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87話 リミッター解除
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「あぁ、そうだ。弱小野球部だと、ロボの性能は最低限中の最低限に抑えられているからね。今回の大会の成績で、少しは引き上げられることになった」
野球ロボは、あくまで人数不足を補うためのものである。
あまりにも高性能にしてしまうと、『人が出るよりもロボにやらせた方がいいじゃん』となる。
それは好ましくない。
一方で、桃色青春高校のように『人数不足ではあるが優秀な選手が揃っている』場合、あまりにも低性能なままとするのも良くない。
球技としての野球のバランスが崩れ、スポーツを通した青少年の健全な発達を阻害する可能性があるからだ。
そのため、野球ロボの性能はそれぞれの野球部に合わせて微調整がされることになっている。
基本的には低性能だが、その中でも多少の上下があるということだ。
「そういう訳で、これが既存野球ロボのリミット解除ボタンだ。――ポチッとな」
理事長が、どこからともなく取り出したボタンを押す。
すると、ロボ0号から9号までが光り輝き始めた。
「な、なんですか!?」
「眩しいですわ……!」
皆が驚く中、光が収まると――そこに新たな野球ロボの姿があった。
『ピピッ! リミッターの一部解除を確認。私の野球性能が更新されました。今後ともよろしくお願いします』
見た目は、これまでとあまり変わらない。
だが、性能が少しばかり向上している気配があった。
「すげえ……!? これが野球ロボの更新か……」
龍之介が呟く。
ちょっと性能が良くなったぐらいで、ミオの打撃やアイリの守備に及ぶわけではない。
しかし確実に、チームとしての穴は小さくなるはずだ。
野球ロボは、あくまで人数不足を補うためのものである。
あまりにも高性能にしてしまうと、『人が出るよりもロボにやらせた方がいいじゃん』となる。
それは好ましくない。
一方で、桃色青春高校のように『人数不足ではあるが優秀な選手が揃っている』場合、あまりにも低性能なままとするのも良くない。
球技としての野球のバランスが崩れ、スポーツを通した青少年の健全な発達を阻害する可能性があるからだ。
そのため、野球ロボの性能はそれぞれの野球部に合わせて微調整がされることになっている。
基本的には低性能だが、その中でも多少の上下があるということだ。
「そういう訳で、これが既存野球ロボのリミット解除ボタンだ。――ポチッとな」
理事長が、どこからともなく取り出したボタンを押す。
すると、ロボ0号から9号までが光り輝き始めた。
「な、なんですか!?」
「眩しいですわ……!」
皆が驚く中、光が収まると――そこに新たな野球ロボの姿があった。
『ピピッ! リミッターの一部解除を確認。私の野球性能が更新されました。今後ともよろしくお願いします』
見た目は、これまでとあまり変わらない。
だが、性能が少しばかり向上している気配があった。
「すげえ……!? これが野球ロボの更新か……」
龍之介が呟く。
ちょっと性能が良くなったぐらいで、ミオの打撃やアイリの守備に及ぶわけではない。
しかし確実に、チームとしての穴は小さくなるはずだ。
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