神の宿り木~旅の途中~ルーク~ …旅の終わりの始まり…⦅完結⦆

ゆう

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新たなる旅達

帰還

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 『森の聖域』で、のんびりと木霊や土霊達と数日過ごしたリーンとルークが、帰りぎわに家の横に有る世界樹の前に来ると、ユグが姿を表した。
 世界樹のユグは、明らかに身長が伸びて、リーンとルークの子供…少等科のキース位になっていた。
 …成長している…。
 リーンはルークと顔を見合わせ、苦笑いした。
 名前を与えられ、確実に成長している…。
「…外見だけでなく、中身も成長しろよ」
 ルークがそう言うと、ユグは頬を膨らませて横を向いた。
 そう言う幼さは残っているが、本来なら、カザナの宿り木ミーネより、年輪重ねている。
 ただ、多くの者達と接したか、接しないか…。
 『森の聖域』に訪れる者達と、もっと接していけば、精神的にも成長していくだろう…。
「…次に来るときに、どこまで大きくなっているか、楽しみだな…」
 リーンがそう言うと、ユグはリーンを見て、ギュッと抱きついてきた。
 ジーンが抱きついてくるのと同じくらいの背丈…。
 リーンの手が自然と動いてしまう、ちょうど良い場所にユグの頭が有った。
「…うん。…頑張って…大きくなる」
「ほど程にな…」
 リーンはユグの緑色の長い髪の毛を撫でた。
 …ヒナキ、ユグが成長し始めたぞ…。
 がんばれ…。
 心のなかでヒナキを応援した。


 ユグと木霊や土霊達に別れを告げ、『森の聖域』を出て『クルーラ』に来ると、ヒナキと住民が待っていた。
 そして『森の聖域』の果実で作られた、保存食やジャムがたくさん入ったカバンを渡され、たまには来いよと、笑顔で見送られた。
 『クルーラ』の出入り口に有る小屋に向かうと、門番のチトセが微笑んで待っていた。
「リーン様、ルーク様。またいらしてください」
「ああ、ユグの事も気になるしな…」
「また、帰ってくるよ」
 ルークとリーンは微笑んで、小屋を後にした。
 リーンにとっては『目覚める場所』であって、『私』の事を理解してくれる友達のいる場所。
 『森の聖域』を魔素の強い神聖な場所として守ってくれている場所。
 …私の大切な場所のひとつ…。
 長い時間、いろんな者達と交流していく中で、リーンは大切な場所が増えていった。
 それは、リーンが生きていることを実感し、『リーン』だから大切な場所でもある。
 『私』が『リーン』で無くなったら、この大切な場所の事を忘れてしまうのだろう…。
 『リーン』の痕跡だけを残して…。
 そうならないためにも、致命傷にならないよう気をつけて生きていかなくては…。
 リーンはそんなことを思いながら、クルーラらから少し離れ、『移動』の魔法を使った。
 帰りを待つ、リーンの兄弟の元に…。
 そして、大切な子供達の元に戻るために…。

 暖かい光が二人を包み、リーンとルークはグオルクの近郊の広場に移動した。
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