118 / 132
第五部(最終)
第二十六章 時代、胎動す 其の二
しおりを挟む
「見届ける?何をでぃ。」
怪訝そうな籐五に、静は柔らかな笑顔を返し、実の両親に向き直って手をついた。
「おとっつぁん、おっかさん。」
静の生真面目な顔に、賑やかだった部屋がシンと静まり返る。
「私のお腹には、上様の赤子がおります。」
静が落ち着いた声で告げると、栄嘉と子供たち以外の一同の動きが止まった。
皆が一様に目を見開いている。
「上様の…?」
「やや……?」
ぼんやりした声の柾吉に続き、富が声を出す。
「ほんとけぇ?」
そう言った藤五の酔いは、一度に醒めていた。
「はい。でも、もうお城には戻りません。」
静は、周りの驚きを見てないように淡々と続ける。
「なんじゃと?」
その言葉には栄嘉も絶句した。
子ができたのは知っていたが、城に戻らないというのは聞かされていなかったのである。
「戻らない?」
呆然とした嘉衛門の問いに、静はにっこりと頷いた。
「はい。」
「どうしてだい、追い出されちまったのか?」
心配そうに顔をしかめた藤五が皆を代表して問いかける。
静がゆっくりと首を振った。
「いいえ。私が決めました。 上様は御台様とお子さまがたをとても大事にしておられます。私もこの子もかないませぬ。」
静は穏やかに柔らかに微笑んで、そう告げた。ほのかに寂しそうな影も感じられるが、充分に満ち足りた笑顔であった。
「しかし……」
嘉衛門の飲み込んだ言葉に、栄嘉も難しい顔をしている。柾吉も何やら考え込み、富も目を伏せていた。
静まり返った部屋の中に「まんまんまんま……」という糸の声が響く。
その声に、お腹の赤子がクルンと動いた。静は先程よりも柔らかにえくぼを浮かべる。
「この子は、私の子。それでよいのです。おとっつぁん、おっかさん、お許しください。」
お腹をかばいながら、静は美しく礼をする。
柾吉が腕組みをして目をつぶった。
いつもと違う周りの様子に栄太郎がもぞもぞするのを、藤五がグッと目で押さえている。
富はハラハラするように、目を閉じて動かない夫の様子を見つめていた。
柾吉の目がゆっくりと開く。そして、いつもの柾吉とはうって変わって、ゆっくりと尋ねた。
「静、おめぇは、それで幸せかい?」
「はい。」
父の問いに、静は迷わずに頷き、今まで以上に美しく優しい笑みを返した。
「なら、なんにも言うこたぁねぇ。」
太ももをパンと叩き、いつもの柾吉らしく早口でニカッと笑った。
「おとっつぁん……」
静の目にじんわりと涙が浮かぶ。クニグニッとまたお腹の中が動いた。
静がそっとお腹に手を置く。
「どうかしたかい?」
「ううん。ややも喜んでます。」
心配そうに尋ねる富に、静が涙声で返した。静かだった部屋に、また微笑みが戻る。
「しばらくは見性院様と大姥局様がお世話くださるとのこと。そのあとじゃな。」
(お二方ともお年じゃ…)
その心配が栄嘉にあった。だから、生んだ後は城に戻ると思っていた。
静も考えまいとはしていたが、(旦那様がいらっしゃらなくなったら…)の不安を抱えている。
「そんときゃぁ帰ってくりゃぁいい。静の子なら、俺の孫だ。」
「そうだね。」
柾吉がいとも簡単に言い、富も笑顔で相槌を打った。
「ご迷惑をかけます。」
心強い両親の言葉に、静が頭を下げる。
「なぁに、親ってのはな、子に迷惑かけられるために生きてんだよ。」
「そうだよ。それが嬉しいんだよ。」
相変わらず、父と母の夫婦の息はぴったりあっていた。そこに美津が、口を曲げて割って入る。
「え~、アタシは嬉しくない。」
「お美津、そりゃぁお前が、まだ親としてひよっこだからよ。」
「へへん」とばかりに笑って、柾吉が美津に返した。
「そうなのかな。お前様は?」
かわいい唇を尖らせた美津が、大きな目をぱちぱちさせて、夫へ尋ねる。
「えっ、わ、私は……」
急に問いかけられた嘉衛門が言葉を濁した。
「もうっ、ずるいんだから。」
