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現代編
ステータス
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朝日に起こされ、昨夜の事を思い出す。
憧れの新婚生活を夢見ていた俺に、二人暮らしだと思ったら三人暮らしになり、三人暮らしかと思ったら、二人暮らしになった。
頭の中で整理仕切れない急展開と、この胸の中のモヤモヤと格闘していた。
また、枕を濡らすことになるとは、夢にも思っていなかった。
昨日の朝とは、違う匂いに誘われリビングへ向かう、そこには、朝食を作る娘がいた。
どうやら、昨日の晩御飯を食べて、俺の料理に期待できないと理解したのか、自分で作ろうと考えたらしい。
丁度良いタイミングで朝食が出来たみたいで、二人で朝食を取ることにした。
良い匂いがするのに、お世辞にも美味しいとは、言えない。
と言うか……。 正直、不味い。
このご飯、食器洗剤の味がするような気がする。
それに、娘のテーブルには、トーストしかないのはなぜだ。
俺の朝食は、母親の料理を見よう見真似で作ったような感じで見ためだけは、良い。
悪意があるのではないかと、疑ってしまいそうになる。
だが、良く見ると娘の手には、絆創膏と火傷の後があり、一生懸命さを感じる。
頑張って作ったが、一人分しか出来なかったのだろう。
この料理を食べて気付かされた、俺は、独身時代が長かった弊害か、ずっと自分の事しか考えていなかった。
娘の気持ちを何ひとつ考えていなかった。
いきなり、知らない男の家に連れて来られ
いきなり、母親がいなくなり
いきなり、知らない男と二人暮らしが始まった。
そんな中、知らない男を元気付けようと、自分の事より相手を思いやり頑張る女の子の気持ちを俺は、考えられなかった。
そんな思いを頭に悩ませていると
目の前の娘が不安そうに俺の顔色を伺っている。
俺は、涙が止まらなくなった。
泣きながら目の前のご飯を食べた。
「美味しい……美味しいよ。凄く美味しい……。」
泣いている俺を見てアタフタする娘
「いきなり泣いてしまって、ごめん。でも、もう大丈夫」
そう言うと、アタフタしていた娘は、一瞬戸惑うも何かを悟ったのか、ニコリと笑顔になった。
もしかした、夜な夜な声を殺して泣いていた俺に気付いて、元気付けようとした娘なりの気遣いだったのかも知れない。
そう思うと込み上げてくる感情を抑える事が出来なかった。
しばらく泣いたあと、俺がこの娘を守ると強く決心した。
娘は学校へ、俺は会社へと向かった。
会社へ着く頃、ある異変に気が付いた。
「ん?なんだこれ」
視界の片隅に小さなアイコンの様な物がある。
それは、本当に小さく気を付けて見ないと、絶対にわからない大きさである。
恐る恐るそのアイコンらしきものを触ろうとする、が、触れようとした手が虚しく空を切り、触れる事が出来ない。
「どうなってるんだ?」
考えてみるが、理解が追い付かない。
もう一度、そのアイコンらしきものを良く観察してみる。
そこには、「祝!童貞30歳おめでとう! ステータスだよ!」
と、書いてある。
何だこれは、俺をバカにしてるのか?
「ステータス……?」
アイコンに書いてある文字を読むと、いきなり目の前にステータス画面が現れた。
憧れの新婚生活を夢見ていた俺に、二人暮らしだと思ったら三人暮らしになり、三人暮らしかと思ったら、二人暮らしになった。
頭の中で整理仕切れない急展開と、この胸の中のモヤモヤと格闘していた。
また、枕を濡らすことになるとは、夢にも思っていなかった。
昨日の朝とは、違う匂いに誘われリビングへ向かう、そこには、朝食を作る娘がいた。
どうやら、昨日の晩御飯を食べて、俺の料理に期待できないと理解したのか、自分で作ろうと考えたらしい。
丁度良いタイミングで朝食が出来たみたいで、二人で朝食を取ることにした。
良い匂いがするのに、お世辞にも美味しいとは、言えない。
と言うか……。 正直、不味い。
このご飯、食器洗剤の味がするような気がする。
それに、娘のテーブルには、トーストしかないのはなぜだ。
俺の朝食は、母親の料理を見よう見真似で作ったような感じで見ためだけは、良い。
悪意があるのではないかと、疑ってしまいそうになる。
だが、良く見ると娘の手には、絆創膏と火傷の後があり、一生懸命さを感じる。
頑張って作ったが、一人分しか出来なかったのだろう。
この料理を食べて気付かされた、俺は、独身時代が長かった弊害か、ずっと自分の事しか考えていなかった。
娘の気持ちを何ひとつ考えていなかった。
いきなり、知らない男の家に連れて来られ
いきなり、母親がいなくなり
いきなり、知らない男と二人暮らしが始まった。
そんな中、知らない男を元気付けようと、自分の事より相手を思いやり頑張る女の子の気持ちを俺は、考えられなかった。
そんな思いを頭に悩ませていると
目の前の娘が不安そうに俺の顔色を伺っている。
俺は、涙が止まらなくなった。
泣きながら目の前のご飯を食べた。
「美味しい……美味しいよ。凄く美味しい……。」
泣いている俺を見てアタフタする娘
「いきなり泣いてしまって、ごめん。でも、もう大丈夫」
そう言うと、アタフタしていた娘は、一瞬戸惑うも何かを悟ったのか、ニコリと笑顔になった。
もしかした、夜な夜な声を殺して泣いていた俺に気付いて、元気付けようとした娘なりの気遣いだったのかも知れない。
そう思うと込み上げてくる感情を抑える事が出来なかった。
しばらく泣いたあと、俺がこの娘を守ると強く決心した。
娘は学校へ、俺は会社へと向かった。
会社へ着く頃、ある異変に気が付いた。
「ん?なんだこれ」
視界の片隅に小さなアイコンの様な物がある。
それは、本当に小さく気を付けて見ないと、絶対にわからない大きさである。
恐る恐るそのアイコンらしきものを触ろうとする、が、触れようとした手が虚しく空を切り、触れる事が出来ない。
「どうなってるんだ?」
考えてみるが、理解が追い付かない。
もう一度、そのアイコンらしきものを良く観察してみる。
そこには、「祝!童貞30歳おめでとう! ステータスだよ!」
と、書いてある。
何だこれは、俺をバカにしてるのか?
「ステータス……?」
アイコンに書いてある文字を読むと、いきなり目の前にステータス画面が現れた。
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