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様々な変化
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史弥さんは店先に止めていた漆黒の車の前で一度立ち止まると、大きな硝子張りの扉からまだ私が見ていることを最初から知っていたように振り返り、ひらひらと手を振ってから乗り込んだ。私は車が見えなくなってしまうまで小さく手を振り続けていたが、とうとう見えなくなってため息を落とした。そのため息は、坂口さんが漏らしたそれと全く同じタイミングで重なり、私達は顔を見合わせた。
笑ってしまった私を見て、彼は寂しそうに笑う。
「葉月ちゃん、最近よく笑うね。あいつのおかげなのかな」
ぼそっと小さな声で吐き出して、背中を後ろの壁につけて寄りかかった。後頭部までごちんとぶつけてもたれかかると、足から軽く力を抜いて顎を上へ向けた。そのまま視線だけで私を見て、唇を噛んだ。
「昨日から?」
突然の問いかけの意図がわからずに聞き返せば、彼は息を吸い込んで口を開く。
「昨日から付き合ってるの?」
「どうしてわかったんですか」
先ほどのやりとりのどこで、私達が付き合いを始めたとわかったのだろう。私の態度が彼氏を前にした女のものではないことくらい、さすがの私でも気付いている。
彼は呆れた様にため息をついて、胸の前で腕組みをした。
「誰でもわかるよ」
結局理由は何故なのかわからなかったけれど、これ以上聞けるような空気でもないので仕方なく頷いて先ほどの問いに答えることにした。
「はい。店長が教えてくれたカフェで、たまたま逢って……」
そこで、彼は鼻で笑った。どこか冷たい視線を私へ突き刺して、責める様な視線になる。思わず口を噤めば、彼の鋭い声が胸へと刺さる。
「たまたま? 良く言うよ。あいつがいると思って、逢いに行ったんでしょ? どうせあいつも、葉月ちゃんが来ると思ってたはずだよ。自信過剰っぽいからね、あの男」
図星を突かれて、何も返せなくなる。下を向いて、気まずい沈黙に身を委ねていた。彼もそれ以上は何も言わず、しばらく二人で黙り込んでいた。
沈黙を破ったのは、彼からだった。背中を壁からはがして、カウンター前の椅子に座り直す。
「ごめん。別に責めるつもりもないし、権利もないよな。寂しいおっさんの嫉妬だと思って、聞き流してよ」
彼が無理して笑っているのがわかり、胸が痛くなる。思い返せば、一言も返事をしなかった私に毎回笑顔で話しかけてくれ、雇主と従業員という関係になっても気さくに接してくれていた彼の気持ちが今更になって痛い程伝わってきて、言葉を失ってしまう。こんな状況になってもまだ彼に気を遣わせている自分が情けなくなる。
「あいつから言ったの?」
軽い感じで聞かれて目を合わせると、彼は私の方へ椅子をずらし、座るように促した。大人しくそこへ座ると、もう一度同じ質問を繰り返した。
「まさか葉月ちゃんから言ったとは思いたくないな……」
独り言なのかもわからない程小さな声で彼が言う。
「言うって、何をですか」
「いや、付き合いだしたんでしょ? どっちから言い出したの?」
私からとは言い出しにくい、と考えた所で、ふとあるところに気付く。
「言われて……ない……かも」
え? と彼も身を乗り出す。
あの時、私が勢い余って予定外の告白をしたれど、良く考えてもみれば史弥さんは私が好きだとも、付き合おうとも口にはしなかった。
「え、何も?」
首を縦に振ると、坂口さんは怒ったような顔つきになる。眉間に深い皺を寄せて、口を開けて何かを言おうとするが、言葉にならないのか何も言わない。
「あ、でも……同じ気持ちだよって、言ってくれました」
はぁ、とため息をついて頬杖をつく。もう怒ったような顔はしていない。
「なんだ、じゃあ葉月ちゃんから言ったの? ヘコむわ」
「言ったっていうか……その、弾みで……」