はっきりしない夫に頬を膨らませた美津に、大人たちの笑い声が響いた。
藤五が豪快に笑って、口を開く。
「わははっ、今にお前たちもわからぁな。なぁ」
藤五の言葉に柾吉も栄嘉も富も、笑いながら大きく頷いた。ケタケタと笑っていた柾吉が笑いを止め、娘を見る。
「静、おてんと様が西から上ってもおとっつぁんとおっかさんはお前の味方だ。それだけは忘れんじゃねぇぞ。」
柾吉のきりっとした言葉に、富が大きく頷いた。
「ありがとうございまする。おとっつぁん、おっかさん。」
静が両親に向かい、丁寧に礼をした。その美しい所作に、柾吉と富が顔を見合わせて照れるように笑った。
「おまえさんもいいこと言うね。惚れ直しちゃったよ。」
富が照れ隠しに、場を少し茶化す。
「てやんでい。俺はいつだって、いい男じゃねえか。」
富の言葉に、柾吉は手のひらで鼻を擦った。
皆がまた大笑いして、いつもの家族に戻る。
その中で栄嘉が、ふと、憂い顔を見せた。
「したが、上様の子と知れたら、色々と厄介事に巻き込まれるやも知れぬのぅ。」
栄嘉は髭を撫でながら、城に仕えていた武士らしく、様々なことを危惧し始める。
「はい。それもあって、大姥局様が下がられるまで見性院さまのご料地へいくようにと。」
静も義父を見つめ、見性院の指示を伝えた。
「そうじゃな。人が多いと噂話も病も立ち広がりやすい。しばらくはそちらで過ごすがよかろう。」
「はい。」
穏やかな栄嘉の語り口に、静も武家の娘らしくキリリと返事をした。
「ご料地はどこなのですか。」
今まで黙って周りを見つめていた才兵衛が、父に訊く。
「大牧村であったの。」
「はい。」
栄嘉が静に確認した。
「氷川神社のところだね。」
赤い着物でよちよちと近づいてきた糸を抱きながら、富がいう。
「お参りにいくか。富。」
「そうだね。」
顔を見合わせ楽しそうに笑った柾吉と富の言葉は、(いつでも助けに行くぞ)と静に教えていた。
表向きは静は神尾の娘である。自分達の分をわきまえながら、それでも変わらぬ愛情を注いでくれる父母に、静は胸が熱くなった。
(私はなんと幸福者じゃ。)
静がにじんだ涙にそっと袖をやる。
赤子がポコンとお腹を蹴った。
姉の涙をぬぐう姿に、まだなにか案じていると思った松吉が声をあげる。
「ねぇちゃん、いざとなったら、俺の子にすればいい。」
「松吉。」
ニカッと父譲りの笑顔を見せた松吉に、静は目を見開いた。
「いや、義姉上は神尾の者。私が嫁にもらって、父者となりましょう。」
すかさず才兵衛が、真顔で静へ二度目の求婚をする。
「才兵衛どの。」
静は思わず袖で口を覆い、さらに目を見開いた。
柾吉も富も松吉もすっとんきょうな顔で目を見開く。
「うっ、わはははっ。才兵衛、男気あんじゃねぇか。」
藤五が、才兵衛や松吉の心意気に(やられた)というような笑い声をあげた。
「静、心配すんな。誰の子であっても、静の子なら俺たちの組が守ってやっからよ。行き場所がなかったら、安心して戻ってこい。」
「親方。」
ありがたさに、静は思わず頭を下げる。
(父親がおらずとも、十分育てていける。)
涙がにじんだ瞳を細め、静は袖を目に当てた。
「いやぁ、目出てぇじゃねぇか。美津、酒だ。祝い酒だ。こいつぁあ春から縁起がいいぜ。」
パンと両手を合わせると、藤五が孫娘に酒宴を命じた。
「はい。」
美津が嬉しそうにお勝手に立つ。
「松吉、八重と槙坊も連れてこい。」
「へい。」
藤五に言われ、松吉も嬉しそうに立ち上がった。
富が娘のそばに来て、お腹に手を当てる。
「気を付けるんだよ。」
「はい。おっかさん。」
神妙に返事をした静のお腹がグニュリと動いた。
「あっ、ややも返事してるよ。賢い子だね。」
母娘が、涙目で「ふふふ」と笑う。
「おい、俺にも触らせろい。」
「はいはい。」
柾吉が飛んできて、富をどかせた。
微笑みながら、涙を浮かべている娘に、柾吉が声をかける。
「静、笑ってろい。女は愛嬌ぞ。」
「はい。おとっつぁん。」
静がえくぼを深めてにっこりと笑った。
