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第八話 だって興奮しちゃうんだから仕方ないだろ!
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間違えたら困るから、仕事を手伝って欲しいなどと言ったが、やはり魔王は優秀で、間違いなど一つも犯さなかった。
それどころか私たちの間違いに気付き、指摘してくれることの方が多かった。
それでも魔王は仕事が終わったとき、ニコニコ笑いながら、「みんなが手伝ってくれたから無事終わった。ありがとう。明日もよろしくね」と言ったのだ。
これには私も部下たちも胸がキュンと高鳴った。
明らかに私たちのせいでいつもより時間が掛かったのにも関わらず、こんなことを言ってくれるのだ。
どうやら記憶喪失になった魔王は、人心掌握に長けているようだ。
私たちは感激で目を潤ませながら、「魔王様のお力になれて嬉しいです! 明日もよろしくお願いします!」と叫んだのだった。
そんなわけで、無事仕事が終わったので執務室を出ようとしたら、魔王に呼び止められた。
「カイネちゃん。ちょっと待って」
「はい?」
「今夜も俺の寝室でお酒でも飲もうよ。色々話したいこともあるし」
確かに私も今の魔王とは話をしてみたい。それに、記憶喪失になってからなにか困ったことがないか確認もしたかった。
私はすぐにうなずいた。
それから部屋に戻って少し休み、魔王の寝室に向かった。
もう二度と入りたくないと思った寝室だが、今の魔王は私を監禁したりしないので、安心して中に入った。
部屋に入ると、テーブルの上に二人分の夕食と、ワインが準備されている。
「いらっしゃい。お腹空いてると思ってご飯用意してもらったよー」
「あ、ありがとうございます。ですが、私は吸血鬼なので食物はあまり食べないのです」
「え? カイネちゃんって吸血鬼なの?」
そうか……。今の魔王は私が吸血鬼のことを知らないのだ。吸血鬼は血液が主食だ。食物も食べることは出来るが栄養にはならない。
それを伝えると、魔王は申し訳なさそうに謝った。
「そうだったんだ。じゃあ無理して食べなくていいよ。気が付かなくてごめんね」
「いえ、栄養にはなりませんがいただきます。私は魔王様の心遣いが嬉しいのです」
「そう? それなら食べよう」
私たちは向かい合って椅子に座ると、ワインを注いで乾杯をした。それから料理に手をつける。
「このお肉美味しいですね」
「そうだねー」
そんな会話を交わしながら、楽しい食事の時間が過ぎていった。二人ともワインを飲み、ほろ酔いになってきたところで、魔王がクスリと笑った。
「そう言えば昨日のカイネちゃん、呂律が回ってなくて可愛かったなー」
「昨日は飲み過ぎたのです。もうあんな醜態は見せません」
「ふふ……。でも今日のカイネちゃんは、なんか言葉遣いが丁寧だね。昨日みたいにタメ口でいいんだよ?」
「いえ……。そんな、畏れ多いです」
私も朝までは魔王なんかタメ口でいいやと思っていたのだが、日中の優秀な仕事っぷりをみて、やはり敬語を使わなければダメだと思ったのだ。
「気にしなくていいのにー」
「いえ、気にしますよ」
「えー?」
魔王は私がタメ口で話さないことが不満なのか、ムッと口を尖らせた。
そんな魔王にクスクス笑いながら、私は話を続ける。
「ところで魔王様。記憶喪失になってもなにも支障はありませんね」
「うん。部下のみんなの顔と名前を覚えるのが大変なくらいかなぁ」
「問題が少なくて良かったです」
「ふふ。そうだねー」
本当に今の魔王は穏やかだ。一緒にいても全く緊張しない。まるで親しい友人のように話が出来る。
何度も言うが、本当に記憶喪失になって良かった。
そんなことを思いながらご機嫌でワインを飲んでいたら、魔王がなにか思い出したのか「あっ」と叫んだ。
「そう言えばカイネちゃん、もう血は飲んだの? さっき主食は血液だって言ってたよね?」