顔が赤くなっていくのを自覚しながら俯く。黙っている坂口さんが、更に身を乗り出したのがわかった。顔を上げようとすると、腕を掴まれて引き寄せられる。座っていた椅子から滑り降りる様にして彼の胸元へと滑り込まされる。
「ちょっと、店長」
慌てて腕を振り払おうとしても、更に力を込められてそれは叶わなかった。痛くはないけれど、あの日の記憶が甦り、今にも叫びだしたくなる。
「俺だったら、そんな風に不安にさせないのに」
「不安って……。離してください」
震える声が更に恐怖を増長させるようで、じわりと涙が浮かぶのがわかる。足が震えて、立っている事さえもままならなくなる。掴まれていない方の腕で必死に彼の胸を押して、逃げようともがく。
「そんなに嫌がらなくてもいいのに」
そう言うと、彼は一度身を引いてから素早く動いた。気付けば目の前に彼の顔があって、咄嗟に身体を引いて空いている右手を思い切り伸ばして突っ張った。おかげで彼の唇はギリギリのところで私のそれをかすめた。悔しそうに顔を歪ませて、その瞳に更なる欲望を燃やす。
「坂口さん」
声を張り上げたつもりだったけれど、やはりそれは頼りなく空中に吸い込まれていった。しかし彼の動きを止めるには充分だったようで、彼はぴたりと制止した後、腕を離して距離を取った。私もその場から離れて、狭いカウンター内で出来る限りの距離を保った。
彼はその場でぎゅっと目を閉じたかと思うと、カウンターに両肘をついて手の中に顔を埋めてしまった。
「ごめん。もう二度としないって約束したのに、また怖がらせたよね」
深いため息をついて、彼が少しだけ顔を上げた。申し訳なさそうな顔をして、悲しげに目を細めている。
「あいつだったら……」
小さな声で呟いて、私の目を見る。その目があまりにも憂いを帯びていて、自分本位だとわかりながらも私まで悲しくなってしまう。
「あいつは、こんな風に強引にしたりしないんだろうな」
ぽつりと呟いて、もう一度謝ってから、彼は席を立って奥へと姿を消した。
それから私の勤務時間が終わるまで、彼は一度も店内へ出てくることはなかった。クローズ作業を済ませて奥へ入ると、隅のデスクでパソコンと向き合っていた。私の気配を感じると、こちらを見ないで声をかけてくる。
「お疲れ様」
エプロンを外して、髪を解き、荷物も手に持ってから上着を着る。そして坂口さんの後ろまで近づいて、その名前を呼んだ。遠慮がちに振り向いた彼に、きちんと目を合わせる。
「ずっと、坂口さんの気持ちに気付けなくてすみませんでした。知らないうちに、きっとたくさん気付付けてますよね、私」
驚いたように目を丸くして、彼が体ごと私に向き直る。それにつれて一歩後退して、彼から距離をとる。
「前にも言ったけど、坂口さんのことは兄のように思ってるんです。いつも頼ってばかりで、迷惑ばかりかけてますけど」
そんなことないよ、と優しく笑う声がする。
「坂口さんの気持ちには、私、応えられません。私、本当に史弥さんのことが好きで……」
うん、と目の前で頷く彼は、やはり悲しそうな目をしていた。
「知ってる。でも、俺諦めないよ」
予期せぬ言葉が聞こえて、思わず上ずった声が出る。彼は得意気に笑って、ひざに肘を置いて軽く身を乗り出した。
「絶対に葉月ちゃんのこと奪ってみせるから。あいつと今夜会うんでしょ?」
夜、家へ寄ってくれると言ってくれた。そのことを言っているのだろう。素直に頷くと、一度眉間に皺を寄せてから、にやっと笑って見せた。
「あいつに伝えてくれる?」
「何をですか」
そう聞くと、彼はデスクに寄りかかって、挑戦的な目付きになる。
「葉月ちゃんのことを本気で好きなら、隙を見せるなって。俺のが葉月ちゃんのこと理解してるし、相応しい相手だって、絶対わからせてやる。もちろん、葉月ちゃんにもね」
どこから自信が湧いてくるのか、彼は眉を上げて揺るがない自信を見せつけてくる。よくわからないけれど、史弥さんはきっと、店長さんはそんなことを言ったんだね、と軽く受け流して笑うだろうなと思った。
「必ず伝えてね。じゃあ、気をつけて帰ってね」
