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†失われた魔力†
現れた精の黒瞑界の皇子
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「断る…と言ったら?」
「それが返答か?」
シンは即座に問い返すと、彼の魔力によって作られ、今はルファイアの首に絡んでいる鋼線を、人差し指で軽く引き上げるような仕草をした。
瞬間、風を切るような音がして、ルファイアの首に、魔力で作り上げられた鋼線が食い込む。
その端からは、僅かながらも血が滲み出てきていた。
「!…【鋼線】の異名は伊達ではないな」
若干、呼吸に難を覚えながらも、ルファイアが感心し…
しかし次には何を考えたのか、シンの言うことをあっさりと受け入れ、カミュへかけていた魔力を解いた。
「!…うっ…」
今までルファイアの魔力による攻撃に、耐えに耐えていたカミュが、張りつめたものを失ったせいか、それとも精神の疲れからか…
気を失った。
魔力の使えないカミュは、ルファイアの凄まじいまでの魔力を防御する術を知らなかったのだ。
つまり、能力だけでいえば、今のカミュは普通の人間と同じだ。
…失神も、無理もないことだろう。
「──カミュ様っ!」
その行動の全てを、今まで、ルファイアによって抑えられていた六魔将の三人が、銘々にカミュに駆け寄る。
そんな様を、興醒めした瞳で眺めながらも、ルファイアは自らの戒めを解くべく、シンに声をかけた。
「これで満足だろう、【鋼線】」
「…まだだ、まだ満足などしていない。
貴様、これを解いた途端に、またカミュ様に攻撃を仕掛けるような真似はしないだろうな?」
シンが、油断なく念を押す。それに、ルファイアは鼻で笑った。
「六魔将のうち、四人までもが出てくれば、両者共に只では済むまい?
この状況で、誰が好き好んで戦うものか」
「それが恐ろしいとは、俺には到底思えないが」
シンの言葉は厳しく、容赦がない。
若くても、そこは確かに六魔将。しっかりとその本質は実力を反映している。
すると、ルファイアは観念したように、その笑みを変えた。
「戦いは、力の拮抗がなくては、面白味も半減する。…俺が戦いたいのは、あくまで精の黒瞑界の皇子である、カミュ=ブラインだ」
話しながら、ルファイアはカミュに視線を落とした。
…気を失っているカミュは、その場にいる皆の心配と不安を一身に受けていた。
「俺が倒したいのは…こんな腑抜けではない」
「その物言いは気に入らないが、今回は見逃してくれるつもりか… いいだろう」
シンは、わずかに肘を曲げ、手を差し伸べるような仕草をし、次に、その拳を握り締めた。
一瞬にして、ルファイアに対する鋼線が退かれる。
それを感覚で察したルファイアは、つと、唯香に目を向けた。
カミュの様子を必死に窺う、その背中に告げる。
「…命拾いしたな、人間の女よ」
言い捨てると、ルファイアは魔力を使って、その場から姿を消した。
シンはそれを確認すると、自らの魔力を消し、音も立てずに地面に降り立つ。
その気配に気付いたフェンネルが、すぐさま彼に近付き、声をかけた。
「シン、お前が来てくれて助かった」
「…揃いも揃ってルファイアに動きを封じられている仲間を見れば、嫌でも首を突っ込むしかないだろう?」
「…、痛烈な皮肉だな。言っていることは正しいが」
「それより俺は、カミュ様の様子が気になる。
ルファイアのあの程度の攻撃で、気を失うようであれば…」
「…その先は言うなよ。それを防ぐために、我ら六魔将は存在するのだからな」
「ああ。…分かっているつもりだ」
言いながらシンは、その場にいる部外者にも目を向けていた。
「…それよりもフェンネル、何故、人間がカミュ様の傍にいる? どうやらカミュ様のことを危惧するあまり、今は俺たちのことは眼中にないようだが」
「そこに、大きな屋敷が見えるだろう? …今のカミュ様は、そこの住人と行動を共にしている。
あの少女も、住人のうちのひとりだ」
「…、成る程」
納得したような科白を呟いたシンの表情は、それに反して複雑なものだった。
その時…
失神していたカミュが、うっすらと目を開いた。
「カミュ様っ!」
「カミュ!」
嬉しさのあまり、カイネルと唯香が同時に呼びかける。
するとカミュは、ぼんやりとした瞳で、周囲の様子に目を走らせていた。
が、その目の光を、唐突に鋭く、尖ったものへと変えると、彼は不意に立ち上がった。
その突然の行動に、さすがにサリアが制止の声をかける。
「!何をするおつもりですか!? …いけません、カミュ様! カミュ様のお体は、まだ…」
「…、何を言っている、【傀儡】のサリア」
「えっ…!?」
主であるカミュの何気ない一言に、サリアは驚愕した。
記憶を無くしたらしい主の前では、自分はまだ異名を名乗ってはいない。
それに、聞く機会すらなかったはずだ。
…なのに、今の主は誰に教えられるともなく、はっきりと自分の異名を呼んだ。
それから考えられることは、ただひとつ…!
