愛をあなたへ

ゆきまる。

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呪い

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「のろ、い?」

平伏したまま頷いたアルバートはさらに言葉を続ける。

「人としての姿を保てなくなり、理性すらも失うと…それは絶対にダメだ、やっと、やっとノエルを心から愛し、大切にしてくれる竜王の皆様がいらっしゃるのに…!そんな…そんな竜王様が、お一人でも欠けてはいけません、それならば俺がするべきです、だから、」

「本当?」

アルバートの言葉を聞いたノエルはネスの顔を覗き込むと、ネスは静かに頷いた。

竜王はそれほどノエルを愛しているのだ。

そして、そんなノエルを傷つけた自分たちが許せなかった。

だから誰一人として長兄を止めるものはいなかった。


「…じゃあアンタ、他の奴らも殺してよ」

「他の…?」

「あの離宮に入った奴ら全員」

”離宮に入った者全員”その言葉を聞いたアルバートはハッとした。

あの離宮に入ったことのあるものは皆、ノエルに無体を働いた者、そしてそれを見てみぬふりした者全てを指すからに他ならない。

「…分かった。約束しよう」

アルバートは更に深くノエルに頭を垂れ、誓いを立てる。

その様子をじっと見つめた後、ノエルは興味を失ったように身体の力を抜き、気だるそうにネスへ寄りかかると一言呟いた。

「…帰る」

それは、ノエルがディオーンが己の帰るべき場所と認めた言葉だった。

「うん…そうだね、帰ろう」

アクアが嬉しさを隠しきれない様子でそう伝えると他の兄弟たちも皆頷いた。








「30年」

「え?」

踵を返し、一歩を踏み出す前にネスはアルバートへ声を掛ける。

「今から30年は竜王祭で与えた加護が保つ。それ以降我々はディサイヴへ一切関与しない」

「…はい、!ありがとうございます…!!」

それだけを言い残し、深々と頭を下げ続けるアルバートを後目に竜王とノエルは足早にディサイヴを後にした。






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