にっこりと笑って手を振る彼を見て、全身に鳥肌が立った。その場で身震いをした私に、心配そうな目を向けてくる。
「どうかした?」
「いえ、なんでもないです。お先に失礼します」
お疲れ、と彼の声を背中で聞きながら、足早にその場を後にした。
手を開いてゆっくりと左右に振ったその仕草が、あの日のあの男を、思い起こさせた。
笑ってしまった私を見て、彼は寂しそうに笑う。
「葉月ちゃん、最近よく笑うね。あいつのおかげなのかな」
ぼそっと小さな声で吐き出して、背中を後ろの壁につけて寄りかかった。後頭部までごちんとぶつけてもたれかかると、足から軽く力を抜いて顎を上へ向けた。そのまま視線だけで私を見て、唇を噛んだ。
「昨日から?」
突然の問いかけの意図がわからずに聞き返せば、彼は息を吸い込んで口を開く。
「昨日から付き合ってるの?」
「どうしてわかったんですか」
先ほどのやりとりのどこで、私達が付き合いを始めたとわかったのだろう。私の態度が彼氏を前にした女のものではないことくらい、さすがの私でも気付いている。
彼は呆れた様にため息をついて、胸の前で腕組みをした。
「誰でもわかるよ」
結局理由は何故なのかわからなかったけれど、これ以上聞けるような空気でもないので仕方なく頷いて先ほどの問いに答えることにした。
「はい。店長が教えてくれたカフェで、たまたま逢って……」
そこで、彼は鼻で笑った。どこか冷たい視線を私へ突き刺して、責める様な視線になる。思わず口を噤めば、彼の鋭い声が胸へと刺さる。
「たまたま? 良く言うよ。あいつがいると思って、逢いに行ったんでしょ? どうせあいつも、葉月ちゃんが来ると思ってたはずだよ。自信過剰っぽいからね、あの男」
図星を突かれて、何も返せなくなる。下を向いて、気まずい沈黙に身を委ねていた。彼もそれ以上は何も言わず、しばらく二人で黙り込んでいた。
沈黙を破ったのは、彼からだった。背中を壁からはがして、カウンター前の椅子に座り直す。
「ごめん。別に責めるつもりもないし、権利もないよな。寂しいおっさんの嫉妬だと思って、聞き流してよ」
彼が無理して笑っているのがわかり、胸が痛くなる。思い返せば、一言も返事をしなかった私に毎回笑顔で話しかけてくれ、雇主と従業員という関係になっても気さくに接してくれていた彼の気持ちが今更になって痛い程伝わってきて、言葉を失ってしまう。こんな状況になってもまだ彼に気を遣わせている自分が情けなくなる。
「あいつから言ったの?」
軽い感じで聞かれて目を合わせると、彼は私の方へ椅子をずらし、座るように促した。大人しくそこへ座ると、もう一度同じ質問を繰り返した。
「まさか葉月ちゃんから言ったとは思いたくないな……」
独り言なのかもわからない程小さな声で彼が言う。
「言うって、何をですか」
「いや、付き合いだしたんでしょ? どっちから言い出したの?」
私からとは言い出しにくい、と考えた所で、ふとあるところに気付く。
「言われて……ない……かも」
え? と彼も身を乗り出す。
あの時、私が勢い余って予定外の告白をしたれど、良く考えてもみれば史弥さんは私が好きだとも、付き合おうとも口にはしなかった。
「え、何も?」
首を縦に振ると、坂口さんは怒ったような顔つきになる。眉間に深い皺を寄せて、口を開けて何かを言おうとするが、言葉にならないのか何も言わない。
「あ、でも……同じ気持ちだよって、言ってくれました」
はぁ、とため息をついて頬杖をつく。もう怒ったような顔はしていない。
「なんだ、じゃあ葉月ちゃんから言ったの? ヘコむわ」
「言ったっていうか……その、弾みで……」
顔が赤くなっていくのを自覚しながら俯く。黙っている坂口さんが、更に身を乗り出したのがわかった。顔を上げようとすると、腕を掴まれて引き寄せられる。座っていた椅子から滑り降りる様にして彼の胸元へと滑り込まされる。
「ちょっと、店長」
慌てて腕を振り払おうとしても、更に力を込められてそれは叶わなかった。痛くはないけれど、あの日の記憶が甦り、今にも叫びだしたくなる。
