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神の宿り木~再生 3~
山小屋『オメガ』へ向かって
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ルークがシャワールームから出てくると、いつの間にか着替えが準備してあり、ソレに着替えた。
…俺の服だ。
そしてリビングに出ると、青ざめたアオがいた。
「…いきなり飛び出すのは止めてください」
「…。」
何でアオが…。
ルークはハッとしてヒイロを見る。
…そうだ。
グオルクのヒイロの執務室から、チイのいる家に繋がっていて、その家のリーンの部屋から、リオナスのルークの執務室に繋がっている…。
ヒイロがチイに言って、リオナスで仕事をしているはずの側近を呼んで来てもらったのだろう…。
冷静に考えればそう言うことなのだ…。
「…やっと冷静になったか…」
ヒイロにそう言われて、ルークは苦笑いした。
「ああ。おかげさまでな…」
ルークが、どっと疲れが出てきて、ソファーに座り込むと、ヒイロが話し出した。
「もともと、リーンが山小屋『アルファ』に行く前、必ずグオルクの執務室を通るから、その時に、一緒に行くつもりで、ここに馬獣を呼び寄せてある。魔法陣が消える可能性を考えて、昼にはここを出発する予定だった」
そうだったんだ…。
だから、リーンが先に行ってしまうこと意外は、予定通りと言うことだ。
そんな話をしていると、山小屋『プサイ』の外から、馬の鳴き声が聞こえた。
窓から外を覗くと、馬獣…いつも馬車を引いてくれる馬より大柄の、足腰のがっしりとした馬に似た馬獣が、幌を掛けただけの荷馬車を引いて二台並んでいた。
「あれで行くのか?」
「その方が早い。下手に重みを増すとスピードが落ちる」
それはそうだが…。
いつも快適な馬車にばかり乗っているので、揺れが不安だが、そんなことを言っている場合ではない。
その間にも、ヒイロの獣人の仲間達が、山小屋『プサイ』の魔法陣を何回も起動して、食料や水を馬車に運びいれていた。
「途中、休憩をしながら、日の出までには、たどり着く予定だ」
「ああ。わかった」
いつの間にか、いなくなっていたアオは、馬車の荷物の確認をしに行っている。
焦っても仕方ない…。
山小屋『オメガ』が魔力の吸収を受けて、魔法が使えなくなっているならば、むやみに魔力を消耗すると、本来の目的地にたどり着けなくなってしまう…。
もしくは、魔力酔いを起こしてたどり着けないかもしれない…。
魔力を温存するためにも、馬獣がどこまで拒否反応を起こさず進めるのか、進んでみなければわからない…。
「早めの昼飯を食べて出発するぞ」
「了解した」
ルークはそう言って微笑んだ。
山小屋『プサイ』で昼食を食べ、ルーク達は馬獣の荷馬車に乗り、リムナード山の山小屋『オメガ』に向かって出発した。
二台の荷馬車には、ルークとアオ、熊獣人の御者、もうひとつにヒイロと有翼族のアレク、熊獣人の御者が乗っていた。
もともと馬獣は熊族が、木材を運んだりするのに使っていて、操作もなれているから馬獣の様子を見るのにも最適として同行してもらうことになった。
メンバーも、風を纏えるか、防御の魔法を使える者となると、人数が絞られ、身軽なアレクは喜んで参加してきた。
…「リベンジ」だそうだ。
前回リタイアしたのを気にしているらしい…。
どうもアオもそうみたいだ。
二人は前回、集落の入り口までで、奥へは入れなかったらしい。
だが、今回は以前より広範囲にソレが及んでいるから、どこまでたどり着けるかはわからないだろう…。
馬獣に揺られてリムナード山へと向かい、日が沈む前に一度休憩し、早めの夕食を食べた。
…リーンもちゃんと食事をしているだろうか…。
ルークは、ぼんやりとそんな事を考えていた。
「あとは馬獣が進めるだけ進むぞ。…何となく空気がおかしい…」
ヒイロはこれから行く先を見て、そう言った。
「そのようだな…」
ルークにも何となく感じ取れた。
さっきまで聞こえていた、虫の声や鳥の鳴き声がしなくなってきたのだ。
同行してくれている熊族の御者も頷いて、馬獣をなだめている。
「…せめて山小屋『オメガ』の近くまで運んでくれるといいが…」
多分無理だろう…。
防衛本能だろうか…。
