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03 理人side .
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あれから、一度も恭弥と会ってない
気持ちを伝えたら、やはり予想通り恭弥は動揺していて、すぐに俺の傍から去っていった
元々、向こうは俺を親友として接しててしかも女の人が好きなんだから幻滅されてもおかしくない。
でも…あの時、なんで恭弥は俺の身体中にあったキスマを上書きするように噛んだんだろう。
俺はぼんやりとパソコンを眺めていた
「あれ?木崎さんまだ残ってたの?」
背後から同僚がひょこっと顔出してきた
俺は後ろを振り向き、同僚の後ろにある時計を見るともう定時を過ぎていた
「…あぁ、もう帰るか、声掛けてくれてありがとう」
俺はふぅ、と小さめのため息をつき、机の上にあった資料を片付けるとカバンを持ち職場から出た
.
「はぁ…さみぃ…」
はぁ、と吐息を吐くと真っ白なモヤが出る
ふるりと身震いをしながら駅へと向かった
定期を出そうとカバンの中を漁ってた時、聞き覚えのある声に顔を上げると、目の前に女の人と一緒にいる恭弥がいた。恭弥と俺はがっつり目があってしまったけど恭弥はすぐに目線を逸らし、気まずそうに女の人を連れてどこかへと消えた。
「…はは、そうだよなぁ…、幻滅したよな。俺のこと…」
勝手にキレて勝手に騒いといで、俺がカミングアウトをいざ勇気出してすればこれだ。
俺は、既に見つけていた定期をギュッと握る
とりあえず今は誰かと話して気持ちを紛らわしたい
俺は携帯を開くと、最後に連絡取った要さんに連絡を入れた。
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「理人、待たせた?大丈夫?」
要の声が聞こえ、俺は振り向くと要に抱き付いた。
要は、俺の気持ちをもう既に知った上で受け止めてくれるのだから本当に助かるし、心強い。
最近では、セックスなしで会うことも増えた
「またなんかあったんだね。よしよし、とりあえず寒いしあったかいとこ行こうか。ご飯食べた?」
俺はふるふると首を横に振ると、要は俺の背中を軽く叩き
ご飯食べに行こうか、と誘ってくれたので俺は静かについて行くことにした。
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