えっ、私生まれ変わりました?

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中等部

12 自然教室①

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自然教室で学園の宿泊施設に行きます。2泊3日で山に行くそうですよ。ハイキングして陶芸して、カレーを作ってキャンプファイヤーをしてと色々やるみたいです。

班決めなんですが、一クラス30人なので6人ずつでグループを組むみたいです。基本、仲良しグループで組んでいいみたいですよ。

今のところ私・伊緒ちゃん・翔太君・陸君の4人ですから、あと2人ですね。どうしましょうか?明日班決めするみたいですから、その前になんとかしたいですね。

「あと2人どうする?」
「伊藤に誘われる前に、誰と組むか決めちゃおーぜ。」
「そーね。でも誰にするの?」
「男子は相澤慧で、女子は芹澤葵でどうだ?」
「その2人って幼馴染みなんでしょ?」
「そーいえば、同じ公爵家なのに俺達とは付き合いないな。その2人も幼稚園からこの学園のはずだが、同じクラスになったことはなかったな。」
「うちの父親達が仲良すぎなんでしょ...。だから子供達も仲良くしてほしいみたいだしね。」
「詩織はどう思う?」
「葵ちゃんなら、テスト勉強会を通じて話す仲にはなってますよ。相澤君も葵ちゃんといる時に私のこと気にかけてくれる優しい人です。相澤君は葵ちゃんの騎士みたいなんです。2人一緒ならうちの班に入ってくれますかね?」
「そーか。詩織が話せるなら、この2人がいいな。」
「はい。2人はヴォルにも触ったことがあるので、ヴォルがいても大丈夫ですし...。」
「じゃあ今日の帰りにでも誘ってみるか。」




「相澤・芹澤さん、少し時間いいか?」
「なにか用か?」
「あぁ。自然教室のことなんだが、できれば俺達4人と同じ班になってくれないかと思ってな。」
「そうか。こちらもお願いしたいと思っていたんだ。葵が二階堂さんと話せるようになって喜んでるんだ。葵は人見知りだから、なかなか自分からは話しかけないんだが、二階堂さんとは仲良くなりたかったみたいでな。」
「あぁ。詩織も芹澤さんと話せるようになったと言ってたぞ。相澤のことも優しい人だと言っててな。」
「じゃあ、お互い同じことを考えてたわけだ。これからよろしくな。」
「あぁ、こちらこそよろしく。」
「葵、良かったな。」
「うん。」




次の日。
自然教室の班決めの時間がやってきました。

伊藤さんが私達のところに突進してきましたよ。
「あの自然教室の班、一緒に組んでくれませんか?」

「悪いな。もう班のメンバーは決めてるんだ。俺達4人と相澤と芹澤って。」
「えっ?もう決めちゃったんですか?」
「あぁ。もう紙に書いたし、これを先生に提出してくるわ。」
「あの、私も翔太君達と同じ班になりたいです!」
「悪いな。6人で一グループだって説明されてるだろう?伊藤も早くあっちのまだ班が決まってない話し合ってるところに行ったほうがいいぞ。」
「あっ...あの......でも...」
「ほら急いだ方がいいぞ。俺もこれ提出してくるわ。」
「えっ......」

伊藤さんが固まっています。でも私達は声をかけませんでした。声をかけても、ややこしくなるだけなのはわかってますしね。

誰にも声をかけられないからか、伊藤さんは諦めてまだ班決めの話し合いをしているところに行きました。
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