「いえ。実はまだ飲んでおりません」
そう。私の主食は血液なのだ。
いつもは私のご飯用に冷凍した血液パックを料理長にもらっているのだが、今夜は夕飯を食べずに魔王の部屋に来たので空腹だった。
「じゃあ、お腹空いてるんじゃない?」
「実は少し空いています」
「そっかぁ。――じゃあ、俺の膝に座って」
そう言って魔王はポンポン自分の膝を叩いた。
「膝に?」
「そう。俺の血を飲んでいいよ」
「!」
魔王の血……。
監禁されているときも少しだけ与えられたが、なんとも美味だった。私が飲んでいる血液パックの何十倍も甘美な味だった。
やはり、生き血は美味しいのだ。しかも、魔王と言う極上の男の血は、とろけるような味わいなのだ。
もう一度、あの血を飲めるなら飲みたいと思った。
私はゴクリと喉を鳴らす。
「本当に、血をもらってもよろしいのですか?」
「うん、いいよ。おいで」
私は取り憑かれたように魔王の膝に座った。
それからたくましい首筋を見つめる。美味しそうな血管がうっすらと浮かび上がっている。
もう我慢できない。私は魔王の首筋に腕を巻き付け、浮き出る血管に舌を這わせた。
愛おしそうに、何度も首筋を舐める。それから、キバで少しだけ血管を傷つけた。
トクトクと、控えめに血が流れてくる。私はそれを、舌を伸ばしてぺちゃぺちゃと舐めた。
あまりに美味しくて、声が漏れてしまう。
「あっ……あぁ、魔王様……んぅ、美味しいれす。魔王様の血、んんっ、とっても……美味しい……」
魔王様の腹に性器を擦り付けながら、私は必死に首筋を舐める。
血が美味し過ぎて、性的に興奮してきたのだ。
これは人間には分からない感覚だろう。だが、吸血鬼は美味しい生き血を飲むと、性的に興奮するのだ。
だから吸血鬼は、お気に入りの血を持った人間をよく囲い込む。それでセックスをしながら吸血することが多いのだ。さすがに監禁されていたときは空腹と恐怖で興奮など吹っ飛んでいたが、今はこんな状況なので許して欲しい。それほど魔王の血は美味しかったのだ。
名残惜しいが、これ以上血を吸っていたら射精しそうだったので、私は身体を離した。
服を着ているのに勃起しているのが丸わかりなのが恥ずかしいが、きっと今の魔王は優しいから気付かぬフリをしてくれるだろう。
「お、美味しかったです……。ありがとうございます」
そんなことを言って魔王の膝から降りようとしたのだが、ガッと腰に腕を回され、魔王側に引き寄せられた。
びっくりして魔王の顔を見ると、噛み付くようにキスをされた。
「ん……んぅ……!」
血の余韻で興奮していた私は、口を開けて魔王の舌を迎え入れた。
二人で無茶苦茶に舌を絡ませ合う。
魔王の腹に当たる性器が気持ちいい。私はどうにも我慢できなくなってキスをしながら無茶苦茶に腰を振った。
そして、魔王が私の舌をかぷっと優しく噛んだことで、快感が弾けた。
私はガクガクと腰を振りながら、服の中で射精してしまった。それに気が付いた魔王が、やっと舌を解放してくれる。
ペロリと私の唇をひと舐めしてから、困ったように微笑む。
「カイネちゃん……。イっちゃったの……?」
「す、すいません……。美味しい血を吸うと、興奮してしまうのです……」
「そうなんだ。俺の方こそいきなりキスしてごめんね……。カイネちゃんがエロいから、我慢できなくなっちゃった……」
「い、いえ……」
私は恥ずかしくてたまらなかった。
魔王の顔がまともに見れなくて、必死にうつむいてしまう。すると、魔王が私の耳元で「カイネちゃん……」と囁いた。私はびっくりして顔を上げてしまう。すると、真正面から魔王と目が合ってしまった。
魔王はほんのり頬を染めながら、真剣な表情で口を開く。
「今度から他の人の血を吸っちゃダメだよ? 血を吸うなら俺だけにして」
「で、でも……」
「これは魔王命令だから、叛くことは出来ません」
「……。わ、分かりました」
また魔王の血が吸える!
