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†血の盟約†
皇家とゼファイル家
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「…何も知らない者が持つ偏見とは…、時に、とても愚かしい」
低くも、そう呟いたレイヴァンは、見た目も高級そうな、精巧な作りのテーブルを囲み、立ち尽くす、将臣・マリィ・リードヴァンの三人に、それと対の椅子に腰を落とすようにと促した。
将臣は黙ったままそれに従い、マリィとリヴァンは、それを模したように倣う。
三人がその場に留まったのを確認すると、レイヴァンはメイドに、飲み物を持って来るように命じた。
それが済むと、その蒼の瞳を三人へと向け、レイヴァンは訊ねた。
「お前たちが今、一番気にかけているのは、他でもない…皇家の動向だろう?」
「それには違いないが、今は遠回しな問答をしている暇はない」
将臣が、父親を相手にするにしては、極めて冷たく答えた。
「単刀直入に聞こう。…親父とサヴァイス様の計略は、カミュと俺が産まれた後に巡らされたものだな?」
「ああ、その通りだ」
レイヴァンは、些かも悪びれることもなく頷く。
「サヴァイス様は、以前から、ゼファイル家の血統のみが持つ、時に関する能力には…とても興味を示されていた」
「どういうこと? レイヴァン」
マリィが訊ねると、レイヴァンは口元に忠誠心を含めた笑みを浮かべた。
その笑顔が、さすがに父親というだけのことはあり、将臣に酷似していて…
マリィの心臓が、思わずどきりと跳ねる。
「マリィ様、少し分かりやすく話しましょう」
「…親父、マリィ相手には普通に話せ。マリィは疎外感を覚えるのを何より嫌う。普通に話してやるのが一番いい」
この将臣の、意外な労りの言葉に、マリィは驚いて将臣を見た。
将臣はその視線を察していたが、あえて意に介さないように仕向ける。
すると、反対するかと思われたレイヴァンが、意外にも肯定し、頷いた。
「そうだな。ならば敬語は崩させて貰おう」
「うん、そうしてレイヴァン。マリィは構わないから」
「…了解した」
屈託なく笑ったレイヴァンは、しかし次にはその笑みを潜めていた。
「…今から18年ほど前の話だ。
当時、カミュ様は2歳、将臣…お前はまだ1歳だった」
「……」
将臣は黙ったまま、父の言葉に耳を傾けていた。
…これから父親が話すことは、自分が薄々気付いていたことに違いない。
皇族と、自分の一族の長が、時をかけて仕組んだ…その計略。
それは──
「以前から、サヴァイス様は、我々の特殊な血を皇族へ交えたいと、強く望んでいた。…だが、両家に産まれたのは、両方が両方とも嫡男…
そこで我々は、禁忌にも近い強力な魔力を用いることで、次にその条件を満たすであろう子ども…
娘を創り出した」
「!…えっ…、じゃあ、マリィは…」
「…そう。将臣に宛がう為に生み出された、我がゼファイル家の後継だ」
レイヴァンは、答えた後に、将臣には気付かれないように、素早く息子に目を走らせた。
…将臣は、きつく唇を噛み、今すぐにでもこの場から離れたいのを堪えているようだった。
しかしレイヴァンは、あえてそれには触れず、話の先を続けた。
「…つまり、我が娘・唯香は、初めからカミュ様の元へ嫁がせることが決まっていた。本人の意志とは無関係にな」
レイヴァンはここで、わざと口調と語尾を強めて話した。
…将臣が怒っているのを承知の上で。
「サヴァイス様は、見事に自らの策を実行されたようだ。
だが…そうなると次は、将臣、マリィ…
お前たちの番だな」
「ふざけるな!」
父親の言葉を、まさに潰さんばかりの勢いで否定したのは、言うまでもなく将臣だった。
それに、マリィとリヴァンは、驚いて動きを止める。
それに目をくれることもなく、将臣は激しく父親…
レイヴァンに食ってかかった。
「俺はマリィは嫌いじゃない! だが、こちらの気持ちを無視して、道具のように扱われるのは、絶対に納得がいかない!
唯香だってそうだ! 唯香は…そんなこととは関係なく、ただ…純粋にカミュのことを…!