「カミュ様…、まさか、記憶が…!?」
「…記憶…?」
カミュは、眉根を寄せて不快そうに目を細める。
「何の話だ。…お前の言っていることは、まるで分からない」
「!じゃ…、じゃあカミュ様、俺のことは分かりますか!?」
見かねたカイネルが割って入る。それにカミュは、ますます不愉快そうな目を向けた。
「貴様ら、何の遊びだ… カイネルだろう?」
言い捨てたカミュは、前方の他二人も見やる。
「…向こうにいるのは、フェンネルとシンか…
六魔将のうち四人までもが、雁首を揃えてどうした?」
「!…」
サリアとカイネルは、思わず顔を見合わせた。
…もう間違いない。
記憶のない時に会った、カイネルとフェンネルのことは知っているとしても、今だ名乗っていないシンの名までもを知っているはずがない。
主の記憶は完全に戻っている…!
サリアとカイネルがそれに確信を覚えると、カミュは何かの気配を感じたのか、その紫の瞳を下に向けた。
そこには、嬉しさの中にも一抹の不安を抱えた唯香が、様子の変わったカミュを、測るように見ていた。
「…何だ、お前は…」
呟くように尋ねたカミュの声は、唯香が今まで聞いたこともないほど冷酷なものだった。
ただ訊いているだけなのに、その声には、単なる冷たさを通り越し、生きる者は凡そ持たないような、深遠なる闇の部分が感じられる。
あまりのことに、唯香が言葉も出せずに息を呑むと、カミュはまるで観察するような、無機質な瞳で唯香を見た。
「…魔力は全く感じられない。まさか貴様──」
カミュの言葉には、徐々に苛立ちが混じり始め、唯香に向けられた瞳が、激しい怒りと深い憎しみに覆われる。
「人間か!?」
「!…え…っ」
極端なまでのカミュの変貌に、唯香が愕然と体を強張らせる。
その反応を肯定と見做したカミュは、当然のように唯香を突き離した。
「やはりそうか…! …サリア! カイネル!」
「!は…、はいっ、カミュ様!」
カイネルが慌てて返事をすると、カミュは突然、身を翻した。
「俺は先に帰還する。お前たちは、俺の姿を見た人間全てを八つ裂きにしろ」
「えっ!?」
その言葉を聞き咎めたのはカイネルだった。
「!ほ…、本当に…八つ裂きにするんですか…!? カミュ様…!」
「二度は言わない。…貴様もそうされたいのか? カイネル」
カミュは、僅かに振り返って、氷のように冷たい一瞥をくれた。
それに身震いしたカイネルは、慌てて命令を享受する。
「!わ…、分かりました…、カミュ様」
カイネルが、緊張のあまり、からからになったらしい喉の奥から、やっとの思いで声を搾り出した。
すると、そんなカミュの様子に疑問を覚えたらしい唯香が、恐怖で震える体を無理矢理に抑えて問う。
「カミュ、その口振り… まさか、記憶が戻ったの…?」
「…何…?」
恐る恐る疑問を口にした唯香に、それを聞き捨てならないと判断したカミュが、唯香に背を向けたまま、静かに剣呑な瞳だけを示す。
「…サリアも似たようなことを言っていたな。
どういうことだ、カイネル」
「…えーとですね、カミュ様。実は…」
カミュに問われたカイネルは、カミュが記憶を無くしたと思われる、例の戦いから今までの、自らが知っている限りの出来事を、かいつまんで話した。
「……」
カミュは、自分から訊ねたこともあって、始めはそれなりに興味を見せていたが、話が終わりに近づくと、その様は完全に失われていた。
「…失態だな」
一頻り話を聞いた後、カミュが呟いた。
「幾ら記憶が失せていたとはいえ、この俺が人間共の世話になっていたとは…」
「!世話って…、あのねぇ!」
たまらずに唯香が怒りを爆発させる。
先程覚えた恐怖などは何処へやら、唯香はすっかり普段の勢いを取り戻すと、カミュに食ってかかった。
「記憶を無くしてるような、精神的にも不安定な人が近くにいたら、誰だって放ってなんかおけないでしょ!?」
「だからと言って、その相手に自らの判断のみで介入してもいいということにはならないだろう」
カミュが素っ気なく切り返す。
「それが返答か?」
シンは即座に問い返すと、彼の魔力によって作られ、今はルファイアの首に絡んでいる鋼線を、人差し指で軽く引き上げるような仕草をした。
瞬間、風を切るような音がして、ルファイアの首に、魔力で作り上げられた鋼線が食い込む。
その端からは、僅かながらも血が滲み出てきていた。