お腹が楽しそうにポコポコッと動く。
「見ねぇ、ややも笑ってるおっかさんが好きって言ってらぁ。」
「はい。」
静の新しい年は優しく始まった。
冬のキリリとした寒さを吹き飛ばすように、賑やかな笑い声が星空に響いていた。
松の内を穏やかに神尾で過ごした静は、そのまま見性院の知行地である大牧村へ向かった。
「叔母上、また来てください。」
そっと抱きついてきた寂しそうな栄太郎と、思わず指切りをした。
「栄太郎、叔母上の赤子が女の子なら、栄太郎のお嫁さんにしてもらおうね。」
美津が微笑むと、栄太郎はやっと笑って「はい!」と大きく返事をした。
静もつられて笑う。
「お静ちゃん、大事にね。」
「ありがとう。お美っちゃん。」
なにかあっても、帰ってこられる場所がある。静は安堵感に包まれて、駕籠に揺られていた。
怪訝そうな籐五に、静は柔らかな笑顔を返し、実の両親に向き直って手をついた。
「おとっつぁん、おっかさん。」
静の生真面目な顔に、賑やかだった部屋がシンと静まり返る。
「私のお腹には、上様の赤子がおります。」
静が落ち着いた声で告げると、栄嘉と子供たち以外の一同の動きが止まった。
皆が一様に目を見開いている。
「上様の…?」
「やや……?」
ぼんやりした声の柾吉に続き、富が声を出す。
「ほんとけぇ?」
そう言った藤五の酔いは、一度に醒めていた。
「はい。でも、もうお城には戻りません。」
静は、周りの驚きを見てないように淡々と続ける。
「なんじゃと?」
その言葉には栄嘉も絶句した。
子ができたのは知っていたが、城に戻らないというのは聞かされていなかったのである。
「戻らない?」
呆然とした嘉衛門の問いに、静はにっこりと頷いた。
「はい。」
「どうしてだい、追い出されちまったのか?」
心配そうに顔をしかめた藤五が皆を代表して問いかける。
静がゆっくりと首を振った。
「いいえ。私が決めました。 上様は御台様とお子さまがたをとても大事にしておられます。私もこの子もかないませぬ。」
静は穏やかに柔らかに微笑んで、そう告げた。ほのかに寂しそうな影も感じられるが、充分に満ち足りた笑顔であった。
「しかし……」
嘉衛門の飲み込んだ言葉に、栄嘉も難しい顔をしている。柾吉も何やら考え込み、富も目を伏せていた。
静まり返った部屋の中に「まんまんまんま……」という糸の声が響く。
その声に、お腹の赤子がクルンと動いた。静は先程よりも柔らかにえくぼを浮かべる。
「この子は、私の子。それでよいのです。おとっつぁん、おっかさん、お許しください。」
お腹をかばいながら、静は美しく礼をする。
柾吉が腕組みをして目をつぶった。
いつもと違う周りの様子に栄太郎がもぞもぞするのを、藤五がグッと目で押さえている。
富はハラハラするように、目を閉じて動かない夫の様子を見つめていた。
柾吉の目がゆっくりと開く。そして、いつもの柾吉とはうって変わって、ゆっくりと尋ねた。
「静、おめぇは、それで幸せかい?」
「はい。」
父の問いに、静は迷わずに頷き、今まで以上に美しく優しい笑みを返した。
「なら、なんにも言うこたぁねぇ。」
太ももをパンと叩き、いつもの柾吉らしく早口でニカッと笑った。
「おとっつぁん……」
静の目にじんわりと涙が浮かぶ。クニグニッとまたお腹の中が動いた。
静がそっとお腹に手を置く。
「どうかしたかい?」
「ううん。ややも喜んでます。」
心配そうに尋ねる富に、静が涙声で返した。静かだった部屋に、また微笑みが戻る。
「しばらくは見性院様と大姥局様がお世話くださるとのこと。そのあとじゃな。」
(お二方ともお年じゃ…)
その心配が栄嘉にあった。だから、生んだ後は城に戻ると思っていた。
静も考えまいとはしていたが、(旦那様がいらっしゃらなくなったら…)の不安を抱えている。
「そんときゃぁ帰ってくりゃぁいい。静の子なら、俺の孫だ。」
「そうだね。」
柾吉がいとも簡単に言い、富も笑顔で相槌を打った。
