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アサドニアへ④

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お父様達と一緒に寝たベッドで朝を迎えます。

お父様達とこんな風に寝るのは初めてかもしれません。

体調が悪い時にベッドそばに二人がついてくれていたことはありますが、同じベッドで三人で寝るのは初めてです。




朝食を一緒に食べると、お父様達はベスティニアへと帰っていきました。

お父様達は、毎日、こちらの夕食時に“転移”してきてくれるようです。
ベスティニアとアサドニアでは、時差が三時間ほどあります。必ず一食は私と一緒に食事をとりたいということで、その時間にアサドニアに来るようです。

私がアサドニアや学園生活に慣れたら、色々な時間に“転移”してきて、私の様子を見守るつもりのようです。

時差が三時間あるので、私とジュリアと過ごす時間を調整するようで、「我慢せずに会いたい時は素直に会いたいと言いなさい。お父様達はソフィアがそう言えば、必ずソフィアのところに行くから。」と言われました。

(もうお父様達の愛情を疑うことはないと思う。今世の両親はちゃんと私のことを見てくれているもの。)




アサドニアで通う〈聖アサド学園〉の入学式は五日後にあります。

入学のしおりを確認して色々と準備はしているものの、学園の様子や人間関係など知りたいことはたくさんあって、その色々について、ルーカス君を頼ることにしました。

聖アサド学園も聖ベスティニア学園と一緒で、持ち上がり組が多いようなのです。
すでに人間関係は確立している部分があると思うので、入学前にそれを把握しておくことも必要だと思いました。




トントン...

「何?」

「ルーカス君、ソフィアです。少し時間いいですか?」

「何か用?」

「あの、学園のことを教えてもらえたらと思って...。」

「わかった。準備したら行くから、あの部屋(みんなが集う部屋)に先に行ってて。」

「わかりました。」




「で、何が知りたいんだ?」

「聖アサド学園がどんな学園か?と、どんな子達が通っているのか?と、私が知っといた方がいいこと、とかかな。」

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ルーカス君は、詳しく、学園のことを教えてくれました。
初等部ではどんなことを学んだとか、先生はどんな先生がいるとか、中等部ではこんな感じになるようだとか...。
人間関係については、「これは俺の主観だからな」と前置きして、どんな子がいるかやあの子とこの子は仲がいいとか、あの子は要注意だから気をつけろとか教えてくれました。

それから、勉強面の進み具合もチェックしてくれて、勉強面は問題ないと言ってもらえました。



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