「!…【鋼線】の異名は伊達ではないな」
若干、呼吸に難を覚えながらも、ルファイアが感心し…
しかし次には何を考えたのか、シンの言うことをあっさりと受け入れ、カミュへかけていた魔力を解いた。
「!…うっ…」
今までルファイアの魔力による攻撃に、耐えに耐えていたカミュが、張りつめたものを失ったせいか、それとも精神の疲れからか…
気を失った。
魔力の使えないカミュは、ルファイアの凄まじいまでの魔力を防御する術を知らなかったのだ。
つまり、能力だけでいえば、今のカミュは普通の人間と同じだ。
…失神も、無理もないことだろう。
「──カミュ様っ!」
その行動の全てを、今まで、ルファイアによって抑えられていた六魔将の三人が、銘々にカミュに駆け寄る。
そんな様を、興醒めした瞳で眺めながらも、ルファイアは自らの戒めを解くべく、シンに声をかけた。
「これで満足だろう、【鋼線】」
「…まだだ、まだ満足などしていない。
貴様、これを解いた途端に、またカミュ様に攻撃を仕掛けるような真似はしないだろうな?」
シンが、油断なく念を押す。それに、ルファイアは鼻で笑った。
「六魔将のうち、四人までもが出てくれば、両者共に只では済むまい?
この状況で、誰が好き好んで戦うものか」
「それが恐ろしいとは、俺には到底思えないが」
シンの言葉は厳しく、容赦がない。
若くても、そこは確かに六魔将。しっかりとその本質は実力を反映している。
すると、ルファイアは観念したように、その笑みを変えた。
「戦いは、力の拮抗がなくては、面白味も半減する。…俺が戦いたいのは、あくまで精の黒瞑界の皇子である、カミュ=ブラインだ」
話しながら、ルファイアはカミュに視線を落とした。
…気を失っているカミュは、その場にいる皆の心配と不安を一身に受けていた。
「俺が倒したいのは…こんな腑抜けではない」
「その物言いは気に入らないが、今回は見逃してくれるつもりか… いいだろう」
シンは、わずかに肘を曲げ、手を差し伸べるような仕草をし、次に、その拳を握り締めた。
一瞬にして、ルファイアに対する鋼線が退かれる。
それを感覚で察したルファイアは、つと、唯香に目を向けた。
カミュの様子を必死に窺う、その背中に告げる。
「…命拾いしたな、人間の女よ」
言い捨てると、ルファイアは魔力を使って、その場から姿を消した。
シンはそれを確認すると、自らの魔力を消し、音も立てずに地面に降り立つ。
その気配に気付いたフェンネルが、すぐさま彼に近付き、声をかけた。
「シン、お前が来てくれて助かった」
「…揃いも揃ってルファイアに動きを封じられている仲間を見れば、嫌でも首を突っ込むしかないだろう?」
「…、痛烈な皮肉だな。言っていることは正しいが」
「それより俺は、カミュ様の様子が気になる。
ルファイアのあの程度の攻撃で、気を失うようであれば…」
「…その先は言うなよ。それを防ぐために、我ら六魔将は存在するのだからな」
「ああ。…分かっているつもりだ」
言いながらシンは、その場にいる部外者にも目を向けていた。
「…それよりもフェンネル、何故、人間がカミュ様の傍にいる? どうやらカミュ様のことを危惧するあまり、今は俺たちのことは眼中にないようだが」
「そこに、大きな屋敷が見えるだろう? …今のカミュ様は、そこの住人と行動を共にしている。
あの少女も、住人のうちのひとりだ」
「…、成る程」
納得したような科白を呟いたシンの表情は、それに反して複雑なものだった。
その時…
失神していたカミュが、うっすらと目を開いた。
「カミュ様っ!」
「カミュ!」
嬉しさのあまり、カイネルと唯香が同時に呼びかける。
するとカミュは、ぼんやりとした瞳で、周囲の様子に目を走らせていた。
が、その目の光を、唐突に鋭く、尖ったものへと変えると、彼は不意に立ち上がった。
その突然の行動に、さすがにサリアが制止の声をかける。
「!何をするおつもりですか!? …いけません、カミュ様! カミュ様のお体は、まだ…」
「…、何を言っている、【傀儡】のサリア」
「えっ…!?」
主であるカミュの何気ない一言に、サリアは驚愕した。
記憶を無くしたらしい主の前では、自分はまだ異名を名乗ってはいない。
それに、聞く機会すらなかったはずだ。
…なのに、今の主は誰に教えられるともなく、はっきりと自分の異名を呼んだ。
それから考えられることは、ただひとつ…!
