公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~

谷 優

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35話

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アクセサリー店へ行くと、先程と同様にオーナーの方が出迎えくれた。ギルバートと何やら話をしているので、私は店内のアクセサリーを見て回った。

お店の中は全体がキラキラしていて、幅広い年代の女性の方が多く訪れていた。
皆、綺麗になりたくてこちらに来ているのだろう。

このヘアピンかわいいな。

目に入ったのは、大きな琥珀色の石がつけられているヘアピンだった。

琥珀と言えば、宝石のアンバーを思い浮かぶな。この青色のブローチもすごく可愛い。爽やかな色合い、まるでサファイアみたい。

あれ、他のどのアクセサリーも石がついている。それに明らかに素材が高級感そう。ここってもしかしてジュエリーショップ!?

宝石の価値が年々上がっていっるため、最近では金額も上昇していてなかなか手が出しにくいって聞いたよ。
こんなところに、公爵家と名ばかりの私が来てもいいのかな、このお店に合ってない気がする。

   「終わったよ。ここ出ようか。」
ギルバートが言った。

てっきり、私ここでアクセサリーを買うのかと思った。ギルバートは、何かオーナーと話すためにここに来たのかな。確かに子供が宝石を付けるとなると、生意気かな。もしかして、お姉様のためにここに来たのかな。

   「ここの店の商品全て買ったよ。さっきみたいに、公爵家宛にしたから直ぐに届くからね。」

ギルバートは微笑んだ。

え?全部買った?この宝石店だよ?一つ一つの商品がものすごい高額なのに。

「す、全てですか、?」

   「うん。」

   「そんなに、大丈夫ですよ!ひとつで十分ですし、こんな貴重な物を身近に置いておけません。」

   「アクセサリーは、いくつあってもいい。選べるくらいの宝飾品は必要だよ。」

  (下級貴族でも、宝飾品は持っている 。 が、公爵家の直系であるティアナは持っていない。これまで、僕はティアナに興味を持つことはなく、放置し続けた。それにより、悲惨な状況を気づくことが出来ずにいた。僕の行いが、この子を苦しめることになったのだ。今できることは身の回りを手助けすることしかできない。)

   「で、でも。申し訳ないです。」

(罪悪感が募る一方だ。)

ギルバートはこれまでの自分の行いに反省し、罪悪感が募っていた。

   「これは、今まで何もしてこなかった僕からの謝罪だと思って。」

   「謝罪だなんてそんな…。」   

ギルバートがそういうのなら、ありがたく受け取っておこう。宝石なら、万が一公爵邸から逃げ出すときの逃走資金になる。

   「受けとらせていただきます。」

ティアナは丁寧に、受け取ることを承諾した。

せっかく、街に来たのだから何かお姉様にお土産買って行こう。
お姉様は、綺麗な銀髪の髪だから大きな赤いリボンとかどうかな、お姉様に凄く似合いそう。

   「このリボンお姉様に買っていってもいいですか。」

   「うん、いいよ。」

ギルバートがお会計をしようとしたので、私がお姉様にあげるものだから自分で払いたいと言い、了承して貰った。

自分の満足いく物が買えて良かったな。
けど、ギルバートが全部買うって言った時本当にびっくりした。
結局全部買っちゃったし。何か、お礼するのが良さそう。













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