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水中都市~フールシアの溺愛~ *リーンの過去編です*

あれから…。

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 あれから…何度かフールシアと『魔力の交合』をした。
 満月とか関係無しに、湖で水浴びをしていたら、海の領域だったみたいで、水中に引きずり込まれ、フールシアの元に連れていかれてしまった。
「…。」
 何か、発信器みたいなのが、付いているのか?
 なるべく、湖の塩分濃度を確認して、海の領域ではないと、思っていても、たまたま、山水が入り込み濃度の薄い場所だったりして、人魚に連れていかれてしまう…。
 そう、人魚の湖なのだ。
 いりくんでいて、広範囲に広がっているため、繋がった湖だとは思いもしなかった。
 この湖の人魚には、私を見つけたら、ご褒美がもらえるとフールシアから言われているらしい。
 …それが、私の魔力だ。
 フールシアの前で、人魚達に魔力の体液を吸われ、フールシアに魔力を注ぎ込まれる…。
 どうもソレが、ご褒美らしい…。
 そんなもん、ご褒美にするな!
 と、言いたいところだが、人魚にされると気持ち良くなってしまって、どうでも良くなってしまう…。

 竜体で交わろうとするのだけは、止めさせた。
 どう考えても無理だ!
 二度としないと約束させた。
 でなければ、全力で拒んで、絶対に身体に触れさせないと。
 この間の事は、謝られて、承諾してもらった。
 どうしたら繋ぎ止めれるか考えすぎて、おかしくなっていたのだと…。
 うん。正気ではなかった…。
 どう考えても、無理だろ。
 思い出したくもないが、いつもの倍にはなっていた…。
 それも、中で本体に戻るなんて、ありえない…。
 …忘れよう…。
 
 …一度だけ、魔力が枯渇して、湖にたどり着いた時は、フールシアが自ら迎えに来た。
 だから、悪い奴では無いんだよな…。
 始まりが、最悪だっただけで…。
 そして、陸地に帰してくれる。
 もう、海の領域に縛ろうとはしなくなった。
 フールシアが言うには、
『俺はリーンに触れることが出きる。リーンは魔力を補充する。そう言う契約だと…。』
 割りきった、契約だと。
 まあ、それなら仕方がない…。と、妥協するしかなかった。
 だけど、突然、人魚に連れていかれるこっちの身にもなってくれ!と、叫びたかった。
 かくして、フールシアと奇妙な関係が続いていた。


 だがそれは、森の聖域を出て、各地を回るリーンの『魔力の交合』で魔力を補充する内の、一人でしかなかった。
 
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