「俺だったら、そんな風に不安にさせないのに」
「不安って……。離してください」
震える声が更に恐怖を増長させるようで、じわりと涙が浮かぶのがわかる。足が震えて、立っている事さえもままならなくなる。掴まれていない方の腕で必死に彼の胸を押して、逃げようともがく。
「そんなに嫌がらなくてもいいのに」
そう言うと、彼は一度身を引いてから素早く動いた。気付けば目の前に彼の顔があって、咄嗟に身体を引いて空いている右手を思い切り伸ばして突っ張った。おかげで彼の唇はギリギリのところで私のそれをかすめた。悔しそうに顔を歪ませて、その瞳に更なる欲望を燃やす。
「坂口さん」
声を張り上げたつもりだったけれど、やはりそれは頼りなく空中に吸い込まれていった。しかし彼の動きを止めるには充分だったようで、彼はぴたりと制止した後、腕を離して距離を取った。私もその場から離れて、狭いカウンター内で出来る限りの距離を保った。
彼はその場でぎゅっと目を閉じたかと思うと、カウンターに両肘をついて手の中に顔を埋めてしまった。
「ごめん。もう二度としないって約束したのに、また怖がらせたよね」
深いため息をついて、彼が少しだけ顔を上げた。申し訳なさそうな顔をして、悲しげに目を細めている。
「あいつだったら……」
小さな声で呟いて、私の目を見る。その目があまりにも憂いを帯びていて、自分本位だとわかりながらも私まで悲しくなってしまう。
「あいつは、こんな風に強引にしたりしないんだろうな」
ぽつりと呟いて、もう一度謝ってから、彼は席を立って奥へと姿を消した。
それから私の勤務時間が終わるまで、彼は一度も店内へ出てくることはなかった。クローズ作業を済ませて奥へ入ると、隅のデスクでパソコンと向き合っていた。私の気配を感じると、こちらを見ないで声をかけてくる。
「お疲れ様」
エプロンを外して、髪を解き、荷物も手に持ってから上着を着る。そして坂口さんの後ろまで近づいて、その名前を呼んだ。遠慮がちに振り向いた彼に、きちんと目を合わせる。
「ずっと、坂口さんの気持ちに気付けなくてすみませんでした。知らないうちに、きっとたくさん気付付けてますよね、私」
驚いたように目を丸くして、彼が体ごと私に向き直る。それにつれて一歩後退して、彼から距離をとる。
「前にも言ったけど、坂口さんのことは兄のように思ってるんです。いつも頼ってばかりで、迷惑ばかりかけてますけど」
そんなことないよ、と優しく笑う声がする。
「坂口さんの気持ちには、私、応えられません。私、本当に史弥さんのことが好きで……」
うん、と目の前で頷く彼は、やはり悲しそうな目をしていた。
「知ってる。でも、俺諦めないよ」
予期せぬ言葉が聞こえて、思わず上ずった声が出る。彼は得意気に笑って、ひざに肘を置いて軽く身を乗り出した。
「絶対に葉月ちゃんのこと奪ってみせるから。あいつと今夜会うんでしょ?」
夜、家へ寄ってくれると言ってくれた。そのことを言っているのだろう。素直に頷くと、一度眉間に皺を寄せてから、にやっと笑って見せた。
「あいつに伝えてくれる?」
「何をですか」
そう聞くと、彼はデスクに寄りかかって、挑戦的な目付きになる。
「葉月ちゃんのことを本気で好きなら、隙を見せるなって。俺のが葉月ちゃんのこと理解してるし、相応しい相手だって、絶対わからせてやる。もちろん、葉月ちゃんにもね」
どこから自信が湧いてくるのか、彼は眉を上げて揺るがない自信を見せつけてくる。よくわからないけれど、史弥さんはきっと、店長さんはそんなことを言ったんだね、と軽く受け流して笑うだろうなと思った。
「必ず伝えてね。じゃあ、気をつけて帰ってね」
にっこりと笑って手を振る彼を見て、全身に鳥肌が立った。その場で身震いをした私に、心配そうな目を向けてくる。
「どうかした?」
「いえ、なんでもないです。お先に失礼します」
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