蒼穹のケラヴノス

にゃるしまろ

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プロローグ

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地球とは違う次元のある次元、プルトロウズとされる世界には、真大陸・魔大陸・神大陸と呼ばれる3つの大陸があった。

人族や亜人族、魔族や魔物が蔓延る各々の大陸では、大陸間・種族間で対立や差別が繰り広げられていた。

この物語は大きな夢を掲げたヴァンパイアのシエロ・ヴォン・クラジュが、大きな苦難を乗り越えて、それを叶えるために奮闘した軌跡である。




side ???

とても大きな風の音がする。
雲を掻き分けて進む艇は、これから先の家族の受難などたやすく乗り越えていけるのではないかと思うほど、スムーズに進んでいる。
新天地での生活ぬ不安も吹き抜ける風がすべて吹き飛ばしてくれたみたいだった。

『どうだシエロ、お父さんの艇だぞ?カッコいいだろう。』

その問いに満面の笑顔で返すシエロは、齢1歳になったばかりの幼児であったが、看板の手すりに身体を半分程乗り出している。
ヴァンパイアだから育つのが早いといえど、相当な風が吹いており、首根っこを掴んでなければ吹っ飛んで行ってしまうだろう。
危険なのはわかっていたのだが、子供の見せる無垢な笑顔程暖かい物はないと思う。

『なぁ、シエロ。お前もう1歳だよな。そろそろ一人で旅に出てみるか?』

『いいのっ?僕、父様みたいな飛行艇乗りになって世界中を旅したいんだ!』

『何言ってるの!』

世にも恐ろしいことを聞いたという顔で、シエロの母親は父親を睨んでいた。

『ご、ごめんなさい僕…』

シエロは母の怒声にすっかり怯えてしまいながら弱々しい声を漏らす。

『シエロ、よく聞きなさい。この世界には父さんや母さんでも知らないことは沢山あるし、貴方からすればこの世界は未体験で溢れてると思うわ。だけどねシエロ、同じ位世界は危険で溢れてるのよ。世界を旅するのはとても素晴らしい事だけど、お願いだからもう少し母さんと父さんの息子でいてね。』

そう言って母は息子の頭を撫でる。
親子3人で笑う姿はいつまでも続くのだろうと思っていた。

しかし半年後、父親の死によって家族は悲しみに暮れるのだった。
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