…なのに…、それなのに親父は、父親でありながら、そんな唯香の気持ちすらも利用し、逆手に取ったというのか!?」
「……」
レイヴァンは答えない。
その父親の反応に腹を立てた将臣は、なおも父親に言葉をぶつけた。
「…親父っ! 何故黙り込んでいる…
どうして答えない!?」
「もう…いいじゃない。レイヴァンを責めるのはやめて、将臣」
マリィが、俯き加減に将臣を制した。
…今度は、驚くのは将臣の方だった。
と同時に、その表情には僅かに疎みが混じる。
「!…マリィ…、立場はお前も同じだろう?
何故、お前は平気でいられる!?」
「…、マリィも…平気なんかじゃない…」
ようやく呟いたらしいマリィの手はいつの間にか組まれ、小刻みに震えていた。
それに気付いた将臣の目が、マリィに釘付けになる。
「…将臣…、マリィだって、利用されるのはすごく嫌。道具みたいに言われるのは、将臣と同じで…絶対に許せない!
…だけど…、相手が将臣だから」
「!…」
将臣の怒りが、徐々に冷める。
「…マリィは…、相手が将臣だから…許せるの」
「…マリィ…」
言葉を失った将臣は、いたたまれなくなって目を伏せた。
…その時ようやく、期を窺っていたレイヴァンが口を開いた。
「…皇族に、そして我がゼファイル家に、後継が必要な意味…
お前たちはまだ、この世界の根底を知らない。だからこそ今のような否定が可能となる…!」
「…どういうことだ…? 親父」
「それはそこにいる、“スタッセン家の後継”に聞くんだな…!」
突如、攻撃的かつ冷酷に呟いたレイヴァンは、その六魔将内でも随一と謡われる、強力な魔力をもって、いきなりリヴァンに攻撃を仕掛けた。
その場にいた誰の目にも、リヴァンがこの攻撃をまともに食らうように見えた。
…ところが、現実は…予測とは遙かに異なっていた。
いきなり攻撃を加えられたはずのリヴァンは、全く焦ることもなく、今までに見せたこともない残虐な笑みを浮かべた。
そのあまりの変貌に、思わずマリィが驚愕の声をあげる。
「え…!?」
それと相前後して、将臣が事態を察して動いた。
…将臣が反射的に、その右手に時を操る魔力を集中させ、リヴァンの動きを止めようとした…その時。
「…さすがはレイヴァン=ゼファイル… 侮れぬ男だ」
くつくつと喉を鳴らしながらも、リヴァンが感嘆した。
対して、将臣は歯噛みせずにはいられなかった。
…マリィと自分、そして父親でもあり、六魔将の中でも最強の実力を誇るレイヴァンまでもがこの場にいるというのに、この自信たっぷりなまでの余裕…!
「素晴らしいものだな…その能力!」
心底かららしい誉め言葉と同時、リヴァンはレイヴァンの強力な魔力を相殺し、消し去った。
これにレイヴァンが眉を顰めると同時、将臣が父親譲りの、類い稀なる魔力を発動させようと試みる。
が、それを察したリヴァンは、強く地を蹴り、後方に移動することでそれから逃れた。
しかし、そのままで終わるような彼ではない。
次の瞬間、リヴァンは、たまたま飲み物を運んできたメイドの体を羽交い締めにし、捕らえた。
あまりにも突然のことで、対処出来なかったメイドは、事態が呑み込めないながらも、その緊迫した雰囲気は敏感に悟り、本能が赴くままに、短い悲鳴をあげた。
「!…ひっ…」
…鈍い音と共に、その足元に、手から滑り落ちた飲み物が零れ、グラスが粉微塵に割れる。
「やれやれ…、無関係の人質をとるなどというのは、あまり主義には沿わないんだがな」
「意にそぐわないならやめたらどうだ」
レイヴァンが、その蒼の瞳に氷を湛える。
続けてその瞳は、何故か将臣へと向けられた。
「将臣、お前はこいつの持つ魔力には気付いていたな?」
「…、こいつが持つとかいう情報が、俺たちを詰むための単なる餌だということと同じくらいにはな」
将臣が厳しく答える。それに、レイヴァンはそれにも増して厳しい目を向けた。
