神の宿り木~旅の途中~ルーク~ …旅の終わりの始まり…⦅完結⦆

ゆう

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新たなる命

眠り

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 魔力の反転が起き、枯れていく森の『始まりの宿り木』のもとで、リーンが『浄化』と『再生』と『成長』の魔法を使い、眠りについた。

 あの後、山小屋『オメガ』の魔法陣が使えるように、仲間達が『新しい宿り木』の元に来てくれた。
 ソレまでの現状を知っている者達は、茫然と集落跡を見て回り、近くの湖にも水が溜まっていたと報告があった。
 各場所に置かれた『魔法石』は、ほんの少しの魔力を残してほのかに輝いていたと言う…。
 …だれかが、『魔法石』に魔力を送ってくれたのだ。
 アレだけの魔法を使えば、本来ならば砕け散っているだろう…。
 と、言うことは…。
 可能性として、『魔法石』を作った本人達…。
 『水の魔法石』を水中都市の竜人フールシア。
 『大地の魔法石』を魔女王ソフィア。
 『炎の魔法石』を炎の竜キラ。
 『風の魔法石』は…誰だ?
 アレク達、有翼族の者達は、『風の魔法石』を作り上げ、さらに魔力を送れる者など、誰かいたのだろうか…。
 何せ、後でお礼を言っておかないと…。
 リーンが目覚めたら、訪問する…だな…。
 何人か集落後に残り、大地の回復具合を調査することになった。
 山小屋『オメガ』が使えるようになったので、夜営用のテントや資材を運び込み、回収した『魔法石』を集落跡地で保管することになった。
 いずれ、ここにも山小屋を建て、『新しい宿り木』が、きちんと機能するかしばらくは監視が必要になってくるだろ…。
 だが、今は…。
 ルークは腕の中で眠るリーンを早く連れて帰りたかった。
 

 ルークは、かろうじて息をしているリーンを、カザンナ王国のカザナのルークのお屋敷に連れて帰ってきた。
 ヒイロが言うには、本来ならば『森の聖域』の強い魔力に満ちた場所でリーンは眠る予定だった。
 ただ、ソコで眠ったら記憶を無くしてしまうので、奪われないようにして、ここに連れてきたのだと言うことを、忘れるな、と、念を押された。
 そして『森の聖域』に一番近い条件の場所で眠るのが良い、と言うのだ。
 その場所が、『宿り木』ミーネがいるこの地の方が、リーンの魔力の回復には良いし、屋敷内に有るリーンの小屋の方が、森の中だし湖も近くに有るので、『風霊』や『水霊』や『木霊』達が自由に出入りでき、魔力を分けてくれると言うのだ。
 …信じられなかった。
 あの子達が魔力を分けてくれるとは…。
 ほんの少しだから、時間はかかるそうだ…。
 そしてヒイロが言うには、『仕事をしろ』…だ、そうだ。
 以前、リーンが眠りについた時とは違って、魔力の枯渇なのだから、一年以上かかると思え。
 …そう言われた。
 …時々、リーンの心音が弱まり、ルークが魔力を注いで、リーンを現実にとどまらせていた。
 側にいて、時折、魔力をリーンに与えて、生きている事にホッとして、ルークは触れる事の出来る場所にいるだけでも幸せだった。
 ルークはリーンの髪を撫でた。
 手の届かない場所で眠られてしまうよりは、寝顔を見ているだけで癒される…。
 …俺だけかもしれないが…。
 ルークは、ただただ、リーンの魔力が回復して、目覚めを待つしかなかった。


 
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