エロパワーで野球能力アップ！？ 男女混合の甲子園を煩悩の力で駆け上がる！ ～最強ハーレムを築くまで、俺は止まらねぇからよぉ～

155話 顔合わせ-2

「私たち日本球児には、寮の一部が貸し出されるそうよ。立派な設備だといいわね」

「まぁな。だが、一番大切なのはグラウンドだ。さっそく練習させてもらおうぜ」

　彼の視線は既に野球グラウンドの方へと向かっている。
　まるで磁石に引かれるように。

　そこでは、既に多くの選手が練習に励んでいた。
　活気ある掛け声、グローブがボールを受け止める乾いた音が風に乗って届く。
　ここの生徒が中心だろうが、オーストラリアの他の強豪校から来た者もいるはずだ。

「え？　まず荷物を置いてからでもいいんじゃない？　私たち以外の日本球児は、もう先に行って――」

「おーい！　俺も混ぜてくれ！！」

「ちょっと！？」

　龍之介の突飛な行動に、ハルカの声が裏返る。
　彼女の制止は間に合わず、程なくしてグラウンドから返事が返ってきた。

「なんだ？　このジャパニーズは？」
「さあ？　観光客じゃないのか？」
「練習の邪魔だ。さっさと追い出せ」

　ざわつく空気。
　視線が一斉に龍之介たちに向けられ、冷たい視線が肌を刺すようだった。
　そんな反応も気にせず、龍之介はグラウンドへと駆けていく。
　その背中には一分の迷いもない。

「俺は龍之介！　日本の桃色青春高校から来た！」

「モモイロ……セイシュン？　聞いたことないな」

　一人の選手が鼻で笑う。
　その声には、揶揄が混ざっていた。

　――なお、2100年の今、リアルタイムでの翻訳機が一般に流通している。
　言語の壁はない。
　だからこそ、誤魔化しも逃げも効かない。