馬獣が怯えて、さっきから御者がずっと、なだめているからだ。
「…進めるだけ進もう」
再び荷馬車に乗り、静まりかえる森の中の道を、山小屋『オメガ』に向かって進んでいった。
…俺の服だ。
そしてリビングに出ると、青ざめたアオがいた。
「…いきなり飛び出すのは止めてください」
「…。」
何でアオが…。
ルークはハッとしてヒイロを見る。
…そうだ。
グオルクのヒイロの執務室から、チイのいる家に繋がっていて、その家のリーンの部屋から、リオナスのルークの執務室に繋がっている…。
ヒイロがチイに言って、リオナスで仕事をしているはずの側近を呼んで来てもらったのだろう…。
冷静に考えればそう言うことなのだ…。
「…やっと冷静になったか…」
ヒイロにそう言われて、ルークは苦笑いした。
「ああ。おかげさまでな…」
ルークが、どっと疲れが出てきて、ソファーに座り込むと、ヒイロが話し出した。
「もともと、リーンが山小屋『アルファ』に行く前、必ずグオルクの執務室を通るから、その時に、一緒に行くつもりで、ここに馬獣を呼び寄せてある。魔法陣が消える可能性を考えて、昼にはここを出発する予定だった」
そうだったんだ…。
だから、リーンが先に行ってしまうこと意外は、予定通りと言うことだ。
そんな話をしていると、山小屋『プサイ』の外から、馬の鳴き声が聞こえた。
窓から外を覗くと、馬獣…いつも馬車を引いてくれる馬より大柄の、足腰のがっしりとした馬に似た馬獣が、幌を掛けただけの荷馬車を引いて二台並んでいた。
「あれで行くのか?」
「その方が早い。下手に重みを増すとスピードが落ちる」
それはそうだが…。
いつも快適な馬車にばかり乗っているので、揺れが不安だが、そんなことを言っている場合ではない。
その間にも、ヒイロの獣人の仲間達が、山小屋『プサイ』の魔法陣を何回も起動して、食料や水を馬車に運びいれていた。
「途中、休憩をしながら、日の出までには、たどり着く予定だ」
「ああ。わかった」
いつの間にか、いなくなっていたアオは、馬車の荷物の確認をしに行っている。
焦っても仕方ない…。
山小屋『オメガ』が魔力の吸収を受けて、魔法が使えなくなっているならば、むやみに魔力を消耗すると、本来の目的地にたどり着けなくなってしまう…。
もしくは、魔力酔いを起こしてたどり着けないかもしれない…。
魔力を温存するためにも、馬獣がどこまで拒否反応を起こさず進めるのか、進んでみなければわからない…。
「早めの昼飯を食べて出発するぞ」
「了解した」
ルークはそう言って微笑んだ。
山小屋『プサイ』で昼食を食べ、ルーク達は馬獣の荷馬車に乗り、リムナード山の山小屋『オメガ』に向かって出発した。
二台の荷馬車には、ルークとアオ、熊獣人の御者、もうひとつにヒイロと有翼族のアレク、熊獣人の御者が乗っていた。
もともと馬獣は熊族が、木材を運んだりするのに使っていて、操作もなれているから馬獣の様子を見るのにも最適として同行してもらうことになった。
メンバーも、風を纏えるか、防御の魔法を使える者となると、人数が絞られ、身軽なアレクは喜んで参加してきた。
…「リベンジ」だそうだ。
前回リタイアしたのを気にしているらしい…。
どうもアオもそうみたいだ。
二人は前回、集落の入り口までで、奥へは入れなかったらしい。
だが、今回は以前より広範囲にソレが及んでいるから、どこまでたどり着けるかはわからないだろう…。
馬獣に揺られてリムナード山へと向かい、日が沈む前に一度休憩し、早めの夕食を食べた。
…リーンもちゃんと食事をしているだろうか…。
ルークは、ぼんやりとそんな事を考えていた。
「あとは馬獣が進めるだけ進むぞ。…何となく空気がおかしい…」
ヒイロはこれから行く先を見て、そう言った。
「そのようだな…」
ルークにも何となく感じ取れた。
さっきまで聞こえていた、虫の声や鳥の鳴き声がしなくなってきたのだ。
同行してくれている熊族の御者も頷いて、馬獣をなだめている。
「…せめて山小屋『オメガ』の近くまで運んでくれるといいが…」
多分無理だろう…。
防衛本能だろうか…。
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「…進めるだけ進もう」
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