S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

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第1章

197話 ストレアの危機?

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「す、すげぇ……」

「まさかライルさまが王族の方でしたとは……」

「ひゅーっ! 王子様の奴隷とくれば、下手すりゃそこらの平民よりも偉い! 何だか出世した気分だぜ!!」

 ミルカ、アイシャ、それにキーネの元仲間の男が口々に言う。

「おいおい、俺の正体が王子だとはまだ確定していないだろ」

「いえ、実は薄々感じていたんです。もしかすると、貴族以上の身分がある方ではないかって……」

「人族のおうじってのはよく知らねぇけどよ、族長みたいなもんだろ? アタシはご主人に付いていくことにしている! どんどん他の部族をぶっ殺していこうぜ!!」

 スピカとレスティがそう言う。
 やけに飲み込みが早いな。
 俺の王族オーラは隠しきれていなかったようだ。

「――まぁいい。ギルマス、その俺の王族疑惑の何が問題なんだ?」

「数日後に使者がストレアに来ることになってしまったのだ! その時にライル君が不在であった場合、ブリケード王国への宣戦布告とみなされると……!!」

「ふん、なるほど。面白い話じゃないか」

 俺はギルマスの言葉を聞き、ニヤリと笑う。
 さすがに予想外ではあったが、同時にとてもワクワクさせられた。
 はてさて、使者として来るのはいったい誰だろうか?
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