私は一瞬で喜びに満たされたが、はたして次は欲情せずに吸えるだろうか。
もうこんな醜態は晒したくないが、またやらかしてしまう気がする。
私は恥ずかしさと嬉しさで、もじもじと身体をゆすったのだった。
それどころか私たちの間違いに気付き、指摘してくれることの方が多かった。
それでも魔王は仕事が終わったとき、ニコニコ笑いながら、「みんなが手伝ってくれたから無事終わった。ありがとう。明日もよろしくね」と言ったのだ。
これには私も部下たちも胸がキュンと高鳴った。
明らかに私たちのせいでいつもより時間が掛かったのにも関わらず、こんなことを言ってくれるのだ。
どうやら記憶喪失になった魔王は、人心掌握に長けているようだ。
私たちは感激で目を潤ませながら、「魔王様のお力になれて嬉しいです! 明日もよろしくお願いします!」と叫んだのだった。
そんなわけで、無事仕事が終わったので執務室を出ようとしたら、魔王に呼び止められた。
「カイネちゃん。ちょっと待って」
「はい?」
「今夜も俺の寝室でお酒でも飲もうよ。色々話したいこともあるし」
確かに私も今の魔王とは話をしてみたい。それに、記憶喪失になってからなにか困ったことがないか確認もしたかった。
私はすぐにうなずいた。
それから部屋に戻って少し休み、魔王の寝室に向かった。
もう二度と入りたくないと思った寝室だが、今の魔王は私を監禁したりしないので、安心して中に入った。
部屋に入ると、テーブルの上に二人分の夕食と、ワインが準備されている。
「いらっしゃい。お腹空いてると思ってご飯用意してもらったよー」
「あ、ありがとうございます。ですが、私は吸血鬼なので食物はあまり食べないのです」
「え? カイネちゃんって吸血鬼なの?」
そうか……。今の魔王は私が吸血鬼のことを知らないのだ。吸血鬼は血液が主食だ。食物も食べることは出来るが栄養にはならない。
それを伝えると、魔王は申し訳なさそうに謝った。
「そうだったんだ。じゃあ無理して食べなくていいよ。気が付かなくてごめんね」
「いえ、栄養にはなりませんがいただきます。私は魔王様の心遣いが嬉しいのです」
「そう? それなら食べよう」
私たちは向かい合って椅子に座ると、ワインを注いで乾杯をした。それから料理に手をつける。
「このお肉美味しいですね」
「そうだねー」
そんな会話を交わしながら、楽しい食事の時間が過ぎていった。二人ともワインを飲み、ほろ酔いになってきたところで、魔王がクスリと笑った。
「そう言えば昨日のカイネちゃん、呂律が回ってなくて可愛かったなー」
「昨日は飲み過ぎたのです。もうあんな醜態は見せません」
「ふふ……。でも今日のカイネちゃんは、なんか言葉遣いが丁寧だね。昨日みたいにタメ口でいいんだよ?」
「いえ……。そんな、畏れ多いです」
私も朝までは魔王なんかタメ口でいいやと思っていたのだが、日中の優秀な仕事っぷりをみて、やはり敬語を使わなければダメだと思ったのだ。
「気にしなくていいのにー」
「いえ、気にしますよ」
「えー?」
魔王は私がタメ口で話さないことが不満なのか、ムッと口を尖らせた。
そんな魔王にクスクス笑いながら、私は話を続ける。
「ところで魔王様。記憶喪失になってもなにも支障はありませんね」
「うん。部下のみんなの顔と名前を覚えるのが大変なくらいかなぁ」
「問題が少なくて良かったです」
「ふふ。そうだねー」
本当に今の魔王は穏やかだ。一緒にいても全く緊張しない。まるで親しい友人のように話が出来る。
何度も言うが、本当に記憶喪失になって良かった。
そんなことを思いながらご機嫌でワインを飲んでいたら、魔王がなにか思い出したのか「あっ」と叫んだ。
「そう言えばカイネちゃん、もう血は飲んだの? さっき主食は血液だって言ってたよね?」
「いえ。実はまだ飲んでおりません」
そう。私の主食は血液なのだ。
いつもは私のご飯用に冷凍した血液パックを料理長にもらっているのだが、今夜は夕飯を食べずに魔王の部屋に来たので空腹だった。