「ならば同時に、こいつが本物のスタッセン家の末裔ではないことにも気付くはずだ」
「!? …こいつは本物のリードヴァン=スタッセンではないというのか!?」
低くも、そう呟いたレイヴァンは、見た目も高級そうな、精巧な作りのテーブルを囲み、立ち尽くす、将臣・マリィ・リードヴァンの三人に、それと対の椅子に腰を落とすようにと促した。
将臣は黙ったままそれに従い、マリィとリヴァンは、それを模したように倣う。
三人がその場に留まったのを確認すると、レイヴァンはメイドに、飲み物を持って来るように命じた。
それが済むと、その蒼の瞳を三人へと向け、レイヴァンは訊ねた。
「お前たちが今、一番気にかけているのは、他でもない…皇家の動向だろう?」
「それには違いないが、今は遠回しな問答をしている暇はない」
将臣が、父親を相手にするにしては、極めて冷たく答えた。
「単刀直入に聞こう。…親父とサヴァイス様の計略は、カミュと俺が産まれた後に巡らされたものだな?」
「ああ、その通りだ」
レイヴァンは、些かも悪びれることもなく頷く。
「サヴァイス様は、以前から、ゼファイル家の血統のみが持つ、時に関する能力には…とても興味を示されていた」
「どういうこと? レイヴァン」
マリィが訊ねると、レイヴァンは口元に忠誠心を含めた笑みを浮かべた。
その笑顔が、さすがに父親というだけのことはあり、将臣に酷似していて…
マリィの心臓が、思わずどきりと跳ねる。
「マリィ様、少し分かりやすく話しましょう」
「…親父、マリィ相手には普通に話せ。マリィは疎外感を覚えるのを何より嫌う。普通に話してやるのが一番いい」
この将臣の、意外な労りの言葉に、マリィは驚いて将臣を見た。
将臣はその視線を察していたが、あえて意に介さないように仕向ける。
すると、反対するかと思われたレイヴァンが、意外にも肯定し、頷いた。
「そうだな。ならば敬語は崩させて貰おう」
「うん、そうしてレイヴァン。マリィは構わないから」
「…了解した」
屈託なく笑ったレイヴァンは、しかし次にはその笑みを潜めていた。
「…今から18年ほど前の話だ。
当時、カミュ様は2歳、将臣…お前はまだ1歳だった」
「……」
将臣は黙ったまま、父の言葉に耳を傾けていた。
…これから父親が話すことは、自分が薄々気付いていたことに違いない。
皇族と、自分の一族の長が、時をかけて仕組んだ…その計略。
それは──
「以前から、サヴァイス様は、我々の特殊な血を皇族へ交えたいと、強く望んでいた。…だが、両家に産まれたのは、両方が両方とも嫡男…
そこで我々は、禁忌にも近い強力な魔力を用いることで、次にその条件を満たすであろう子ども…
娘を創り出した」
「!…えっ…、じゃあ、マリィは…」
「…そう。将臣に宛がう為に生み出された、我がゼファイル家の後継だ」
レイヴァンは、答えた後に、将臣には気付かれないように、素早く息子に目を走らせた。
…将臣は、きつく唇を噛み、今すぐにでもこの場から離れたいのを堪えているようだった。
しかしレイヴァンは、あえてそれには触れず、話の先を続けた。
「…つまり、我が娘・唯香は、初めからカミュ様の元へ嫁がせることが決まっていた。本人の意志とは無関係にな」
レイヴァンはここで、わざと口調と語尾を強めて話した。
…将臣が怒っているのを承知の上で。
「サヴァイス様は、見事に自らの策を実行されたようだ。
だが…そうなると次は、将臣、マリィ…
お前たちの番だな」
「ふざけるな!」
父親の言葉を、まさに潰さんばかりの勢いで否定したのは、言うまでもなく将臣だった。
それに、マリィとリヴァンは、驚いて動きを止める。
それに目をくれることもなく、将臣は激しく父親…
レイヴァンに食ってかかった。
「俺はマリィは嫌いじゃない! だが、こちらの気持ちを無視して、道具のように扱われるのは、絶対に納得がいかない!
唯香だってそうだ! 唯香は…そんなこととは関係なく、ただ…純粋にカミュのことを…!
