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雪解け
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商店から出た健太は、そのまま潮音に向かう。
美咲は黙って注文されたコーヒーを淹れ、健太に差し出した。
(健太さん、今日はなんか上機嫌…)
美咲がこちらを向いているの感じて、コーヒーを飲みながら、健太は缶詰をカウンターに置く。
「見て見て美咲さん!俺は、すごいお土産を見つけた!」
健太の言葉に、美咲は何も答えない。
「これは、ただの缶詰ちゃう。この町の人が、自分たちの力で、また前を向いて歩き始めた、その証拠や!
この缶詰は、この町の人たちの、未来への希望が詰まっとる。俺は、これをいっぱい買って、この町のプライドを持って帰るで!」
(神戸の人だものぉ…)
美咲の少し沈んだ表情に気づかず、健太はさらに続ける。
「缶詰っていうのがええやん?日持ちするし、非常食として使えるし。
非常食を食べるような目に会うても、非常袋にこれが入ってれば、心強いやん。
『復興の物語』やで?
この缶詰をみたら、この町の人が見せてくれた、生きていく強さと、未来への希望を思い出せる」
(…前しか向がねぇ人だごどぉ…だげど…)
美咲は、その健太の言葉に、初めて自分の心を正直に見つめる。
(…私、多分、この人が好きだ。…けど、言えねぇ…神戸の人だもの……私は…ここで生きていくんだもの……)
自分もまた、この缶詰と同じように、この町の未来を担っているのだと。
「健太さん…」
美咲は、健太に、温かい笑顔を向ける。
「…健太さんが帰るまでに、それを使った、コーヒーに合うメニュー、私、考えます。また、味見してくれますか」
「もちろんや!楽しみにしてる」
健太の喜びで、コップの水が揺れる。
「おっと!ごめん!」
「健太さんは、どんなのにしてみたいですか?」
「ん~、そやなぁ…。外でも食べられるようなヤツがええなぁ…。サンドイッチとか…」
「サンドイッチ? これ、醤油煮ですけど…」
「『ご飯に合うもんはパンにも合う』ってのが、俺の持論やねん」
「ご飯に合うのはパンにも合う…」
「とはいえ、コーヒーに合わせるなら、醤油の味は前には出んほうがええんかな。そこは、美咲さんの腕の見せどころ!」
「…はい…」
「どんな組み合わせでも、俺、絶対食べるから! てか、それを楽しみにしてるから!」
「……やってみます…」
「ピザトーストの具にしてもおいしそうやん?」
「そう…でしょうか…」
「一つあげるから、今晩やってみたら?俺もやってみよ」
健太は缶詰を一つ、美咲に渡し、残りのコーヒーに手を伸ばした。
美咲は黙って注文されたコーヒーを淹れ、健太に差し出した。
(健太さん、今日はなんか上機嫌…)
美咲がこちらを向いているの感じて、コーヒーを飲みながら、健太は缶詰をカウンターに置く。
「見て見て美咲さん!俺は、すごいお土産を見つけた!」
健太の言葉に、美咲は何も答えない。
「これは、ただの缶詰ちゃう。この町の人が、自分たちの力で、また前を向いて歩き始めた、その証拠や!
この缶詰は、この町の人たちの、未来への希望が詰まっとる。俺は、これをいっぱい買って、この町のプライドを持って帰るで!」
(神戸の人だものぉ…)
美咲の少し沈んだ表情に気づかず、健太はさらに続ける。
「缶詰っていうのがええやん?日持ちするし、非常食として使えるし。
非常食を食べるような目に会うても、非常袋にこれが入ってれば、心強いやん。
『復興の物語』やで?
この缶詰をみたら、この町の人が見せてくれた、生きていく強さと、未来への希望を思い出せる」
(…前しか向がねぇ人だごどぉ…だげど…)
美咲は、その健太の言葉に、初めて自分の心を正直に見つめる。
(…私、多分、この人が好きだ。…けど、言えねぇ…神戸の人だもの……私は…ここで生きていくんだもの……)
自分もまた、この缶詰と同じように、この町の未来を担っているのだと。
「健太さん…」
美咲は、健太に、温かい笑顔を向ける。
「…健太さんが帰るまでに、それを使った、コーヒーに合うメニュー、私、考えます。また、味見してくれますか」
「もちろんや!楽しみにしてる」
健太の喜びで、コップの水が揺れる。
「おっと!ごめん!」
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「ん~、そやなぁ…。外でも食べられるようなヤツがええなぁ…。サンドイッチとか…」
「サンドイッチ? これ、醤油煮ですけど…」
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「……やってみます…」
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