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6話 モトツヨ洞窟
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モトツヨ洞窟はトウマが今寝泊りしているトーファスという街から望めるチョイタカ山の中にある。初心者冒険者は決して近づかないようにと注意書きがあるのだが、トウマはそれを無視しなければならなかった。たまに命知らずが帰ってこないこともあるのだとか。
立て看板を横目に、大きな洞窟の入り口で立ち止まる。
「早く行こうぜ、鞘が無いとギルドで情報収集もできないんだからよ」
「この剣を使いこなしてる勇者だからそう言えるんだろうけど、しょっぱなからこんなハイレベルなところに行くなんて怖くて仕方がないんだからね? 深呼吸くらいさせて?」
飄々とした態度が無駄に緊張感がないので、トウマは少し悪態を吐きたくなった。だがそれを飲み込んで。
剣を持つ右手と、火をつけたランタンを持つ左手を、空気を抱きしめるように大きく広げて息を吸う。大自然の木々の揺らめきを肌で感じながら、チョイタカ山の息吹を全身で取り込むように。
そして息を吐く。大自然に挑む挑戦者として。
「よし、行くか」
*****
入り口から入って来る陽の光がだんだんと薄くなる。反面ランタンの光がその存在感を増し、周囲の岩を橙色に染め上げていた。歩きながら目を横に流すと、暗闇であるにも関わらずはっきりとトウマの目に勇者が映っていた。静寂が気まずいからか、トウマは勇者に話しかけた。
「幽霊って暗闇でもはっきり見えるんだね、逆に幽霊目線ってこの暗闇はどう映ってるの?」
「基本生きてる時と変わらないな、あ、でも夜星の光もないのに自分の身体だけはっきり見えるのは最初ビビったな。水の中でも揺らめかずに見えるんだもんなぁ」
「へぇ、確かに変な感覚だね。ってことは昼の海に入れたら勇者だけはっきり見えて他の景色が揺らめいてるわけだ」
「やめろ。金づちなんだよ」
意外な話を聞いていると、カラカラと鉱物が鳴る音にトウマは反応した。息を止めて正面に意識を集中させていると、緑色の筋肉質な何かがランタンの光に照らされているのが見えた。
子供のような体躯とは裏腹に筋肉質な表皮が見え、汚らしい呼吸音が耳にねばついた。
「ゴブリンだな。まぁ雑魚だ雑魚」
「うえぇ、くさそう」
「ぱぱっとやっちまいな」
言われなくても、と剣を構えて相手の出方を窺う。こちらを見ているのか、二つの目がランタンの光に反射している。
すると勇者が突然騒いだ。
「トウマ後ろだ!」
「え、どこ!?」
トウマは体を右周りに振り返ると、そこには真っ二つになったゴブリンの死体が転がっていた。右手の剣を見ると、ゴブリンを切断した時の血がべっとりとついている。
「もっと剣術を鍛えてからの方が良かったかな?」
「かもな。だが良いパフォーマンスにはなったんじゃないか?」
勇者がそう言って目前のゴブリンに顔を向けると、突如として殺された仲間を見て身の危険を感じたのか奥へ走り去ってしまった。
「うわぁ、なんだか申し訳ない」
「あいつらもこれで食ってるからな、急に化け物が入ってきたらたまらんだろうよ」
「いや、あのゴブリンにも母親がいたんだと思うと、お母さん悲しいだろうなって思って」
「ゴブリンの母親はゴブリンじゃないけどな。そこに愛はないぞ」
トウマは絶句した。
逃げたゴブリンからの噂が広がっているのか、以降魔物という魔物に出くわすことはなくサクサクと進んでいく。
すると、急に巨人が歩いているかのような錯覚に襲われた。それほどの大きな地響き。先ほどのゴブリンが出現した時のような小さな音ではない、まるでこの洞窟そのものが揺れているような感覚が体に伝わった。
「奥でなんかやってるっぽいな、ちょっと急いだほうがいいぜ」
「分かった」
流石は歴戦の勇者、とトウマは感心する。自分だけだと急いで外に引き返していたところだと思いながら奥へと走る。
だんだん走っていくと、奥から別の淡い橙色の光が見えた。誰かがランタン等で明かりを点けているということだ。それに気づいた時、悲鳴が聞こえた。走る足に力が籠る。
「うわぁーーー!」
「なんて固さだ、全く刃が立たない!」
「後ろから何故かゴブリンも出てきたし! どうすればいいの~!」
男女の絶望的な叫びが聞こえる。そこにまた大きな地響きが、今度は距離が近いためかより大きく感じられた。
見やると、三人の冒険者であろう男女が前方のゴーレム、そして後方のゴブリン2体ほどと相対している様子だった。一人の騎士がゴーレムと相対しつつ、一人の男が手を合わせて念仏のような言葉を発している。
そしてゴブリンに注意を払っていた魔法使いの女性は、トウマの存在に気づいて目に光が宿る。
「た、助けて!」
「お、なかなかいいプロポーションをしてるぜ、あの受付嬢ちゃんは幼い感じが良かったが、こういう大人っぽい子も悪くない」
「キモイから止めてくんない?」
そう言いつつ助けるか一瞬迷っていた。のびのびスライムを倒そうとしているシールドマスターが先に来ているのでは? と思ったからだ。しかし盾を持っている騎士の青年の盾は、マスターと名乗るにはやや貧弱なようだった。しかし別口でのびのびスライムを討伐しようとしていたパーティーとも考えられる。そう考えを巡らせていた時、目の前の魔法使いの女性がへたり込んで手を合わせた。そして呟く。
「……助けて、……お母さん」
「助ける!」
トウマは目の前のゴブリンと奥のゴーレムを一瞬で寸断したのだった。
立て看板を横目に、大きな洞窟の入り口で立ち止まる。
「早く行こうぜ、鞘が無いとギルドで情報収集もできないんだからよ」
「この剣を使いこなしてる勇者だからそう言えるんだろうけど、しょっぱなからこんなハイレベルなところに行くなんて怖くて仕方がないんだからね? 深呼吸くらいさせて?」
飄々とした態度が無駄に緊張感がないので、トウマは少し悪態を吐きたくなった。だがそれを飲み込んで。
剣を持つ右手と、火をつけたランタンを持つ左手を、空気を抱きしめるように大きく広げて息を吸う。大自然の木々の揺らめきを肌で感じながら、チョイタカ山の息吹を全身で取り込むように。
そして息を吐く。大自然に挑む挑戦者として。
「よし、行くか」
*****
入り口から入って来る陽の光がだんだんと薄くなる。反面ランタンの光がその存在感を増し、周囲の岩を橙色に染め上げていた。歩きながら目を横に流すと、暗闇であるにも関わらずはっきりとトウマの目に勇者が映っていた。静寂が気まずいからか、トウマは勇者に話しかけた。
「幽霊って暗闇でもはっきり見えるんだね、逆に幽霊目線ってこの暗闇はどう映ってるの?」
「基本生きてる時と変わらないな、あ、でも夜星の光もないのに自分の身体だけはっきり見えるのは最初ビビったな。水の中でも揺らめかずに見えるんだもんなぁ」
「へぇ、確かに変な感覚だね。ってことは昼の海に入れたら勇者だけはっきり見えて他の景色が揺らめいてるわけだ」
「やめろ。金づちなんだよ」
意外な話を聞いていると、カラカラと鉱物が鳴る音にトウマは反応した。息を止めて正面に意識を集中させていると、緑色の筋肉質な何かがランタンの光に照らされているのが見えた。
子供のような体躯とは裏腹に筋肉質な表皮が見え、汚らしい呼吸音が耳にねばついた。
「ゴブリンだな。まぁ雑魚だ雑魚」
「うえぇ、くさそう」
「ぱぱっとやっちまいな」
言われなくても、と剣を構えて相手の出方を窺う。こちらを見ているのか、二つの目がランタンの光に反射している。
すると勇者が突然騒いだ。
「トウマ後ろだ!」
「え、どこ!?」
トウマは体を右周りに振り返ると、そこには真っ二つになったゴブリンの死体が転がっていた。右手の剣を見ると、ゴブリンを切断した時の血がべっとりとついている。
「もっと剣術を鍛えてからの方が良かったかな?」
「かもな。だが良いパフォーマンスにはなったんじゃないか?」
勇者がそう言って目前のゴブリンに顔を向けると、突如として殺された仲間を見て身の危険を感じたのか奥へ走り去ってしまった。
「うわぁ、なんだか申し訳ない」
「あいつらもこれで食ってるからな、急に化け物が入ってきたらたまらんだろうよ」
「いや、あのゴブリンにも母親がいたんだと思うと、お母さん悲しいだろうなって思って」
「ゴブリンの母親はゴブリンじゃないけどな。そこに愛はないぞ」
トウマは絶句した。
逃げたゴブリンからの噂が広がっているのか、以降魔物という魔物に出くわすことはなくサクサクと進んでいく。
すると、急に巨人が歩いているかのような錯覚に襲われた。それほどの大きな地響き。先ほどのゴブリンが出現した時のような小さな音ではない、まるでこの洞窟そのものが揺れているような感覚が体に伝わった。
「奥でなんかやってるっぽいな、ちょっと急いだほうがいいぜ」
「分かった」
流石は歴戦の勇者、とトウマは感心する。自分だけだと急いで外に引き返していたところだと思いながら奥へと走る。
だんだん走っていくと、奥から別の淡い橙色の光が見えた。誰かがランタン等で明かりを点けているということだ。それに気づいた時、悲鳴が聞こえた。走る足に力が籠る。
「うわぁーーー!」
「なんて固さだ、全く刃が立たない!」
「後ろから何故かゴブリンも出てきたし! どうすればいいの~!」
男女の絶望的な叫びが聞こえる。そこにまた大きな地響きが、今度は距離が近いためかより大きく感じられた。
見やると、三人の冒険者であろう男女が前方のゴーレム、そして後方のゴブリン2体ほどと相対している様子だった。一人の騎士がゴーレムと相対しつつ、一人の男が手を合わせて念仏のような言葉を発している。
そしてゴブリンに注意を払っていた魔法使いの女性は、トウマの存在に気づいて目に光が宿る。
「た、助けて!」
「お、なかなかいいプロポーションをしてるぜ、あの受付嬢ちゃんは幼い感じが良かったが、こういう大人っぽい子も悪くない」
「キモイから止めてくんない?」
そう言いつつ助けるか一瞬迷っていた。のびのびスライムを倒そうとしているシールドマスターが先に来ているのでは? と思ったからだ。しかし盾を持っている騎士の青年の盾は、マスターと名乗るにはやや貧弱なようだった。しかし別口でのびのびスライムを討伐しようとしていたパーティーとも考えられる。そう考えを巡らせていた時、目の前の魔法使いの女性がへたり込んで手を合わせた。そして呟く。
「……助けて、……お母さん」
「助ける!」
トウマは目の前のゴブリンと奥のゴーレムを一瞬で寸断したのだった。
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