「ご迷惑をかけます。」
心強い両親の言葉に、静が頭を下げる。
「なぁに、親ってのはな、子に迷惑かけられるために生きてんだよ。」
「そうだよ。それが嬉しいんだよ。」
相変わらず、父と母の夫婦の息はぴったりあっていた。そこに美津が、口を曲げて割って入る。
「え~、アタシは嬉しくない。」
「お美津、そりゃぁお前が、まだ親としてひよっこだからよ。」
「へへん」とばかりに笑って、柾吉が美津に返した。
「そうなのかな。お前様は?」
かわいい唇を尖らせた美津が、大きな目をぱちぱちさせて、夫へ尋ねる。
「えっ、わ、私は……」
急に問いかけられた嘉衛門が言葉を濁した。
「もうっ、ずるいんだから。」
はっきりしない夫に頬を膨らませた美津に、大人たちの笑い声が響いた。
藤五が豪快に笑って、口を開く。
「わははっ、今にお前たちもわからぁな。なぁ」
藤五の言葉に柾吉も栄嘉も富も、笑いながら大きく頷いた。ケタケタと笑っていた柾吉が笑いを止め、娘を見る。
「静、おてんと様が西から上ってもおとっつぁんとおっかさんはお前の味方だ。それだけは忘れんじゃねぇぞ。」
柾吉のきりっとした言葉に、富が大きく頷いた。
「ありがとうございまする。おとっつぁん、おっかさん。」
静が両親に向かい、丁寧に礼をした。その美しい所作に、柾吉と富が顔を見合わせて照れるように笑った。
「おまえさんもいいこと言うね。惚れ直しちゃったよ。」
富が照れ隠しに、場を少し茶化す。
「てやんでい。俺はいつだって、いい男じゃねえか。」
富の言葉に、柾吉は手のひらで鼻を擦った。
皆がまた大笑いして、いつもの家族に戻る。
その中で栄嘉が、ふと、憂い顔を見せた。
「したが、上様の子と知れたら、色々と厄介事に巻き込まれるやも知れぬのぅ。」
栄嘉は髭を撫でながら、城に仕えていた武士らしく、様々なことを危惧し始める。
「はい。それもあって、大姥局様が下がられるまで見性院さまのご料地へいくようにと。」
静も義父を見つめ、見性院の指示を伝えた。
「そうじゃな。人が多いと噂話も病も立ち広がりやすい。しばらくはそちらで過ごすがよかろう。」
「はい。」
穏やかな栄嘉の語り口に、静も武家の娘らしくキリリと返事をした。
「ご料地はどこなのですか。」
今まで黙って周りを見つめていた才兵衛が、父に訊く。
「大牧村であったの。」
「はい。」
栄嘉が静に確認した。
「氷川神社のところだね。」
赤い着物でよちよちと近づいてきた糸を抱きながら、富がいう。
「お参りにいくか。富。」
「そうだね。」
顔を見合わせ楽しそうに笑った柾吉と富の言葉は、(いつでも助けに行くぞ)と静に教えていた。
表向きは静は神尾の娘である。自分達の分をわきまえながら、それでも変わらぬ愛情を注いでくれる父母に、静は胸が熱くなった。
(私はなんと幸福者じゃ。)
静がにじんだ涙にそっと袖をやる。
赤子がポコンとお腹を蹴った。
姉の涙をぬぐう姿に、まだなにか案じていると思った松吉が声をあげる。
「ねぇちゃん、いざとなったら、俺の子にすればいい。」
「松吉。」
ニカッと父譲りの笑顔を見せた松吉に、静は目を見開いた。
「いや、義姉上は神尾の者。私が嫁にもらって、父者となりましょう。」
すかさず才兵衛が、真顔で静へ二度目の求婚をする。
「才兵衛どの。」
静は思わず袖で口を覆い、さらに目を見開いた。
柾吉も富も松吉もすっとんきょうな顔で目を見開く。
「うっ、わはははっ。才兵衛、男気あんじゃねぇか。」
藤五が、才兵衛や松吉の心意気に(やられた)というような笑い声をあげた。
「静、心配すんな。誰の子であっても、静の子なら俺たちの組が守ってやっからよ。行き場所がなかったら、安心して戻ってこい。」
「親方。」
ありがたさに、静は思わず頭を下げる。
(父親がおらずとも、十分育てていける。)
涙がにじんだ瞳を細め、静は袖を目に当てた。
「いやぁ、目出てぇじゃねぇか。美津、酒だ。祝い酒だ。こいつぁあ春から縁起がいいぜ。」
