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第1章
30話 ギルドマスターとの面談
冒険者ギルドの受付嬢が、受付を離れて奥に向かっていった。
ギルドマスターに話を通すためだろう。
しばらくして、彼女は戻ってきた。
「では、こちらにお越しください」
受付嬢の案内に従い、俺たちは冒険者ギルドの奥へと向かっていく。
パーティメンバーのリリア、そして冒険者の男女もいっしょだ。
階段を上って二階へ上がる。
そのままさらに歩き、ギルドマスター執務室と書かれた札の下がった扉の前に立つ。
受付嬢がコンコンとノックをする。
「入れ」
中から男の声が聞こえた。
受付嬢がドアを開ける。
「失礼します! ライル様をお連れしました」
受付嬢がそう言いながら部屋に入る。
俺たちもそれに続いた。
「おお。よく来たな」
部屋に居たのは、白髪交じりの初老の男性である。
彼は机に座って書類仕事をしていたようだ。
受付嬢が口を開く。
「こちらが当冒険者ギルドのギルドマスターです」
「よう。俺はライルだ。よろしく頼む」
俺はそう挨拶する。
新人冒険者としてはもう少し下手に出るべきなのだろうが……。
どうも、竜化スキルが覚醒してからというもの、そんな気分にはなれない。
それに、長年の王子としての振る舞いも身についているしな。
「うむ。君の活躍についてはすでに報告を受けておるぞ。ゴブリンキングの単独討伐、大したものだ」
「ああ。だが、まだ終わりじゃない。もっと大物を狙うつもりだ。具体的にはシルバータイガーを狙っている」
「シルバータイガーか。やつはBランクの魔物だ。登録したてでEランクのライル君に情報を渡すわけにはいかぬ」
「そのあたりの事情は知っている。そのために、俺のランクをさっさと上げてほしいのだ」
「ふむ。なるほど」
受付嬢に目配せするギルマス。
受付嬢が小さくうなずき、口を開く。
「申し訳ありません。その件に関してですが……」
「ああ、わかっている。俺の実力を疑うんだろう?」
「え、ええ……。そうです。簡単には信じられないのです。本当にあなたがゴブリンキングを単独討伐されたのか」
「そうだろうな」
「なので、ライルさんをすんなりとランクアップさせることはできないのです。Dランクまでであれば私の権限で可能ですが、Cランクとなりますと……」
「それにはギルドマスター権限が必要ということか。それで、お前は俺を信じるのか? ギルドマスター」
俺の言葉を受けて、ギルマスは目を細める。
鋭い眼光だ。
まるで獲物を観察するかのような視線だ。
……やはり、ただものではないな。
竜化スキルで強化された俺の感覚は、彼が只者ではないことを感じ取っていた。
ギルマスが口を開く。
「ほう……。私の威圧に耐えられるとは。君は何者なんだ?」
「普通の人間だよ。ちょっとだけ強いだけのな」
「普通……、ねぇ」
ギルマスはそうつぶやく。
何か思うところがあるようだな。
ギルドマスターに話を通すためだろう。
しばらくして、彼女は戻ってきた。
「では、こちらにお越しください」
受付嬢の案内に従い、俺たちは冒険者ギルドの奥へと向かっていく。
パーティメンバーのリリア、そして冒険者の男女もいっしょだ。
階段を上って二階へ上がる。
そのままさらに歩き、ギルドマスター執務室と書かれた札の下がった扉の前に立つ。
受付嬢がコンコンとノックをする。
「入れ」
中から男の声が聞こえた。
受付嬢がドアを開ける。
「失礼します! ライル様をお連れしました」
受付嬢がそう言いながら部屋に入る。
俺たちもそれに続いた。
「おお。よく来たな」
部屋に居たのは、白髪交じりの初老の男性である。
彼は机に座って書類仕事をしていたようだ。
受付嬢が口を開く。
「こちらが当冒険者ギルドのギルドマスターです」
「よう。俺はライルだ。よろしく頼む」
俺はそう挨拶する。
新人冒険者としてはもう少し下手に出るべきなのだろうが……。
どうも、竜化スキルが覚醒してからというもの、そんな気分にはなれない。
それに、長年の王子としての振る舞いも身についているしな。
「うむ。君の活躍についてはすでに報告を受けておるぞ。ゴブリンキングの単独討伐、大したものだ」
「ああ。だが、まだ終わりじゃない。もっと大物を狙うつもりだ。具体的にはシルバータイガーを狙っている」
「シルバータイガーか。やつはBランクの魔物だ。登録したてでEランクのライル君に情報を渡すわけにはいかぬ」
「そのあたりの事情は知っている。そのために、俺のランクをさっさと上げてほしいのだ」
「ふむ。なるほど」
受付嬢に目配せするギルマス。
受付嬢が小さくうなずき、口を開く。
「申し訳ありません。その件に関してですが……」
「ああ、わかっている。俺の実力を疑うんだろう?」
「え、ええ……。そうです。簡単には信じられないのです。本当にあなたがゴブリンキングを単独討伐されたのか」
「そうだろうな」
「なので、ライルさんをすんなりとランクアップさせることはできないのです。Dランクまでであれば私の権限で可能ですが、Cランクとなりますと……」
「それにはギルドマスター権限が必要ということか。それで、お前は俺を信じるのか? ギルドマスター」
俺の言葉を受けて、ギルマスは目を細める。
鋭い眼光だ。
まるで獲物を観察するかのような視線だ。
……やはり、ただものではないな。
竜化スキルで強化された俺の感覚は、彼が只者ではないことを感じ取っていた。
ギルマスが口を開く。
「ほう……。私の威圧に耐えられるとは。君は何者なんだ?」
「普通の人間だよ。ちょっとだけ強いだけのな」
「普通……、ねぇ」
ギルマスはそうつぶやく。
何か思うところがあるようだな。
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