私、陽キャになります!

ゆき

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雪菜ちゃんの過去

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 そこには茶髪の女の子が立っていた。スカートは短く、カバンには多くのキーホルダーがついていた。
「陰キャの雪菜ちゃん。陽キャデビューしたの。めっちゃ、笑える。」
そう言いながら笑っていた。
「蒼生。」
そう言うと雪菜ちゃんは黙った。
「雪菜ちゃんの横にいる子は誰?陰キャの友達?へー、友達出来たんだ。いつも独りでいた雪菜ちゃんが。」
蒼生という女の子はそう言った。
「…。」
雪菜ちゃんは、黙ったまま何も言わなかった。私は、何も言い返せなかった。
 気づくと雪菜ちゃんは私の手を握って走り出していた。後ろでは、女の子が笑いながら何か言っていたが聞こえなかった。
 「…。ごめん。嫌なこと聞いたよね。」
雪菜ちゃんは泣きそうになりながら言った。
「大丈夫だよ。雪菜ちゃん。」
私は、雪菜ちゃんにどう話しかけたらいいのか分からなかった。少し時間がだった頃
「雫ちゃん、私の話を聞いてくれる?」
雪菜ちゃんが聞いてきた。
「うん。」
と返事をした。
「私ね、転校する前まで陰キャだったの。だから友達がいなくて、さみしい思いをいっぱいしてきたの。だから、雫ちゃんを初めて見たときどうしてもほっとけなくて、声をかけたの。そうだ、今さっきの子は蒼生。私が陰キャだからってずっと私のことを馬鹿にしてきたの。…。」
このあとも多くのことを話してくれた。
私はただ聞くことしか出来なかった。
「ありがとう。話聞いてくれて。」
「うん。」
私は、言った。
「雪菜ちゃん。私は過去の雪菜ちゃんのことを知らないけど、今の雪菜ちゃんのことなら何でも知ってるよ。毎日笑顔で、私に優しく接してくれる元気で優しい女の子。」
私がそう言うと、雪菜ちゃんが笑いながら、
「ありがとう。元気出たよ。よし、今度こそカフェに行こうね。もう遅いし帰ろ。

「そうだね。」 
私たちは、別れて家に帰った。

一旦ここで区切らせて貰います。
次回、お楽しみに。


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