パンと両手を合わせると、藤五が孫娘に酒宴を命じた。
「はい。」
美津が嬉しそうにお勝手に立つ。
「松吉、八重と槙坊も連れてこい。」
「へい。」
藤五に言われ、松吉も嬉しそうに立ち上がった。
富が娘のそばに来て、お腹に手を当てる。
「気を付けるんだよ。」
「はい。おっかさん。」
神妙に返事をした静のお腹がグニュリと動いた。
「あっ、ややも返事してるよ。賢い子だね。」
母娘が、涙目で「ふふふ」と笑う。
「おい、俺にも触らせろい。」
「はいはい。」
柾吉が飛んできて、富をどかせた。
微笑みながら、涙を浮かべている娘に、柾吉が声をかける。
「静、笑ってろい。女は愛嬌ぞ。」
「はい。おとっつぁん。」
静がえくぼを深めてにっこりと笑った。
お腹が楽しそうにポコポコッと動く。
「見ねぇ、ややも笑ってるおっかさんが好きって言ってらぁ。」
「はい。」
静の新しい年は優しく始まった。
冬のキリリとした寒さを吹き飛ばすように、賑やかな笑い声が星空に響いていた。
松の内を穏やかに神尾で過ごした静は、そのまま見性院の知行地である大牧村へ向かった。
「叔母上、また来てください。」
そっと抱きついてきた寂しそうな栄太郎と、思わず指切りをした。
「栄太郎、叔母上の赤子が女の子なら、栄太郎のお嫁さんにしてもらおうね。」
美津が微笑むと、栄太郎はやっと笑って「はい!」と大きく返事をした。
静もつられて笑う。
「お静ちゃん、大事にね。」
「ありがとう。お美っちゃん。」
なにかあっても、帰ってこられる場所がある。静は安堵感に包まれて、駕籠に揺られていた。
0
あなたにおすすめの小説
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
【アラウコの叫び 】第1巻/16世紀の南米史
ヘロヘロデス
歴史・時代
【毎日07:20投稿】 1500年以降から300年に渡り繰り広げられた「アラウコ戦争」を題材にした物語です。
マプチェ族とスペイン勢力との激突だけでなく、
スペイン勢力内部での覇権争い、
そしてインカ帝国と複雑に様々な勢力が絡み合っていきます。
※ 現地の友人からの情報や様々な文献を元に史実に基づいて描かれている部分もあれば、
フィクションも混在しています。
また動画制作などを視野に入れてる為、脚本として使いやすい様に、基本は会話形式で書いています。
HPでは人物紹介や年表等、最新話を先行公開しています。
公式HP:アラウコの叫び
youtubeチャンネル名:ヘロヘロデス
insta:herohero_agency
tiktok:herohero_agency
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら
俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。
赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。
史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。
もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様を書いたストーリーです。
天竜川で逢いましょう 〜日本史教師が石田三成とか無理なので平和な世界を目指します〜
岩 大志
歴史・時代
ごくありふれた高校教師津久見裕太は、ひょんなことから頭を打ち、気を失う。
けたたましい轟音に気付き目を覚ますと多数の軍旗。
髭もじゃの男に「いよいよですな。」と、言われ混乱する津久見。
戦国時代の大きな分かれ道のド真ん中に転生した津久見はどうするのか!!???
そもそも現代人が生首とか無理なので、平和な世の中を目指そうと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる