13 / 40
森の秘宝
しおりを挟む
今、俺とコボ朗は洞窟にいる。洞窟に入るのなんて初めてだから、周囲がゴツゴツとした岩で囲まれている景色や、足音や走っている時の呼吸音が反響するこの状態が新鮮だった。
小学生の時、動物園の夜行性動物コーナーの建物に入る時も、真っ暗な世界に入ろうとしている事へのワクワクを味わった事があったが、今はリアルな洞窟だ。そのワクワク感がより鮮明に感じられる。
ちなみに街中で追いかけてきて、気配を消す事を覚えるきっかけとなったライオンはそこの動物園で飼育されている。名前はライちゃんだ。
まぁそんな思い出に浸る暇は、実はあったりするのだが、今優先すべき事項としては、ライオンではなく一人の女の子から逃げることだ。気配を消そうにも隠れる場所なんてないし、隠れていたら奥にある能転玉が取られてしまう。だから前に走る他なかった。
それと、コボ朗から発せられる光が役に立った。手で掴み前を照らすお陰で、真っ暗な洞窟の足下の道が確認できる。ヘビとか岩があったら大変だ。転けるかもしれない。
だがそれは後ろのトウカも同じようで、順調に俺たちに迫ってきている。にも関わらず、あまり追い付かれる様子はない。
森の中での洞窟までの道のりでは、木々が邪魔したり入り組んだ道のりを利用して逃走していた。相手さんはそれらの障害物をバッサバッサとぶち壊しなぎ倒して進み続けるからある程度の手間があったはずなのに、それでも洞窟手前で追い付かれる程の速さだった。だが今は障害物無しでも、良いかけっこ勝負となっている。ゆえに感傷に浸る余裕があった。
そんな違和感を抱きながら走っていると、手の中のコボ郎が疑わしき感情を帯びさせて話しかけてきた。
「なぁサツキ君よ」
「は、はい?」
内容はある程度想像つくのだが、一応しらばっくれておく。っていうかカレンやジニアががっつりと言っていたから、まぁ聞かれてたよな。うん、覚悟はしてた。
「まさか、ここの秘宝取るわけちゃうよな?」
「ま、まさかぁ?後ろの奴にそれをさせないためにこうして守ろうとしているわけでたな...」
ジトーっと睨むコボ朗の目を素直に見られない。だがコボ朗は核心をついた。
「なら逃げる場所ここじゃない方が良かったよな?何でここに案内したんや?まぁ急いでてわしも文句言う暇なかったけど、守るためにここに逃げてやられたら意味ないやんな?」
「いやー、それは...」
沈黙。ただ二人の走る足音が響いた。
...。
「やっぱり取ろうとしてたんか!」
発光するフワフワした白い玉が手の中でもごもごしている。弱い、全く痛くない、痛くないけど何か心が痛い...。
だがもし別ルートを開拓しようものなら、長時間の逃走になるため追い付かれ、普通に潰されていたことだろう。先を見据えての対策だったのだ!うん!
「しょうがないだろ!後ろのあいつに取られると何か悪さするかもしれないじゃないか!それを未然に防ぐための防衛措置だよ!」
「宝取る前提か!よくも騙したな!」
コボ朗がカンカンに怒っている。手の中でワイワイ言っているのが鬱陶しかった。走りながらコボ朗を摘まみ、前に向けた。
「大人しくしてろ!今追いかけられてるんだから喧嘩してる場合じゃないだろうが!」
「んなもん知るか!いい人のフリして騙しよっ」
ダッダッダッダッダッダッダッダッ!
後ろの響く足音がだんだん大きくなってきている。やばい、距離が縮まってきている!
「いやマジで今それどころじゃないから!走るぞ!」
「ちょまっー」
コボ朗を潰さない程度に拳に力を入れ、両腕を振りながら全力で走った。ちょくちょくコボ朗を前に出すことで、洞窟内を確認する。それを繰り返した。
そして、
「...あれか?あれだよな?滅茶苦茶それっぽいよな!?」
走りながら、手を開きコボ朗を解放する。綿が萎んだクッションのように、癖がついた綿毛となっていた。
コボ郎の光によっておぼろげながら見えてきた。目の前にはそこそこの広さの空間があり、その中心に、扉つきの祠がみえた。山登りをしていたらたまにぽつんと佇んでいそうなやつだ。
だがここの中に本当にあるのか、下手に触れたら槍が飛んで来るとかいうトラップがあるんじゃないだろうな?コボ郎に聞いてみる。
「なぁ、何か罠はないのか?」
「さぁなぁ、もう教えたらんもん」
「いや、早くしないと...!!!」
そういえば足音が一瞬途切れたような...ヤバイ!来る!
コボ朗を掴み左側に飛び込んだ。
そして後ろにいたトウカが真っ正面に飛び込んでおり、その勢いでその奥の仏壇に向かった。
ガッシャーン!
トウカが仏壇っぽいやつをぶっ壊した。いとも容易く粉々である。土煙が巻き上がる中、淡い光が見えた。
なんて罰当たりな...ってあれ?これは...
あった。光る玉。どういう原理で光っているのかは分からないが、とにかくあった!能転玉!
だがその玉をトウカが身を屈んで掴もうとしている。取られる!
「止めろぉ!」
「うっ...!!」
キィィィィン!と必死の咆哮は洞窟中を反響し耳を叩いた。そのせいか、トウカは思わず能転玉を離し、耳を塞いだ。
光る玉がカツンカツンと硬い地面に落ち、そして光がまた弱くなった。しめた、良く分からないがチャンスだ!
歯を食いしばってサツキは地面を蹴り、転がる玉に手を伸ばしたのだが、
「ぐへぇっ!!」
「取らせへんでぇ!精霊パワーなめんな!」
コボ朗に足を取られてバランスが崩れ転倒。岩の地面に顔面を激突。下手すれば歯が欠けるところだった。
腕を伸ばす。だがギリギリ届かない。もう一歩前に進まないといけない!
起き上がる時間を使うよりも、倒れたままほふく前進で前に進む。
だが俺が転けた隙をつき、トウカが玉を取るためにまた屈んだ。
俺はそれを見上げた。ホットパンツから見える太もも、屈む事で強調される胸の存在、サラサラとした髪がカーテンのように彼女の顔を覆っている。よく見ると唇が艶っとしてて、
「止めろ!」と止まって欲しい気持ちを、女の子の綺麗な絵が見れた事への感謝が上回った。
「ありがとうございます!」
思わず感謝の意を示したくて大きく喉を震わせた。そしてまたもや声は洞窟に響き渡り、トウカが怯んで、能転玉へ差し伸べた手を引っ込めて耳を塞ぐ。
は!違う状況を考えろよ!...ってあれ?また耳を塞いでいる?分からないがチャンスだ!
コボ朗に引っ張られながらも、必死にほふく前進の如く這いながら右腕を伸ばす。グググッと伸ばし、指に触れた!能転玉を自分の方へ転がし手繰り寄せる。そして掴んだ!
「あ!なに取っとんねん!返せ!」
コボ朗の声を余所に、光り輝く玉に目を奪われた。眩しいはずなのに、目が離せない。
これが、能力を与える「能転玉」。意識がだんだん吸いとられる感覚があった。
「ごめんなコボ朗、今の希望はこれしかないんだ」
右手に収まった玉を握りしめ、強く、強く握りしめた。その度合いによって能転玉の光が強くなるのを感じた。更に強く握る。そして玉の光が身体中に纏われるのを感じた。
小学生の時、動物園の夜行性動物コーナーの建物に入る時も、真っ暗な世界に入ろうとしている事へのワクワクを味わった事があったが、今はリアルな洞窟だ。そのワクワク感がより鮮明に感じられる。
ちなみに街中で追いかけてきて、気配を消す事を覚えるきっかけとなったライオンはそこの動物園で飼育されている。名前はライちゃんだ。
まぁそんな思い出に浸る暇は、実はあったりするのだが、今優先すべき事項としては、ライオンではなく一人の女の子から逃げることだ。気配を消そうにも隠れる場所なんてないし、隠れていたら奥にある能転玉が取られてしまう。だから前に走る他なかった。
それと、コボ朗から発せられる光が役に立った。手で掴み前を照らすお陰で、真っ暗な洞窟の足下の道が確認できる。ヘビとか岩があったら大変だ。転けるかもしれない。
だがそれは後ろのトウカも同じようで、順調に俺たちに迫ってきている。にも関わらず、あまり追い付かれる様子はない。
森の中での洞窟までの道のりでは、木々が邪魔したり入り組んだ道のりを利用して逃走していた。相手さんはそれらの障害物をバッサバッサとぶち壊しなぎ倒して進み続けるからある程度の手間があったはずなのに、それでも洞窟手前で追い付かれる程の速さだった。だが今は障害物無しでも、良いかけっこ勝負となっている。ゆえに感傷に浸る余裕があった。
そんな違和感を抱きながら走っていると、手の中のコボ郎が疑わしき感情を帯びさせて話しかけてきた。
「なぁサツキ君よ」
「は、はい?」
内容はある程度想像つくのだが、一応しらばっくれておく。っていうかカレンやジニアががっつりと言っていたから、まぁ聞かれてたよな。うん、覚悟はしてた。
「まさか、ここの秘宝取るわけちゃうよな?」
「ま、まさかぁ?後ろの奴にそれをさせないためにこうして守ろうとしているわけでたな...」
ジトーっと睨むコボ朗の目を素直に見られない。だがコボ朗は核心をついた。
「なら逃げる場所ここじゃない方が良かったよな?何でここに案内したんや?まぁ急いでてわしも文句言う暇なかったけど、守るためにここに逃げてやられたら意味ないやんな?」
「いやー、それは...」
沈黙。ただ二人の走る足音が響いた。
...。
「やっぱり取ろうとしてたんか!」
発光するフワフワした白い玉が手の中でもごもごしている。弱い、全く痛くない、痛くないけど何か心が痛い...。
だがもし別ルートを開拓しようものなら、長時間の逃走になるため追い付かれ、普通に潰されていたことだろう。先を見据えての対策だったのだ!うん!
「しょうがないだろ!後ろのあいつに取られると何か悪さするかもしれないじゃないか!それを未然に防ぐための防衛措置だよ!」
「宝取る前提か!よくも騙したな!」
コボ朗がカンカンに怒っている。手の中でワイワイ言っているのが鬱陶しかった。走りながらコボ朗を摘まみ、前に向けた。
「大人しくしてろ!今追いかけられてるんだから喧嘩してる場合じゃないだろうが!」
「んなもん知るか!いい人のフリして騙しよっ」
ダッダッダッダッダッダッダッダッ!
後ろの響く足音がだんだん大きくなってきている。やばい、距離が縮まってきている!
「いやマジで今それどころじゃないから!走るぞ!」
「ちょまっー」
コボ朗を潰さない程度に拳に力を入れ、両腕を振りながら全力で走った。ちょくちょくコボ朗を前に出すことで、洞窟内を確認する。それを繰り返した。
そして、
「...あれか?あれだよな?滅茶苦茶それっぽいよな!?」
走りながら、手を開きコボ朗を解放する。綿が萎んだクッションのように、癖がついた綿毛となっていた。
コボ郎の光によっておぼろげながら見えてきた。目の前にはそこそこの広さの空間があり、その中心に、扉つきの祠がみえた。山登りをしていたらたまにぽつんと佇んでいそうなやつだ。
だがここの中に本当にあるのか、下手に触れたら槍が飛んで来るとかいうトラップがあるんじゃないだろうな?コボ郎に聞いてみる。
「なぁ、何か罠はないのか?」
「さぁなぁ、もう教えたらんもん」
「いや、早くしないと...!!!」
そういえば足音が一瞬途切れたような...ヤバイ!来る!
コボ朗を掴み左側に飛び込んだ。
そして後ろにいたトウカが真っ正面に飛び込んでおり、その勢いでその奥の仏壇に向かった。
ガッシャーン!
トウカが仏壇っぽいやつをぶっ壊した。いとも容易く粉々である。土煙が巻き上がる中、淡い光が見えた。
なんて罰当たりな...ってあれ?これは...
あった。光る玉。どういう原理で光っているのかは分からないが、とにかくあった!能転玉!
だがその玉をトウカが身を屈んで掴もうとしている。取られる!
「止めろぉ!」
「うっ...!!」
キィィィィン!と必死の咆哮は洞窟中を反響し耳を叩いた。そのせいか、トウカは思わず能転玉を離し、耳を塞いだ。
光る玉がカツンカツンと硬い地面に落ち、そして光がまた弱くなった。しめた、良く分からないがチャンスだ!
歯を食いしばってサツキは地面を蹴り、転がる玉に手を伸ばしたのだが、
「ぐへぇっ!!」
「取らせへんでぇ!精霊パワーなめんな!」
コボ朗に足を取られてバランスが崩れ転倒。岩の地面に顔面を激突。下手すれば歯が欠けるところだった。
腕を伸ばす。だがギリギリ届かない。もう一歩前に進まないといけない!
起き上がる時間を使うよりも、倒れたままほふく前進で前に進む。
だが俺が転けた隙をつき、トウカが玉を取るためにまた屈んだ。
俺はそれを見上げた。ホットパンツから見える太もも、屈む事で強調される胸の存在、サラサラとした髪がカーテンのように彼女の顔を覆っている。よく見ると唇が艶っとしてて、
「止めろ!」と止まって欲しい気持ちを、女の子の綺麗な絵が見れた事への感謝が上回った。
「ありがとうございます!」
思わず感謝の意を示したくて大きく喉を震わせた。そしてまたもや声は洞窟に響き渡り、トウカが怯んで、能転玉へ差し伸べた手を引っ込めて耳を塞ぐ。
は!違う状況を考えろよ!...ってあれ?また耳を塞いでいる?分からないがチャンスだ!
コボ朗に引っ張られながらも、必死にほふく前進の如く這いながら右腕を伸ばす。グググッと伸ばし、指に触れた!能転玉を自分の方へ転がし手繰り寄せる。そして掴んだ!
「あ!なに取っとんねん!返せ!」
コボ朗の声を余所に、光り輝く玉に目を奪われた。眩しいはずなのに、目が離せない。
これが、能力を与える「能転玉」。意識がだんだん吸いとられる感覚があった。
「ごめんなコボ朗、今の希望はこれしかないんだ」
右手に収まった玉を握りしめ、強く、強く握りしめた。その度合いによって能転玉の光が強くなるのを感じた。更に強く握る。そして玉の光が身体中に纏われるのを感じた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる