ。
これなら『シュバイツァー』と『助けに来た心優しい王様』の両方に、ひっくり返せない確実な損失を与えられるし、二度も三度もオーリィードを救おうとしていたアランや、なんだかんだでミウルを気に入っているティアンを思えば、次期伯爵の婚約者を傷付けられたフィールレイク伯爵家と彼らの派閥が敵に回ってくれる可能性も高い。
しかし、オーリィードが苦しむ姿を傍で見つめ続けてきたリブロムには、どうしてもできない。
このまま進めばいずれ避けて通れない道になるのは目に見えているが、それでも、それだけは可能な限り選びたくない最後の手段だった。
だがそうなると、リブロム側の現状は手詰まりに近い。
言葉だけを残して去った『二頭の鷲』の関係者。
伝言にも含まれず、確信を得られないオーリィード達の所在と状況。
リブロムの真意に気付いているような口振りだったが、リブロム達が期待した動きは無く、依然としてマッケンティアの思い通りに進んでいる盤面。
オーリィード達を苦しめ続けた元凶が間近に迫るギリギリの局面で、形が見えてこない『グローリア=ヘンリー』を無条件に信じていられる余裕など、リブロムには無かった。
「あ。でも、ロゼリーヌ伯母様宛てに珍しい方からお手紙が届いてましたよ。関係は無いかも知れませんが」
「珍しい方?」
「サージェルマン男爵です。ロゼリーヌ伯母様の遠縁にあたる方なんですけど、昔から重度の人間嫌いで、表に出ることを避けていたと聞いています」
「サージェルマン男爵…………まて。サージェルマン男爵だと!? 確かにサージェルマン男爵だったのか!?」
「え? はい」
「その手紙は!?」
「ロゼリーヌ伯母様にお渡ししましたが……って、どちらへ行かれるんですか、陛下!?」
「ロゼリーヌ后に確かめる!」
「それは構いませんが、後宮内で走らないでくださいよ! 貴方、本当に体面とか気にしませんよね!?」
背後に響くミウルの非難を振り切って蓮の宮を飛び出したリブロムは、その足でまっすぐ薔薇の宮へ駆け込んだ。
ウェラントの王妃が後宮に与えられる住居には、今は使用人さえ置いていない。ロゼリーヌ自身が他人との接触を拒んでいるからだ。
ゼルエスに囚われる前は伯爵令嬢。一人きりの生活では不便も多いだろうに、リブロムやミウルやシウラの他には、意識操作をしたメイドにしか出入りを許していなかった。
「失礼する、ロゼリーヌ后!」
「ごきげんよう、リブロム陛下。慌てたご様子で、いかがなさいましたか?」
異様なほど静まり返った建物内。
ロゼリーヌは、国王と歓談する為の部屋でロッキングチェアに座り、暖炉の炎をじっと眺めていた。
「サージェルマン男爵から手紙が来たと、ミウルに聴きました。どのような内容であったのか、お尋ねしてもよろしいか」
「ええ、どうぞ。なんでしたら、直接ご覧になって」
真っ黒なドレスとグローブとショールで全身を覆い隠しているロゼリーヌが、慎重に歩み寄るリブロムへ真っ白な手紙を差し出した。
ロゼリーヌの指先には決して触らないように手紙を受け取り、中身を確認する。
一見、当たり障りの無い、普通の挨拶状。
けれど、拭えない違和感。
「やはり、マッケンティアか」
「そうだろうと思いましたわ」
「ご気分は?」
「多少、不快にはなりましたわね」
「ならば、まだ大丈夫です。しかし、まさかサージェルマン男爵のほうに行くとは。予想外でした」
サージェルマン男爵家は、初代シュバイツァー伯爵と縁を繋いだ家だ。
その旨はウェラントの貴族名鑑にもはっきりと記載されている。
ベルゼーラとウェラントの国交が途絶える前にベルゼーラ入りしていたマッケンティアなら、知っていてもおかしくはないのだが……狙い所があまりにも遠く、リブロムには意外だった。
「どう読んでも親戚を心配する内容でしかありませんが、リブロム陛下はどうなさるおつもり?」
マッケンティアは、遠縁であるサージェルマン男爵を通してロゼリーヌに手紙を送った。
後宮に封じられて身動きが取れないとされている、ロゼリーヌ王太后に。
「……彼女の狙いはおそらく、私との接触でしょう。ここで私が応じなければ、次はサーラかシウラか、それとも予想していたヒューマー伯爵か。どこを選ぶにしても、面倒な……」
「ならば話は簡単ですわ。彼女を王城へ招き入れましょう」
「は?」
「名目は『王太后の個人的な茶会』辺りが無難ですかしら。賓客ではなく、遠縁である男爵の紹介で来た客人という形にさせれば、余計な騒ぎは起きませんわ」
「しかし、私の力は万能ではない! マッケンティア本人を前にしてどれだけ防ぎ切れるか」
「陛下が陛下であれば問題は無いかと。どの道、彼女が陛下との対面を望んでいるのなら避け続けてはいられないでしょう。今がその時ではなくて?」
殺されかけた身では、竦んでしまうお気持ちも解らなくはないですけれど。
と、首を傾けるロゼリーヌに、リブロムはグッと息を飲んで唇を引き結ぶ。
脳裏を掠めた十代の頃の記憶が、リブロムの手の中にある手紙をグシャッと握り潰させた。
「………………では、そのように手配を」
「かしこまりました」
グシャグシャにしてしまった手紙のシワを伸ばし、ロゼリーヌの手に返す。
「できる限り長話は避けてください。貴女を失う訳にはいかないので」
「オーリィードの為に?」
「自分の為です」
苦笑いを浮かべ、来た道を戻って行くリブロム。
その背中をしばし無言で見送り、ロゼリーヌもフッと微笑う。
懐かしむような、遠くを見るような瞳で。
柔らかく、微笑んだ。
「名前が示す通りに育ったのね、あの子は……」
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