…なのに…、それなのに親父は、父親でありながら、そんな唯香の気持ちすらも利用し、逆手に取ったというのか!?」
「……」
レイヴァンは答えない。
その父親の反応に腹を立てた将臣は、なおも父親に言葉をぶつけた。
「…親父っ! 何故黙り込んでいる…
どうして答えない!?」
「もう…いいじゃない。レイヴァンを責めるのはやめて、将臣」
マリィが、俯き加減に将臣を制した。
…今度は、驚くのは将臣の方だった。
と同時に、その表情には僅かに疎みが混じる。
「!…マリィ…、立場はお前も同じだろう?
何故、お前は平気でいられる!?」
「…、マリィも…平気なんかじゃない…」
ようやく呟いたらしいマリィの手はいつの間にか組まれ、小刻みに震えていた。
それに気付いた将臣の目が、マリィに釘付けになる。
「…将臣…、マリィだって、利用されるのはすごく嫌。道具みたいに言われるのは、将臣と同じで…絶対に許せない!
…だけど…、相手が将臣だから」
「!…」
将臣の怒りが、徐々に冷める。
「…マリィは…、相手が将臣だから…許せるの」
「…マリィ…」
言葉を失った将臣は、いたたまれなくなって目を伏せた。
…その時ようやく、期を窺っていたレイヴァンが口を開いた。
「…皇族に、そして我がゼファイル家に、後継が必要な意味…
お前たちはまだ、この世界の根底を知らない。だからこそ今のような否定が可能となる…!」
「…どういうことだ…? 親父」
「それはそこにいる、“スタッセン家の後継”に聞くんだな…!」
突如、攻撃的かつ冷酷に呟いたレイヴァンは、その六魔将内でも随一と謡われる、強力な魔力をもって、いきなりリヴァンに攻撃を仕掛けた。
その場にいた誰の目にも、リヴァンがこの攻撃をまともに食らうように見えた。
…ところが、現実は…予測とは遙かに異なっていた。
いきなり攻撃を加えられたはずのリヴァンは、全く焦ることもなく、今までに見せたこともない残虐な笑みを浮かべた。
そのあまりの変貌に、思わずマリィが驚愕の声をあげる。
「え…!?」
それと相前後して、将臣が事態を察して動いた。
…将臣が反射的に、その右手に時を操る魔力を集中させ、リヴァンの動きを止めようとした…その時。
「…さすがはレイヴァン=ゼファイル… 侮れぬ男だ」
くつくつと喉を鳴らしながらも、リヴァンが感嘆した。
対して、将臣は歯噛みせずにはいられなかった。
…マリィと自分、そして父親でもあり、六魔将の中でも最強の実力を誇るレイヴァンまでもがこの場にいるというのに、この自信たっぷりなまでの余裕…!
「素晴らしいものだな…その能力!」
心底かららしい誉め言葉と同時、リヴァンはレイヴァンの強力な魔力を相殺し、消し去った。
これにレイヴァンが眉を顰めると同時、将臣が父親譲りの、類い稀なる魔力を発動させようと試みる。
が、それを察したリヴァンは、強く地を蹴り、後方に移動することでそれから逃れた。
しかし、そのままで終わるような彼ではない。
次の瞬間、リヴァンは、たまたま飲み物を運んできたメイドの体を羽交い締めにし、捕らえた。
あまりにも突然のことで、対処出来なかったメイドは、事態が呑み込めないながらも、その緊迫した雰囲気は敏感に悟り、本能が赴くままに、短い悲鳴をあげた。
「!…ひっ…」
…鈍い音と共に、その足元に、手から滑り落ちた飲み物が零れ、グラスが粉微塵に割れる。
「やれやれ…、無関係の人質をとるなどというのは、あまり主義には沿わないんだがな」
「意にそぐわないならやめたらどうだ」
レイヴァンが、その蒼の瞳に氷を湛える。
続けてその瞳は、何故か将臣へと向けられた。
「将臣、お前はこいつの持つ魔力には気付いていたな?」
「…、こいつが持つとかいう情報が、俺たちを詰むための単なる餌だということと同じくらいにはな」
将臣が厳しく答える。それに、レイヴァンはそれにも増して厳しい目を向けた。
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