「じゃあ、お腹空いてるんじゃない?」
「実は少し空いています」
「そっかぁ。――じゃあ、俺の膝に座って」
そう言って魔王はポンポン自分の膝を叩いた。
「膝に?」
「そう。俺の血を飲んでいいよ」
「!」
魔王の血……。
監禁されているときも少しだけ与えられたが、なんとも美味だった。私が飲んでいる血液パックの何十倍も甘美な味だった。
やはり、生き血は美味しいのだ。しかも、魔王と言う極上の男の血は、とろけるような味わいなのだ。
もう一度、あの血を飲めるなら飲みたいと思った。
私はゴクリと喉を鳴らす。
「本当に、血をもらってもよろしいのですか?」
「うん、いいよ。おいで」
私は取り憑かれたように魔王の膝に座った。
それからたくましい首筋を見つめる。美味しそうな血管がうっすらと浮かび上がっている。
もう我慢できない。私は魔王の首筋に腕を巻き付け、浮き出る血管に舌を這わせた。
愛おしそうに、何度も首筋を舐める。それから、キバで少しだけ血管を傷つけた。
トクトクと、控えめに血が流れてくる。私はそれを、舌を伸ばしてぺちゃぺちゃと舐めた。
あまりに美味しくて、声が漏れてしまう。
「あっ……あぁ、魔王様……んぅ、美味しいれす。魔王様の血、んんっ、とっても……美味しい……」
魔王様の腹に性器を擦り付けながら、私は必死に首筋を舐める。
血が美味し過ぎて、性的に興奮してきたのだ。
これは人間には分からない感覚だろう。だが、吸血鬼は美味しい生き血を飲むと、性的に興奮するのだ。
だから吸血鬼は、お気に入りの血を持った人間をよく囲い込む。それでセックスをしながら吸血することが多いのだ。さすがに監禁されていたときは空腹と恐怖で興奮など吹っ飛んでいたが、今はこんな状況なので許して欲しい。それほど魔王の血は美味しかったのだ。
名残惜しいが、これ以上血を吸っていたら射精しそうだったので、私は身体を離した。
服を着ているのに勃起しているのが丸わかりなのが恥ずかしいが、きっと今の魔王は優しいから気付かぬフリをしてくれるだろう。
「お、美味しかったです……。ありがとうございます」
そんなことを言って魔王の膝から降りようとしたのだが、ガッと腰に腕を回され、魔王側に引き寄せられた。
びっくりして魔王の顔を見ると、噛み付くようにキスをされた。
「ん……んぅ……!」
血の余韻で興奮していた私は、口を開けて魔王の舌を迎え入れた。
二人で無茶苦茶に舌を絡ませ合う。
魔王の腹に当たる性器が気持ちいい。私はどうにも我慢できなくなってキスをしながら無茶苦茶に腰を振った。
そして、魔王が私の舌をかぷっと優しく噛んだことで、快感が弾けた。
私はガクガクと腰を振りながら、服の中で射精してしまった。それに気が付いた魔王が、やっと舌を解放してくれる。
ペロリと私の唇をひと舐めしてから、困ったように微笑む。
「カイネちゃん……。イっちゃったの……?」
「す、すいません……。美味しい血を吸うと、興奮してしまうのです……」
「そうなんだ。俺の方こそいきなりキスしてごめんね……。カイネちゃんがエロいから、我慢できなくなっちゃった……」
「い、いえ……」
私は恥ずかしくてたまらなかった。
魔王の顔がまともに見れなくて、必死にうつむいてしまう。すると、魔王が私の耳元で「カイネちゃん……」と囁いた。私はびっくりして顔を上げてしまう。すると、真正面から魔王と目が合ってしまった。
魔王はほんのり頬を染めながら、真剣な表情で口を開く。
「今度から他の人の血を吸っちゃダメだよ? 血を吸うなら俺だけにして」
「で、でも……」
「これは魔王命令だから、叛くことは出来ません」
「……。わ、分かりました」
また魔王の血が吸える!
私は一瞬で喜びに満たされたが、はたして次は欲情せずに吸えるだろうか。
もうこんな醜態は晒したくないが、またやらかしてしまう気がする。
私は恥ずかしさと嬉しさで、もじもじと身体をゆすったのだった。
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