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ディベート型ディスカッション
しおりを挟む同じ意見になったこの男も話せる人材がどうか大事になってくる。
じゃなきゃ、ひとりでやっているのと同じだからな。
「上司の意見には必ず従うべき」という方を選んだのにはそれなりに勝算がある。
どちらかといえば、必ず従うべきではない方が意見を出しやすい。
出しやすさで考えるなら、100パーセントこちら側につくべきだったが、俺の考えが間違っていなければ、勝算はある。
あくまでも間違っていなければ、だけどな。
もう一度審査員として集まった人間を見て、視線をモニターに戻すと、いよいよディスカッションが始まった。
「ではゲームを開始します。議論の時間は1時間です。始めてください」
きりっと緊張が走る中、モニターがピコンと音を立てて文字を表示する。
【まずは上司の意見には従うべき、と回答した人たちから10分間、演説を行ってください】
今回司会はこのモニターが行うらしい。
演説は俺らからか……。
俺はすぐに立ち上がった。
「はい。俺は上司の意見には必ず従うべきだと考えます。
なぜなら社会に出て働く際、そういた方が円滑に物事が進むからです。
大学生活のように上司は友達ではありません。上司は自分より、年も社会経験も上です。上の立場の人に従うのは当然だと思います」
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