「カミュ様…、まさか、記憶が…!?」
「…記憶…?」
カミュは、眉根を寄せて不快そうに目を細める。
「何の話だ。…お前の言っていることは、まるで分からない」
「!じゃ…、じゃあカミュ様、俺のことは分かりますか!?」
見かねたカイネルが割って入る。それにカミュは、ますます不愉快そうな目を向けた。
「貴様ら、何の遊びだ… カイネルだろう?」
言い捨てたカミュは、前方の他二人も見やる。
「…向こうにいるのは、フェンネルとシンか…
六魔将のうち四人までもが、雁首を揃えてどうした?」
「!…」
サリアとカイネルは、思わず顔を見合わせた。
…もう間違いない。
記憶のない時に会った、カイネルとフェンネルのことは知っているとしても、今だ名乗っていないシンの名までもを知っているはずがない。
主の記憶は完全に戻っている…!
サリアとカイネルがそれに確信を覚えると、カミュは何かの気配を感じたのか、その紫の瞳を下に向けた。
そこには、嬉しさの中にも一抹の不安を抱えた唯香が、様子の変わったカミュを、測るように見ていた。
「…何だ、お前は…」
呟くように尋ねたカミュの声は、唯香が今まで聞いたこともないほど冷酷なものだった。
ただ訊いているだけなのに、その声には、単なる冷たさを通り越し、生きる者は凡そ持たないような、深遠なる闇の部分が感じられる。
あまりのことに、唯香が言葉も出せずに息を呑むと、カミュはまるで観察するような、無機質な瞳で唯香を見た。
「…魔力は全く感じられない。まさか貴様──」
カミュの言葉には、徐々に苛立ちが混じり始め、唯香に向けられた瞳が、激しい怒りと深い憎しみに覆われる。
「人間か!?」
「!…え…っ」
極端なまでのカミュの変貌に、唯香が愕然と体を強張らせる。
その反応を肯定と見做したカミュは、当然のように唯香を突き離した。
「やはりそうか…! …サリア! カイネル!」
「!は…、はいっ、カミュ様!」
カイネルが慌てて返事をすると、カミュは突然、身を翻した。
「俺は先に帰還する。お前たちは、俺の姿を見た人間全てを八つ裂きにしろ」
「えっ!?」
その言葉を聞き咎めたのはカイネルだった。
「!ほ…、本当に…八つ裂きにするんですか…!? カミュ様…!」
「二度は言わない。…貴様もそうされたいのか? カイネル」
カミュは、僅かに振り返って、氷のように冷たい一瞥をくれた。
それに身震いしたカイネルは、慌てて命令を享受する。
「!わ…、分かりました…、カミュ様」
カイネルが、緊張のあまり、からからになったらしい喉の奥から、やっとの思いで声を搾り出した。
すると、そんなカミュの様子に疑問を覚えたらしい唯香が、恐怖で震える体を無理矢理に抑えて問う。
「カミュ、その口振り… まさか、記憶が戻ったの…?」
「…何…?」
恐る恐る疑問を口にした唯香に、それを聞き捨てならないと判断したカミュが、唯香に背を向けたまま、静かに剣呑な瞳だけを示す。
「…サリアも似たようなことを言っていたな。
どういうことだ、カイネル」
「…えーとですね、カミュ様。実は…」
カミュに問われたカイネルは、カミュが記憶を無くしたと思われる、例の戦いから今までの、自らが知っている限りの出来事を、かいつまんで話した。
「……」
カミュは、自分から訊ねたこともあって、始めはそれなりに興味を見せていたが、話が終わりに近づくと、その様は完全に失われていた。
「…失態だな」
一頻り話を聞いた後、カミュが呟いた。
「幾ら記憶が失せていたとはいえ、この俺が人間共の世話になっていたとは…」
「!世話って…、あのねぇ!」
たまらずに唯香が怒りを爆発させる。
先程覚えた恐怖などは何処へやら、唯香はすっかり普段の勢いを取り戻すと、カミュに食ってかかった。
「記憶を無くしてるような、精神的にも不安定な人が近くにいたら、誰だって放ってなんかおけないでしょ!?」
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